四半期報告書-第125期第2四半期(令和1年7月1日-令和1年9月30日)

【提出】
2019/11/08 14:29
【資料】
PDFをみる
【項目】
40項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間の当社グループの業績は、樹脂添加剤のタイ子会社の売上が加わったこと、有機化学品および化粧品材料が堅調に推移したことにより、売上高は前年同期比0.6%増の43,995百万円となりました。一方、利益面は、米中貿易摩擦や中国景気減速の影響を受け、電子材料、酸化チタン、樹脂添加剤などが低調に推移したため、営業利益は前年同期比20.6%減の1,848百万円、経常利益は前年同期比21.0%減の1,905百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比27.3%減の1,110百万円となりました。
なお、総資産は前連結会計年度末比1.3%増の121,647百万円となりました。
(化学)
売上高は前年同期比0.2%増の39,393百万円となりましたが、営業利益は前年同期比21.3%減の2,461百万円となりました。
電子材料
誘電体のチタン酸バリウムは、米中貿易摩擦や中国景気減速等の影響を受け、スマートフォンや自動車に使用される積層セラミックスコンデンサ向けの販売数量が顧客の在庫調整により低調に推移しました。
一方、誘電体材料の高純度炭酸バリウムについても、積層セラミックスコンデンサの需要落込みの影響を受けましたが、ユーザーにより生産調整のタイミングが異なり、当該期間については比較的堅調に推移しました。
酸化チタン・亜鉛製品
酸化チタンは、中国景気減速を受けて、需給バランスが緩むとともに、安価な中国品が日本市場に流入していることから、当社製品の汎用用途向け出荷は減少しました。
一方、化粧品材料の超微粒子酸化チタン・酸化亜鉛は、スキンケア化粧品の需要の高まりにより、日焼け止め向けの国内および海外への販売が好調に推移し、売上・利益ともに伸ばしました。
樹脂添加剤
国内向けPVC安定剤は、住宅や国内インフラに使用する管材用途およびIT関連設備用工業板も低調に推移し、売上・利益ともに落ち込みました。
また、海外向けについては、SIAM STABILIZERS AND CHEMICALS CO., LTD.(タイ)の売上が加わったものの、米中貿易摩擦による中国景気減退の影響でPVC安定剤原料に使用するハイドロタルサイトの出荷が減少し、利益は減少しました。
衛生材料
紙おむつ市場の拡大により、フィルム、テープなどの衛生部材の販売は堅調に推移しましたが、インドネシアのフィルム工場での製品歩留まりが低下したため、利益は減少しました。
有機化学品
チオ製品は、新興地域におけるメガネ需要の拡大や高屈折率レンズの普及を背景に、プラスチックレンズ向けの販売を増加させ、売上・利益ともに伸ばしました。
医薬品原薬・中間体の生産受託については、原薬を伸ばし、利益が回復しました。
触 媒
水添石油樹脂等に使用されるニッケル触媒は、当該事業期間は主要顧客の定期修繕期間と重なり出荷が減少し、売上・利益ともに減少しました。
また、脱硝触媒も中国向け納入物件が前年同期に比べて当第2四半期連結累計期間は極端に減少したため、売上・利益ともに減少しました。
受託加工
受託ビジネスは、一部の製品で中国景気減速の影響を受けましたが、売上は前年同期並みとなりました。子会社において新工場完成に伴い、移設費用や移設期間の操業停止により製造原価が上昇の影響したため、利益は減少しました。
(医療)
売上高は前年同期比3.5%増の4,602百万円となり、営業利益は前年同期比20.9%増の464百万円となりました。
医療用医薬品
バリウム造影剤は、国内市場の厳しい環境のもと、韓国を中心に輸出拡大に取り組んだことから、国内向け販売の落ち込みを補い、前年同期並みとなりました。
一方、消化性潰瘍・逆流性食道炎治療薬「アルロイドG」は、後発品メーカーの撤退により、売上・利益ともに回復しました。
医療機器
内視鏡洗浄消毒器は、増税前の駆け込み需要もあり機器本体の販売を伸ばすとともに、メンテナンス契約獲得や消耗品販売も堅調に推移しました。また、新発売の粘膜下注入剤「リフタルK」と粘膜下注入用穿刺針「リフテインニードル」の売上も一部寄与しました。
一般用医薬品・その他
かぜ薬「改源」など一般用医薬品は前年同期並みでしたが、美容医療機関向け事業の拡大に注力し、日焼け対策サプリ「ソルプロ」シリーズは好調に推移しました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローに関しては、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、営業活動によるキャッシュ・フローの収入は3,202百万円となり、前年同期に比べ2,373百万円増加しました。これは、主として売上債権の増減額(△は増加)が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、投資活動によるキャッシュ・フローの支出は4,211百万円となり、前年同期に比べ1,474百万円増加しました。これは、主として有形固定資産の取得による支出が増加したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、財務活動によるキャッシュ・フローの収入は600百万円となり、前年同期に比べ64百万円増加しました。これは、主として短期借入の純増減額(△は減少)が減少したものの、長期借入金の返済による支出及び自己株式の取得による支出がそれぞれ減少したことによるものです。
以上の結果、当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ433百万円減少し、10,741百万円となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,541百万円です。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。