四半期報告書-第127期第1四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/08/06 14:27
【資料】
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【項目】
42項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間の当社グループの業績は、電子材料分野をはじめ、全般にわたって好調に推移し、売上高は「収益認識に関する会計基準」等の適用によって前年同期比4.3%減の19,577百万円となりましたが、営業利益は前年同期比118.4%増の2,138百万円、経常利益は前年同期比132.4%増の2,359百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比196.5%増の1,636百万円となりました。
総資産は前連結会計年度末比0.5%増の123,625百万円となりました。
セグメントの業績は以下のとおりです。
なお、各セグメントの営業利益は全社費用等調整前の金額であります。
(化学)
売上高は「収益認識に関する会計基準」等の適用によって前年同期比6.3%減の17,695百万円となりましたが、営業利益は前年同期比76.0%増の2,632百万円となりました。
電子材料
積層セラミックスコンデンサ向け誘電体および誘電体材料ともに、車載用途向けや通信機器関連向けが前期第4四半期からの好調を維持し、対前年同期比で売上、利益ともに大きく増加しました。
酸化チタン・亜鉛製品
酸化チタンは、繊維・フィルム向けの輸出およびグラビアインキ向けを中心に各用途が好調に推移し、売上、利益ともに増加しました。
亜鉛製品については、亜鉛末工場の爆発・火災事故の影響が当第1四半期においては限定的で、自動車タイヤ向け酸化亜鉛が好調であったほか、亜鉛建値が前年同期に比べ大きく上昇したこともあり、売上・利益ともに増加しました。
また、化粧品材料の超微粒子酸化チタン・酸化亜鉛は、昨年から続く新型コロナウイルスによる外出自粛などの影響を依然受けており、売上・利益ともに減少しました。
樹脂添加剤
国内向塩ビ安定剤は、住宅関連設備やIT関連設備用PVC工業板用途等全般にわたり出荷が好調に推移し、売上・利益ともに増加しました。
海外展開では、PVC安定剤が自動車ワイヤーハーネス向けに出荷が好調に推移したことやハイドロタルサイトは、中国の好調な景気を反映して、安定剤用途や農業用フィルム向けに出荷が好調であり、売上・利益ともに増加しました。
衛生材料
衛生材料事業は、商社業およびインドネシア現地法人の製造業ともに、おむつ・サニタリー用品関連および医療用関連向けが堅調に推移し、売上は「収益認識に関する会計基準」等の適用により表面上は減少しましたが、利益は増加しました。
有機化学品
チオ製品は、プラスチックレンズ向けが好調に推移し、また輸出向けを一部前倒しで出荷したこともあり、売上・利益は増加しました。
リン製品は、自動車分野が好調に推移したことにより、売上・利益ともに増加しました。
医薬品原薬・中間体の生産受託については、主力中間体および原薬の出荷が、一部第2四半期以降に延期となった影響もあり、前年同期比で売上・利益ともに減少しました。
触 媒
水添石油樹脂向けなどで使用されるニッケル触媒は、主要顧客の定期修繕の影響で出荷が減少したほか、予定していた案件の納入が後ろ倒しになったこともあり、売上は大きく減少しました。
火力発電所やごみ焼却施設で使用される脱硝触媒は、大型物件の一部出荷が当期に寄与し、売上・利益ともに増加しました。
受託加工
加工顔料は自動車関連や浴用剤関連など、全般的に好調に推移し、また焼成、混合、乾燥等の工程受託も好調に推移したことから、売上・利益ともに増加しました。
(医療)
売上高は前年同期比19.2%増の1,881百万円となり、営業利益は前年同期比124.9%増の27百万円となりました。
医療用医薬品
バリウム造影剤は、昨年度から続くコロナ禍の健診減の影響を受けつつも、3密を避けた健診の工夫などもあり、売上・利益ともに回復傾向にあります。
消化性潰瘍・逆流性食道炎治療薬「アルロイドG」は、薬価引き下げの影響を受け、売上はわずかながら減少しました。
医療機器
内視鏡洗浄消毒器は、コロナ禍の影響を受けた前年同期より販売台数が回復し、売上・利益ともに増加しました。
一般用医薬品・その他
かぜ薬「改源」など一般用医薬品は、前期4月度にあったコロナ禍の特需が今期はなく、前年同期比で売上・利益ともに減少しました。
紫外線対策サプリメント「ソルプロ」シリーズなど美容医療機関向け製品は堅調に推移しました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における総資産は123,625百万円となり、前連結会計年度末に比べ618百万円増加いたしました。
主な要因は、投資有価証券が662百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が567百万円増加、商品及び製品が374百万円増加、有形固定資産が373百万円増加したことによるものです。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は43,205百万円となり、前連結会計年度末に比べ536百万円減少いたしました。
主な要因は、支払手形及び買掛金が594百万円増加、賞与引当金が432百万円増加したものの、流動負債のその他が735百万円減少、未払法人税等が206百万円減少、長期借入金が269百万円減少したことによるものです。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は80,419百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,154百万円増加いたしました。この結果、自己資本比率は62.2%(前連結会計年度末は61.6%)となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、611百万円です。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。