有価証券報告書-第106期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(以下、当年度)における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(単位:百万円)
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
当年度末における当社グループの財政状態は次のとおりとなりました。
当年度末における総資産は、前年度末に比べて364億9千3百万円増加の4,701億2百万円となりました。流動資産は、前年度末に比べて170億2千4百万円増加しました。原料価格上昇により、たな卸資産の単価が上がったこと、並びに、それに伴う販売価格の修正による受取手形及び売掛金の増加などによるものです。固定資産は、前年度末に比べて194億6千9百万円増加しました。設備投資により有形固定資産が増加したことや、時価の上昇により投資有価証券が増加したことなどによるものです。
負債は、前年度末に比べて180億6百万円増加の1,593億4千1百万円となりました。原料価格の上昇により支払手形及び買掛金が増加したことや未払法人税等が増加したことなどによるものです。
純資産は、前年度末に比べて184億8千7百万円増加の3,107億6千2百万円となりました。利益剰余金やその他有価証券評価差額金が増加したことなどによるものです。
自己資本比率は、前年度末の66.6%から65.4%へと1.2ポイント減少しました。また、1株当たり純資産額は、前年度末に比べて466.72円増加の7,705.05円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローの収入と、設備投資等の投資活動によるキャッシュ・フローの支出及び財務活動によるキャッシュ・フローの支出が同水準であったため、前年度末並みの516億1千2百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年度の374億7千4百万円の収入に対し、388億2千3百万円の収入となりました。主として税金等調整前当期純利益が増加したことにより、前年度に比べて13億4千9百万円の収入の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年度の445億1千5百万円の支出に対し、274億9千8百万円の支出となりました。有形固定資産の取得による支出が減少したこと及び関係会社株式の取得による支出が減少したことなどにより、前年度に比べて170億1千7百万円の支出の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年度の35億3千3百万円の支出に対し、97億6千2百万円の支出となりました。前年度にあった社債の発行による収入がなかったことなどにより、前年度に比べて62億2千9百万円の支出の増加となりました。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利息支払額
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
※利息支払額は、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.生産実績が増加した主な要因は、ナフサや原料価格の上昇による価格の上昇があったことに加え、販売数量増加に伴い生産数量が増加したためであります。
b. 受注実績
当社グループは、主として見込生産を行っているため、受注実績は記載しておりません。
c. 販売実績
当年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度(以下、当年度)末現在において判断したものであります。
当年度における世界経済は、米国では景気回復が続き、欧州でも緩やかに回復しているほか、中国を始めアジア新興国では持ち直しの動きが続くなかで推移しました。
日本経済は、設備投資が増加し、雇用情勢が堅調に推移するなど、緩やかな回復基調にあるなかで推移しました。
化学工業界におきましては、原料価格が上昇基調にあるものの、需要が増加するなど、事業環境は概ね堅調に推移しました。
このような状況のもと、当社グループの当年度の売上高は、原料価格や製品海外市況の上昇に伴い販売価格を修正したことや、販売数量が増加したことなどにより、前連結会計年度(以下、前年度)に比べて288億3千1百万円増収(9.8%)の3,228億1百万円となりました。
利益面につきましては、販売価格よりも原料価格の上がり幅が大きくスプレッドが縮小しましたが、生産・販売数量が増加したことによる数量効果により、営業利益は、前年度に比べて55億7千6百万円増益(26.4%)の267億2千7百万円となりました。
営業外損益は、持分法投資利益の増加などにより、前年度に比べて20億5千3百万円の増益となりました。その結果、経常利益は前年度に比べて76億2千9百万円増益(30.9%)の322億9千3百万円となりました。
特別損益は、投資有価証券売却益が減少したことや、減損損失及び固定資産撤去費がありましたが、研究所閉鎖損失がなくなったことなどにより、前年度に比べて1億1千2百万円の増益となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度に比べて49億1千9百万円増益(25.4%)の242億8千万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。
当年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。なお、当年度は、ニッポンショクバイ・ヨーロッパ N.V.における設備投資の支払などの資金需要があり、これらを金融機関からの長期借入金により調達しました。このため、前年度以前に借り入れた長期借入金の返済が進んだものの、当年度末における当社グループの有利子負債の合計残高は、前年度末に比べて2千4百万円増加し、580億6千4百万円となりました。
当社グループの所要資金は、主に運転資金、設備投資、戦略投資及び研究開発投資に対応するものであり、これらを自己資金、金融機関からの短期・長期借入金や社債により賄っております。
当社グループにおける、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標及びその進捗状況については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)対処すべき課題、長期的な経営戦略及び目標とする経営指標」に記載のとおりです。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
基礎化学品事業
アクリル酸及びアクリル酸エステルは、原料価格や製品海外市況の上昇に伴い販売価格を修正したことや販売数量を増加させたことなどにより、増収となりました。
酸化エチレン及びエタノールアミンは、原料価格上昇に伴い販売価格を修正したことや販売数量を増加させたことにより、増収となりました。
エチレングリコールは、販売数量は減少しましたが、製品海外市況上昇に伴い販売価格を修正したことなどにより、増収となりました。
セカンダリーアルコールエトキシレートは、販売数量を増加させたことや、原料価格上昇に伴い販売価格を修正したことにより、増収となりました。
以上の結果、基礎化学品事業の売上高は、前年度に比べて11.6%増加の1,200億2千5百万円となりました。
営業利益は、生産・販売数量の増加や、スプレッドの拡大、加工費が減少したことなどにより、前年度に比べて57.3%増加の129億1千2百万円となりました。
基礎化学品事業の資産は、前年度末に比べて25億8千7百万円増加の1,347億7千8百万円となりました。主として受取手形及び売掛金が増加したことによるものです。
機能性化学品事業
高吸水性樹脂は、原料価格上昇に伴い販売価格を修正したことや、販売数量を増加させたことにより、増収となりました。
エチレンイミン誘導品、塗料用樹脂、粘着加工品及び電子情報材料は、販売数量を増加させたことにより、増収となりました。
特殊エステルは、原料価格や製品海外市況の上昇に伴い販売価格を修正したことや、販売数量を増加させたことにより、増収となりました。
無水マレイン酸は、原料価格上昇に伴い販売価格を修正したことや、販売数量を増加させたことにより、増収となりました。
コンクリート混和剤用ポリマーは、販売数量を増加させましたが、販売価格が低下したことにより、減収となりました。
洗剤原料などの水溶性ポリマー、樹脂改質剤及びヨウ素化合物は、販売数量が減少したことにより、減収となりました。
以上の結果、機能性化学品事業の売上高は、前年度に比べて8.8%増加の1,739億6千5百万円となりました。
営業利益は、スプレッドが縮小したことに加え、加工費が増加しましたが、生産・販売数量が増加したことなどにより、前年度に比べて15.0%増加の139億3千5百万円となりました。
機能性化学品事業の資産は、前年度末に比べて186億9千2百万円増加の2,457億2千9百万円となりました。主としてニッポンショクバイ・ヨーロッパ N.V.における有形固定資産の増加によるものです。
環境・触媒事業
自動車触媒は、貴金属価格が上昇したことや、販売数量が増加したことにより、増収となりました。
プロセス触媒は、販売数量が増加したことにより、増収となりました。
燃料電池材料、リチウム電池材料、ダイオキシン類分解触媒及び湿式酸化触媒は、販売数量が減少したことにより、減収となりました。
脱硝触媒及び排ガス処理触媒は、販売数量が増加したことにより、増収となりました。
以上の結果、環境・触媒事業の売上高は、前年度に比べて9.0%増加の288億1千1百万円となりました。
営業利益は、加工費や販管費が増加したことなどにより、前年度に比べて64.2%減少の2億6千8百万円となりました。
環境・触媒事業の資産は、前年度末に比べて27億7千9百万円増加の321億9百万円となりました。主として受取手形及び売掛金が増加したことによるものです。
当連結会計年度(以下、当年度)における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(単位:百万円)
| 前年度 | 当年度 | 増減 | ||||||
| (金額) | (伸び率) | |||||||
| 売上高 | 293,970 | 322,801 | 28,831 | 9.8 | % | |||
| 営業利益 | 21,151 | 26,727 | 5,576 | 26.4 | % | |||
| 経常利益 | 24,664 | 32,293 | 7,629 | 30.9 | % | |||
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 19,361 | 24,280 | 4,919 | 25.4 | % | |||
| 1株当たり当期純利益 | 478.36 | 円 | 608.84 | 円 | 130.48 | 円 | 27.3 | % |
| ROA(総資産経常利益率) | 5.9 | % | 7.1 | % | 1.2ポイント | |||
| ROE(自己資本当期純利益率) | 6.8 | % | 8.1 | % | 1.3ポイント | |||
| 為替($、EUR) | $=¥108.36 | $=¥110.82 | ¥2.46 | |||||
| EUR=¥118.76 | EUR=¥129.70 | ¥10.94 | ||||||
| ナフサ価格 | 34,700円/kl | 41,900円/kl | 7,200円/kl | |||||
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
| (単位:百万円) | |||||||||
| 前年度 | 当年度 | 増減 | |||||||
| 種類別 | 基礎 化学品 | 機能性 化学品 | 環境・触媒 | 基礎 化学品 | 機能性 化学品 | 環境・触媒 | 基礎 化学品 | 機能性 化学品 | 環境・触媒 |
| 売上高 | 107,580 | 159,961 | 26,429 | 120,025 | 173,965 | 28,811 | 12,445 | 14,004 | 2,382 |
| 営業利益 | 8,207 | 12,119 | 748 | 12,912 | 13,935 | 268 | 4,705 | 1,815 | △480 |
当年度末における当社グループの財政状態は次のとおりとなりました。
当年度末における総資産は、前年度末に比べて364億9千3百万円増加の4,701億2百万円となりました。流動資産は、前年度末に比べて170億2千4百万円増加しました。原料価格上昇により、たな卸資産の単価が上がったこと、並びに、それに伴う販売価格の修正による受取手形及び売掛金の増加などによるものです。固定資産は、前年度末に比べて194億6千9百万円増加しました。設備投資により有形固定資産が増加したことや、時価の上昇により投資有価証券が増加したことなどによるものです。
負債は、前年度末に比べて180億6百万円増加の1,593億4千1百万円となりました。原料価格の上昇により支払手形及び買掛金が増加したことや未払法人税等が増加したことなどによるものです。
純資産は、前年度末に比べて184億8千7百万円増加の3,107億6千2百万円となりました。利益剰余金やその他有価証券評価差額金が増加したことなどによるものです。
自己資本比率は、前年度末の66.6%から65.4%へと1.2ポイント減少しました。また、1株当たり純資産額は、前年度末に比べて466.72円増加の7,705.05円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローの収入と、設備投資等の投資活動によるキャッシュ・フローの支出及び財務活動によるキャッシュ・フローの支出が同水準であったため、前年度末並みの516億1千2百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年度の374億7千4百万円の収入に対し、388億2千3百万円の収入となりました。主として税金等調整前当期純利益が増加したことにより、前年度に比べて13億4千9百万円の収入の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年度の445億1千5百万円の支出に対し、274億9千8百万円の支出となりました。有形固定資産の取得による支出が減少したこと及び関係会社株式の取得による支出が減少したことなどにより、前年度に比べて170億1千7百万円の支出の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年度の35億3千3百万円の支出に対し、97億6千2百万円の支出となりました。前年度にあった社債の発行による収入がなかったことなどにより、前年度に比べて62億2千9百万円の支出の増加となりました。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2014年 3月期 | 2015年 3月期 | 2016年 3月期 | 2017年 3月期 | 2018年 3月期 | |||
| 自己資本比率 | 59.3% | 63.2% | 68.3% | 66.6 | % | 65.4 | % |
| 時価ベースの自己資本比率 | 62.1% | 85.3% | 57.0% | 69.7% | 61.2% | ||
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率 | 4.0年 | 2.0年 | 1.0年 | 1.5年 | 1.5年 | ||
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 27.7 | 52.6 | 123.7 | 87.2 | 96.8 | ||
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利息支払額
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
※利息支払額は、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 基礎化学品事業 | 121,072 | 11.5 |
| 機能性化学品事業 | 158,876 | 8.9 |
| 環境・触媒事業 | 23,915 | 19.9 |
| 合計 | 303,864 | 10.7 |
(注) 1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.生産実績が増加した主な要因は、ナフサや原料価格の上昇による価格の上昇があったことに加え、販売数量増加に伴い生産数量が増加したためであります。
b. 受注実績
当社グループは、主として見込生産を行っているため、受注実績は記載しておりません。
c. 販売実績
当年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 基礎化学品事業 | 120,025 | 11.6 |
| 機能性化学品事業 | 173,965 | 8.8 |
| 環境・触媒事業 | 28,811 | 9.0 |
| 合計 | 322,801 | 9.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度(以下、当年度)末現在において判断したものであります。
当年度における世界経済は、米国では景気回復が続き、欧州でも緩やかに回復しているほか、中国を始めアジア新興国では持ち直しの動きが続くなかで推移しました。
日本経済は、設備投資が増加し、雇用情勢が堅調に推移するなど、緩やかな回復基調にあるなかで推移しました。
化学工業界におきましては、原料価格が上昇基調にあるものの、需要が増加するなど、事業環境は概ね堅調に推移しました。
このような状況のもと、当社グループの当年度の売上高は、原料価格や製品海外市況の上昇に伴い販売価格を修正したことや、販売数量が増加したことなどにより、前連結会計年度(以下、前年度)に比べて288億3千1百万円増収(9.8%)の3,228億1百万円となりました。
利益面につきましては、販売価格よりも原料価格の上がり幅が大きくスプレッドが縮小しましたが、生産・販売数量が増加したことによる数量効果により、営業利益は、前年度に比べて55億7千6百万円増益(26.4%)の267億2千7百万円となりました。
営業外損益は、持分法投資利益の増加などにより、前年度に比べて20億5千3百万円の増益となりました。その結果、経常利益は前年度に比べて76億2千9百万円増益(30.9%)の322億9千3百万円となりました。
特別損益は、投資有価証券売却益が減少したことや、減損損失及び固定資産撤去費がありましたが、研究所閉鎖損失がなくなったことなどにより、前年度に比べて1億1千2百万円の増益となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度に比べて49億1千9百万円増益(25.4%)の242億8千万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。
当年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。なお、当年度は、ニッポンショクバイ・ヨーロッパ N.V.における設備投資の支払などの資金需要があり、これらを金融機関からの長期借入金により調達しました。このため、前年度以前に借り入れた長期借入金の返済が進んだものの、当年度末における当社グループの有利子負債の合計残高は、前年度末に比べて2千4百万円増加し、580億6千4百万円となりました。
当社グループの所要資金は、主に運転資金、設備投資、戦略投資及び研究開発投資に対応するものであり、これらを自己資金、金融機関からの短期・長期借入金や社債により賄っております。
当社グループにおける、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標及びその進捗状況については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)対処すべき課題、長期的な経営戦略及び目標とする経営指標」に記載のとおりです。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
基礎化学品事業
アクリル酸及びアクリル酸エステルは、原料価格や製品海外市況の上昇に伴い販売価格を修正したことや販売数量を増加させたことなどにより、増収となりました。
酸化エチレン及びエタノールアミンは、原料価格上昇に伴い販売価格を修正したことや販売数量を増加させたことにより、増収となりました。
エチレングリコールは、販売数量は減少しましたが、製品海外市況上昇に伴い販売価格を修正したことなどにより、増収となりました。
セカンダリーアルコールエトキシレートは、販売数量を増加させたことや、原料価格上昇に伴い販売価格を修正したことにより、増収となりました。
以上の結果、基礎化学品事業の売上高は、前年度に比べて11.6%増加の1,200億2千5百万円となりました。
営業利益は、生産・販売数量の増加や、スプレッドの拡大、加工費が減少したことなどにより、前年度に比べて57.3%増加の129億1千2百万円となりました。
基礎化学品事業の資産は、前年度末に比べて25億8千7百万円増加の1,347億7千8百万円となりました。主として受取手形及び売掛金が増加したことによるものです。
機能性化学品事業
高吸水性樹脂は、原料価格上昇に伴い販売価格を修正したことや、販売数量を増加させたことにより、増収となりました。
エチレンイミン誘導品、塗料用樹脂、粘着加工品及び電子情報材料は、販売数量を増加させたことにより、増収となりました。
特殊エステルは、原料価格や製品海外市況の上昇に伴い販売価格を修正したことや、販売数量を増加させたことにより、増収となりました。
無水マレイン酸は、原料価格上昇に伴い販売価格を修正したことや、販売数量を増加させたことにより、増収となりました。
コンクリート混和剤用ポリマーは、販売数量を増加させましたが、販売価格が低下したことにより、減収となりました。
洗剤原料などの水溶性ポリマー、樹脂改質剤及びヨウ素化合物は、販売数量が減少したことにより、減収となりました。
以上の結果、機能性化学品事業の売上高は、前年度に比べて8.8%増加の1,739億6千5百万円となりました。
営業利益は、スプレッドが縮小したことに加え、加工費が増加しましたが、生産・販売数量が増加したことなどにより、前年度に比べて15.0%増加の139億3千5百万円となりました。
機能性化学品事業の資産は、前年度末に比べて186億9千2百万円増加の2,457億2千9百万円となりました。主としてニッポンショクバイ・ヨーロッパ N.V.における有形固定資産の増加によるものです。
環境・触媒事業
自動車触媒は、貴金属価格が上昇したことや、販売数量が増加したことにより、増収となりました。
プロセス触媒は、販売数量が増加したことにより、増収となりました。
燃料電池材料、リチウム電池材料、ダイオキシン類分解触媒及び湿式酸化触媒は、販売数量が減少したことにより、減収となりました。
脱硝触媒及び排ガス処理触媒は、販売数量が増加したことにより、増収となりました。
以上の結果、環境・触媒事業の売上高は、前年度に比べて9.0%増加の288億1千1百万円となりました。
営業利益は、加工費や販管費が増加したことなどにより、前年度に比べて64.2%減少の2億6千8百万円となりました。
環境・触媒事業の資産は、前年度末に比べて27億7千9百万円増加の321億9百万円となりました。主として受取手形及び売掛金が増加したことによるものです。