有価証券報告書-第64期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/28 12:57
【資料】
PDFをみる
【項目】
115項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦や米国の金融政策、さらには朝鮮半島を巡る政治情勢等のわが国経済に及ぼす影響について、依然として不透明感が払拭できない状況が続いてはいるものの、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調を辿りました。
医薬品業界におきましては、医療用医薬品は、医療費抑制策の一環として薬価制度の抜本的な見直しが実施されるとともに、後発医薬品の使用促進が従来にも増して強力に推進されており、またOTC医薬品市場におきましても市場競争の激化が続いており、ともに厳しい環境下で推移いたしました。
このような状況の中、当社グループは平成29年度を起点とした3ヵ年の第9次中期経営計画(平成29年度~平成31年度)をスタートさせました。初年度である当連結会計年度においては、グローバル展開を加速させるとともに、医療用医薬品事業とコンシューマーヘルスケア事業を力強く成長させるべく経営資源の積極的な投入を行ってまいりました。
これらの活動の結果、当連結会計年度は、売上高645億68百万円(前期比0.4%減)となったものの、堅調な海外業績の寄与に加え、研究開発費等の経費の効率的な使用に努めたことにより、営業利益48億30百万円(前期比6.4%増)、経常利益50億89百万円(前期比14.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益41億57百万円(前期比17.3%増)と、いずれも前期比増益となりました。
なお、当連結会計年度の海外売上高比率は26.3%(前期24.6%)となっております。
次にセグメントの状況につきまして、ご報告申し上げます。
(医療用医薬品事業)
当事業におきましては、プロモーションコードの遵守を基本に、MR(医薬情報担当者)の資質の向上と医療機関への学術情報活動の一層の充実を図ってまいりました。
主力製品である潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」は、国内におきましては、平成29年5月に1日1回の用法・用量の承認を取得し、製品競争力の向上に努めましたが、後発品や競合品の影響により苦戦いたしました。一方、海外におきましては、英国や北欧での伸長などにより順調に売上を拡大し、全体としては増収を確保いたしました。また、炎症性腸疾患治療剤「Entocort」(国内販売名:「ゼンタコート」)につきましては、国内におきまして、平成29年12月に投薬期間制限が解除となり長期処方が可能となったこともあり、着実に売上を拡大いたしましたが、海外の一部の地域において、AstraZenecaからの販売移管後の営業展開が計画対比遅れた影響もあり、全体では微増収に止まりました。さらに、機能性ディスペプシア治療剤「アコファイド」につきましては、売上を拡大中ではありますが、市場構築が計画対比遅れる状況となっており、引き続き内視鏡実施医療機関を中心に潜在的な機能性ディスペプシア患者の掘り起こしに努め、進展を図っております。なお、平成29年11月に『インフリキシマブBS点滴静注用100㎎「日医工」』の日医工株式会社との共同プロモーションを開始し、炎症性腸疾患治療の選択肢の提供と製品ラインアップの強化に努めております。
これらの結果、当事業の売上高は、345億83百万円(前期比0.4%増)、営業利益は25億75百万円(前期比50.0%増)となりました。
(コンシューマーヘルスケア事業)
当事業におきましては、超高齢社会が進展する中、生活者のセルフメディケーションをサポートする製品の供給を通じて市場構築を進めてまいりました。
主力製品群である「ヘパリーゼ群」につきましては、テレビCMなどの広告宣伝活動を積極的に展開し、製品認知度の向上を図ってまいりました。また、当連結会計年度におきましては、新製品を2品目(「ヘパリーゼスーパー 粒タイプ」、「ヘパリーゼWプレミアム 粒タイプ」)発売し、製品ラインアップを強化いたしました。これらの拡販策の結果、引き続き売上を拡大いたしました。なお、平成30年4月発売の「ヘパリーゼWプレミアム極」の出荷を同年3月より開始いたしました。また、植物性便秘薬「ウィズワン群」につきましても、便秘薬市場が縮小する中、着実に売上を拡大いたしました。一方、「コンドロイチン群」につきましては、市場競争の激化により苦戦いたしましたが、医薬品としての有効性、安全性、高品質を訴求し、健康食品との違いを明確にした販売活動を行った結果、引き続き圧倒的な市場シェアを堅持しております。
これらの結果、当事業の売上高は、298億31百万円(前期比1.5%減)、営業利益は7億15百万円(前期比10.4%減)となりました。
(その他)
当事業の売上高は、保険代理業・不動産賃貸収入などにより1億54百万円(前期比8.5%増)、営業利益は2億51百万円(前期比2.3%増)となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は1,160億86百万円となり、前連結会計年度末対比17億28百万円の増加となりました。その内訳は流動資産が392億55百万円で、前連結会計年度末対比4億90百万円の増加、固定資産が768億30百万円で、前連結会計年度末対比12億37百万円の増加となっております。流動資産の増減の主なものは、現金及び預金の増加9億16百万円、受取手形及び売掛金の減少10億6百万円、商品及び製品等のたな卸資産の増加7億67百万円であります。また、固定資産の増減の主なものは、無形固定資産の減少15億47百万円、投資その他の資産の増加35億98百万円であります。
当連結会計年度末の負債合計は503億90百万円となり、前連結会計年度末対比4億62百万円の減少となりました。その内訳は流動負債が361億59百万円で、前連結会計年度末対比90億18百万円の減少、固定負債が142億30百万円で、前連結会計年度末対比85億55百万円の増加となっております。流動負債の増減の主なものは、短期借入金の減少81億35百万円、未払金の減少等流動負債のその他の減少7億66百万円であります。また、固定負債の増減の主なものは、長期借入金の増加57億92百万円、繰延税金負債の増加27億24百万円であります。
当連結会計年度末の純資産は656億96百万円となり、前連結会計年度末対比21億91百万円の増加となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上41億57百万円、前期末及び当中間期の配当の実施17億16百万円、自己株式の増加55億95百万円、退職給付に係る調整累計額の増加40億74百万円等によるものであります。
これらの結果、当連結会計年度末の連結自己資本比率は前連結会計年度末と比べ1.1%上昇し、56.5%となりました。また、連結自己資本当期純利益率は前連結会計年度末と比べ0.9%上昇し、6.5%となりました。当社は連結自己資本比率と連結自己資本当期純利益率もそれぞれ重要な経営指標の一つと認識しており、引き続き、資本効率化及び収益力強化に努めることによりこれらの指標の向上を図ってまいります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、期首残高対比9億16百万円増加し、100億34百万円となりました。これは財務活動によるキャッシュ・フローが96億28百万円のマイナスであったものの、営業活動によるキャッシュ・フローが88億21百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが15億63百万円のプラスであったためであります。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は、88億21百万円の資金の増加となりました(前連結会計年度対比15億83百万円増)。これは、税金等調整前当期純利益の計上55億77百万円、減価償却費の計上31億42百万円、のれん償却額の計上6億97百万円、投資有価証券売却損益(益)の計上6億91百万円、売上債権の減少11億1百万円、たな卸資産の増加7億6百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は15億63百万円の資金の増加となりました(前連結会計年度対比22億67百万円増)。これは、有形固定資産の取得による支出17億84百万円、投資有価証券の取得による支出12億14百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入50億98百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は96億28百万円の資金の減少となりました(前連結会計年度対比6億46百万円減)。これは、短期借入金の減少98億57百万円、長期借入れによる収入105億68百万円、長期借入金の返済による支出30億14百万円、自己株式の取得による支出56億7百万円、配当金の支払い17億10百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
イ. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)前期比(%)
医療用医薬品事業32,714,8134.4
コンシューマーヘルスケア事業27,896,6481.9
報告セグメント計60,611,4623.2
その他--
合計60,611,4623.2

(注)1 金額は正味販売価格換算で表示しております。
2 金額は消費税等抜きで表示しております。
ロ. 受注実績
当社グループは販売計画並びに生産計画に基づいて生産を行っており、受注生産は行っておりません。
ハ. 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)前期比(%)
医療用医薬品事業1,419,492△0.1
コンシューマーヘルスケア事業817,3358.5
報告セグメント計2,236,8272.8
その他--
合計2,236,8272.8

(注)1 金額は実際仕入額で表示しております。
2 金額は消費税等抜きで表示しております。
二. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)前期比(%)
医療用医薬品事業34,583,3710.4
コンシューマーヘルスケア事業29,831,136△1.5
報告セグメント計64,414,508△0.5
その他154,1728.5
合計64,568,681△0.4

(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 金額は消費税等抜きで表示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、その計上額に影響する見積りや判断を用いなければなりませんが、当社は特に以下の重要な会計方針が見積りや判断の要素が高いものであると考えております。
(収益の認識)
当社グループの売上高は、製商品に対する受注に基づく出庫がなされた時点、あるいは役務の提供が行われた時点に計上しております。また、特許権、ライセンス収入に関してはライセンシーからの計算書に基づいて計上しております。
なお、当社グループは販売した医療用医薬品に対する将来の売上割戻に備えて、当期の実績に基づいた見積額を収益から控除しております。今後発生する売上割戻が見積りを上回った場合は、収益からの追加控除が必要となる可能性があります。
(貸倒引当金)
当社グループは売上債権等の貸倒損失に備えて回収不能見込額を貸倒引当金に計上しておりますが、顧客の財務状況の悪化等により回収不能リスクが高まった場合は、追加引当が必要となる可能性があります。
(返品調整引当金)
当社グループは将来予想される返品に備えて返品見込額に対する売買利益及び廃棄損失の見積額を計上しておりますが、今後発生する返品が見積りを上回った場合は、追加引当が必要となる可能性があります。
(のれん等の減損)
当社グループはのれんその他の無形固定資産について定期的に減損の兆候の有無を評価し、減損が生じていると判断される場合には、公正価値まで減損処理することとしております。この公正価値の見積りには、将来キャッシュ・フローや割引率等多くの見積りや前提を使用しておりますが、前提条件等の変化によって見積りが変更されることにより公正価値が下落し減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(投資の減損)
当社グループは投資の公正価値が帳簿価額を下回り、かつ回復の見込があると認められる場合を除き、その帳簿価額を実現可能価額まで減損処理することとしております。将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(退職給付費用)
当社グループは退職給付費用及び債務の計上にあたって、数理計算上で設定される割引率、期待運用収益率、昇給率、退職率等の基礎率を前提条件としております。この設定された基礎率と実際の結果との間に差異が生じた場合や設定された基礎率自体を変更する必要が生じた場合には、退職給付費用及び債務に影響を与える可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは繰延税金資産を計上するにあたって、将来の収益力に基づく課税所得及び将来加算一時差異の十分性等からその回収可能性について慎重に検討しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績の分析
(売上高)
当社グループの売上高は前連結会計年度の648億49百万円に対して645億68百万円となりました。
医療用医薬品事業の売上高は、「アサコール」が後発品や競合品の影響により苦戦したものの、国内において「ゼンタコート」の売上が拡大した結果、前連結会計年度344億30百万円に対して345億83百万円となりました。
一方、コンシューマーヘルスケア事業の売上高は、「ヘパリーゼ群」が製品ラインアップの強化等により売上を拡大したものの、「コンドロイチン群」が市場競争の激化により苦戦した結果、前連結会計年度302億77百万円に対して298億31百万円となりました。
その他の事業につきましては、前連結会計年度1億42百万円に対して1億54百万円となりました。
(売上総利益)
当社グループの売上総利益は、売上高の減少により前連結会計年度466億91百万円に対して462億35百万円に減少いたしました。
(販売費及び一般管理費)
当社グループの販売費及び一般管理費は、前連結会計年度421億49百万円に対して414億5百万円となりました。これは研究開発費が前連結会計年度84億58百万円から73億31百万円に減少したこと等によるものであります。
(営業利益)
当社グループの営業利益は、売上総利益が減少したものの販売費及び一般管理費の減少を受け、前連結会計年度45億41百万円に対して48億30百万円に増加いたしました。
(営業外収益(費用))
当社グループの営業外収益(費用)は、収益純額で前連結会計年度△1億3百万円に対して2億58百万円となりました。この主な要因は、為替差損益が前連結会計年度は為替差損78百万円であったのに対して、当連結会計年度は為替差益1億95百万円に転じたこと等によるものであります。
(特別利益(損失))
当社グループの特別利益(損失)は、利益純額で前連結会計年度4億82百万円に対して4億88百万円となりました。この主な要因は、投資有価証券売却益が前連結会計年度の8億7百万円から6億91百万円に減少し、かつ当連結会計年度において契約解除金が1億98百万円発生したものの、前連結会計年度に計上した減損損失3億18百万円が当連結会計年度においては発生しなかったこと等によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当社グループの親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度35億44百万円に対して41億57百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度66円73銭に対して80円72銭となりました。
ロ.資本の財源及び資金の流動性についての分析
(キャッシュ・フローの分析)
「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(資金需要)
当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料、仕入商品の購入などのほか、製造費用、販売費及び一般管理費などの営業費用です。研究開発費は、販売費及び一般管理費に計上されております。一方、設備投資をはじめとして有形・無形固定資産などへの投資資金需要が発生いたします。当社グループはこれらの資金需要に自己資金及び社債の発行、長・短期借入金にて対応しております。
当連結会計年度の設備投資資金につきましては、自己資金主体の調達を実施しております。
なお、当期間におきましては、基幹システム更新や工場設備の老朽化による更新等を予定しており、自己資金及び長・短期借入金にて対応する予定です。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。