有価証券報告書-第66期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 14:20
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移してきたわが国経済は、当連結会計年度末に発生した新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、個人消費の落ち込みをはじめとして、今後極めて厳しい状況に直面するものと予想されます。
医薬品業界におきましては、医療用医薬品は、2019年10月、2020年4月と短期間に2度に亘る薬価改定が行われるとともに、医療費抑制策の一環として後発医薬品の使用が引き続き強力に推進されており、またOTC医薬品市場におきましては、市場競争の激化に加え、消費税引き上げや新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛措置などにより消費マインドが冷え込むなど、ともに厳しい環境下で推移いたしました。
このような状況の中、当社グループは、第9次中期経営計画(2017年度~2019年度)の最終年度にあたる当連結会計年度において、グローバル展開を推進する中、海外売上高を着実に拡大させました。また、当社グループの事業基盤の強化・発展に資するM&Aやアライアンスにも積極的に取り組み、2020年1月に日水製薬株式会社との間で、同社の子会社である日水製薬医薬品販売株式会社の全株式の譲渡を受ける契約を締結し、2020年4月から子会社化しております。さらに、当社が創製した機能性ディスペプシア治療剤「アコファイド」につきまして、2019年10月にMeiji Seikaファルマ株式会社とタイ、インドネシアにおいて、2020年1月にスペインのFAES FARMA,S.A.とラテンアメリカ(ブラジル、メキシコなど、中南米13カ国)において、それぞれ独占的開発権及び販売権の供与に関する契約を締結いたしました。一方、国内の医療用医薬品事業、コンシューマーヘルスケア事業につきましては、経営資源の再配置のもと事業拡大と収益性の向上に努めましたが、十分な成果を上げるには至りませんでした。
これらの活動の結果、当連結会計年度の売上高は、604億26百万円(前期比2.3%減)となりました。利益につきましては、海外におけるアサコールの売上増加や販管費の削減などにより、営業利益40億94百万円(前期比9.6%増)、経常利益38億79百万円(前期比17.7%増)となりました。一方、前期に特別利益を計上したこともあり、親会社株主に帰属する当期純利益は29億25百万円(前期比15.3%減)となりました。
なお、当連結会計年度の海外売上高比率は31.0%(前期28.5%)となっております。
次にセグメントの状況につきまして、ご報告申し上げます。
(医療用医薬品事業)
当事業におきましては、プロモーションコードの遵守を基本に、MR(医薬情報担当者)の資質の向上とデジタルマーケティング室の新設などによる医療機関への情報提供活動の一層の充実を図ってまいりました。
主力製品である潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」につきましては、国内市場では競合品並びに後発品の影響を受けて売上が減少いたしましたが、海外市場では「ASACOL 1600mg」の寄与もあり、イギリス、北欧などの国々で好調に推移し売上が伸長した結果、国内市場の減少をカバーし、「アサコール」全体では増収となりました。一方、炎症性腸疾患治療剤「Entocort」(国内販売名:「ゼンタコート」)につきましては、国内においては順調に売上が伸長いたしましたが、海外の一部の地域における在庫調整などの影響により、全体では苦戦することとなりました。なお、機能性ディスペプシア治療剤「アコファイド」につきましては、内視鏡実施医療機関を中心に潜在的な機能性ディスペプシア患者の掘り起こしに努め、進展を図っております。
これらの結果、当事業の売上高は、317億68百万円(前期比0.2%減)、営業利益は25億50百万円(前期比34.5%増)となりました。
(コンシューマーヘルスケア事業)
当事業におきましては、超高齢社会が進展する中、生活者のセルフメディケーションをサポートする製品の供給を通じて市場構築を進めてまいりました。
主力製品群である「コンドロイチン群」につきましては、2015年度以降売上が年々減少してまいりましたが、当社コンドロイチンの認知度向上を目指し、OTC医薬品で唯一、コンドロイチンを1560mg配合した“医薬品”であることを明確に訴求したテレビCMや新聞広告、店頭プロモーションを継続して展開し、健康食品との差別化を図った結果、前年度を上回る実績となりました。また、植物性便秘薬「ウィズワン群」につきましても、便秘薬市場が伸び悩む中、売上は堅調に推移いたしました。一方、「ヘパリーゼ群」につきましては、「ヘパリーゼプラスⅡ」などの医薬品カテゴリーの錠剤は堅調に推移したものの、コンビニエンスストア市場での他社ドリンク剤との競合激化に加え、新型コロナウイルスの感染拡大にともなう外出自粛などにより、ヘパリーゼW群の第4四半期の売上が大幅に減少し、全体では売上は減収に転じました。なお、2020年3月に「ヘパリーゼW炭酸」を発売し、製品ラインアップを強化いたしました。
これらの結果、当事業の売上高は、285億2百万円(前期比4.5%減)、営業利益は61億92百万円(前期比4.9%減)となりました。
なお、2018年4月より、当社の米国子会社であるZeria USA,INC.は、米国サプリメント市場において「コンドロイチン」の販売を展開してまいりましたが、期待した成果を上げるには至らず、2020年3月末をもって同事業から撤退することといたしました。
(その他)
当事業の売上高は、保険代理業・不動産賃貸収入などにより1億55百万円(前期比2.9%減)、営業利益は2億48百万円(前期比3.8%増)となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は1,041億55百万円となり、前連結会計年度末対比62億77百万円の減少となりました。その内訳は流動資産が350億20百万円で、前連結会計年度末対比37億3百万円の減少、固定資産が691億35百万円で、前連結会計年度末対比25億74百万円の減少となっております。流動資産の増減の主なものは、現金及び預金の増加9億60百万円、受取手形及び売掛金の減少15億82百万円、商品及び製品等のたな卸資産の減少4億60百万円、未収金の減少等流動資産のその他の減少25億30百万円であります。また、固定資産の増減の主なものは、投資その他の資産の減少28億35百万円であります。
当連結会計年度末の負債合計は514億77百万円となり、前連結会計年度末対比3億90百万円の増加となりました。その内訳は流動負債が410億70百万円で、前連結会計年度末対比22億31百万円の増加、固定負債が104億6百万円で、前連結会計年度末対比18億40百万円の減少となっております。流動負債の増減の主なものは、短期借入金の増加17億16百万円、未払金の増加13億4百万円、未払法人税等の減少4億44百万円であります。また、固定負債の増減の主なものは、長期借入金の減少23億25百万円、繰延税金負債の減少9億87百万円、リース債務の増加等固定負債のその他の増加9億96百万円であります。
当連結会計年度末の純資産は526億78百万円となり、前連結会計年度末対比66億68百万円の減少となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上29億25百万円、前期末及び当中間期の配当の実施16億3百万円、自己株式の増加32億80百万円、退職給付に係る調整累計額の減少35億33百万円等によるものであります。
これらの結果、当連結会計年度末の自己資本比率は前連結会計年度末と比べ3.2%低下し、50.4%となりました。また、連結自己資本当期純利益率は前連結会計年度末と比べ0.3%低下し、5.2%となりました。当社は連結自己資本比率と連結自己資本当期純利益率もそれぞれ重要な経営指標の一つと認識しており、引き続き、資本効率化及び収益力強化に努めることによりこれらの指標の向上を図ってまいります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、期首残高対比9億60百万円増加し、88億80百万円となりました。これは投資活動によるキャッシュ・フローが4億5百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが58億77百万円のマイナスであったものの、営業活動によるキャッシュ・フローが72億51百万円のプラスであったためであります。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は72億51百万円の資金の増加となりました(前連結会計年度対比17億50百万円増)。これは、税金等調整前当期純利益の計上39億20百万円、減価償却費の計上32億55百万円、のれん償却額の計上6億88百万円、売上債権の減少15億73百万円、たな卸資産の減少4億56百万円、その他の流動資産の減少4億98百万円、その他の流動負債の減少7億55百万円、退職給付に係る資産の増加14億2百万円、法人税等の支払い10億4百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は4億5百万円の資金の減少となりました(前連結会計年度対比24億50百万円増)。これは、有形固定資産の取得による支出6億21百万円、無形固定資産の取得による支出6億51百万円、投資有価証券の取得による支出15億80百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入23億87百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は58億77百万円の資金の減少となりました(前連結会計年度対比13億43百万円減)。これは、短期借入金の増加14億1百万円、長期借入れによる収入5億円、長期借入金の返済による支出26億66百万円、自己株式の取得による支出32億89百万円、配当金の支払い15億97百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
イ. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)前期比(%)
医療用医薬品事業27,468,385△11.1
コンシューマーヘルスケア事業28,128,1272.1
報告セグメント計55,596,513△4.9
その他--
合計55,596,513△4.9

(注)1 金額は正味販売価格換算で表示しております。
2 金額は消費税等抜きで表示しております。
ロ. 受注実績
当社グループは販売計画並びに生産計画に基づいて生産を行っており、受注生産は行っておりません。
ハ. 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)前期比(%)
医療用医薬品事業1,098,990△10.4
コンシューマーヘルスケア事業640,281△11.5
報告セグメント計1,739,272△10.8
その他--
合計1,739,272△10.8

(注)1 金額は実際仕入額で表示しております。
2 金額は消費税等抜きで表示しております。
二. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)前期比(%)
医療用医薬品事業31,768,665△0.2
コンシューマーヘルスケア事業28,502,980△4.5
報告セグメント計60,271,646△2.3
その他155,097△2.9
合計60,426,743△2.3

(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 金額は消費税等抜きで表示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの分析)
「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(資金需要)
当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料、仕入商品の購入などのほか、製造費用、販売費及び一般管理費などの営業費用です。研究開発費は、販売費及び一般管理費に計上されております。一方、設備投資をはじめとして有形・無形固定資産などへの投資資金需要が発生いたします。当社グループはこれらの資金需要に自己資金及び社債の発行、長・短期借入金にて対応しております。
当連結会計年度の設備投資資金につきましては、借入金主体の調達を実施しており、当連結会計年度末における借入金の残高は351億75百万円であります。また、当社グループでは取引銀行7行と当座貸越契約並びに貸出コミットメント契約を締結し、総枠で314億50百万円の極度枠(当連結会計年度末の未利用額は125億46百万円)を確保しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は88億80百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、その計上額に影響する見積りや判断を用いなければなりませんが、当社は特に以下の重要な会計方針が見積りや判断の要素が高いものであると考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」をご参照ください。
(のれん等の減損)
当社グループはのれんその他の無形固定資産について定期的に減損の兆候の有無を評価し、減損が生じていると判断される場合には、公正価値まで減損処理することとしております。この公正価値の見積りには、将来キャッシュ・フローや割引率等多くの見積りや前提を使用しておりますが、前提条件等の変化によって見積りが変更されることにより公正価値が下落し減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(投資の減損)
当社グループは投資の公正価値が帳簿価額を下回り、かつ回復の見込があると認められる場合を除き、その帳簿価額を実現可能価額まで減損処理することとしております。将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(退職給付費用)
当社グループは退職給付費用及び債務の計上にあたって、数理計算上で設定される割引率、期待運用収益率、昇給率、退職率等の基礎率を前提条件としております。この設定された基礎率と実際の結果との間に差異が生じた場合や設定された基礎率自体を変更する必要が生じた場合には、退職給付費用及び債務に影響を与える可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは繰延税金資産を計上するにあたって、将来の収益力に基づく課税所得及び将来加算一時差異の十分性等からその回収可能性について慎重に検討しております。

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