有価証券報告書-第65期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 13:05
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調が続いているものの、米中間の通商問題や混迷を極める英国のEU離脱を巡る動きなどがわが国経済に及ぼす影響について、依然として不透明な状況が続いています。
医薬品業界におきましては、医療用医薬品は、昨年4月に薬価制度の抜本改革による想定外の薬価引き下げを受けたことや、後発医薬品の使用促進など医療費抑制策が強力に推進されており、またOTC医薬品市場におきましても市場競争の激化が続いており、ともに厳しい環境下で推移いたしました。
このような状況の中、当社グループは、第9次中期経営計画(2017年度~2019年度)の2年目にあたる当連結会計年度において、グローバル展開を推進する中、海外売上高を着実に拡大させました。一方、国内においては、車の両輪と捉えております医療用医薬品事業、コンシューマーヘルスケア事業を力強く成長させるべく経営資源の効率的な活用に取り組みましたが、十分な成果を上げるには至りませんでした。
これらの活動の結果、当連結会計年度は、売上高618億31百万円(前期比4.2%減)となりました。利益については、営業利益37億37百万円(前期比22.6%減)、経常利益はスイスフラン高の進行による為替差損の発生により32億95百万円(前期比35.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益34億54百万円(前期比16.9%減)と、いずれも前期比減益となりました。
なお、当連結会計年度の海外売上高比率は28.5%(前期26.3%)となっております。
次にセグメントの状況につきまして、ご報告申し上げます。
(医療用医薬品事業)
当事業におきましては、プロモーションコードの遵守を基本に、MR(医薬情報担当者)の資質の向上と医療機関への学術情報活動の一層の充実を図ってまいりました。
主力製品である潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」は、海外におきましては、主要マーケットである英国やフランスを中心に売上を拡大したものの、国内におきまして、後発品や競合品の影響により苦戦いたしました。また、炎症性腸疾患治療剤「Entocort」(国内販売名:「ゼンタコート」)につきましては、国内、カナダ、北欧、ドイツを中心に売上を順調に拡大いたしました。機能性ディスペプシア治療剤「アコファイド」につきましては、引き続き上部内視鏡実施医療機関を中心に潜在的な機能性ディスペプシア患者の掘り起こしに努め、進展を図っております。なお、2019年3月に鉄欠乏性貧血治療剤「フェインジェクト静注500mg」の製造販売承認を取得し、販売開始に向けた準備を進めております。
これらの結果、当事業の売上高は、318億30百万円(前期比8.0%減)、営業利益は18億95百万円(前期比26.4%減)となりました。
(コンシューマーヘルスケア事業)
当事業におきましては、超高齢社会が進展する中、生活者のセルフメディケーションをサポートする製品の供給を通じて市場構築を進めてまいりました。
主力製品群である「ヘパリーゼ群」につきましては、テレビCMなどの広告宣伝活動を積極的に展開し、製品認知度の向上を図ってまいりました。また、当連結会計年度におきましては、新製品を3品目(「ヘパリーゼWプレミアム極」、「ヘパリーゼスーパーリッチ」、「ヘパリーゼW Jelly(ゼリー)」)発売し、製品ラインアップを強化いたしました。これらの拡販策の結果、引き続き売上を拡大いたしました。また、植物性便秘薬「ウィズワン群」につきましては、便秘薬市場が伸び悩む中、売上は堅調に推移いたしました。一方、「コンドロイチン群」につきましては、医薬品としての有効性、安全性、高品質を訴求し、健康食品との違いを明確にした販売活動を行った結果、引き続き圧倒的な市場シェアを堅持いたしましたが、市場競争の激化により苦戦いたしました。
これらの結果、当事業の売上高は、298億41百万円(前期比0.03%増)、営業利益は65億11百万円(前期比8.9%減)となりました。
(その他)
当事業の売上高は、保険代理業・不動産賃貸収入などにより1億59百万円(前期比3.6%増)、営業利益は2億39百万円(前期比4.8%減)となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は1,104億33百万円となり、前連結会計年度末対比49億66百万円の減少となりました。その内訳は流動資産が387億23百万円で、前連結会計年度末対比2億17百万円の増加、固定資産が717億10百万円で、前連結会計年度末対比51億84百万円の減少となっております。流動資産の増減の主なものは、現金及び預金の減少21億21百万円、受取手形及び売掛金の減少6億61百万円、商品及び製品等のたな卸資産の増加6億48百万円、未収金の増加等流動資産のその他の増加23億78百万円であります。また、固定資産の増減の主なものは、無形固定資産の減少25億38百万円、投資その他の資産の減少22億19百万円であります。
当連結会計年度末の負債合計は510億86百万円となり、前連結会計年度末対比13億81百万円の増加となりました。その内訳は流動負債が388億38百万円で、前連結会計年度末対比26億78百万円の増加、固定負債が122億47百万円で、前連結会計年度末対比12億97百万円の減少となっております。流動負債の増減の主なものは、買掛金の減少3億9百万円、短期借入金の増加30億62百万円であります。また、固定負債の増減の主なものは、長期借入金の減少8億80百万円、繰延税金負債の減少2億81百万円であります。
当連結会計年度末の純資産は593億47百万円となり、前連結会計年度末対比63億48百万円の減少となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上34億54百万円、前期末及び当中間期の配当の実施17億8百万円、自己株式の増加49億65百万円、為替換算調整勘定の減少11億76百万円、退職給付に係る調整累計額の減少11億56百万円等によるものであります。
これらの結果、当連結会計年度末の連結自己資本比率は前連結会計年度末と比べ3.2%低下し、53.6%となりました。また、連結自己資本当期純利益率は前連結会計年度末と比べ1.0%低下し、5.5%となりました。当社は連結自己資本比率と連結自己資本当期純利益率もそれぞれ重要な経営指標の一つと認識しており、引き続き、資本効率化及び収益力強化に努めることによりこれらの指標の向上を図ってまいります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、期首残高対比21億14百万円減少し、79億20百万円となりました。これは営業活動によるキャッシュ・フローが55億円のプラスであったものの、投資活動によるキャッシュ・フローが28億55百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが45億34百万円のマイナスであったためであります。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は55億円の資金の増加となりました(前連結会計年度対比33億21百万円減)。これは、税金等調整前当期純利益の計上52億21百万円、減価償却費の計上30億32百万円、のれん償却額の計上7億1百万円、投資有価証券売却損益(益)の計上4億円、売上債権の減少4億94百万円、たな卸資産の増加7億51百万円、退職給付に係る資産の増加12億82百万円、法人税等の支払い10億78百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は28億55百万円の資金の減少となりました(前連結会計年度対比44億19百万円減)。これは、有形固定資産の取得による支出10億88百万円、無形固定資産の取得による支出4億29百万円、投資有価証券の取得による支出11億91百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度は45億34百万円の資金の減少となりました(前連結会計年度対比50億94百万円増)。これは、短期借入金の増加34億74百万円、長期借入れによる収入20億円、長期借入金の返済による支出33億22百万円、自己株式の取得による支出49億78百万円、配当金の支払い17億2百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
イ. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)前期比(%)
医療用医薬品事業30,891,434△5.6
コンシューマーヘルスケア事業27,562,754△1.2
報告セグメント計58,454,189△3.6
その他--
合計58,454,189△3.6

(注)1 金額は正味販売価格換算で表示しております。
2 金額は消費税等抜きで表示しております。
ロ. 受注実績
当社グループは販売計画並びに生産計画に基づいて生産を行っており、受注生産は行っておりません。
ハ. 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)前期比(%)
医療用医薬品事業1,226,950△13.6
コンシューマーヘルスケア事業723,218△11.5
報告セグメント計1,950,168△12.8
その他--
合計1,950,168△12.8

(注)1 金額は実際仕入額で表示しております。
2 金額は消費税等抜きで表示しております。
二. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)前期比(%)
医療用医薬品事業31,830,862△8.0
コンシューマーヘルスケア事業29,841,0590.0
報告セグメント計61,671,921△4.3
その他159,6563.6
合計61,831,578△4.2

(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 金額は消費税等抜きで表示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、その計上額に影響する見積りや判断を用いなければなりませんが、当社は特に以下の重要な会計方針が見積りや判断の要素が高いものであると考えております。
(収益の認識)
当社グループの売上高は、製商品に対する受注に基づく出庫がなされた時点、あるいは役務の提供が行われた時点に計上しております。また、特許権、ライセンス収入に関してはライセンシーからの計算書に基づいて計上しております。
なお、当社グループは販売した医療用医薬品に対する将来の売上割戻に備えて、当期の実績に基づいた見積額を収益から控除しております。今後発生する売上割戻が見積りを上回った場合は、収益からの追加控除が必要となる可能性があります。
(貸倒引当金)
当社グループは売上債権等の貸倒損失に備えて回収不能見込額を貸倒引当金に計上しておりますが、顧客の財務状況の悪化等により回収不能リスクが高まった場合は、追加引当が必要となる可能性があります。
(返品調整引当金)
当社グループは将来予想される返品に備えて返品見込額に対する売買利益及び廃棄損失の見積額を計上しておりますが、今後発生する返品が見積りを上回った場合は、追加引当が必要となる可能性があります。
(のれん等の減損)
当社グループはのれんその他の無形固定資産について定期的に減損の兆候の有無を評価し、減損が生じていると判断される場合には、公正価値まで減損処理することとしております。この公正価値の見積りには、将来キャッシュ・フローや割引率等多くの見積りや前提を使用しておりますが、前提条件等の変化によって見積りが変更されることにより公正価値が下落し減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(投資の減損)
当社グループは投資の公正価値が帳簿価額を下回り、かつ回復の見込があると認められる場合を除き、その帳簿価額を実現可能価額まで減損処理することとしております。将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(退職給付費用)
当社グループは退職給付費用及び債務の計上にあたって、数理計算上で設定される割引率、期待運用収益率、昇給率、退職率等の基礎率を前提条件としております。この設定された基礎率と実際の結果との間に差異が生じた場合や設定された基礎率自体を変更する必要が生じた場合には、退職給付費用及び債務に影響を与える可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは繰延税金資産を計上するにあたって、将来の収益力に基づく課税所得及び将来加算一時差異の十分性等からその回収可能性について慎重に検討しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績の分析
(売上高)
当社グループの売上高は前連結会計年度末の645億68百万円に対して618億31百万円となりました。
医療用医薬品事業の売上高は、「Entocort」が国内、カナダ、北欧、ドイツを中心に売上を拡大させたものの、国内において「アサコール」が後発品や競合品の影響により苦戦した結果、前連結会計年度345億83百万円に対して318億30百万円となりました。
一方、コンシューマーヘルスケア事業の売上高は、「コンドロイチン群」が市場競争の激化により苦戦したものの、「ヘパリーゼ群」が製品ラインアップの強化等により売上を拡大した結果、前連結会計年度298億31百万円に対して298億41百万円となりました。
その他の事業につきましては、前連結会計年度1億54百万円に対して1億59百万円となりました。
(売上総利益)
当社グループの売上総利益は、売上高の減少により前連結会計年度462億35百万円に対して440億71百万円に減少いたしました。
(販売費及び一般管理費)
当社グループの販売費及び一般管理費は、前連結会計年度414億5百万円に対して403億34百万円となりました。これは退職給付費用が前連結会計年度5億73百万円から△1億9百万円に減少したこと、研究開発費が前連結会計年度73億31百万円から68億32百万円に減少したこと等によるものであります。
(営業利益)
当社グループの営業利益は、売上総利益の減少を受け、前連結会計年度48億30百万円に対して37億37百万円に減少いたしました。
(営業外収益(費用))
当社グループの営業外収益(費用)は、収益純額で前連結会計年度2億58百万円に対して△4億41百万円となりました。この主な要因は、為替差損益が前連結会計年度は為替差益1億95百万円であったのに対して、当連結会計年度は為替差損4億50百万円に転じたこと等によるものであります。
(特別利益(損失))
当社グループの特別利益(損失)は、利益純額で前連結会計年度4億88百万円に対して19億25百万円となりました。この主な要因は、投資有価証券売却益が前連結会計年度の6億91百万円から4億円に減少したものの、前連結会計年度においては契約解除金が1億98百万円発生しており、かつ当連結会計年度においては受取和解金が15億79百万円発生したこと等によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当社グループの親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度41億57百万円に対して34億54百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度80円72銭に対して69円56銭となりました。
ロ.資本の財源及び資金の流動性についての分析
(キャッシュ・フローの分析)
「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(資金需要)
当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料、仕入商品の購入などのほか、製造費用、販売費及び一般管理費などの営業費用です。研究開発費は、販売費及び一般管理費に計上されております。一方、設備投資をはじめとして有形・無形固定資産などへの投資資金需要が発生いたします。当社グループはこれらの資金需要に自己資金及び社債の発行、長・短期借入金にて対応しております。
当連結会計年度の設備投資資金につきましては、借入金主体の調達を実施しております。
なお、当期間におきましては、工場設備の老朽化による更新等を予定しており、自己資金及び長・短期借入金にて対応する予定です。

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