有価証券報告書-第82期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/26 16:05
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(1) 経営成績の概況
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度(平成29年4月1日~平成30年3月31日)におけるわが国経済は、個人消費については企業業績の好調に伴う雇用・所得環境の好転を背景に、緩やかな回復基調で推移しております。一方、海外経済は、米国、欧州ともに緩やかな回復を維持しておりますが、米中の貿易摩擦懸念など各国の政治政策動向及び地政学的リスクの高まり等により、先行きの不透明感は払拭出来ない状況が続いております。
また、食品業界においては、フードディフェンスを含めた食の安全・安心への対策は必須の取り組みとして強化が求められております。加えて競争激化が進む国内市場においては少子・高齢化などに対する戦略の強化、海外市場においては成長が見込めるエリアへの戦略の構築が強く求められる状況にあります。
このような事業環境のもと、当社グループは、平成27年4月より平成30年3月までの3年間を対象として、◇成熟市場として認識する「国内マーケット」における[収益基盤の確立]
◇成長市場として認識する「海外マーケット」における[構造基盤の強化]
(グローバルカンパニーとしての揺るぎない体制構築に繋がる成長戦略策の推進)
を基本に据えた「中期経営計画」を策定しており、最終年度の取り組みを推進してまいりました。
当連結会計年度の業績につきましては、『国内食品事業』、『国内化成品その他事業』、『海外事業』がそれぞれ前期を上回る実績を確保し、売上高は895億15百万円(前期比23億34百万円、2.7%増)となりました。
利益面では、営業利益は62億64百万円(前期比7億96百万円、11.3%減)と前期を下回りました。効率的な生産オペレーションの推進や販売促進費の効率的な使用などを推進しましたが、原材料の価格上昇や『海外事業』の収益悪化が影響を及ぼしました。
経常利益は54億27百万円(前期比10億62百万円、16.4%減)と前期を下回りました。営業外費用として、前期は自己株式の取得に伴う自己株式取得費用73百万円及び支払手数料2億65百万円を計上し、当期は在外子会社への現地通貨建ての貸付金に対し締結した通貨スワップ契約の時価評価に伴うデリバティブ評価損6億12百万円を計上しております。
親会社株主に帰属する当期純利益は56億40百万円(前期比13億9百万円、30.2%増)と前期を上回りました。前期は固定資産の減損損失5億6百万円を特別損失に計上した一方、当期は当社が保有する投資有価証券の一部を売却したことにより投資有価証券売却益29億11百万円を特別利益に計上しております。
セグメント毎の経営成績の概況
国内食品事業
『家庭用食品』では、乾燥わかめ「ふえるわかめちゃん®」や「わかめスープ」等が堅調な推移を示しました。また、本年2月に全面リニューアルを実施しました「リケンのノンオイル セレクティ®」がご好評をいただいている一方、「ノンオイルドレッシング」全体では前期より売上が減少しました。この結果、『家庭用食品』の売上は、前期を下回る結果となりました。
『業務用食品』では、調味料スープ関係が堅調に推移したことに加え、冷凍海藻の着実な伸長もあり、売上は前期を上回りました。
『加工食品用原料等』では、販売および技術・開発部門の連携による顧客ニーズに的確に応えるソリューションビジネスの着実な展開により、食品用改良剤分野での売上が堅調に推移し、部門全体では前年同期を上回る売上を確保しました。
これらの結果、各部門における売上高は、『家庭用食品』153億24百万円(前期比1億77百万円、1.1%減)、『業務用食品』215億92百万円(前期比1億89百万円、0.9%増)、『加工食品用原料等』221億42百万円(前期比7億62百万円、3.6%増)となり、当セグメント全体の売上高は、590億59百万円(前期比7億74百万円、1.3%増)となりまし
た。
また、営業利益では、高付加価値商品の提案、販売促進費の適切な運用等の政策を推進しましたが、原材料費の上昇等により、前期より1億47百万円減少の66億7百万円となりました。
国内化成品その他事業
プラスチック・農業用フィルム・食品用包材・ゴム製品・化粧品などの工業用分野に、加工性向上および帯電防止・防曇等の機能性を付加する『化成品(改良剤)』では、顧客ニーズを捉えたソリューションビジネスが奏功し、部門全体の売上は前期を上回りました。
また、『その他』の事業でも、飼料用油脂の売上が前期を上回りました。
これらの結果、当セグメントの売上高は65億77百万円(前期比3億94百万円、6.4%増)となりました。これに伴う営業利益は7億65百万円(前期比89百万円増)となりました。
海外事業
情報発信基地としての役割を担う「アプリケーションセンター」の機能を活かす中で、アジア・欧米をはじめとする各エリアの既存市場での深耕および成長が見込める新市場の開拓・販売拡大に取り組む活動の推進により『改良剤』分野においては、ソリューションビジネスを積極的に展開した結果、売上は前期を上回る実績を確保しましたが、販売競争の激化等により、営業利益は減少しました。
また、水産加工品が高いウエイトを占める『青島福生食品有限公司』においては、売上は前年実績を上回りましたが、構造改革の遅れ等により、営業利益を確保することが出来ませんでした。
この結果、当セグメントの売上高は、前期から14億65百万円(6.2%)増加した252億58百万円となり、営業損失7億11百万円(前期比7億74百万円減)となりました。
中期経営計画との比較分析
当連結会計年度は当社グループが平成27年4月より平成30年3月までの3年間を対象として策定した「中期経営計画」の最終年度であり、その数値目標との比較では、売上高、営業利益及び経常利益は目標を下回りましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益として投資有価証券売却益29億11百万円を計上した結果、目標を上回りました。
成熟市場として認識する「国内マーケット」における[収益基盤の確立]については、
・不採算品目、不採算事業の整理
・付加価値製品の拡売
・新分野への提案(改良剤事業他)
といった収益基盤の強化に向けた取組みを強力に推進したことで、不採算品目の政策的終売や家庭用ノンオイルドレッシングの低迷等による売上減少はあったものの、売上高、営業利益の双方で一定の成果を挙げることができました。
『国内食品事業』の売上高は「前中期経営計画」の最終年度である平成27年3月期から28億21百万円(5.0%)増加し、これに伴う営業利益は26億38百万円(66.5%)増加しました。営業利益率は平成27年3月期の7.1%から11.2%に4.1ポイント上昇しております。
また『国内化成品その他事業』の売上高は「前中期経営計画」の最終年度である平成27年3月期から4億8百万円(6.6%)増加し、これに伴う営業利益は4億1百万円(110.2%)増加しました。営業利益率は平成27年3月期の5.9%から11.6%に5.7ポイント上昇しております。
一方、成長市場として認識する「海外マーケット」における[構造基盤の強化]については、
・改良剤生産拠点であるリケビタ・マレーシアの生産設備拡張
・海外アプリケーションセンターの強化
といった当社グループが「成長エンジン」と位置付ける『海外事業』の生産・開発体制の整備を推進しました。しかしながら、改良剤原体の価格競争による利益の減少に加え『青島福生食品有限公司』のビジネスモデル改革に遅れが生じたことで営業利益段階で赤字を計上することとなりました。
『海外事業』の売上高は「前中期経営計画」の最終年度である平成27年3月期から8億97百万円(3.7%)増加しましたが、これに伴う営業利益は14億45百万円減少しました。
目標とする経営指標との比較分析
当社グループは、持続的成長と収益性及び資本効率向上の尺度として目標とする経営指標に自己資本利益率(ROE)を設定し、「中期経営計画」の最終年度である当連結会計年度のROE8.0%以上を目指し、取り組みを推進してまいりました。
資本収益性の面では、国内(国内食品事業及び国内化成品その他事業)における収益基盤の強化を反映し売上高営業利益率が上昇しました。また、当連結会計年度に計上した特別利益の投資有価証券売却益の計上がROEの上昇に貢献しました。
資本政策の面では、前連結会計年度(平成28年4月~平成29年3月)に実施した自己株式244億20百万円の取得を反映し自己資本比率が低下しました。
これらの結果、当連結会計年度のROEは10.0%となり目標値を2.0ポイント上回りました。
(2) 財政状態の概況
当連結会計年度末の総資産は1,121億92百万円となり、前連結会計年度末に比べ25億44百万円増加しました。主な増加は、受取手形及び売掛金で34億47百万円であります。
負債は520億83百万円となり、前連結会計年度末に比べ36億47百万円減少しました。主な減少は、短期借入金44億94百万円であります。
純資産は601億9百万円となり、前連結会計年度末に比べ61億92百万円増加しました。主な要因として、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益の計上で56億40百万円増加し、剰余金の配当で10億67百万円減少しました。また、自己株式が新株予約権の行使による処分等で16億85百万円減少しました。
(3) キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は144億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億18百万円減少しました。
営業活動におけるキャッシュ・フローは57億53百万円の収入となりました。主な増加は税金等調整前当期純利益82億77百万円、減価償却費36億39百万円、主な減少は売上債権の増加33億42百万円、投資有価証券売却益29億11百万円であります。
投資活動におけるキャッシュ・フローは16億17百万円の支出となりました。主な増加は投資有価証券の売却30億14百万円、主な減少は有形固定資産の取得29億97百万円、投資有価証券の取得21億44百万円であります。
営業活動におけるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは41億36百万円の純収入となっております。
財務活動におけるキャッシュ・フローは58億69百万円の支出となりました。主な増加は新株予約権の行使による収入19億99百万円、主な減少は短期借入金の減少45億7百万円、長期借入金の返済22億3百万円であります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
国内食品事業56,900100.8
国内化成品その他事業5,637107.0
海外事業24,027110.7
合計86,565103.8

(注)1.金額は生産者販売価格で算出しており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは一部の製品について受注生産を行っておりますがウエイトも小さく、大部分の製品は販売計画に基づく生産計画に従った見込生産を主体としております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
国内食品事業58,769101.1
国内化成品その他事業6,577106.4
海外事業24,169105.6
合計89,515102.7

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
3.セグメントの各事業内容は次のとおりであります。
国内食品事業……………………一般家庭向け加工食品、業務用市場向け加工食品、食品業界向け加工食品用原料・食品用改良剤・ビタミンなどの製造、販売
国内化成品その他事業…………化成品用改良剤、飼料用添加物などの製造、販売
海外事業…………………………食品用改良剤、化成品用改良剤、水産加工品、冷凍野菜などの製造、販売
4.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

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