四半期報告書-第85期第3四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)

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2021/02/15 16:04
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文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、様々な経済活動が制約を受けた結果、個人消費および企業収益が急速に悪化しました。その後の緊急事態宣言の解除に伴い、経済活動が段階的に引き上げられましたが、足許では感染の全国的な再拡大による飲食店の時短営業や消費者の外出自粛といった影響もあり、個人消費や経済活動の本格的な回復までには時間がかかる見通しであり、先行きは極めて不透明な状況で推移しました。一方、海外経済においても、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により、各国経済活動が停滞し、景気が急減速しました。その後、欧米などにおいて、経済活動の再開が進みましたが、足許では感染が再拡大しており、依然として予断を許さない状況が続いています。さらに、米中貿易摩擦の長期化など各国の政治政策動向および地政学的リスクの高まりもあり、先行き不透明な状況が一段と強まりました。
また、当社を取り巻く食品業界においては、国内市場では、消費者の節約志向が依然として続く一方で、健康志向や簡便化志向が強まっており、ライフスタイルの変化やニーズの多様化への対応に加え、最近ではフードロス(食品ロス)も社会問題化しており取組みが求められています。他方、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛などの影響を受け内食需要の高まりが見られる一方で、外食需要が落ち込むなど消費行動や市場構造に大きな変化が生じており、新常態と言われる新しい消費動向への対応が課題となっております。また、成長が見込める海外市場においても、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が景気を押し下げており、中国や東南アジアといった成長エリアに対してもこれまでの取組みに加え、新しい生活様式への対応が求められる状況にあります。
このような事業環境のもと、当社グループでは、2018年4月より2021年3月までの3年間を対象として、◇成熟市場にある国内事業では収益基盤のさらなる強化
◇拡大市場にある海外事業では構造基盤の強化による成長エンジンの加速化
◇独自の技術力・開発力に磨きをかけ、新領域に挑戦
◇CSR経営の推進
を基本に据えた「中期経営計画」を策定し、持続的成長を図るべくグループを挙げて取組みを推進しております。
当社は、2020年7月27日に公表しました「2020年3月期連結決算発表の延期ならびに特別調査委員会の設置に関するお知らせ」のとおり、当社連結子会社である『青島福生食品有限公司』におけるエビの加工販売の取引の実在性について疑義が生じたため、同日に特別調査委員会を設置し、事実関係を調査しました。その結果、2020年9月23日にエビの加工販売の取引の実在性を確認するには至らなかったとする調査報告書を受領しました。
特別調査委員会の調査報告を踏まえ、当社は2020年9月30日に2019年3月期以降の有価証券報告書、四半期報告書、決算短信等について、取引の全容および実在性が確認できなかった特定の顧客向けの売上高および売上原価を取り消すとともに、当該売上原価相当分を水産加工品取引関連損失として特別損失に計上しました。
また本件取引は、2020年9月30日に公表しました「特別損失の発生に関するお知らせ」のとおり、2020年4月まで継続していたことを確認しております。このため、当第3四半期連結累計期間においても前第3四半期連結累計期間の処理方法と同様に、特定の顧客向けの売上高および売上原価を取り消すとともに、当該売上原価相当分を水産加工品取引関連損失として特別損失に計上しております。
加えて、2020年10月7日に公表しました「特別調査委員会の設置に関するお知らせ」のとおり、青島福生食品と当社との間で、在庫の仕入・製造時期についての認識に相違があることが判明し、過年度においてそれらの評価が適切に行われていなかった疑い、およびその結果として過年度の連結貸借対照表上のたな卸資産が過大に計上されていた疑いが生じたため、当社は速やかな全容の解明を行うため、同日に特別調査委員会を設置し、青島福生食品に対する再度の調査を開始しました。
当該調査において、2020年10月上旬に実施した青島福生食品の実地棚卸、またたな卸資産についての書類および青島福生食品からの事実関係の説明を確認した結果などから、当社としては過年度において連結貸借対照表上のたな卸資産の評価が適切に行われていなかったと判断し、2020年10月28日付で、たな卸資産評価損の計上などの必要な訂正を反映させた2016年3月期以降の有価証券報告書および四半期報告書の訂正報告書を提出するとともに、決算短信および四半期決算短信の訂正を公表いたしました。また、当第3四半期連結累計期間においても、当該調査に起因したたな卸資産評価損を計上しております。
その後、2020年11月13日に公表しました「特別調査委員会の第二次調査報告書の受領に関するお知らせ」のとおり、過年度の連結貸借対照表上のたな卸資産が過大に計上されていたとする調査報告書を受領しました。また、2020年11月19日に公表しました「特別調査委員会の第二次調査報告書を受けた当社の対応に関するお知らせ」のとおり、当社は2020年9月23日と11月13日にそれぞれ特別調査委員会から受領した調査報告書の内容およびその提言を真摯に受け止め、一連の問題に対する経営責任の明確化、および再発防止策を決定しております。
なお、2021年1月25日に公表しました「東京証券取引所への「改善報告書」の提出に関するお知らせ」のとおり、過年度決算短信等を訂正した件につきまして、その経緯および改善措置を記載しました「改善報告書」を株式会社東京証券取引所に提出しております。
当社は、2020年12月以降、外部専門家である公認会計士や弁護士の協力を得ながら、青島福生食品に対し、前記の一連の訂正を行った財務数値以外の財務数値への影響を確認するため、件外調査を実施しました。その結果、新たに実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引が検出されたため、当該取引の売上高および売上原価を取り消し、当該売上原価相当分を特別損失として計上しました。
当社は、再発防止に向けた改革に全力で取り組み、当社のすべてのステークホルダーの皆さまからの信頼回復に最善を尽くしてまいります。
当第3四半期連結累計期間の経営成績につきましては、『国内食品事業』、『国内化成品その他事業』、『海外事業』のいずれの事業も新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、売上は前年同期を下回りました。また、青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上高16億45百万円を取り消しております。その結果、売上高は591億5百万円(前年同期比39億96百万円、6.3%減)となりました。
利益面では、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の制限を受け、売上高の減少に伴い売上総利益が減少しました。活動諸経費について、経済活動の制限による減少および効率的な経費の使用による削減がありましたが、それらで売上総利益の減少を補うことができませんでした。さらに中国において輸入冷凍水産品の外装から新型コロナウイルスが検出されたことにより、中国国内において輸入冷凍水産品の感染リスクに関する過熱した報道が続き、輸入冷凍食品の需要が大幅に減退しています。このため、青島福生食品が輸入し製造・販売している中国国内向けの冷凍水産品の販売が著しく低迷しております。このような厳しい販売状況は当面の間続くものと予想され、青島福生食品が現在保有している輸入冷凍水産品を中国国内向けに販売できる見通しが立たないため、輸入冷凍水産品に対してたな卸資産評価損24億1百万円を計上しました。この結果、営業利益は7億49百万円(前年同期比45億円、85.7%減)、経常利益は8億68百万円(前年同期比43億49百万円、83.4%減)となりました。また、青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上原価相当分15億84百万円を特別損失として計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純損失は19億97百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失55億51百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
[国内食品事業]
『家庭用食品』では、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛や在宅勤務等を背景とした内食需要の高まりにより、乾燥わかめ「ふえるわかめちゃん®」、ドレッシング、わかめスープ等が好調に推移しました。この結果、『家庭用食品』の売上は、前年同期を上回る実績を確保しました。
『業務用食品』では、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛、休業要請等を受けた外食産業の需要の落込み、教育機関の休校を受けた学校給食の需要の減少が大きく、緊急事態宣言解除後の学校再開による学校給食の需要の復調があるものの、外食産業においては感染の再拡大による時短営業や忘年会など年末の需要減少もあり、部門全体の売上は前年同期を下回りました。
『加工食品用原料等』では、販売および技術・開発部門の連携により顧客ニーズに対応した取組みを推進しましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大による外出自粛等の影響を受けた関係先業界の需要減少が、緊急事態宣言解除後にも一部の分野において引き続き販売が振るわず回復が遅れた結果、部門全体の売上は前年同期を下回りました。
この結果、当セグメントの売上高は、前年同期から25億9百万円(5.7%)減少した415億71百万円となり、営業利益は36億1百万円(前年同期比6億48百万円減)となりました。
[国内化成品その他事業]
化学工業用分野(プラスチック・農業用フィルム・食品用包材・ゴム製品・化粧品など)において、機能性付加および加工性向上に効果的な『化成品(改良剤)』では、顧客ニーズを捉えたソリューションビジネスを展開しましたが、新型コロナウイルスの感染拡大および米中貿易摩擦の影響を受けた関係先業界の業況が波及した一部の分野で伸びを欠き、部門全体の売上は前年同期を下回りました。
また、『その他』の事業では、飼料用油脂の売上が前年同期を下回りました。
この結果、当セグメントの売上高は、前年同期から4億67百万円(9.1%)減少した46億56百万円となり、営業利益は3億93百万円(前年同期比1億45百万円減)となりました。
[海外事業]
『改良剤』分野においては、情報発信基地である「アプリケーションセンター」と世界各地に設けた販売会社との連携による既存市場の深耕および新市場の開拓ならびに高付加価値品の拡販等の施策を推進いたしました。しかしながら、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けた世界各国における経済活動の制限によって、販売面では取引先各国における需要の減少、生産面では製造子会社の操業に影響が出るなど、生産および販売の両面で大きな影響を受けました。その後、各国で経済活動を段階的に再開していますが、足許での感染症の再拡大もあり本格的な回復には至らず、売上および営業利益ともに前年同期を下回る実績となりました。
また、水産加工品が高いウエイトを占める『青島福生食品』においては、新型コロナウイルスの感染拡大による都市封鎖などを受けた経済活動の停滞による売上減少に加え、取引の実在性が確認できなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上を取り消しました。さらに新型コロナウイルスの感染リスクに関する過熱した報道による中国国内向け販売の著しい低迷から販売の見通しが立たない輸入冷凍水産品に対してたな卸資産評価損24億1百万円を計上しました。この結果、売上は前年同期の実績を下回り、営業損益は前年同期から営業損失額が拡大しました。
なお、青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上高16億45百万円を取り消し、当該売上に対応する売上原価相当分15億84百万円を特別損失として計上しております。
この結果、当セグメントの売上高は、前年同期から10億86百万円(7.2%)減少した140億9百万円となり、営業損失は27億31百万円(前年同期は営業利益7億41百万円)となりました。
財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は1,043億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ24億76百万円増加しました。主な増加は、投資有価証券32億66百万円、受取手形及び売掛金21億81百万円、主な減少は、たな卸資産18億85百万円、投資その他の資産のその他5億25百万円であります。
負債は584億51百万円となり、前連結会計年度末に比べ33億87百万円増加しました。主な増加は、短期借入金131億92百万円、仮受金16億32百万円、その他流動負債9億70百万円、主な減少は、長期借入金134億19百万円であります。なお、短期借入金の増加および長期借入金の減少には、長期借入金から短期借入金への振替120億円が含まれております。
純資産は458億78百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億10百万円減少しました。主な要因として、利益剰余金が親会社株主に帰属する四半期純損失19億97百万円の計上、剰余金の配当14億10百万円により減少し、その他有価証券評価差額金が24億29百万円増加したことによります。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、22億71百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

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