訂正有価証券報告書-第84期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年9月30日)現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の概況
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)におけるわが国経済は、個人消費については雇用・所得環境の改善により緩やかな回復傾向が続いておりましたが、相次ぐ自然災害や消費増税、さらに新型コロナウイルスの感染拡大により、減速傾向が顕著となりました。また、企業収益においても輸出関連企業などが力強さを欠き、足踏み傾向が見られたことに加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うインバウンド需要の消失や国内での外出自粛を受けて、急速に悪化しており、先行き不透明な状況が一段と高まりました。一方、海外経済は、米国では個人消費の下支えにより底堅く推移していましたが、米中貿易摩擦の長期化、中国の景気減速、英国のEU離脱など各国の政治政策動向および地政学的リスクの高まり等に加え、足許では新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により、景気の停滞感が急速に強まっており、先行きの不透明感がより一層深まる状況となりました。
また、当社を取り巻く食品業界においては、国内市場では、消費者の節約志向が依然として続く一方で、健康志向や簡便化志向が強まっており、ライフスタイルの変化やニーズの多様化への対応に加え、最近ではフードロス(食品ロス)も社会問題化しており取組みが求められています。他方、足許では新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛などによる需要の急激な変動および消費者行動の変化への対応が課題となってきております。また、成長が見込める海外市場では、成長エリアに対する積極的な取組みが求められる状況にあります。
このような事業環境のもと、当社グループでは、従前より3年間を対象期間とする「中期経営計画」を策定しており、◇成熟市場にある国内事業では収益基盤のさらなる強化
◇拡大市場にある海外事業では構造基盤の強化による成長エンジンの加速化
◇独自の技術力・開発力に磨きをかけ、新領域に挑戦
◇CSR経営の推進
を基本に据えて、持続的成長を図るべくグループを挙げて取組みを推進中であります。
国内では、食品事業の柱をなす「海藻」、「ドレッシング」、「エキス・調味料」の需要喚起に向けて、商品とメニュー・用途を組み合わせた販売プロモーションの展開を中心に行い、加えて、同じく柱である「改良剤」事業でのユーザーニーズへの的確な対応と価値提案型の活動も推進しました。また、昨年10月に、食品用改良剤の新研究開発施設「アプリケーション&イノベーションセンター」を開設し、基礎研究からアプリケーションまで一貫して行う体制を整えました。
一方、海外においても、「改良剤」事業における情報発信基地としての役割を担う「アプリケーションセンター」の機能を最大限に活用した開発活動に加え、成長市場の開拓・販売拡大に向けて販売活動を推進しました。
当連結会計年度の経営成績につきましては、『国内食品事業』、『国内化成品その他事業』の売上が前期を下回りました。また、『海外事業』では青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上123億51百万円を取り消したことにより、前期を下回りました。
利益面では、営業利益は63億89百万円(前期比13億46百万円、26.7%増)と前期を上回りました。原料である海藻価格の上昇、家庭用ドレッシングのリニューアルに伴う広告宣伝費等を、『海外事業』での高付加価値品の拡販および効率的な生産オペレーションの推進等により吸収し、前期から増益となりました。
経常利益は61億27百万円(前期比12億76百万円、26.3%増)と前期を上回りました。在外子会社への現地通貨建ての貸付金に対し締結した通貨スワップ契約の時価評価に伴うデリバティブ評価として、前期は営業外収益としてデリバティブ評価益1億54百万円を計上し、当期も同様にデリバティブ評価益3億4百万円を計上しております。
最終利益は親会社株主に帰属する当期純損失78億51百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益30億85百万円)となりました。青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上原価相当分を特別損失として前期は8億53百万円計上し、当期も同様に120億50百万円計上しております。
セグメント毎の経営成績の概況
国内食品事業
『家庭用食品』では、乾燥わかめ「ふえるわかめちゃん®」は、期を通じて堅調に推移し、前期を上回りました。一方、昨年2月に「リケンのノンオイルドレッシング青じそ」の発売30周年を機にリケンのノンオイルシリーズを一新しましたが、前期より売上が減少しました。この結果、『家庭用食品』の売上は、前期を下回る結果となりました。
『業務用食品』では、冷凍海藻が着実に伸長しましたが、ドレッシングおよびエキス調味料の売上減をカバーできず、加えて3月には、新型コロナウイルスの感染拡大による学校給食および外食産業の需要の落ち込みもあり、売上は前期を下回りました。
『加工食品用原料等』では、販売および技術・開発部門の連携により顧客ニーズに的確に対応した結果、堅調な推移を示した食品用改良剤に加え、医薬用マイクロカプセルの実績回復もあり、前期を上回る売上を確保しました。また、昨年10月に、食品用改良剤の新研究開発施設「アプリケーション&イノベーションセンター」を開設しました。
これらの結果、各部門における売上高は、『家庭用食品』133億71百万円(前期比5億67百万円、4.1%減)、『業務用食品』210億20百万円(前期比7億12百万円、3.3%減)、『加工食品用原料等』231億54百万円(前期比2億29百万円、1.0%増)となり、当セグメント全体の売上高は、575億46百万円(前期比10億50百万円、1.8%減)となりました。
また、営業利益では、売上高の減少に加え、海藻原料の価格上昇および広告宣伝費の増加等により、53億90百万円(前期比3億77百万円減)となりました。
国内化成品その他事業
化学工業用分野(プラスチック・農業用フィルム・食品用包材・ゴム製品・化粧品など)において、機能性付加および加工性向上に効果的な『化成品(改良剤)』では、顧客ニーズを捉えたソリューションビジネスを展開しましたが、関係先業界の業況を受けた一部の分野で伸びを欠き、部門全体の売上は前期を下回りました。
また、『その他』の事業では、飼料用油脂の売上が着実な伸長を示し、前期を上回りました。
これらの結果、当セグメントの売上高は66億31百万円(前期比55百万円、0.8%減)となりました。また、営業利益は化成品用改良剤の売上減少を受け、6億71百万円(前期比61百万円減)となりました。
海外事業
『改良剤』分野においては、情報発信基地である「アプリケーションセンター」と世界各地に設けた販売会社との連携による既存市場の深耕および新市場の開拓ならびに高付加価値品の拡販等の施策を推進しましたが、為替の影響を受け、売上は前期をわずかに下回りました。一方、営業利益は、高付加価値品の拡販等の施策を推し進めた結果、前期を上回りました。
また、水産加工品が高いウエイトを占める『青島福生食品』においては、売上は前期の実績を大きく下回りました。営業損益は、一部の水産加工品の利益率が改善するも売上の大幅な減少を受け、赤字となりました。
なお、青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上123億51百万円を取り消し、当該売上に対する売上原価相当分120億50百万円を特別損失として計上しております。
これらの結果、当セグメントの売上高は、203億73百万円(前期比48億75百万円、19.3%減)となり、営業利益は7億86百万円(前期は営業損失10億72百万円)となりました。
中期経営計画との比較分析
当社グループは2018年4月より2021年3月までの3年間を対象として「中期経営計画」を策定しており、当連結会計年度は2年度目にあたります。
当連結会計年度は、売上高940億円、営業利益68億円、経常利益64億円、親会社株主に帰属する当期純利益46億円を目標としております。
売上高は国内食品事業では家庭用食品のドレッシング、業務用食品のドレッシング、エキス調味料の売上が減少しました。また、海外事業では青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上123億51百万円を取り消したことにより、前期を下回りました。その結果、連結全体では829億74百万円と目標を大きく下回りました。
営業利益は国内食品事業では販売面の苦戦や原料である海藻価格の上昇等により減少しました。一方で、海外事業では高付加価値品の拡販および効率的な生産オペレーションの推進等により、利益が増加しました。これらの結果、連結全体では63億89百万円と目標を若干下回る結果となりました。
また、経常利益は61億27百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は水産加工品取引関連損失120億50百万円を特別損失として計上したことなどにより78億51百万円となり、ともに目標を下回りました。
目標とする経営指標との比較分析
当社グループは、持続的成長と資本効率向上の尺度として自己資本利益率(ROE)の向上を追求してまいります。第85期(2021年3月度)ROE8.0%以上を目指し、さらに将来的には営業利益100億円突破に向け、取組みを推進しておりました。
しかしながら、当期は、水産加工品取引関連損失120億50百万円を特別損失として計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純損益については損失計上となったため、当連結会計年度のROEは、△14.4%(前期はROE5.1%)となりました。
また、2020年9月30日に公表しました「特別損失の発生に関するお知らせ」のとおり、青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引が2020年4月まで継続していたことを確認しております。従いまして、次期2021年3月期におきましても、2020年3月期と同様に、取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上の取り消し、特別損失を織り込み、加えて最近の業績動向を踏まえますと、当初の目標(売上高970億円、営業利益80億円、経常利益77億円、親会社株主に帰属する当期純利益54億円)から、売上高800億円、営業利益42億円、経常利益40億円、親会社株主に帰属する当期純利益8億円となる見通しであります。この結果、当初掲げた中期経営計画最終年度の目標数値の達成は非常に厳しい状況にあり、ROEは1.6%となる見込みであります。
(2) 財政状態の概況
当連結会計年度末の総資産は1,044億52百万円となり、前連結会計年度末に比べ68億27百万円減少しました。主な増加は、たな卸資産11億72百万円であり、主な減少は、受取手形及び売掛金35億35百万円、投資有価証券32億81百万円、現金及び預金20億48百万円であります。
負債は550億79百万円となり、前連結会計年度末に比べ45億84百万円増加しました。主な増加は、仮受金116億22百万円であり、主な減少は、支払手形及び買掛金22億45百万円、長期借入金13億72百万円であります。
純資産は493億73百万円となり、前連結会計年度末に比べ114億12百万円減少しました。主な要因として、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純損失の計上78億51百万円、剰余金の配当13億77百万円により減少しました。また、その他有価証券評価差額金が19億65百万円減少しました。
(3) キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は136億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億53百万円減少しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは58億50百万円の収入となりました。主な増加は水産加工品取引関連損失120億50百万円、減価償却費40億72百万円、売上債権の減少28億21百万円、主な減少は水産加工品取引関連損失に係る支払額109億4百万円、税金等調整前当期純損失58億97百万円、仕入債務の減少27億99百万円、たな卸資産の増加21億63百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは42億82百万円の支出となりました。主な増加は投資有価証券の償還6億円、主な減少は有形固定資産の取得52億75百万円であります。
営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは15億67百万円の純収入となっております。
財務活動によるキャッシュ・フローは30億51百万円の支出となりました。主な減少は長期借入金の返済20億27百万円であります。
当社グループの資金需要は、製品の製造販売に関わる原材料費やエネルギー費、営業費用などの運転資金、設備投資資金及び研究開発などであります。資金調達は主としてフリー・キャッシュ・フロー及び銀行借入により十分な資金を確保しております。これらに加えて、国内金融機関と借入枠60億円のコミットメントライン契約を締結することにより財務の安定性及び流動性を補完しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
・貸倒引当金
当社グループでは貸倒損失の発生が懸念される特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額に基づき貸倒引当金を計上しております。なお、将来相手先の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。また、貸倒損失の発生により、貸倒実績率が上昇し、一般債権に係る貸倒引当金の追加計上の可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)(新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについて)」に記載のとおりです。
(5) 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は生産者販売価格で算出しており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは一部の製品について受注生産を行っておりますがウエイトも小さく、大部分の製品は販売計画に基づく生産計画に従った見込生産を主体としております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
3.セグメントの各事業内容は次のとおりであります。
国内食品事業……………………一般家庭向け加工食品、業務用市場向け加工食品、食品業界向け加工食品用原料・食品用改良剤・ビタミンなどの製造、販売
国内化成品その他事業…………化成品用改良剤、飼料用添加物などの製造、販売
海外事業…………………………食品用改良剤、化成品用改良剤、水産加工品、冷凍野菜などの製造、販売
4.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(1) 経営成績の概況
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)におけるわが国経済は、個人消費については雇用・所得環境の改善により緩やかな回復傾向が続いておりましたが、相次ぐ自然災害や消費増税、さらに新型コロナウイルスの感染拡大により、減速傾向が顕著となりました。また、企業収益においても輸出関連企業などが力強さを欠き、足踏み傾向が見られたことに加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うインバウンド需要の消失や国内での外出自粛を受けて、急速に悪化しており、先行き不透明な状況が一段と高まりました。一方、海外経済は、米国では個人消費の下支えにより底堅く推移していましたが、米中貿易摩擦の長期化、中国の景気減速、英国のEU離脱など各国の政治政策動向および地政学的リスクの高まり等に加え、足許では新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により、景気の停滞感が急速に強まっており、先行きの不透明感がより一層深まる状況となりました。
また、当社を取り巻く食品業界においては、国内市場では、消費者の節約志向が依然として続く一方で、健康志向や簡便化志向が強まっており、ライフスタイルの変化やニーズの多様化への対応に加え、最近ではフードロス(食品ロス)も社会問題化しており取組みが求められています。他方、足許では新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛などによる需要の急激な変動および消費者行動の変化への対応が課題となってきております。また、成長が見込める海外市場では、成長エリアに対する積極的な取組みが求められる状況にあります。
このような事業環境のもと、当社グループでは、従前より3年間を対象期間とする「中期経営計画」を策定しており、◇成熟市場にある国内事業では収益基盤のさらなる強化
◇拡大市場にある海外事業では構造基盤の強化による成長エンジンの加速化
◇独自の技術力・開発力に磨きをかけ、新領域に挑戦
◇CSR経営の推進
を基本に据えて、持続的成長を図るべくグループを挙げて取組みを推進中であります。
国内では、食品事業の柱をなす「海藻」、「ドレッシング」、「エキス・調味料」の需要喚起に向けて、商品とメニュー・用途を組み合わせた販売プロモーションの展開を中心に行い、加えて、同じく柱である「改良剤」事業でのユーザーニーズへの的確な対応と価値提案型の活動も推進しました。また、昨年10月に、食品用改良剤の新研究開発施設「アプリケーション&イノベーションセンター」を開設し、基礎研究からアプリケーションまで一貫して行う体制を整えました。
一方、海外においても、「改良剤」事業における情報発信基地としての役割を担う「アプリケーションセンター」の機能を最大限に活用した開発活動に加え、成長市場の開拓・販売拡大に向けて販売活動を推進しました。
当連結会計年度の経営成績につきましては、『国内食品事業』、『国内化成品その他事業』の売上が前期を下回りました。また、『海外事業』では青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上123億51百万円を取り消したことにより、前期を下回りました。
利益面では、営業利益は63億89百万円(前期比13億46百万円、26.7%増)と前期を上回りました。原料である海藻価格の上昇、家庭用ドレッシングのリニューアルに伴う広告宣伝費等を、『海外事業』での高付加価値品の拡販および効率的な生産オペレーションの推進等により吸収し、前期から増益となりました。
経常利益は61億27百万円(前期比12億76百万円、26.3%増)と前期を上回りました。在外子会社への現地通貨建ての貸付金に対し締結した通貨スワップ契約の時価評価に伴うデリバティブ評価として、前期は営業外収益としてデリバティブ評価益1億54百万円を計上し、当期も同様にデリバティブ評価益3億4百万円を計上しております。
最終利益は親会社株主に帰属する当期純損失78億51百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益30億85百万円)となりました。青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上原価相当分を特別損失として前期は8億53百万円計上し、当期も同様に120億50百万円計上しております。
セグメント毎の経営成績の概況
国内食品事業
『家庭用食品』では、乾燥わかめ「ふえるわかめちゃん®」は、期を通じて堅調に推移し、前期を上回りました。一方、昨年2月に「リケンのノンオイルドレッシング青じそ」の発売30周年を機にリケンのノンオイルシリーズを一新しましたが、前期より売上が減少しました。この結果、『家庭用食品』の売上は、前期を下回る結果となりました。
『業務用食品』では、冷凍海藻が着実に伸長しましたが、ドレッシングおよびエキス調味料の売上減をカバーできず、加えて3月には、新型コロナウイルスの感染拡大による学校給食および外食産業の需要の落ち込みもあり、売上は前期を下回りました。
『加工食品用原料等』では、販売および技術・開発部門の連携により顧客ニーズに的確に対応した結果、堅調な推移を示した食品用改良剤に加え、医薬用マイクロカプセルの実績回復もあり、前期を上回る売上を確保しました。また、昨年10月に、食品用改良剤の新研究開発施設「アプリケーション&イノベーションセンター」を開設しました。
これらの結果、各部門における売上高は、『家庭用食品』133億71百万円(前期比5億67百万円、4.1%減)、『業務用食品』210億20百万円(前期比7億12百万円、3.3%減)、『加工食品用原料等』231億54百万円(前期比2億29百万円、1.0%増)となり、当セグメント全体の売上高は、575億46百万円(前期比10億50百万円、1.8%減)となりました。
また、営業利益では、売上高の減少に加え、海藻原料の価格上昇および広告宣伝費の増加等により、53億90百万円(前期比3億77百万円減)となりました。
国内化成品その他事業
化学工業用分野(プラスチック・農業用フィルム・食品用包材・ゴム製品・化粧品など)において、機能性付加および加工性向上に効果的な『化成品(改良剤)』では、顧客ニーズを捉えたソリューションビジネスを展開しましたが、関係先業界の業況を受けた一部の分野で伸びを欠き、部門全体の売上は前期を下回りました。
また、『その他』の事業では、飼料用油脂の売上が着実な伸長を示し、前期を上回りました。
これらの結果、当セグメントの売上高は66億31百万円(前期比55百万円、0.8%減)となりました。また、営業利益は化成品用改良剤の売上減少を受け、6億71百万円(前期比61百万円減)となりました。
海外事業
『改良剤』分野においては、情報発信基地である「アプリケーションセンター」と世界各地に設けた販売会社との連携による既存市場の深耕および新市場の開拓ならびに高付加価値品の拡販等の施策を推進しましたが、為替の影響を受け、売上は前期をわずかに下回りました。一方、営業利益は、高付加価値品の拡販等の施策を推し進めた結果、前期を上回りました。
また、水産加工品が高いウエイトを占める『青島福生食品』においては、売上は前期の実績を大きく下回りました。営業損益は、一部の水産加工品の利益率が改善するも売上の大幅な減少を受け、赤字となりました。
なお、青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上123億51百万円を取り消し、当該売上に対する売上原価相当分120億50百万円を特別損失として計上しております。
これらの結果、当セグメントの売上高は、203億73百万円(前期比48億75百万円、19.3%減)となり、営業利益は7億86百万円(前期は営業損失10億72百万円)となりました。
中期経営計画との比較分析
当社グループは2018年4月より2021年3月までの3年間を対象として「中期経営計画」を策定しており、当連結会計年度は2年度目にあたります。
当連結会計年度は、売上高940億円、営業利益68億円、経常利益64億円、親会社株主に帰属する当期純利益46億円を目標としております。
売上高は国内食品事業では家庭用食品のドレッシング、業務用食品のドレッシング、エキス調味料の売上が減少しました。また、海外事業では青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上123億51百万円を取り消したことにより、前期を下回りました。その結果、連結全体では829億74百万円と目標を大きく下回りました。
営業利益は国内食品事業では販売面の苦戦や原料である海藻価格の上昇等により減少しました。一方で、海外事業では高付加価値品の拡販および効率的な生産オペレーションの推進等により、利益が増加しました。これらの結果、連結全体では63億89百万円と目標を若干下回る結果となりました。
また、経常利益は61億27百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は水産加工品取引関連損失120億50百万円を特別損失として計上したことなどにより78億51百万円となり、ともに目標を下回りました。
目標とする経営指標との比較分析
当社グループは、持続的成長と資本効率向上の尺度として自己資本利益率(ROE)の向上を追求してまいります。第85期(2021年3月度)ROE8.0%以上を目指し、さらに将来的には営業利益100億円突破に向け、取組みを推進しておりました。
しかしながら、当期は、水産加工品取引関連損失120億50百万円を特別損失として計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純損益については損失計上となったため、当連結会計年度のROEは、△14.4%(前期はROE5.1%)となりました。
また、2020年9月30日に公表しました「特別損失の発生に関するお知らせ」のとおり、青島福生食品において取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引が2020年4月まで継続していたことを確認しております。従いまして、次期2021年3月期におきましても、2020年3月期と同様に、取引の実在性を確認するには至らなかったエビの加工販売の取引および関係する取引の売上の取り消し、特別損失を織り込み、加えて最近の業績動向を踏まえますと、当初の目標(売上高970億円、営業利益80億円、経常利益77億円、親会社株主に帰属する当期純利益54億円)から、売上高800億円、営業利益42億円、経常利益40億円、親会社株主に帰属する当期純利益8億円となる見通しであります。この結果、当初掲げた中期経営計画最終年度の目標数値の達成は非常に厳しい状況にあり、ROEは1.6%となる見込みであります。
(2) 財政状態の概況
当連結会計年度末の総資産は1,044億52百万円となり、前連結会計年度末に比べ68億27百万円減少しました。主な増加は、たな卸資産11億72百万円であり、主な減少は、受取手形及び売掛金35億35百万円、投資有価証券32億81百万円、現金及び預金20億48百万円であります。
負債は550億79百万円となり、前連結会計年度末に比べ45億84百万円増加しました。主な増加は、仮受金116億22百万円であり、主な減少は、支払手形及び買掛金22億45百万円、長期借入金13億72百万円であります。
純資産は493億73百万円となり、前連結会計年度末に比べ114億12百万円減少しました。主な要因として、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純損失の計上78億51百万円、剰余金の配当13億77百万円により減少しました。また、その他有価証券評価差額金が19億65百万円減少しました。
(3) キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は136億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億53百万円減少しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは58億50百万円の収入となりました。主な増加は水産加工品取引関連損失120億50百万円、減価償却費40億72百万円、売上債権の減少28億21百万円、主な減少は水産加工品取引関連損失に係る支払額109億4百万円、税金等調整前当期純損失58億97百万円、仕入債務の減少27億99百万円、たな卸資産の増加21億63百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは42億82百万円の支出となりました。主な増加は投資有価証券の償還6億円、主な減少は有形固定資産の取得52億75百万円であります。
営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは15億67百万円の純収入となっております。
財務活動によるキャッシュ・フローは30億51百万円の支出となりました。主な減少は長期借入金の返済20億27百万円であります。
当社グループの資金需要は、製品の製造販売に関わる原材料費やエネルギー費、営業費用などの運転資金、設備投資資金及び研究開発などであります。資金調達は主としてフリー・キャッシュ・フロー及び銀行借入により十分な資金を確保しております。これらに加えて、国内金融機関と借入枠60億円のコミットメントライン契約を締結することにより財務の安定性及び流動性を補完しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
・貸倒引当金
当社グループでは貸倒損失の発生が懸念される特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額に基づき貸倒引当金を計上しております。なお、将来相手先の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。また、貸倒損失の発生により、貸倒実績率が上昇し、一般債権に係る貸倒引当金の追加計上の可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)(新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについて)」に記載のとおりです。
(5) 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 国内食品事業 | 54,759 | 96.8 |
| 国内化成品その他事業 | 5,712 | 92.1 |
| 海外事業 | 20,732 | 86.2 |
| 合計 | 81,204 | 93.5 |
(注)1.金額は生産者販売価格で算出しており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは一部の製品について受注生産を行っておりますがウエイトも小さく、大部分の製品は販売計画に基づく生産計画に従った見込生産を主体としております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 国内食品事業 | 57,035 | 98.0 |
| 国内化成品その他事業 | 6,631 | 99.2 |
| 海外事業 | 19,306 | 80.0 |
| 合計 | 82,974 | 93.2 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
3.セグメントの各事業内容は次のとおりであります。
国内食品事業……………………一般家庭向け加工食品、業務用市場向け加工食品、食品業界向け加工食品用原料・食品用改良剤・ビタミンなどの製造、販売
国内化成品その他事業…………化成品用改良剤、飼料用添加物などの製造、販売
海外事業…………………………食品用改良剤、化成品用改良剤、水産加工品、冷凍野菜などの製造、販売
4.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。