有価証券報告書-第89期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/22 14:00
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度における国内外の市場環境は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の収束見通しが立たない状況が続き、経済活動の自粛および消費の急激な減少からの持ち直しの動きは一部あるものの、景気回復が進まず厳しい経済状況となりました。今後も国内外の経済情勢の厳しい状況が続くことが想定されております。体外診断用医薬品の国内市場においては、同感染症の影響で医療機関への外来患者数・入院患者数が減少したことにより回復が遅れており、医療を取り巻く厳しい環境が続いております。食品企業等の品質検査の国内市場では、コロナ禍に起因する需要変動に伴い業種間にバラつきはあるものの、厳しい環境が見受けられます。再生医療分野においては、臨床治験の実施等、治療法確立のための活動が実施されております。
このような状況のもと、当社グループでは経営方針として掲げている「長期的に持続的成長をする企業」の実現に向けて、現中期経営計画の重要課題として挙げた「利益ある成長」「新たな企業イメージ醸成」「ステークホルダーへの還元」に対して、事業の拡大、原価低減・業務効率化等のコスト削減、異業種テクノロジーの活用を推進しました。 国内販売では、基幹病院や検査センター、食品企業や製薬企業へ向けてWebを介した会議・セミナーを開催し、検査機器、各種試薬、培地類の営業活動を展開しました。また、製品の使用方法動画・PRビデオを動画共有サイトに掲載し、製品のさらなる拡売に努めました。今後もWeb会議・ITツールなどのDX強化に努めてまいります。なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)PCR検査薬につきましては、「Ampdirect™ 2019-nCoV検出キット」(株式会社島津製作所)および「TRCReady® SARS-CoV-2」(東ソー株式会社)が売上に寄与しており、引き続き両試薬の迅速かつ安定的な供給体制を図り同感染症収束の貢献に努めてまいります。 海外販売については、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的パンデミックにより、食品検査の需要が大きく影響を受けております。なお、海外渡航が制限されている状況が続く中、Webを介した会議を実施して海外代理店とのコミュニケーションと情報収集を強化すると共に、培養されたコロニーをAWS(Amazon Web Service)クラウドとAI(人工知能技術)を利用して簡易にカウントできるWebサービス「@BactLAB®」を用いた菌数測定用乾式簡易培地「Compact Dry®」の拡売を推進しました。また、自社英語Webサイト上にバーチャルブースを開設し、海外での当社認知度向上および潜在顧客獲得に努めました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による国内での緊急事態宣言、海外でのロックダウン等により非常に苦戦を強いられる状況となりましたが、上記の活動を通じて、当連結会計年度の単体での売上高は前年比22.6%増となりました(前年比は2020年4月1日付けで譲渡した肝臓加水分解物事業の経営成績を除いて算定)。
要因としましては、国内基幹病院や検査センターへの販売は上述の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)PCR検査薬の拡売が第2四半期会計期間から大きく寄与しており、当第4四半期会計期間でも好調な売上を維持しております(第1四半期会計期間に対する当第4四半期会計期間の売上比:230.5%)。
また、食品・製薬企業への販売も、当第4四半期会計期間の売上は第2、第3四半期会計期間同様に回復傾向を維持しております(第1四半期会計期間に対する当第4四半期会計期間の売上比:111.4%)。
なお、海外販売においては、依然として厳しい経済状況が続いている面もありますが、第1四半期会計期間に比べ当第4四半期会計期間の売上は回復傾向を見せております(第1四半期会計期間に対する当第4四半期会計期間の売上比:134.2%)。
当社は、2020年4月1日付けで、当社の肝臓加水分解物事業を連結子会社の日水製薬医薬品販売株式会社(現 健創製薬株式会社)に承継させたうえで、日水製薬医薬品販売株式会社の当社保有株式すべてをゼリア新薬工業株式会社に譲渡しました。これにより当連結会計年度より当社グループは診断薬事業のみの単一セグメントとなったため、セグメント別の記載を省略しております。現在の当社単体での経営成績は以下のとおりとなります。
①単体経営成績(2020年4月1日~2021年3月31日)(%は対前期増減率)
売上高営業利益経常利益当期純利益
百万円%百万円%百万円%百万円%
2021年3月期 通期12,38422.6802△4.11,00710.3707219.5
2020年3月期 通期(注)10,1022.2836△20.4913△18.7221△71.5

(注)2020年4月1日付けで譲渡した肝臓加水分解物事業の経営成績を除いた経営成績になります。
②単体経営成績での国内外別売上状況(2020年4月1日~2021年3月31日)(%は対前期増減率)
第1四半期(2020年4月1日~
2020年6月30日)
第2四半期(2020年7月1日~
2020年9月30日)
第3四半期(2020年10月1日~
2020年12月31日)
第4四半期(2021年1月1日~
2021年3月31日)
通期(2020年4月1日~
2021年3月31日)
区分百万円%百万円%百万円%百万円%百万円%
国内1,854△4.12,73414.83,23152.83,41253.411,23229.8
海外275△28.6274△16.8231△27.4369△10.11,151△20.4
全社2,129△8.23,00910.93,46242.33,78243.512,38422.6

(注)対前期増減率に使用した前期売上は2020年4月1日付けで譲渡した肝臓加水分解物事業の経営成績を除いた売上になります。
連結経営成績では、当連結会計年度の売上高は前年同期に比べ3億88百万円(3.0%)減少し123億84百万円となりました。利益面におきましては、営業利益は前年同期に比べ3億51百万円(30.7%)減少し7億93百万円、経常利益は前年同期に比べ46百万円(4.7%)減少し9億44百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期に比べ2億46百万円(61.3%)増加し6億48百万円となりました。
なお、前連結会計年度の経営成績には、譲渡した日水製薬医薬品販売株式会社の経営成績を含んでおります。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前年同期に比べ3億88百万円(3.0%)減少し123億84百万円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の売上原価は、前年同期に比べ11億38百万円(16.2%)増加し81億86百万円となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前年同期に比べ11億76百万円(25.7%)減少し34億4百万円となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、前年同期に比べ3億51百万円(30.7%)減少し7億93百万円となりました。
(営業外収益、営業外費用)
当連結会計年度の営業外収益は、前年同期に比べ92百万円(79.9%)増加し2億7百万円となりました。これは主に受取利息および投資有価証券売却益によるものです。
当連結会計年度の営業外費用は前年同期に比べ2億12百万円(79.2%)減少し55百万円となりました。これは主に持分法による投資損失によるものです。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、前年同期に比べ46百万円(4.7%)減少し9億44百万円となりました。
(特別利益、特別損失)
当連結会計年度の特別利益は発生しておりません。
当連結会計年度の特別損失は前年同期に比べ3億52百万円(96.6%)減少し12百万円となりました。これは主に投資有価証券評価損によるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期に比べ2億46百万円(61.3%)増加し6億48百万円となりました。
当連結会計年度における生産、受注および販売の実績は、次のとおりであります。
なお、当社グループは診断薬事業のみの単一セグメントであるため、生産、受注および販売の実績については製品および商品の種別区分ごとに記載しております。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績を種別区分ごとに示すと、次のとおりであります。
種別当連結会計年度
2020年4月1日~2021年3月31日
金額(百万円)前期比(%)
診断薬事業
微生物学的診断用薬4,651△0.4
免疫血清学的診断用薬1,862△9.3
精度管理用血清他373△9.6
原料90△10.4
小計6,977△3.6
医薬事業
医薬品-△100.0
健康食品他-△100.0
小計-△100.0
合計6,977△18.1

(注)1 金額は売価換算額によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当社は2020年4月1日付けで医薬事業を営んでいた日水製薬医薬品販売株式会社の全株式を譲渡しているため、当連結会計年度における医薬事業の生産実績は発生しておりません。
② 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績を種別区分ごとに示すと、次のとおりであります。
種別当連結会計年度
2020年4月1日~2021年3月31日
金額(百万円)前年比(%)
診断薬事業
微生物学的診断用薬3,313596.2
免疫血清学的診断用薬1,177△39.6
精度管理用血清他--
検査用機器及び器材他1,38076.7
小計5,87283.0
医薬事業
医薬品-△100.0
健康食品他-△100.0
小計-△100.0
合計5,87259.5

(注)1 上記の金額は実際仕入額によっており、消費税等は含まれておりません。
2 当社は2020年4月1日付けで医薬事業を営んでいた日水製薬医薬品販売株式会社の全株式を譲渡しているため、当連結会計年度における医薬事業の仕入実績は発生しておりません。
③ 受注実績
当社グループは販売計画に基づく生産計画により生産を行っておりますので、該当事項はありません。
④ 販売実績
当連結会計年度における販売実績を種別区分ごとに示すと、次のとおりであります。
種別当連結会計年度
2020年4月1日~2021年3月31日
金額(百万円)前期比(%)
診断薬事業
微生物学的診断用薬7,77844.0
免疫血清学的診断用薬3,172△12.6
精度管理用血清他352△11.0
検査用機器及び器材他1,08022.0
小計12,38420.1
医薬事業
医薬品-△100.0
健康食品他-△100.0
小計-△100.0
合計12,384△3.0

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 当社は2020年4月1日付けで医薬事業を営んでいた日水製薬医薬品販売株式会社の全株式を譲渡しているため、当連結会計年度における医薬事業の販売実績は発生しておりません。
3 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額
(百万円)
割合
(%)
金額
(百万円)
割合
(%)
東邦薬品株式会社--1,37211.1
アルフレッサ株式会社--1,26810.2

※前連結会計年度における販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
(2)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ6億10百万円(1.7%)増加し358億13百万円となりました。主な増加は現金及び預金9億99百万円、受取手形及び売掛金3億43百万円、関係会社預け金14億69百万円によるもので、主な減少は商品及び製品3億32百万円、原材料及び貯蔵品1億22百万円、建物及び構築物6億65百万円、土地8億67百万円によるものです。
なお、肝臓加水分解物事業の分割及び連結子会社の株式譲渡に伴う総資産の減少は現金及び預金8億35百万円、受取手形及び売掛金8億34百万円、商品及び製品5億61百万円、原材料及び貯蔵品89百万円、建物及び構築物6億20百万円、土地8億67百万円であります。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ3億6百万円(10.1%)増加し33億33百万円となりました。主な増加は買掛金7億2百万円、未払法人税等35百万円、賞与引当金68百万円によるもので、主な減少は未払消費税等73百万円、関係会社株式売却損失引当金2億16百万円、流動負債その他(未払費用)94百万円、繰延税金負債53百万円によるものです。
なお、連結子会社の株式譲渡に伴う負債の減少は買掛金1億15百万円、未払法人税等48百万円、未払消費税等30百万円、賞与引当金37百万円、流動負債その他(未払費用)74百万円、繰延税金負債53百万円であります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ3億3百万円(0.9%)増加し324億80百万円となりました。
この結果、自己資本比率は90.7%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ9億68百万円(27.2%)増加し45億27百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、4億85百万円の収入(前年同期は14億94百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益9億32百万円、減価償却費2億86百万円、引当金の増加額98百万円、仕入債務の増加額8億23百万円に対し、受取利息及び受取配当金92百万円、売上債権の増加額11億90百万円、たな卸資産の増加額2億40百万円、法人税等の支払額2億1百万円があったためです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、9億38百万円の収入(前年同期は19億40百万円の支出)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入24億1百万円に対し、関係会社預け金の増加額15億円、有形固定資産の取得による支出1億21百万円があったためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、4億76百万円の支出(前年同期は9億31百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払によるものです。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は、営業活動については生産活動に必要な運転資金(材料・外注費および人件費等)、受注獲得のための販売費、新たな成長分野への積極的投資を目的とした研究開発費が主な内容であります。
投資活動については、既存事業の育成、生産性向上、海外展開および再生医療分野における新規事業立上げを目的とした設備投資が主な内容であります。
今後、成長分野に対して必要な設備投資や研究開発投資を継続していく予定であります。全体的には、将来見込まれる成長分野での資金需要も見据え、最新の市場環境や受注動向も勘案し、投資案件の選別を行っていく予定であります。
当社グループは、運転資金および投資資金について、自己資金より充当しております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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