有価証券報告書-第23期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/26 9:09
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【項目】
95項目

(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末と比較して1,247,594千円増加して5,585,185千円となりました。当事業年度末の負債合計は、前事業年度末と比較して163,452千円増加して327,993千円となりました。当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末と比較して1,084,142千円増加して5,257,192千円となりました。
b.経営成績
当事業年度のわが国経済は、米国の関税政策・物価高・労働力不足などの影響により厳しい状況が続いている一方で、利上げ・賃上げ・税収増など明るい兆しも感じられるようになりました。
医薬品業界では、薬剤費の抑制、新薬開発コストの増大などの問題は厳しさを増していますが、2024年4月の薬価制度改革ではイノベーションに対する評価が拡充されるなど政府の医薬品産業への後押しも本格化してまいりました。当社も優れた医薬品、世界初の医薬品を世界中の人々に届けられるよう尽力しております。
このような環境の中、当社の当事業年度の売上高は、シノバイオとの業務提携契約及び北京泰徳製薬との包括的支援契約に基づく報酬や中国向けの医薬品原料販売等により61,438千円(前期比17.9%減)となりました。販売費及び一般管理費の研究開発費は、CIPN(化学療法誘発性末梢神経障害)を対象とする臨床試験費用等により503,310千円(前期比2.8%減)、販売費及び一般管理費のその他は190,000千円(前期比6.2%増)となったため、営業損失は656,935千円(前期は営業損失649,463千円)となりました。営業外収益として、北京泰徳製薬の2023年12月期に属する配当金を二回に分けて受領し、合計2,105,247千円を計上しました。以上のことから、経常利益は1,420,545千円(前期比155.8%増)、当期純利益は1,084,701千円(前期比262.2%増)となりました。
創薬事業における現在開発中のパイプラインの状況は下記のとおりであります。
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「PC-SOD(LT-1001)」に関しては、オキサリプラチンによるCIPN(化学療法誘発性末梢神経障害)を対象とする前期第Ⅱ相臨床試験の一部の副次的評価項目において目標とした有意水準で有効性を示すことに成功し、がん分野で最も権威の高い国際学会として知られているAmerican Society of Clinical Oncology 2024(ASCO、米国臨床腫瘍学会)に採択され、発表を行いました。また、独立行政法人医薬品医療機器総合機構
(PMDA)による対面助言では、次の臨床試験を第Ⅲ相臨床試験として実施することが承認されました。このことは、第Ⅲ相臨床試験の主要評価項目において統計的有意差を持って本剤の効果が示されれば、PC-SODが医薬品として承認される可能性が高いことを示しています。当社は2025年中の第Ⅲ相臨床試験開始を目指して尽力しております。
一方、パクリタキセルによるCIPNに対するPC-SODの前期第Ⅱ相臨床試験を、昨年9月に開始しました。本試験においても参加医師の意欲は高く、本年3月末時点で既に目標症例数の半分以上の登録を達成しております。そこで、本年度中に試験を終了させることを目標に尽力しております。
ノーベルファーマ株式会社との共同開発では、同社が既に発売している既承認薬(LT-5001、ホストイン)を三叉神経痛に適応拡大(DR)することを目指し開発を進めています。第Ⅲ相臨床試験(医師主導治験)も順調に進み、昨年終了しました。結果を解析したところ、主要評価項目、及び一部の副次的評価項目において、統計的有意差を以てその有効性を確認することができました。現在、上市へ向けた次の臨床試験の準備を進めております。
当事業年度で最も注力したのは、CIPN予防薬としてのPC-SODに関する事業開発活動であり、国内では二つの大きな進展がありました。一つは、複数の製薬企業が当社とのライセンス契約を希望し、タームシート(契約骨子案)を当社へ提出したこと、二つめは、製薬関連企業が当社への資金提供、並びに共同開発を提案したことです。海外に関しましても、ある欧州製薬企業がライセンス協議を当社へ提案すると共に、この分野における欧州の著名な医師にヒアリングをしました。その結果、CIPN予防薬の臨床ニーズが極めて高いこと、及びPC-SODが世界初の薬として承認される可能性が十分にあると判断され、タームシート案を当社に提出し、両社で協議を重ねた結果、本年3月に合意に至りました。CIPNに関しては現在治療薬がなく、世界的に見ても当社がその開発のトップランナーとして走っています。海外での開発パートナーもなるべく早く決定し、この薬を世界中の患者に届けたいと考えております。
以上、主要なパイプラインの研究開発状況につきましては「6研究開発活動」に記載しております。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ128,639千円減少し、2,515,254千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、94,837千円(前事業年度は355,822千円の収入)となりました。この主な要因は、前渡金が582,421千円増加したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、33,421千円(前事業年度は41,061千円の収入)となりました。この主な理由は、投資有価証券の償還による収入200,000千円があったものの、投資有価証券の取得による支出198,529千円、有形固定資産の取得による支出21,906千円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、380千円(前事業年度は127,165千円の支出)となりました。この主な理由は、配当金の支払額380千円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の業務は、業務の性格上、生産実績として把握することが困難であるため、その実績は記載しておりません。
b.受注実績
当社の売上高(事業収益)は、北京泰徳製薬の包括的支援契約に基づく報酬等であり、受注生産は行っておりませんのでその実績は記載しておりません。
c.販売実績
当社は単一セグメントであり、その実績は以下のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前期比(%)
創薬事業(千円)61,43882.0
合計(千円)61,43882.0

(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
相手先前事業年度
(自2023年4月1日
至2024年3月31日)
当事業年度
(自2024年4月1日
至2025年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
北京泰德製薬股份有限公司32,86243.832,93853.6
中国生物製薬有限公司36,00048.027,00043.9

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(資産の部)
当事業年度末における資産合計の残高は、前事業年度末と比較して1,247,594千円増加して5,585,185千円となりました。この主な要因は、未収入金(北京泰徳製薬からの配当金)及び前渡金の増加であります。
(負債の部)
当事業年度末における負債合計の残高は、前事業年度末と比較して163,452千円増加して327,993千円となりました。この主な要因は、未払法人税等が増加したことによるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末と比較して1,084,142千円増加して5,257,192千円となりました。この主な要因は、繰越利益剰余金が1,084,701千円増加したことによるものであります。
(売上高)
当事業年度の売上高は、61,438千円(前期比17.9%減)となりました。内容は北京泰德製薬股份有限公司に対する包括的支援契約による報酬や中国生物製薬(シノバイオ)との事業提携契約による報酬等が主なものとなっております。
(営業損失)
当事業年度の営業損失は、656,935千円(前事業年度は営業損失649,463千円)となりました。この主な要因は、研究開発費は減少したものの、売上高が減少したことによるものであります。
(経常利益)
当事業年度の経常利益は、1,420,545千円(前期比155.8%増)となりました。この主な要因は、受取配当金の増加等によるものであります。
(当期純利益)
当事業年度の当期純利益は、1,084,701千円(前期比262.2%増)となりました。この主な要因は、経常利益が増加したことによるものであります。
②資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の事業資金は北京泰徳製薬の配当金によりそのほとんどが賄われており、キャッシュ・フローの状況につきましては、前記「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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