半期報告書-第24期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2025/12/25 9:13
【資料】
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【項目】
55項目

(1)経営成績等の状況の概要
当中間会計期間末における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当中間会計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
当中間会計期間末の資産合計は、前事業年度末と比較して97,606千円減少して5,487,579千円となりました。当中間会計期間末の負債合計は、前事業年度末と比較して371,425千円増加して699,418千円となりました。当中間会計期間末の純資産合計は、前事業年度末と比較して469,031千円減少して4,788,161千円となりました。
b.経営成績
当社の当中間会計期間の売上高は、アルフレッサホールディングス株式会社(以下、アルフレッサ)との共同開発契約、中国生物製薬有限公司(シノバイオ)との業務提携契約及び北京泰徳製薬との包括的支援契約に基づく報酬等により48,181千円(前年同期比121.9%増)となりました。販売費及び一般管理費の研究開発費は、CIPN(化学療法誘発性末梢神経障害)を対象とする臨床試験費用等により444,951千円(前年同期比103.3%増)、販売費及び一般管理費のその他は93,340千円(前年同期比5.3%増)となったため、営業損失は490,168千円(前年同期は営業損失286,588千円)となりました。
また、前年同期においては北京泰徳製薬から受取配当金が計上されましたが、当中間会計期間においては決議が行われませんでした。このため、経常損失は465,102千円(前年同期は経常利益952,773千円)、中間純損失は469,102千円(前年同期は中間純利益807,800千円)となりました。
なお、当社は単一セグメントであるため、セグメント業績の記載は省略しております。
創薬事業における現在開発中のパイプラインの状況は次のとおりであります。
「PC-SOD(LT-1001)」は、当社独自のDDS技術を用いたバイオ医薬品で、オキサリプラチンによる化学療法誘発性末梢神経障害(CIPN)を対象とする前期第Ⅱ相臨床試験において、一部の副次的評価項目で有効性を確認しました。また、同試験中にオキサリプラチンアレルギーへの予防効果も発見されました。これらの成果は、ASCO2024にて発表され、世界的に高い注目を集めました。その結果、多くの海外の製薬企業が興味を示し、ライセンス活動に繋がりました。
一方、2024年9月にはPMDAと対面助言を実施し、次のステップとして第Ⅲ相臨床試験を実施することが認められました。この試験では評価基準の統一が重要とされるため、全国約40の治験実施候補施設に当社CEOが直接訪問し、参加医師へのトレーニングや評価体制の構築を徹底しております。2025年8月に開始した第Ⅲ相臨床試験の被験者登録は順調に進行し、2025年9月末時点で16名の登録を達成しました。
また、パクリタキセルによるCIPNに対する有効性も動物試験で確認され、2024年9月には前期第Ⅱ相臨床試験における最初の被験者が登録されました。登録は順調に進み2026年夏には結果が判明する見通しです。
当社はPC-SODの価値と可能性を国内外に広く発信する取り組みも強化しています。2025年5月には第78回日本酸化ストレス学会学術集会において、当社と北京泰徳製薬の共催による国際スポンサードセミナーを開催し、医療・研究分野の関係者約100名が参加しました。セミナーでは、CIPNの臨床的課題やPC-SODの有効性、開発の進展、新たな適応可能性について、日中の専門家による講演が行われ、参加者から高い関心と期待の声が寄せられました。
ノーベルファーマ株式会社との共同開発では、既承認薬(LT-5001、ホストイン)を三叉神経痛にDR(ドラッグ・リポジショニング)することを目指し開発を進めています。第Ⅲ相臨床試験(医師主導治験)では、主要評価項目及び一部の副次的評価項目において、統計的有意差をもってその有効性を確認することができました。当中間会計期間には、上市へ向けた最後の臨床試験をどのようなプロトコルで行うかについてPMDAと数回に亘って交渉し、今年度中には臨床試験を開始できる見通しとなりました。
「ドライアイ治療薬(LT-4002)」は、後期第Ⅱ相臨床試験を終了しており、現在は今後の開発を共同で進めるパートナーを探しております。
「肺線維症治療薬(LT-4010)」は、当社のDR技術と武蔵野大学の肺線維症研究を活かした共同研究により見出された肺の線維化を改善する新しいメカニズムの既承認薬です。当中間会計期間においては、ライセンス活動に注力しました。
湘南研究所ではCEOの直接関与により、新たなパイプラインの創出を目指し研究が加速しています。非開示疾患を対象としたプロジェクトでは、既承認薬Aを候補薬に絞り込み、体内動態や代謝物の解析を通じて貼付剤としての可能性を見出し、トーヨーケム社と共同研究契約を締結しました。
また、当社が牽引してきたDR研究は、特にアカデミアで盛んに取り組まれるようになり、創薬の基本戦略として定着しました。さらに、AI技術を活用した独自のデジタル創薬プラットフォームを有するソシウム社と提携し、「バイオロジー×AI」の融合型DRエコシステムを構築しています。当社はアカデミアと製薬企業の両方に精通した創薬ベンチャーとして、橋渡し役を担うとともに研究成果の社会実装を推進してまいります。
以上、主要なパイプラインの研究開発状況につきましては「第2 事業の状況 5 研究開発活動」に記載しております。
「事業開発活動」
当社は、「ポートフォリオ型創薬ベンチャー」を目指しております。これは自社研究開発に絞り込むのではなく、資金力を活用し外部の経営資源を柔軟に取り込むことで、安定的なリターンを得る戦略です。ライセンス活動としては、当中間会計期間中にアメリカ・ボストンで開催されたBIO International Convention に当社CEO及び事業開発担当者が参加し、米国の製薬企業や投資会社等と面談を行いました。日本では既に開発パートナーが決定しているPC-SODについて、欧州における候補企業との交渉を進めつつ、本カンファレンスでは米国を含むその他地域での開発・ライセンスに向けた足掛かり構築を目的として、開発概要や投資スキームの紹介・協議を行いました。その結果、面談先の一社とは秘密保持契約を締結し、PC-SODに関する情報提供及びライセンス契約締結に向けた協議を開始するとともに、米国での共同開発に不可欠となるFDAとの協議を支援するコンサルタント会社との交渉も開始しました。
当中間会計期間で最も注力したのは、CIPN治療薬としてのPC-SODに関する事業開発活動です。国内では、製薬企業に加え、医薬品卸、CRO、あるいはベンチャーキャピタル等の金融機関等とも提携可能性を検討した結果、アルフレッサとPC-SODに関する共同開発契約を当中間会計期間の2025年4月に締結しました。同社は有望な医薬品の開発を行っている企業へ資金と開発・製造・流通・販売等を一貫して支援する「トータルサプライチェーンサービス」を提供する事業を展開しており、当社のPC-SODのCIPN予防薬としての開発が評価されその対象となりました。本契約に基づき、アルフレッサは第Ⅲ相臨床試験に係る研究開発費の一部を当社に提供すると共に、同社傘下企業が当社の開発活動を多面的に支援します。長年に亘り当社の重要課題であったPC-SODに関する国内パートナー企業の確定は、当社にとって極めて大きな意義を持つ成果であり、企業としての大きな飛躍の契機となるものと確信しております。また、この契約に伴い、今後第Ⅲ相臨床試験の進捗に従って当社は売上を計上いたします。当中間会計期間においても少額ながらその売上を計上しました。
また、アカデミアとのDR共同研究の推進を目的に、既承認薬ライブラリおよび研究費を提供する「DRグラント」を継続しており、当中間会計期間では1件を採択いたしました。さらに、PC-SODの新たな適応疾患を探索する「PC-SODグラント」に関しても、日本国内の研究者から広く提案を募った結果、当中間会計期間では1件を採択しました。なお、この研究はPC-SODグラントの最初の採択研究となりました。
「中国関連事業」
当中間会計期間においても、北京泰徳製薬との包括的支援契約を延長し、同社が日本での医薬品開発を検討するにあたり、戦略や提携候補企業に関する助言を行いました。さらに、北京泰徳製薬はPC-SODの開発においても重要なパートナーです。PC-SODの上市後の製造規模拡大に伴う技術移管には多くの難しい課題がありますが、北京泰徳製薬の真摯な協力のお陰で着々と進んでおります。
一方、北京泰徳製薬の親会社であるシノバイオとは業務提携を継続し、日本の製薬企業へのライセンス支援やバイオシミラー導出支援を推進しています。また、中国で販売中の新薬を日本で開発する取り組みも進めており、PMDAとの協議を経て開発戦略を策定しました。
シノバイオ、日本の製薬企業、そして当社が連携して、中国の医薬品の日本での開発に成功すれば大きな利益が見込まれますので、今後もその実現に向けて尽力してまいります。
②キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物は、前事業年度末と比較して899,230千円増加し、3,414,485千円となりました。
当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、786,052千円となりました(前年同期は566,617千円の資金を得られました)。これは、税引前中間純損失が468,812千円発生し、前渡金が110,625千円減少及び前受金が508,095千円増加し、利息及び配当金を836,365千円受け取り、法人税等を156,349千円支払ったことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、113,210千円となりました(前年同期は11,184千円の資金を使用しました)。これは投資有価証券の償還による収入100,000千円が主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、32千円となりました(前年同期は342千円の資金の使用がありました)。これは配当金の支払32千円が要因であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の業務は、業務の性格上、生産実績として把握することが困難であるため、その実績は記載しておりません。
b.受注実績
当社の売上高(事業収益)は、アルフレッサとの共同開発契約、シノバイオ及び北京泰德製薬の包括的支援契約に基づく報酬等であり、受注生産は行っておりませんのでその実績は記載しておりません。
c.販売実績
当社は単一セグメントであり、その実績は以下のとおりであります。
セグメントの名称当中間会計期間
(自 2025年4月1日
至 2025年9月30日)
前年同期比(%)
創薬事業(千円)48,181221.9
合計(千円)48,181221.9

(注)前中間会計期間及び当中間会計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前中間会計期間
(自2024年4月1日
至2024年9月30日)
当中間会計期間
(自2025年4月1日
至2025年9月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
アルフレッサホールディングス株式会社--38,09579.0
中国生物製薬有限公司
(Sino Biopharmaceutical Limited)
18,00082.99,00018.6
北京泰德製薬股份有限公司2,20710.11,0862.2


(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間会計期間末において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の中間財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この中間財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。また、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載のとおりであります。
②当中間会計期間の財政状態の分析
(資産の部)
当中間会計期間末における資産合計の残高は、前事業年度末と比較して97,606千円減少して5,487,579千円となりました。この主な要因は、流動資産の未収入金が減少したこと等によるものであります。
(負債の部)
当中間会計期間末における負債合計の残高は、前事業年度末と比較して371,425千円増加して699,418千円となりました。この主な要因は、前受金が508,095千円増加し、未払法人税等が156,059千円減少したこと等によるものであります。
(純資産の部)
当中間会計期間末における純資産の残高は、前事業年度末と比較して469,031千円減少して4,788,161千円となりました。この主な要因は、繰越利益剰余金が469,102千円減少したこと等によるものであります。
③当中間会計期間の経営成績の分析
(売上高)
当中間会計期間の売上高は、48,181千円(前年同期21,707千円)となりました。この主な要因は、アルフレッサとの共同開発契約等によるものであります。
(営業損失)
当中間会計期間の営業損失は、490,168千円(前年同期営業損失286,588千円)となりました。この主な要因は、販売費及び一般管理費の研究開発費が増加したことによるものであります。
(経常利益)
当中間会計期間の経常損失は、465,102千円(前年同期経常利益952,773千円)となりました。この主な要因は、受取配当金による収入がなかったこと等によるものであります。
(中間純利益)
当中間会計期間の中間純損失は、469,102千円(前年同期中間純利益807,800千円)となりました。この主な要因は、経常利益が減少したことによるものであります。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の事業資金は北京泰德製薬の配当金によりそのほとんどが賄われており、キャッシュ・フローの状況につきましては、前記「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

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