有価証券報告書-第19期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/30 11:09
【資料】
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【項目】
86項目

(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末と比較して65,391千円減少して4,273,525千円となりました。当事業年度末の負債合計は、前事業年度末と比較して13,715千円増加して82,334千円となりました。当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末と比較して79,106千円減少して4,191,190千円となりました。
b.経営成績
当事業年度のわが国の経済は、新型コロナウイルスの影響によるダメージとそこからの回復を目指す動きが交錯しており、先行き不透明な状況が続く一方で、これをきっかけに新たなビジネスを起こそうとする動きも見られます。
新型コロナウイルス対策は、一人一人が感染予防の意識をしつかりと持ち、「うつらない」「うつさない」ための対策を講じていくことが重要であると考え、当社も従業員のテレワーク勤務を実施するなど安全措置を講じつつ事業を推進しております。
もちろん医薬品開発を生業とする当社は、この問題に対して積極的に貢献する責務があると考え、当社が得意とするドラッグ・リポジショニングの技術・ノウハウ・研究資源(既承認薬ライブラリ)等を活用し、新型コロナウイルス治療薬の開発へ向けて研究しております。
医薬品業界では、これまで以上に企業連携を模索する動きが加速しています。これは、①医薬品開発にかかるコストやリスクが増大しそれらを単独の会社では負担できないこと、②グローバルな市場での投資資金の回収が必須であること、③医薬品開発に必要な技術が多様化し、各企業が得意とする技術を持ち寄り協力して医薬品開発を行う必要があることなどが原因です。このような状況下、ベンチャー企業は自分たちが創薬の担い手であるという自負を持ち、リスクを取って医薬品開発に邁進することが社会的に求められています。
このような環境の中、当社の当事業年度の売上高は北京泰徳製薬との包括的支援契約に基づく報酬や大手製薬企業からのDDS製剤開発の受注等により24,897千円(前期比34.2%増)となりました。販売費及び一般管理費の研究開発費は、LT-4002の第Ⅱ相臨床試験がひと段落ついたこと等により373,095千円(前期比37.1%減)、販売費及び一般管理費のその他は支払報酬の増加等により268,416千円(前期比132.2%増)となったため、営業損失は630,214千円(前期は営業損失693,604千円)となりました。また、北京泰徳製薬の2020年12月期にかかる配当決議が延期されたものの、2019年12月期にかかる配当決議が当社の当事業年度中に行われたため、結果として当事業年度においては受取配当金が875,615千円であったことから、経常利益は271,089千円(前期は経常損失728,982千円)、当期純利益181,397千円(前期は当期純損失807,206千円)となりました。
創薬事業における現在開発中のパイプラインの状況は次のとおりであります。
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当事業年度において、「PC-SOD(LT-1001)」はライセンス先の北京泰徳製薬による心筋梗塞を対象とする開発では、当事業年度中に終了する予定で進めていた第Ⅱ相臨床試験が、新型コロナウイルス感染症の影響などにより遅れが生じ、2021年中の終了を目指す状況であります。当社においては、前事業年度に発見した全く新しい適応疾患であるCIPN(化学療法誘発性末梢神経障害)を対象とする臨床試験に向けて準備を進めて参りました。CIPNというアンメットメディカルニーズ(臨床で解決されていない課題)に興味を持った国内製薬企業と既に共同研究契約を締結しており、今回の臨床試験もこの契約に則って行う予定であります。
「ドライアイ治療薬(LT-4002)」は、前期第Ⅱ相臨床試験では良好な結果が得られています。一方、前事業年度に行った後期第Ⅱ相臨床試験では、プラセボと比較して主要な評価項目(自覚症状等)において改善傾向が認められておりますが、目標としたレベルの統計的有意差は得られておらず、有効性を明確に示すことはできませんでした。現在は、今後の開発を共同で進めて頂けるパートナーを探しており、興味を持って頂ける企業とは今後交渉を進めたいと考えております。
「新型コロナウイルス感染症治療薬(LT-4012)」は、当事業年度に、筑波大学医学部のスクリーニング系と当社のDR技術により発見され、特許を共同で出願した新しいパイプラインです。新しいメカニズムで新型コロナウイルスの増殖を抑える既承認薬であり、試験管内ではウイルスの増殖をほぼ完全に抑える効果が得られておりますので、現在、動物実験の準備を進めております。
以上、主要なパイプラインの研究開発状況につきましては「5研究開発活動」に記載しております。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ162,095千円増加し、2,654,552千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前事業年度と比較して165,438千円増加し、221,993千円となりました。主な増加要因は、法人税等の支払額90,188千円があったものの、税引前当期純利益269,539千円が得られたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により得られた資金は、196,699千円(前事業年度は300,216千円の支出)となりました。この主な理由は、投資有価証券の償還による収入200,000千円であったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、前事業年度と比較して255,449千円増加し、256,597千円となりました。これは、前事業年度においては配当金の支払決議がなかったものの、当事業年度においては配当金の支払決議があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の業務は、業務の性格上、生産実績として把握することが困難であるため、その実績は記載しておりません。
b.受注実績
当社の売上高(事業収益)は、北京泰徳製薬の包括的支援契約に基づく報酬等であり、受注生産は行っておりませんのでその実績は記載しておりません。
c.販売実績
当社は単一セグメントであり、その実績は以下のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前期比(%)
創薬事業(千円)24,897134.2
合計(千円)24,897134.2

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
相手先前事業年度
(自2019年4月1日
至2020年3月31日)
当事業年度
(自2020年4月1日
至2021年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
北京泰德製薬股份有限公司16,88591.017,39769.9
武田薬品工業株式会社--7,50030.1

2.本表の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。また、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載のとおりであります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(資産の部)
当事業年度末における資産合計の残高は、前事業年度末と比較して65,391千円減少して4,273,525千円となりました。
(負債の部)
当事業年度末における負債合計の残高は、前事業年度末と比較して13,715千円増加して82,334千円となりました。この主な要因は、未払金が7,870千円、退職給付引当金が6,252千円増加したことによるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末と比較して79,106千円減少して4,191,190千円となりました。この主な要因は、繰越利益剰余金が82,338千円減少したことによるものであります。
③当事業年度の経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、24,897千円(前期比34.2%増)となりました。内容は北京泰德製薬股份有限公司に対する包括的支援契約による報酬や大手製薬企業からのDDS製剤開発の受注等が主なものとなっております。
(営業損失)
当事業年度の営業損失は、630,214千円(前事業年度は営業損失693,604千円)となりました。この主な要因は、支払報酬の増加等によるものであります。
(経常利益)
当事業年度の経常利益は、271,089千円(前事業年度は経常損失728,982千円)となりました。この主な要因は、受取配当金によるものであります。
(当期純利益)
当事業年度の当期純利益は、181,397千円(前事業年度は当期純損失807,206千円)となりました。この主な要因は、経常利益の増加によるものであります。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の事業資金は北京泰徳製薬の配当金によりそのほとんどが賄われており、キャッシュ・フローの状況につきましては、前記「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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