有価証券報告書-第123期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/21 13:25
【資料】
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【項目】
131項目

(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」と
いう。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済活動への影響により、期初は大きく落ち込みました。夏以降、各種政策の効果や海外経済の改善に伴い徐々に持ち直してきておりますが、度重なる感染対策の影響などにより引き続き予断を許さない状況で推移しました。
このような状況のもと、当企業グループの連結売上高は、411億8千2百万円、連結営業利益は、15億7千1百万円、連結経常利益は19億7百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は14億4千2百万円となりました。
なお、当企業グループは各種合成表皮材の単一セグメントで事業活動を展開しております。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ5.4%増加し、526億4千2百万円となりました。
資産の部では、流動資産は前連結会計年度末に比べ2.4%増加し、292億9千9百万円となりました。これは主として受取手形及び売掛金が増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ9.5%増加し、233億4千3百万円となりました。これは主として投資有価証券が増加したことによります。
負債の部では、流動負債は前連結会計年度末に比べ12.5%増加し、165億9千2百万円となりました。これは主として電子記録債務が増加したことによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ4.6%減少し、26億7百万円となりました。これは主として、その他に区分されているリース債務が減少したことによります。
純資産の部は、前連結会計年度末に比べ3.1%増加し、334億4千3百万円となりました。これは主として利益剰余金が増加したことによります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3億9千2百万円減少し、100億6千3百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは27億5千3百万円の収入となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益および減価償却費によるもので、前期に比べ15億4千3百万円の収入減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、23億6千7百万円の支出となりました。
これは主に有形固定資産の取得によるもので、前期に比べ11億3千7百万円の支出増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、7億8千1百万円の支出となりました。
これは主に配当金の支払額によるもので、前期に比べ1億6千2百万円の支出減少となりました。
④生産、受注及び販売の実績
当企業グループは各種合成表皮材の単一セグメントで事業活動を展開しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を用途別に示すと、次のとおりであります。
用途別当連結会計年度
生産高(百万円)前年同期比(%)
車両用35,676△1.5
住宅・住設用2,795△9.1
ファッション・生活資材用3,047△18.4
41,519△3.5

(注)1 金額は販売価格によります。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注高および受注残高を用途別に示すと、次のとおりであります。
用途別当連結会計年度
受注高受注残高
金額(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)
車両用35,7813.81,83836.1
住宅・住設用2,879△7.330416.0
ファッション・生活資材用2,669△18.944△89.6
41,3301.12,1877.3

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を用途別に示すと、次のとおりであります。
用途別当連結会計年度
販売高(百万円)前年同期比(%)
車両用35,294△2.2
住宅・住設用2,837△9.3
ファッション・生活資材用3,050△17.9
41,182△4.1

(注)1 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
林テレンプ㈱13,65731.813,81733.6

2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当企業グループの当連結会計年度における経営成績等は、連結売上高は411億8千2百万円と前期(429億2千6百万円)に比べ4.1%の減少となりました。連結営業利益は15億7千1百万円と前期(20億5千2百万円)に比べ23.4%の減少となり、連結経常利益は19億7百万円と前期(21億9千9百万円)に比べ13.3%の減少となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は14億4千2百万円と前期(12億7千7百万円)に比べ12.9%の増加となりました。
a.連結売上高
連結売上高は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済活動の悪化により、411億8千2百万円と前期(429億2千6百万円)に比べ4.1%の減少となりました。
売上高を用途別にみますと、車両用につきましては自動車生産台数の回復に伴い受注は持ち直してきておりますが、352億9千4百万円と前期(360億8千2百万円)に比べ2.2%の減少となりました。また、コロナ禍の影響などによる需要低迷により、住宅・住設用につきましては、28億3千7百万円と前期(31億2千9百万円)に比べ9.3%の減少となりファッション・生活資材用につきましては、30億5千万円と前期(37億1千4百万円)に比べ17.9%の減少となりました。
b.連結営業利益
連結営業利益は、原価改善や固定費の削減などに努めてまいりましたが、売上高の減少による影響が大きく、15億7千1百万円と前期(20億5千2百万円)に比べ23.4%の減少となりました。
c.連結経常利益
連結営業外収益は、持分法による投資利益の増加などにより、5億4千2百万円と前期(4億1千6百万円)に比べ、30.3%の増加となりました。
連結営業外費用は、為替差損の減少などにより2億5百万円と前期(2億6千8百万円)に比べ、23.5%の減少となりました。
以上の結果、連結経常利益は19億7百万円と前期(21億9千9百万円)に比べ13.3%の減少となりました。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、14億4千2百万円と、減損損失を計上した前期(12億7千7百万円)に比べ12.9%の増加となり、1株当たり当期純利益は58円86銭となりました。
当企業グループの当連結会計年度における財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に
記載のとおりです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
当企業グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b.資金需要
資金需要の主なものは、設備投資等の長期資金需要と製品の製造のための原材料等購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。
c.資本の財源及び資金の流動性
経営環境の急速な悪化などの不測の事態や大規模投資に対応できる強固な財務体質を維持しつつ、成長投資と株主還元充実に努めております。通常の運転資金に加え設備投資等の長期資金需要に対しては主に内部留保により対応しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要といたします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたり、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については 「第5 経理の状況」にある注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりです。