有価証券報告書-第70期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
(業績等の概要)
(1) 業績
当連結会計年度の世界経済は、米国においては景気が堅調に推移したものの、欧州、中国及び他の新興国においては伸び悩んだ。日本経済も、輸出の失速の影響を受け景気は足踏み状態となった。
このような経営環境において、当社グループは、持続的成長を可能とする強靭な事業基盤を構築するため、2018年度を最終年度とする2018中期経営計画の下、「戦い方の変革によるトップシェア事業の育成」、「オープン・イノベーションを中心とした事業化の加速」を方針に掲げ、新たな価値創造の実現に向け、「ニッチ&クラスター型事業戦略」の効果創出、オープン・イノベーションを活用した新製品・新事業立ち上げ等の施策に取り組んできた。
以上の諸施策を実施した結果、当連結会計年度の売上収益は半導体回路平坦化用研磨材料、リチウムイオン電池用カーボン負極材等の需要増やM&Aにより、6,810億円(前年度比1.8%増)となった。一方、利益については、物量増や継続的な原価低減等の増益要因があったものの、スマートフォン向け製品の伸び悩み等による構成の悪化や、再生医療事業の立ち上げなどによる固定費の増加、さらに昨年発覚した当社製品における不適切な検査等に関して発生した費用等の減益要因により、営業利益は364億円(前年度比21.3%減)、親会社株主に帰属する当期利益は287億円(前年度比20.9%減)となった。
① 機能材料セグメント
電子材料
半導体用エポキシ封止材は、中国市場での家電等の民生機器向けの売上が減少し、前年度実績を下回った。
半導体用ダイボンディング材料は、スマートフォン向けの売上が減少したことにより、前年度実績を下回った。
半導体回路平坦化用研磨材料は、3次元構造のNAND型フラッシュメモリーの需要増により、前年度実績を上回った。
電気絶縁用ワニスは、自動車向けの売上が第3四半期までは好調に推移したが、第4四半期に至り急速な市況悪化の影響で減少に転じたため、前年度実績並みとなった。
無機材料
リチウムイオン電池用カーボン負極材は、環境対応自動車向けの売上が増加したことにより、前年度実績を上回った。
樹脂材料
機能性樹脂は、食品包装用樹脂の売上が堅調に推移したものの、スマートフォン用接着剤の売上が減少し、前年度実績を下回った。
ディスプレイ用回路接続フィルムは、スマートフォン向けの売上が減少したことにより、前年度実績を下回った。
タッチパネル周辺材料は、一部顧客の需要が減少したことにより、前年度実績を下回った。
粘着フィルムは、液晶ディスプレイ表面保護用フィルムの売上が減少したことにより、前年度実績を下回った。
配線板材料
銅張積層板は、ICTインフラ向け基板の売上が増加したものの、家電等の民生機器向けの売上が減少したことにより、前年度実績を下回った。
感光性フィルムは、スマートフォン向けの売上が減少したことにより、前年度実績を下回った。
この結果、当セグメントの売上収益は2,928億円(前連結会計年度比1.4%減)、セグメント損益は369億円(同21.3%減)となった。
② 先端部品・システムセグメント
自動車部品
樹脂成形品は、前年度第2四半期にドイツ連邦共和国のISOLITE GmbHを連結子会社化したことにより、前年度実績を上回った。
摩擦材は、銅含有量を極めて抑えた製品等の新規案件の拡大があったものの、北米・中国向けの売上が減少したことにより、前年度実績並みとなった。
粉末冶金製品は、北米・中国向けの売上が減少したことにより、前年度実績を下回った。
蓄電デバイス・システム
車両用電池は、前年度第2四半期にタイ王国のHitachi Chemical Storage Battery (Thailand) Public Company Limited (旧 Thai Storage Battery Public Company Limited) を連結子会社化したことにより、売上が増加したが、イタリア共和国での自動車販売低迷の影響を受け、前年度実績並みとなった。
産業用電池・システムは、海外向けの無停電電源装置用電池の売上が増加したことにより、前年度実績を上回った。
キャパシタは、第4四半期から産業機器向けの売上が減少したことにより、前年度実績並みとなった。
電子部品
配線板は、モジュール基板の新製品の立ち上げがあったものの、産業機器向けの売上が減少したことにより、前年度実績並みとなった。
その他
診断薬・装置は、前年度第4四半期に協和メデックス(株)を連結子会社化したことにより、前年度実績を上回った。
この結果、当セグメントの売上収益は3,882億円(前連結会計年度比4.3%増)、セグメント損益は5億円の損失(前連結会計年度のセグメント損益は6億円の損失)となった。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から173億円増加し、1,013億円となった。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、運転資本の改善等から、前連結会計年度実績と比較して422億円多い、772億円の収入となった。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、子会社株式の取得による支出が減少したこと等から、前連結会計年度実績と比較して404億円少ない、474億円の支出となった。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入が減少したこと等から、前連結会計年度実績と比較して416億円多い、127億円の支出となった。
(生産、受注及び販売の状況)
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていない。
このため、生産、受注及び販売の状況については、(業績等の概要)におけるセグメント業績に関連付けて示している。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されている。この連結財務諸表の作成に当たり、過去の実績や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り及び予測を実施している。しかし、これらには特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合がある。
個々の項目については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3 主要な会計方針についての概要」に記載のとおりである。
(2) 財政状態の分析
① キャッシュ・フローの分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要) (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりである。
② 資産及び負債・資本の分析
イ.資産
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末から75億円増加し7,087億円となった。
有形固定資産が増加したこと等によるものである。
ロ.負債
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末から131億円減少し2,790億円となった。
買入債務の減少や、社債及び借入金が減少したこと等によるものである。
ハ.資本
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末から206億円増加し4,296億円となった。
当期利益の計上により利益剰余金が増加したこと等によるものである。
(3) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上収益
当連結会計年度の売上収益は、前連結会計年度から118億円(1.8%)増加し6,810億円となった。各区分の概況は下記のとおりである。
イ.機能材料セグメント
当区分の売上収益は、前連結会計年度から42億円(1.4%)減少し2,928億円となり、総売上収益に対する比率は1.4ポイント減少し43.0%となった。
ロ.先端部品・システムセグメント
当区分の売上収益は、前連結会計年度から160億円(4.3%)増加し3,882億円となり、総売上収益に対する比率は1.4ポイント増加し57.0%となった。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、前連結会計年度から133億円(2.7%)増加し5,088億円となり、売上収益に対する比率は0.7ポイント減少し74.7%となった。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度から66億円(5.7%)増加し1,236億円となり、売上収益に対する比率は0.7ポイント減少し18.1%となった。研究開発費は、前連結会計年度から18億円(5.7%)増加し326億円となり、売上収益に対する比率は0.2ポイント増加し4.8%となった。
③ 営業利益
営業利益は、前連結会計年度から99億円(21.3%)減少し364億円となり、売上収益に対する比率は1.6ポイント減少し5.3%となった。
区分別では、機能材料セグメントのセグメント損益は、前連結会計年度から100億円(21.3%)減少し369億円、同区分の売上収益に対する比率は3.2ポイント減少し12.6%となった。先端部品・システムセグメントのセグメント損益は、前連結会計年度から1億円改善し△5億円となった。
④ 親会社株主に帰属する当期利益
法人所得税費用は、前連結会計年度から8億円(6.5%)減少し110億円となり、税引前当期利益に対する比率(税負担率)は、3.1ポイント増加し27.3%となった。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期利益は、前連結会計年度から76億円(20.9%)減少し287億円となった。
(4) 経営指標について
当社グループは、2018年度を最終年度とする中期経営計画において、営業利益率 11%、ROIC 15%、ROE 12%を目標値としている。
当連結会計年度の利益については、物量増や継続的な原価低減等の増益要因があったものの、スマートフォン向け製品の伸び悩み等による構成の悪化や、再生医療事業の立ち上げなどによる固定費の増加、さらに昨年発覚した当社製品における不適切な検査等に関して発生した費用等の減益要因により、営業利益、税引前当期利益、当期利益、親会社株主に帰属する当期利益ともに前連結会計年度から減少した。
この結果、当連結会計年度の営業利益率は5.3%、ROICは8.3%、ROEは7.0%となった。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
今後の経済見通しについては、米国の通商政策、英国のEU離脱問題など、世界経済への影響が懸念される不確定要因があり、先行きは不透明な状況にある。
(6) 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、不適切な検査等についての反省及び2018中期経営計画の成果・反省を踏まえ、この度2021年度を最終年度とする2021中期経営計画を策定した。2021年度までの3年間を「経営・事業の質を高めるステージ」と位置づけ、「グローバルでのガバナンスの強化」、「高収益基盤の確立」を基本方針として取り組んでいく。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めている。上記(5)及び(6)の問題認識の下、下記の方針により事業を遂行することとしている。
① グローバルでのガバナンスの強化
② 高収益基盤の確立
③ サステナビリティへの取り組み
(経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報)
並行開示
IFRSにより作成した連結財務諸表と、日本基準により作成した場合との主要な差異は以下のとおりである。
(のれんの償却)
日本基準ではのれんはその投資効果の及ぶ期間で償却するが、IFRSにおいては2011年10月1日以降、のれんの償却を行っていない。
このため当連結会計年度の販売費及び一般管理費は日本基準と比較して概ね50億円程度少なくなっているものと見積もられる。
(業績等の概要)
(1) 業績
当連結会計年度の世界経済は、米国においては景気が堅調に推移したものの、欧州、中国及び他の新興国においては伸び悩んだ。日本経済も、輸出の失速の影響を受け景気は足踏み状態となった。
このような経営環境において、当社グループは、持続的成長を可能とする強靭な事業基盤を構築するため、2018年度を最終年度とする2018中期経営計画の下、「戦い方の変革によるトップシェア事業の育成」、「オープン・イノベーションを中心とした事業化の加速」を方針に掲げ、新たな価値創造の実現に向け、「ニッチ&クラスター型事業戦略」の効果創出、オープン・イノベーションを活用した新製品・新事業立ち上げ等の施策に取り組んできた。
以上の諸施策を実施した結果、当連結会計年度の売上収益は半導体回路平坦化用研磨材料、リチウムイオン電池用カーボン負極材等の需要増やM&Aにより、6,810億円(前年度比1.8%増)となった。一方、利益については、物量増や継続的な原価低減等の増益要因があったものの、スマートフォン向け製品の伸び悩み等による構成の悪化や、再生医療事業の立ち上げなどによる固定費の増加、さらに昨年発覚した当社製品における不適切な検査等に関して発生した費用等の減益要因により、営業利益は364億円(前年度比21.3%減)、親会社株主に帰属する当期利益は287億円(前年度比20.9%減)となった。
① 機能材料セグメント
電子材料
半導体用エポキシ封止材は、中国市場での家電等の民生機器向けの売上が減少し、前年度実績を下回った。
半導体用ダイボンディング材料は、スマートフォン向けの売上が減少したことにより、前年度実績を下回った。
半導体回路平坦化用研磨材料は、3次元構造のNAND型フラッシュメモリーの需要増により、前年度実績を上回った。
電気絶縁用ワニスは、自動車向けの売上が第3四半期までは好調に推移したが、第4四半期に至り急速な市況悪化の影響で減少に転じたため、前年度実績並みとなった。
無機材料
リチウムイオン電池用カーボン負極材は、環境対応自動車向けの売上が増加したことにより、前年度実績を上回った。
樹脂材料
機能性樹脂は、食品包装用樹脂の売上が堅調に推移したものの、スマートフォン用接着剤の売上が減少し、前年度実績を下回った。
ディスプレイ用回路接続フィルムは、スマートフォン向けの売上が減少したことにより、前年度実績を下回った。
タッチパネル周辺材料は、一部顧客の需要が減少したことにより、前年度実績を下回った。
粘着フィルムは、液晶ディスプレイ表面保護用フィルムの売上が減少したことにより、前年度実績を下回った。
配線板材料
銅張積層板は、ICTインフラ向け基板の売上が増加したものの、家電等の民生機器向けの売上が減少したことにより、前年度実績を下回った。
感光性フィルムは、スマートフォン向けの売上が減少したことにより、前年度実績を下回った。
この結果、当セグメントの売上収益は2,928億円(前連結会計年度比1.4%減)、セグメント損益は369億円(同21.3%減)となった。
② 先端部品・システムセグメント
自動車部品
樹脂成形品は、前年度第2四半期にドイツ連邦共和国のISOLITE GmbHを連結子会社化したことにより、前年度実績を上回った。
摩擦材は、銅含有量を極めて抑えた製品等の新規案件の拡大があったものの、北米・中国向けの売上が減少したことにより、前年度実績並みとなった。
粉末冶金製品は、北米・中国向けの売上が減少したことにより、前年度実績を下回った。
蓄電デバイス・システム
車両用電池は、前年度第2四半期にタイ王国のHitachi Chemical Storage Battery (Thailand) Public Company Limited (旧 Thai Storage Battery Public Company Limited) を連結子会社化したことにより、売上が増加したが、イタリア共和国での自動車販売低迷の影響を受け、前年度実績並みとなった。
産業用電池・システムは、海外向けの無停電電源装置用電池の売上が増加したことにより、前年度実績を上回った。
キャパシタは、第4四半期から産業機器向けの売上が減少したことにより、前年度実績並みとなった。
電子部品
配線板は、モジュール基板の新製品の立ち上げがあったものの、産業機器向けの売上が減少したことにより、前年度実績並みとなった。
その他
診断薬・装置は、前年度第4四半期に協和メデックス(株)を連結子会社化したことにより、前年度実績を上回った。
この結果、当セグメントの売上収益は3,882億円(前連結会計年度比4.3%増)、セグメント損益は5億円の損失(前連結会計年度のセグメント損益は6億円の損失)となった。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から173億円増加し、1,013億円となった。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、運転資本の改善等から、前連結会計年度実績と比較して422億円多い、772億円の収入となった。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、子会社株式の取得による支出が減少したこと等から、前連結会計年度実績と比較して404億円少ない、474億円の支出となった。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入が減少したこと等から、前連結会計年度実績と比較して416億円多い、127億円の支出となった。
(生産、受注及び販売の状況)
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていない。
このため、生産、受注及び販売の状況については、(業績等の概要)におけるセグメント業績に関連付けて示している。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されている。この連結財務諸表の作成に当たり、過去の実績や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り及び予測を実施している。しかし、これらには特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合がある。
個々の項目については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3 主要な会計方針についての概要」に記載のとおりである。
(2) 財政状態の分析
① キャッシュ・フローの分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要) (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりである。
② 資産及び負債・資本の分析
イ.資産
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末から75億円増加し7,087億円となった。
有形固定資産が増加したこと等によるものである。
ロ.負債
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末から131億円減少し2,790億円となった。
買入債務の減少や、社債及び借入金が減少したこと等によるものである。
ハ.資本
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末から206億円増加し4,296億円となった。
当期利益の計上により利益剰余金が増加したこと等によるものである。
(3) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上収益
当連結会計年度の売上収益は、前連結会計年度から118億円(1.8%)増加し6,810億円となった。各区分の概況は下記のとおりである。
イ.機能材料セグメント
当区分の売上収益は、前連結会計年度から42億円(1.4%)減少し2,928億円となり、総売上収益に対する比率は1.4ポイント減少し43.0%となった。
ロ.先端部品・システムセグメント
当区分の売上収益は、前連結会計年度から160億円(4.3%)増加し3,882億円となり、総売上収益に対する比率は1.4ポイント増加し57.0%となった。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、前連結会計年度から133億円(2.7%)増加し5,088億円となり、売上収益に対する比率は0.7ポイント減少し74.7%となった。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度から66億円(5.7%)増加し1,236億円となり、売上収益に対する比率は0.7ポイント減少し18.1%となった。研究開発費は、前連結会計年度から18億円(5.7%)増加し326億円となり、売上収益に対する比率は0.2ポイント増加し4.8%となった。
③ 営業利益
営業利益は、前連結会計年度から99億円(21.3%)減少し364億円となり、売上収益に対する比率は1.6ポイント減少し5.3%となった。
区分別では、機能材料セグメントのセグメント損益は、前連結会計年度から100億円(21.3%)減少し369億円、同区分の売上収益に対する比率は3.2ポイント減少し12.6%となった。先端部品・システムセグメントのセグメント損益は、前連結会計年度から1億円改善し△5億円となった。
④ 親会社株主に帰属する当期利益
法人所得税費用は、前連結会計年度から8億円(6.5%)減少し110億円となり、税引前当期利益に対する比率(税負担率)は、3.1ポイント増加し27.3%となった。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期利益は、前連結会計年度から76億円(20.9%)減少し287億円となった。
(4) 経営指標について
当社グループは、2018年度を最終年度とする中期経営計画において、営業利益率 11%、ROIC 15%、ROE 12%を目標値としている。
当連結会計年度の利益については、物量増や継続的な原価低減等の増益要因があったものの、スマートフォン向け製品の伸び悩み等による構成の悪化や、再生医療事業の立ち上げなどによる固定費の増加、さらに昨年発覚した当社製品における不適切な検査等に関して発生した費用等の減益要因により、営業利益、税引前当期利益、当期利益、親会社株主に帰属する当期利益ともに前連結会計年度から減少した。
この結果、当連結会計年度の営業利益率は5.3%、ROICは8.3%、ROEは7.0%となった。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
今後の経済見通しについては、米国の通商政策、英国のEU離脱問題など、世界経済への影響が懸念される不確定要因があり、先行きは不透明な状況にある。
(6) 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、不適切な検査等についての反省及び2018中期経営計画の成果・反省を踏まえ、この度2021年度を最終年度とする2021中期経営計画を策定した。2021年度までの3年間を「経営・事業の質を高めるステージ」と位置づけ、「グローバルでのガバナンスの強化」、「高収益基盤の確立」を基本方針として取り組んでいく。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めている。上記(5)及び(6)の問題認識の下、下記の方針により事業を遂行することとしている。
① グローバルでのガバナンスの強化
② 高収益基盤の確立
③ サステナビリティへの取り組み
(経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報)
並行開示
IFRSにより作成した連結財務諸表と、日本基準により作成した場合との主要な差異は以下のとおりである。
(のれんの償却)
日本基準ではのれんはその投資効果の及ぶ期間で償却するが、IFRSにおいては2011年10月1日以降、のれんの償却を行っていない。
このため当連結会計年度の販売費及び一般管理費は日本基準と比較して概ね50億円程度少なくなっているものと見積もられる。