有価証券報告書-第107期(2025/01/01-2025/12/31)
当社グループは防振ゴム事業を非継続事業に分類しており、前連結会計年度及び当連結会計年度の金額から非継続事業を控除しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.事業セグメント」に記載のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において、判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.業績全般
当連結会計年度は、変化が激しく不確実性が高まる事業環境において、事業再編・再構築やグローバルビジネスコストダウン活動を通じてビジネス体質を強化することに注力した1年でした。
事業環境については、米国の追加関税の影響が、当社グループにおける直材費や米国向け輸出タイヤに及んだほか、米国の景気減速などが業績に影響を与えました。主要市場におけるタイヤ需要は、北米では、前述の関税影響や景気減速などにより、新車用トラック・バス用タイヤ需要が大きく前連結会計年度を下回ったほか、市販用乗用車用及び小型トラック用タイヤにおいては、関税引き上げ前の廉価輸入品駆け込み需要の増加などの構造変化がありました。一方、日本及びアジア地域では、概ね堅調に推移し、欧州では、ほぼ前連結会計年度並みの需要となっております。
当社グループの売上収益については、上記の事業環境の中で、市販用プレミアムタイヤ(18インチ以上の高インチタイヤなど)、鉱山用超大型タイヤの販売が堅調に推移した一方で、新車用タイヤの販売本数減や南米事業、化工品事業の減収が影響し、売上収益はわずかに前連結会計年度を下回りました。なお、為替影響を除くと、前連結会計年度比増収となっております。
調整後営業利益については、原材料高や棚卸未実現利益が減益となるなどの減益要因を売値・MIXの改善でオフセットし、米国関税影響については様々な対策により打ち返すと共に、事業再編・再構築やグローバルビジネスコストダウン活動を通じてビジネス体質を強化した結果、為替影響の向かい風がある中でも前連結会計年度比増益となりました。
営業利益については、事業再編・再構築関連費用を計上したことに加え、前連結会計年度に固定資産売却益の計上があり、前連結会計年度比減益の着地となりました。
当期利益については、過年度に計上した不確実な税務処理(不確実な税務ポジション)の取崩による法人所得税費用の戻入れが当期に発生したことなどにより、前連結会計年度比増益での着地となりました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上収益は4兆4,295億円(前連結会計年度比0.01%減)、調整後営業利益は4,937億円(前連結会計年度比2%増)、営業利益は3,812億円(前連結会計年度比14%減)、税引前当期利益は3,547億円(前連結会計年度比16%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は3,273億円(前連結会計年度比15%増)となりました。
b.セグメント別業績
[日本]
売上収益は1兆2,659億円(前連結会計年度比3%増)、調整後営業利益は1,981億円(前連結会計年度比6%増)となりました。
市販用乗用車用及び小型トラック用タイヤ、並びにトラック・バス用タイヤの販売本数は順調に推移した一方で、新車用乗用車用及び小型トラック用タイヤの販売本数は前連結会計年度を下回りました。市販用タイヤの販売拡大に加え売値・販売MIXの改善が、原材料高騰及びインフレ影響、為替影響を吸収し、前連結会計年度比で増収増益となりました。
[アジア・大洋州・インド・中国]
売上収益は5,178億円(前連結会計年度比2%減)、調整後営業利益は596億円(前連結会計年度比2%増)となりました。
販売本数は、トラック・バス用タイヤでは前連結会計年度を大幅に下回った一方で、市販用乗用車用及び小型トラック用タイヤは堅調に推移しました。域内各国での売値・販売MIXの改善で原材料高騰・インフレ影響を吸収し、事業再編・再構築の効果もあり、前連結会計年度比減収ながら増益となりました。
[米州]
売上収益は2兆1,305億円(前連結会計年度比2%減)、調整後営業利益は2,015億円(前連結会計年度比12%増)となりました。
北米タイヤ事業において、販売本数は、市販用乗用車用及び小型トラック用タイヤは前連結会計年度並み、市販用トラック・バス用タイヤは堅調であった一方で、新車用タイヤは前連結会計年度を下回りました。また、南米タイヤ事業において、市販用乗用車用、小型トラック用及びトラック・バス用タイヤの販売本数が前連結会計年度を大幅に下回りました。米州事業全体では、インフレ及び米国関税、南米事業環境悪化による減益影響があったものの、売値・MIXを着実に改善し、事業再編・再構築の効果もあり前連結会計年度比減収も増益となりました。
[欧州・中近東・アフリカ]
売上収益は8,529億円(前連結会計年度比2%増)、調整後営業利益は424億円(前連結会計年度比42%増)となりました。
欧州事業において、販売本数は市販用乗用車用及び小型トラック用タイヤでは順調に推移した一方で、新車用乗用車用及び小型トラック用、トラック・バス用タイヤでは前連結会計年度を下回りました。販売本数減の影響はあるも、売値・MIXが前連結会計年度比改善したことに加え、事業再編・再構築の効果も収益性改善に貢献を開始し、前連結会計年度比増収増益となりました。
(注) セグメント別の金額はセグメント間の取引を含んでおり、連結合計の金額はそれらを消去した後の数値であります。
c.財政状態
(流動資産)
流動資産は、現金及び現金同等物が71億円、営業債権及びその他の債権が558億円増加したものの、棚卸資産が598億円減少したことなどから、前連結会計年度末並みの2兆8,632億円となりました。
(非流動資産)
非流動資産は、使用権資産が158億円減少したものの、有形固定資産が179億円、繰延税金資産が185億円増加したことなどから、前連結会計年度末比246億円増加(同1%増)し、2兆8,845億円となりました。
(流動負債)
流動負債は、リース負債が24億円、引当金が137億円増加したものの、社債及び借入金が440億円、主に過年度に計上した不確実な税務処理(不確実な税務ポジション)の取崩により未払法人所得税等が443億円減少したことなどから、前連結会計年度末比536億円減少(同5%減)し、1兆1,227億円となりました。
(非流動負債)
非流動負債は、リース負債が120億円減少したものの、社債及び借入金が1,529億円増加したことなどから、前連結会計年度末比1,444億円増加(同19%増)し、9,052億円となりました。
なお、流動負債及び非流動負債に計上された有利子負債(注)の合計は、前連結会計年度末比993億円増加(同14%増)し、8,270億円となりました。
(注) 有利子負債には社債及び借入金、リース負債を含んでおります。
(資本)
資本合計は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により3,273億円、その他の資本の構成要素が437億円増加したものの、配当金(親会社の所有者)により1,486億円、自己株式の取得により3,000億円、それぞれ減少したことなどから、前連結会計年度末比666億円減少(同2%減)し、3兆7,199億円となりました。
これらの結果、当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて242億円増加(同0.4%増)し、5兆7,477億円となりました。また、当連結会計年度の親会社所有者帰属持分比率は63.7%となり、前連結会計年度末比1.5ポイントの減少となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における当社グループの現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、全体で71億円増加(前連結会計年度は179億円の減少)し、当連結会計年度末には7,138億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収支は、6,604億円の収入(前連結会計年度比1,116億円の収入増)となりました。これは、営業債権及びその他の債権の増加額416億円(前連結会計年度は295億円)、法人所得税の支払額792億円(前連結会計年度は1,173億円)などがあったものの、税引前当期利益3,547億円(前連結会計年度は4,214億円)や、減価償却費及び償却費3,532億円(前連結会計年度は3,481億円)、棚卸資産の減少額792億円(前連結会計年度は棚卸資産の増加額163億円)などがあったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は、2,250億円の支出(前連結会計年度比301億円の支出減)となりました。これは、有形固定資産の売却による収入214億円(前連結会計年度は806億円)、貸付金の回収による収入122億円(前連結会計年度は110億円)などがあったものの、有形固定資産の取得による支出2,511億円(前連結会計年度は2,993億円)、無形資産の取得による支出361億円(前連結会計年度は380億円)などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は、4,299億円の支出(前連結会計年度比866億円の支出増)となりました。これは、長期借入れによる収入1,000億円(前連結会計年度は収入なし)や、社債の発行による収入1,000億円(前連結会計年度は収入なし)などがあったものの、短期借入金の減少額1,021億円(前連結会計年度は短期借入金の増加額141億円)や、リース負債の返済による支出731億円(前連結会計年度は716億円)、自己株式の取得による支出3,000億円(前連結会計年度は11百万円)、配当金の支払額(親会社の所有者)1,486億円(前連結会計年度は1,403億円)などがあったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、販売価格によっております。
b.受注実績
当社グループは、少数の特殊製品(特殊ホース等)について受注生産を行うほかは、すべて見込生産であります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月18日)現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下、「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因や当該事項への対応については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(売上収益、調整後営業利益及び営業利益)
売上収益、調整後営業利益及び営業利益並びにセグメント別の状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
この結果、調整後営業利益率は11.1%となり、前連結会計年度比0.2ポイントの上昇となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比423億円増加(同15%増)し、3,273億円となりました。これは、営業利益が621億円減益したものの、主に過年度に計上した不確実な税務処理(不確実な税務ポジション)の取崩により税金費用が987億円減少したことなどによるものです。
③ 資本の財源及び資金の流動性
現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比71億円増加し、7,138億円となりました。なお、活動区分ごとのキャッシュ・フローについては、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
資金調達にあたっては、金融機関からの借入れに加え、引き続き、国内普通社債やコマーシャル・ペーパーなどの直接金融手段や、売上債権の証券化、リースの活用など、リスク分散や金利コストの抑制に向けその多様化を図ってまいります。
資金使途につきましては、主に稼ぐ力の強化、価値創造へのフォーカス、サステナブルなプレミアムブランド構築のための戦略的成長投資による持続的な成長と企業価値向上の実現を優先しつつ、適正な財務体質の維持と株主還元に活用してまいります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度においては、売上収益4兆4,295億円(前連結会計年度比6億円減少)、調整後営業利益4,937億円(前連結会計年度比104億円増加)、調整後営業利益率11.1%(前連結会計年度比0.2ポイント上昇)、ROIC8.3%(前連結会計年度比0.2ポイント上昇)、ROE8.6%(前連結会計年度比0.5ポイント上昇)となりました。
当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「最高の品質で社会に貢献」という使命のもと、ビジョンに「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」を掲げております。この使命・ビジョンに沿って、質を伴った成長を実現することで、企業と社会の双方の持続可能性を高めていくことを目指してまいります(2026年通期連結業績予想 売上収益4兆5,000億円、調整後営業利益5,150億円、調整後営業利益率11.4%、親会社の所有者に帰属する当期利益3,400億円)。
(注) ROEにつきましては、親会社の所有者に帰属する当期利益のうち継続事業に係る金額に基づいて算出しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.事業セグメント」に記載のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において、判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.業績全般
| 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 増減 | ||
| 金額 | 比率 | |||
| 億円 | 億円 | 億円 | % | |
| 売上収益 | 44,295 | 44,301 | △6 | △0 |
| 調整後営業利益 | 4,937 | 4,833 | +104 | +2 |
| 営業利益 | 3,812 | 4,433 | △621 | △14 |
| 税引前当期利益 | 3,547 | 4,214 | △668 | △16 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 3,273 | 2,850 | +423 | +15 |
当連結会計年度は、変化が激しく不確実性が高まる事業環境において、事業再編・再構築やグローバルビジネスコストダウン活動を通じてビジネス体質を強化することに注力した1年でした。
事業環境については、米国の追加関税の影響が、当社グループにおける直材費や米国向け輸出タイヤに及んだほか、米国の景気減速などが業績に影響を与えました。主要市場におけるタイヤ需要は、北米では、前述の関税影響や景気減速などにより、新車用トラック・バス用タイヤ需要が大きく前連結会計年度を下回ったほか、市販用乗用車用及び小型トラック用タイヤにおいては、関税引き上げ前の廉価輸入品駆け込み需要の増加などの構造変化がありました。一方、日本及びアジア地域では、概ね堅調に推移し、欧州では、ほぼ前連結会計年度並みの需要となっております。
当社グループの売上収益については、上記の事業環境の中で、市販用プレミアムタイヤ(18インチ以上の高インチタイヤなど)、鉱山用超大型タイヤの販売が堅調に推移した一方で、新車用タイヤの販売本数減や南米事業、化工品事業の減収が影響し、売上収益はわずかに前連結会計年度を下回りました。なお、為替影響を除くと、前連結会計年度比増収となっております。
調整後営業利益については、原材料高や棚卸未実現利益が減益となるなどの減益要因を売値・MIXの改善でオフセットし、米国関税影響については様々な対策により打ち返すと共に、事業再編・再構築やグローバルビジネスコストダウン活動を通じてビジネス体質を強化した結果、為替影響の向かい風がある中でも前連結会計年度比増益となりました。
営業利益については、事業再編・再構築関連費用を計上したことに加え、前連結会計年度に固定資産売却益の計上があり、前連結会計年度比減益の着地となりました。
当期利益については、過年度に計上した不確実な税務処理(不確実な税務ポジション)の取崩による法人所得税費用の戻入れが当期に発生したことなどにより、前連結会計年度比増益での着地となりました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上収益は4兆4,295億円(前連結会計年度比0.01%減)、調整後営業利益は4,937億円(前連結会計年度比2%増)、営業利益は3,812億円(前連結会計年度比14%減)、税引前当期利益は3,547億円(前連結会計年度比16%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は3,273億円(前連結会計年度比15%増)となりました。
b.セグメント別業績
| 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 増減 | |||
| 金額 | 比率 | ||||
| 日本 | 億円 | 億円 | 億円 | % | |
| 売上収益 | 12,659 | 12,261 | +398 | +3 | |
| 調整後営業利益 | 1,981 | 1,873 | +108 | +6 | |
| アジア・大洋州・インド・中国 | 売上収益 | 5,178 | 5,297 | △120 | △2 |
| 調整後営業利益 | 596 | 585 | +12 | +2 | |
| 米州 | 売上収益 | 21,305 | 21,800 | △495 | △2 |
| 調整後営業利益 | 2,015 | 1,801 | +214 | +12 | |
| 欧州・中近東・ アフリカ | 売上収益 | 8,529 | 8,356 | +173 | +2 |
| 調整後営業利益 | 424 | 298 | +126 | +42 | |
| その他 | 売上収益 | 802 | 840 | △38 | △5 |
| 調整後営業利益 | 72 | 75 | △3 | △4 | |
| 連結 合計 | 売上収益 | 44,295 | 44,301 | △6 | △0 |
| 調整後営業利益 | 4,937 | 4,833 | +104 | +2 | |
[日本]
売上収益は1兆2,659億円(前連結会計年度比3%増)、調整後営業利益は1,981億円(前連結会計年度比6%増)となりました。
市販用乗用車用及び小型トラック用タイヤ、並びにトラック・バス用タイヤの販売本数は順調に推移した一方で、新車用乗用車用及び小型トラック用タイヤの販売本数は前連結会計年度を下回りました。市販用タイヤの販売拡大に加え売値・販売MIXの改善が、原材料高騰及びインフレ影響、為替影響を吸収し、前連結会計年度比で増収増益となりました。
[アジア・大洋州・インド・中国]
売上収益は5,178億円(前連結会計年度比2%減)、調整後営業利益は596億円(前連結会計年度比2%増)となりました。
販売本数は、トラック・バス用タイヤでは前連結会計年度を大幅に下回った一方で、市販用乗用車用及び小型トラック用タイヤは堅調に推移しました。域内各国での売値・販売MIXの改善で原材料高騰・インフレ影響を吸収し、事業再編・再構築の効果もあり、前連結会計年度比減収ながら増益となりました。
[米州]
売上収益は2兆1,305億円(前連結会計年度比2%減)、調整後営業利益は2,015億円(前連結会計年度比12%増)となりました。
北米タイヤ事業において、販売本数は、市販用乗用車用及び小型トラック用タイヤは前連結会計年度並み、市販用トラック・バス用タイヤは堅調であった一方で、新車用タイヤは前連結会計年度を下回りました。また、南米タイヤ事業において、市販用乗用車用、小型トラック用及びトラック・バス用タイヤの販売本数が前連結会計年度を大幅に下回りました。米州事業全体では、インフレ及び米国関税、南米事業環境悪化による減益影響があったものの、売値・MIXを着実に改善し、事業再編・再構築の効果もあり前連結会計年度比減収も増益となりました。
[欧州・中近東・アフリカ]
売上収益は8,529億円(前連結会計年度比2%増)、調整後営業利益は424億円(前連結会計年度比42%増)となりました。
欧州事業において、販売本数は市販用乗用車用及び小型トラック用タイヤでは順調に推移した一方で、新車用乗用車用及び小型トラック用、トラック・バス用タイヤでは前連結会計年度を下回りました。販売本数減の影響はあるも、売値・MIXが前連結会計年度比改善したことに加え、事業再編・再構築の効果も収益性改善に貢献を開始し、前連結会計年度比増収増益となりました。
(注) セグメント別の金額はセグメント間の取引を含んでおり、連結合計の金額はそれらを消去した後の数値であります。
c.財政状態
(流動資産)
流動資産は、現金及び現金同等物が71億円、営業債権及びその他の債権が558億円増加したものの、棚卸資産が598億円減少したことなどから、前連結会計年度末並みの2兆8,632億円となりました。
(非流動資産)
非流動資産は、使用権資産が158億円減少したものの、有形固定資産が179億円、繰延税金資産が185億円増加したことなどから、前連結会計年度末比246億円増加(同1%増)し、2兆8,845億円となりました。
(流動負債)
流動負債は、リース負債が24億円、引当金が137億円増加したものの、社債及び借入金が440億円、主に過年度に計上した不確実な税務処理(不確実な税務ポジション)の取崩により未払法人所得税等が443億円減少したことなどから、前連結会計年度末比536億円減少(同5%減)し、1兆1,227億円となりました。
(非流動負債)
非流動負債は、リース負債が120億円減少したものの、社債及び借入金が1,529億円増加したことなどから、前連結会計年度末比1,444億円増加(同19%増)し、9,052億円となりました。
なお、流動負債及び非流動負債に計上された有利子負債(注)の合計は、前連結会計年度末比993億円増加(同14%増)し、8,270億円となりました。
(注) 有利子負債には社債及び借入金、リース負債を含んでおります。
(資本)
資本合計は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により3,273億円、その他の資本の構成要素が437億円増加したものの、配当金(親会社の所有者)により1,486億円、自己株式の取得により3,000億円、それぞれ減少したことなどから、前連結会計年度末比666億円減少(同2%減)し、3兆7,199億円となりました。
これらの結果、当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて242億円増加(同0.4%増)し、5兆7,477億円となりました。また、当連結会計年度の親会社所有者帰属持分比率は63.7%となり、前連結会計年度末比1.5ポイントの減少となりました。
② キャッシュ・フローの状況
| 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 増減 | |
| 金額 | |||
| 億円 | 億円 | 億円 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 6,604 | 5,488 | +1,116 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △2,250 | △2,551 | +301 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △4,299 | △3,433 | △866 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 70 | 322 | △252 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | 126 | △173 | +298 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 7,067 | 7,246 | △179 |
| 売却目的で保有する資産に含まれる現金及び現金同等物の増減額 | △55 | △6 | △49 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 7,138 | 7,067 | +71 |
当連結会計年度における当社グループの現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、全体で71億円増加(前連結会計年度は179億円の減少)し、当連結会計年度末には7,138億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収支は、6,604億円の収入(前連結会計年度比1,116億円の収入増)となりました。これは、営業債権及びその他の債権の増加額416億円(前連結会計年度は295億円)、法人所得税の支払額792億円(前連結会計年度は1,173億円)などがあったものの、税引前当期利益3,547億円(前連結会計年度は4,214億円)や、減価償却費及び償却費3,532億円(前連結会計年度は3,481億円)、棚卸資産の減少額792億円(前連結会計年度は棚卸資産の増加額163億円)などがあったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は、2,250億円の支出(前連結会計年度比301億円の支出減)となりました。これは、有形固定資産の売却による収入214億円(前連結会計年度は806億円)、貸付金の回収による収入122億円(前連結会計年度は110億円)などがあったものの、有形固定資産の取得による支出2,511億円(前連結会計年度は2,993億円)、無形資産の取得による支出361億円(前連結会計年度は380億円)などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は、4,299億円の支出(前連結会計年度比866億円の支出増)となりました。これは、長期借入れによる収入1,000億円(前連結会計年度は収入なし)や、社債の発行による収入1,000億円(前連結会計年度は収入なし)などがあったものの、短期借入金の減少額1,021億円(前連結会計年度は短期借入金の増加額141億円)や、リース負債の返済による支出731億円(前連結会計年度は716億円)、自己株式の取得による支出3,000億円(前連結会計年度は11百万円)、配当金の支払額(親会社の所有者)1,486億円(前連結会計年度は1,403億円)などがあったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
| 日本 | 832,352 | +3.3 |
| アジア・大洋州・インド・中国 | 437,831 | +1.7 |
| 米州 | 1,619,683 | △1.2 |
| 欧州・中近東・アフリカ | 661,710 | △0.2 |
| 合計 | 3,551,577 | +0.4 |
(注) 金額は、販売価格によっております。
b.受注実績
当社グループは、少数の特殊製品(特殊ホース等)について受注生産を行うほかは、すべて見込生産であります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
| 日本 | 993,635 | +3.3 |
| アジア・大洋州・インド・中国 | 478,733 | +0.0 |
| 米州 | 2,107,190 | △2.3 |
| 欧州・中近東・アフリカ | 831,840 | +2.3 |
| その他 | 18,045 | △7.3 |
| 全社又は消去 | 10 | △2.1 |
| 合計 | 4,429,452 | △0.0 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月18日)現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下、「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因や当該事項への対応については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(売上収益、調整後営業利益及び営業利益)
売上収益、調整後営業利益及び営業利益並びにセグメント別の状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
この結果、調整後営業利益率は11.1%となり、前連結会計年度比0.2ポイントの上昇となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比423億円増加(同15%増)し、3,273億円となりました。これは、営業利益が621億円減益したものの、主に過年度に計上した不確実な税務処理(不確実な税務ポジション)の取崩により税金費用が987億円減少したことなどによるものです。
③ 資本の財源及び資金の流動性
現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比71億円増加し、7,138億円となりました。なお、活動区分ごとのキャッシュ・フローについては、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
資金調達にあたっては、金融機関からの借入れに加え、引き続き、国内普通社債やコマーシャル・ペーパーなどの直接金融手段や、売上債権の証券化、リースの活用など、リスク分散や金利コストの抑制に向けその多様化を図ってまいります。
資金使途につきましては、主に稼ぐ力の強化、価値創造へのフォーカス、サステナブルなプレミアムブランド構築のための戦略的成長投資による持続的な成長と企業価値向上の実現を優先しつつ、適正な財務体質の維持と株主還元に活用してまいります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度においては、売上収益4兆4,295億円(前連結会計年度比6億円減少)、調整後営業利益4,937億円(前連結会計年度比104億円増加)、調整後営業利益率11.1%(前連結会計年度比0.2ポイント上昇)、ROIC8.3%(前連結会計年度比0.2ポイント上昇)、ROE8.6%(前連結会計年度比0.5ポイント上昇)となりました。
当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「最高の品質で社会に貢献」という使命のもと、ビジョンに「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」を掲げております。この使命・ビジョンに沿って、質を伴った成長を実現することで、企業と社会の双方の持続可能性を高めていくことを目指してまいります(2026年通期連結業績予想 売上収益4兆5,000億円、調整後営業利益5,150億円、調整後営業利益率11.4%、親会社の所有者に帰属する当期利益3,400億円)。
(注) ROEにつきましては、親会社の所有者に帰属する当期利益のうち継続事業に係る金額に基づいて算出しております。