有価証券報告書-第102期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
当社グループは、当連結会計年度よりIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値もIFRSに組み替えて比較分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当期における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
第1四半期連結会計期間から、セグメント区分を変更しております。また、前期の数値について新たなセグメント区分に組み替えたうえで、前期比の数値を計算しております。
a.業績全般
当社グループは、2020年を「第三の創業」(Bridgestone3.0)の初年度として位置付け、「2050年にもサステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」という新たなビジョンを掲げました。ビジョンの実現に向け、「中長期事業戦略」を策定し、着実に取り組みを進めてまいりました。
当期の当社グループを取り巻く環境は、第1~2四半期におけるCOVID-19の影響によるグローバルでのタイヤ需要低迷後、第3四半期に入りヒト・モノの移動制限緩和、経済活動再開などの動きに伴う需要回復が見られました。第4四半期には乗用車用タイヤにおいてCOVID-19第2波拡大による需要減の影響を受けましたが、トラック・バス用タイヤの需要は堅調に推移し、回復基調が継続しました。
年間を通しては、対前年で大幅なタイヤ需要減となり、当社グループの当期の売上収益は29,945億円(前期比15%減)、調整後営業利益は2,229億円(前期比35%減)、営業利益は641億円(前期比82%減)、税引前当期利益は293億円(前期比91%減)、親会社の所有者に帰属する当期損益は233億円の損失(前期は2,401億円の利益)となりました。
このような状況の下、当社はグループを挙げて従業員・お客様・関係者の生命と安全を最優先とした組織対応を継続しながら、各地域でのタイヤ需要回復を捉えるべく生産・販売活動を本格的に再開し、第2四半期に一時休業を実施した工場についても全拠点で既に操業再開の上、稼働率を段階的に引き上げております。加えて、財務面では、徹底した経費・コストコントロールを継続しております。
また、当社グループは、この危機を中長期視点での改革の機会と捉えつつ、新たな経営体制での本質的競争力強化に着手しております。「稼ぐ力の再構築」に向けた経費・コスト構造改革を強力に推進し、2020年11月に南アフリカ・ポートエリザベス工場を閉鎖、さらに、フランス・ベチューン工場の閉鎖計画が2021年3月に当局に承認され、4月末に閉鎖される予定です。また、2021年1月には米国・建築資材事業の売却を発表しており、2021年上期中の完了を見込んでおります。さらに、中長期事業戦略を支える人事・組織戦略として、2021年初より、経営執行体制と人事制度を刷新しました。
b.セグメント別業績
当期の各セグメントにおける業績は、第1~2四半期におけるCOVID-19の影響によるグローバルでのタイヤ需要低迷後、第3~4四半期にかけて一定の需要回復が見られましたが、年間を通しては対前年で大幅に需要が減少した結果、以下のとおりとなりました。
[日本]
乗用車及び小型トラック用タイヤ並びにトラック・バス用タイヤの販売本数は前年を大幅に下回りました。この結果、売上収益は7,626億円(前期比17%減)となり、調整後営業利益は646億円(前期比41%減)となりました。
[米州]
北米タイヤ事業において、乗用車及び小型トラック用タイヤ、並びにトラック・バス用タイヤの販売本数は前年を大幅に下回りました。この結果、売上収益は14,079億円(前期比15%減)となり、調整後営業利益は1,399億円(前期比24%減)となりました。
[欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカ]
欧州では、乗用車及び小型トラック用タイヤ、並びにトラック・バス用タイヤの販売本数は前年を大幅に下回りました。この結果、売上収益は5,643億円(前期比12%減)となり、調整後営業損益は176億円の損失(前期は150億円の利益)となりました。
[中国・アジア・大洋州]
乗用車及び小型トラック用タイヤ、並びにトラック・バス用タイヤの販売本数は前年を大幅に下回りました。この結果、売上収益は3,946億円(前期比15%減)となり、調整後営業利益は246億円(前期比32%減)となりました。
(注) セグメント別の金額はセグメント間の取引を含んでおり、連結合計の金額はそれらを消去した後の数値であります。
c.財政状態
(流動資産)
流動資産は、営業債権及びその他の債権が876億円、棚卸資産が1,389億円減少したものの、現金及び現金同等物が3,776億円増加したことなどから、前期末比1,361億円増加(同7%増)し、20,545億円となりました。
(非流動資産)
非流動資産は、減損損失等の計上により有形固定資産が1,630億円減少したことなどから、前期末比2,238億円減少(同9%減)し、21,348億円となりました。
(流動負債)
流動負債は、営業債務及びその他の債務が329億円減少したものの、社債及び借入金が1,585億円増加したことなどから、前期末比1,464億円増加(同16%増)し、10,417億円となりました。
(非流動負債)
非流動負債は、社債及び借入金が65億円増加したものの、退職給付に係る負債が199億円、繰延税金負債が158億円減少したことなどから、前期末比269億円減少(同3%減)し、9,523億円となりました。
なお、流動負債及び非流動負債に計上された有利子負債(注)の合計は、前期末比1,617億円増加(同19%増)し、10,062億円となりました。
(注) 有利子負債には社債及び借入金、リース負債を含んでおります。
(資本)
資本合計は、親会社の所有者に帰属する当期損失の計上233億円、配当金(親会社の所有者)により915億円減少したことなどから、前期末比2,072億円減少(同9%減)し、21,953億円となりました。
これらの結果、当期末の資産合計は、前期末に比べて877億円減少(同2%減)し、41,893億円となりました。また、当期の親会社所有者帰属持分比率は51.3%となり、前期末比3.6ポイントの低下となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期における当社グループの現金及び現金同等物(以下「資金」)は、全体で3,776億円増加(前期は10億円の減少)し、当期末には8,105億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収支は、5,269億円の収入(前期比219億円の収入増)となりました。これは、法人所得税の支払額717億円(前期は796億円)などがあったものの、税引前当期利益293億円(前期は3,355億円)や、減価償却費及び償却費2,675億円(前期は2,697億円)、減損損失896億円(前期は105億円)、営業債権及びその他の債権の減少額569億円(前期は219億円)、棚卸資産の減少額1,288億円(前期は73億円)などがあったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は、1,554億円の支出(前期比1,065億円の支出減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出2,007億円(前期は2,705億円)などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は、181億円の収入(前期は2,405億円の支出)となりました。これは、短期借入金の返済による支出2,484億円(前期は2,577億円)や、リース負債の返済による支出571億円(前期は550億円)、配当金の支払額(親会社の所有者)915億円(前期は1,177億円)、配当金の支払額(非支配持分)75億円(前期は100億円)などがあったものの、短期借入れによる収入3,094億円(前期は2,929億円)や、長期借入れによる収入1,166億円(前期は30百万円)などによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当期における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは、少数の特殊製品(特殊ホース等)について受注生産を行うほかは、すべて見込生産であります。
c.販売実績
当期における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年3月26日)現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下、「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。
② 当期の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当期の経営成績等は、次のとおりであります。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因や当該事項への対応については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(売上収益、調整後営業利益及び営業利益)
売上収益は、COVID-19の影響によるグローバルでのタイヤ需要減の影響などで前期比5,127億円減少(同15%減)し、29,945億円となりました。
調整後営業利益は、COVID-19の影響によるグローバルでのタイヤ需要減の影響などで前期比1,202億円減少(同35%減)し、2,229億円となりました。また、営業利益は、上記に加え減損損失954億円の計上(内、58億円は事業・工場再編費用へ計上)などにより前期比2,852億円減少(同82%減)し、641億円となりました。
この結果、調整後営業利益率は7.4%となり、前期比2.3ポイントの低下となりました。
なお、セグメント別の状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(親会社の所有者に帰属する当期損益)
親会社の所有者に帰属する当期損益は、233億円の損失(前期は2,401億円の利益)となりました。これは、営業利益が2,852億円の減益となったことや持分法株式に係る減損損失182億円の計上などによるものです。
③ 資本の財源及び資金の流動性
現金及び現金同等物は、前期末比3,776億円増加し、8,105億円となりました。なお、活動区分毎のキャッシュ・フローについては、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
資金調達にあたっては、金融機関からの借入れに加え、引き続き、国内普通社債やコマーシャル・ペーパーなどの直接金融手段や、売上債権の証券化、リースの活用など、リスク分散や金利コストの抑制に向けその多様化を図ってまいります。
資金使途につきましては、主にコア事業における稼ぐ力の再構築、成長事業であるソリューション事業拡大のための戦略的成長投資、探索事業への戦略的成長投資などに活用しつつ、適正な財務体質の維持と株主還元に活用してまいります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、中期事業計画の経営指標として、2023年に、売上収益33,000億円レベル、調整後営業利益4,500億円レベル、調整後営業利益率13%レベル、ROIC10%レベル、ROE12%レベルを計画しております。
当期においては、売上収益29,945億円(前期比5,127億円減少)、調整後営業利益2,229億円(前期比1,202億円減少)、調整後営業利益率7.4%(前期比2.3ポイント低下)、ROIC5.5%(前期比1.9ポイント低下)、ROE△1.0%(前期は10.0%)でした。
(3) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
要約連結包括利益計算書
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
(ASU第2014-09号「顧客との契約から生じる収益」の適用)
米国会計基準を適用する在外連結子会社において、ASU第2014-09号「顧客との契約から生じる収益」(2014年5月28日。以下「ASU第2014-09号」という。)を、当連結会計年度より適用しております。
ASU第2014-09号の適用により、約束した財又はサービスが顧客に移転された時点で、当該財又はサービスと交換に権利を得ると見込む対価を反映した金額で、収益を認識することが求められており、適用にあたっては遡及修正による累積的影響額を適用開始日時点で認識する方法に従っております。
この結果、当連結会計年度の期首の流動負債の「その他」が17,210百万円増加、「未払費用」が19,980百万円減少、固定負債の「その他」が25,759百万円増加、「製品保証引当金」が25,759百万円減少、「利益剰余金」が229百万円増加しております。また、当連結会計年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益に与える影響は軽微であります。
なお、当連結会計年度の1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益に与える影響は軽微であります。
(IFRS第16号「リース」の適用)
IFRSを適用する在外連結子会社において、IFRS第16号「リース」(2016年1月13日。以下、「IFRS第16号」という。)を、当連結会計年度より適用しております。
IFRS第16号はリースの借手に、原則としてすべてのリースについて資産及び負債を認識すること等を要求しており、適用にあたっては遡及修正による累積的影響額を適用開始日時点で認識する方法に従っております。
この結果、当連結会計年度の期首の資産が49,606百万円増加、負債が51,605百万円増加、利益剰余金が1,998百万円減少しております。資産の増加は主として有形固定資産、負債の増加は主としてリース債務の増加によるものです。また、当連結会計年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益に与える影響は軽微であります。
なお、当連結会計年度の1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益に与える影響は軽微であります。
(未適用の会計基準等)
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
なお、2020年度第1四半期連結会計期間からIFRSを任意適用するため、未適用の日本基準及び米国会計基準の記載を省略しております。
(表示方法の変更)
(「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」の適用に伴う変更)
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用し、繰延税金資産は投資その他の資産の区分に表示し、繰延税金負債は固定負債の区分に表示する方法に変更しております。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「流動資産」の「繰延税金資産」が55,973百万円減少し、「投資その他の資産」の「繰延税金資産」が32,544百万円増加しております。また、「流動負債」の「繰延税金負債」が3,886百万円減少し、「固定負債」の「繰延税金負債」が19,542百万円減少しております。
なお、同一納税主体の繰延税金資産と繰延税金負債を相殺して表示しており、変更前と比べて総資産が23,429百万円減少しております。
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
該当事項はありません。
(4) 経営成績の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 39.初度適用」に記載のとおりであります。
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(IFRS第16号「リース」の適用)
日本基準では借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っておりましたが、IFRSでは原則としてすべての借手のリースについての使用権資産及びリース負債を計上しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて使用権資産及びリース負債がそれぞれ217,439百万円及び228,218百万円増加しております。
(のれんの償却)
日本基準ではのれんを一定期間にわたり償却しておりましたが、IFRSではのれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が8,494百万円減少しております。
(資本性金融商品に係る会計処理)
日本基準では投資有価証券売却損益・投資有価証券評価損を純損益として認識しておりましたが、IFRSでは資本性金融商品をその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に指定し、その売却損益・評価損を純損益として認識しておりません。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、税引前当期利益が16,270百万円減少し、その他の包括利益が11,094百万円増加しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当期における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
第1四半期連結会計期間から、セグメント区分を変更しております。また、前期の数値について新たなセグメント区分に組み替えたうえで、前期比の数値を計算しております。
a.業績全般
| 当期 | 前期 | 増減 | ||
| 金額 | 比率 | |||
| 億円 | 億円 | 億円 | % | |
| 売上収益 | 29,945 | 35,072 | △5,127 | △15 |
| 調整後営業利益 | 2,229 | 3,431 | △1,202 | △35 |
| 営業利益 | 641 | 3,493 | △2,852 | △82 |
| 税引前当期利益 | 293 | 3,355 | △3,062 | △91 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 又は損失(△) | △233 | 2,401 | △2,634 | - |
当社グループは、2020年を「第三の創業」(Bridgestone3.0)の初年度として位置付け、「2050年にもサステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」という新たなビジョンを掲げました。ビジョンの実現に向け、「中長期事業戦略」を策定し、着実に取り組みを進めてまいりました。
当期の当社グループを取り巻く環境は、第1~2四半期におけるCOVID-19の影響によるグローバルでのタイヤ需要低迷後、第3四半期に入りヒト・モノの移動制限緩和、経済活動再開などの動きに伴う需要回復が見られました。第4四半期には乗用車用タイヤにおいてCOVID-19第2波拡大による需要減の影響を受けましたが、トラック・バス用タイヤの需要は堅調に推移し、回復基調が継続しました。
年間を通しては、対前年で大幅なタイヤ需要減となり、当社グループの当期の売上収益は29,945億円(前期比15%減)、調整後営業利益は2,229億円(前期比35%減)、営業利益は641億円(前期比82%減)、税引前当期利益は293億円(前期比91%減)、親会社の所有者に帰属する当期損益は233億円の損失(前期は2,401億円の利益)となりました。
このような状況の下、当社はグループを挙げて従業員・お客様・関係者の生命と安全を最優先とした組織対応を継続しながら、各地域でのタイヤ需要回復を捉えるべく生産・販売活動を本格的に再開し、第2四半期に一時休業を実施した工場についても全拠点で既に操業再開の上、稼働率を段階的に引き上げております。加えて、財務面では、徹底した経費・コストコントロールを継続しております。
また、当社グループは、この危機を中長期視点での改革の機会と捉えつつ、新たな経営体制での本質的競争力強化に着手しております。「稼ぐ力の再構築」に向けた経費・コスト構造改革を強力に推進し、2020年11月に南アフリカ・ポートエリザベス工場を閉鎖、さらに、フランス・ベチューン工場の閉鎖計画が2021年3月に当局に承認され、4月末に閉鎖される予定です。また、2021年1月には米国・建築資材事業の売却を発表しており、2021年上期中の完了を見込んでおります。さらに、中長期事業戦略を支える人事・組織戦略として、2021年初より、経営執行体制と人事制度を刷新しました。
b.セグメント別業績
| 当期 | 前期 | 増減 | |||
| 金額 | 比率 | ||||
| 日本 | 億円 | 億円 | 億円 | % | |
| 売上収益 | 7,626 | 9,181 | △1,555 | △17 | |
| 調整後営業利益 | 646 | 1,088 | △442 | △41 | |
| 米州 | 売上収益 | 14,079 | 16,617 | △2,537 | △15 |
| 調整後営業利益 | 1,399 | 1,843 | △444 | △24 | |
| 欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカ | 売上収益 | 5,643 | 6,401 | △758 | △12 |
| 調整後営業利益又は 損失(△) | △176 | 150 | △326 | - | |
| 中国・アジア・大洋州 | 売上収益 | 3,946 | 4,628 | △682 | △15 |
| 調整後営業利益 | 246 | 362 | △116 | △32 | |
| その他 | 売上収益 | 1,211 | 1,730 | △519 | △30 |
| 調整後営業利益 | 14 | 38 | △24 | △64 | |
| 連結 合計 | 売上収益 | 29,945 | 35,072 | △5,127 | △15 |
| 調整後営業利益 | 2,229 | 3,431 | △1,202 | △35 | |
当期の各セグメントにおける業績は、第1~2四半期におけるCOVID-19の影響によるグローバルでのタイヤ需要低迷後、第3~4四半期にかけて一定の需要回復が見られましたが、年間を通しては対前年で大幅に需要が減少した結果、以下のとおりとなりました。
[日本]
乗用車及び小型トラック用タイヤ並びにトラック・バス用タイヤの販売本数は前年を大幅に下回りました。この結果、売上収益は7,626億円(前期比17%減)となり、調整後営業利益は646億円(前期比41%減)となりました。
[米州]
北米タイヤ事業において、乗用車及び小型トラック用タイヤ、並びにトラック・バス用タイヤの販売本数は前年を大幅に下回りました。この結果、売上収益は14,079億円(前期比15%減)となり、調整後営業利益は1,399億円(前期比24%減)となりました。
[欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカ]
欧州では、乗用車及び小型トラック用タイヤ、並びにトラック・バス用タイヤの販売本数は前年を大幅に下回りました。この結果、売上収益は5,643億円(前期比12%減)となり、調整後営業損益は176億円の損失(前期は150億円の利益)となりました。
[中国・アジア・大洋州]
乗用車及び小型トラック用タイヤ、並びにトラック・バス用タイヤの販売本数は前年を大幅に下回りました。この結果、売上収益は3,946億円(前期比15%減)となり、調整後営業利益は246億円(前期比32%減)となりました。
(注) セグメント別の金額はセグメント間の取引を含んでおり、連結合計の金額はそれらを消去した後の数値であります。
c.財政状態
(流動資産)
流動資産は、営業債権及びその他の債権が876億円、棚卸資産が1,389億円減少したものの、現金及び現金同等物が3,776億円増加したことなどから、前期末比1,361億円増加(同7%増)し、20,545億円となりました。
(非流動資産)
非流動資産は、減損損失等の計上により有形固定資産が1,630億円減少したことなどから、前期末比2,238億円減少(同9%減)し、21,348億円となりました。
(流動負債)
流動負債は、営業債務及びその他の債務が329億円減少したものの、社債及び借入金が1,585億円増加したことなどから、前期末比1,464億円増加(同16%増)し、10,417億円となりました。
(非流動負債)
非流動負債は、社債及び借入金が65億円増加したものの、退職給付に係る負債が199億円、繰延税金負債が158億円減少したことなどから、前期末比269億円減少(同3%減)し、9,523億円となりました。
なお、流動負債及び非流動負債に計上された有利子負債(注)の合計は、前期末比1,617億円増加(同19%増)し、10,062億円となりました。
(注) 有利子負債には社債及び借入金、リース負債を含んでおります。
(資本)
資本合計は、親会社の所有者に帰属する当期損失の計上233億円、配当金(親会社の所有者)により915億円減少したことなどから、前期末比2,072億円減少(同9%減)し、21,953億円となりました。
これらの結果、当期末の資産合計は、前期末に比べて877億円減少(同2%減)し、41,893億円となりました。また、当期の親会社所有者帰属持分比率は51.3%となり、前期末比3.6ポイントの低下となりました。
② キャッシュ・フローの状況
| 当期 | 前期 | 増減 | |
| 金額 | |||
| 億円 | 億円 | 億円 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 5,269 | 5,050 | +219 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △1,554 | △2,619 | +1,065 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 181 | △2,405 | +2,585 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | △120 | △13 | △107 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | 3,776 | 14 | +3,762 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 4,329 | 4,339 | △10 |
| 売却目的で保有する資産に含まれる現金及び現金同等物 | - | △24 | +24 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 8,105 | 4,329 | +3,776 |
当期における当社グループの現金及び現金同等物(以下「資金」)は、全体で3,776億円増加(前期は10億円の減少)し、当期末には8,105億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収支は、5,269億円の収入(前期比219億円の収入増)となりました。これは、法人所得税の支払額717億円(前期は796億円)などがあったものの、税引前当期利益293億円(前期は3,355億円)や、減価償却費及び償却費2,675億円(前期は2,697億円)、減損損失896億円(前期は105億円)、営業債権及びその他の債権の減少額569億円(前期は219億円)、棚卸資産の減少額1,288億円(前期は73億円)などがあったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は、1,554億円の支出(前期比1,065億円の支出減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出2,007億円(前期は2,705億円)などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は、181億円の収入(前期は2,405億円の支出)となりました。これは、短期借入金の返済による支出2,484億円(前期は2,577億円)や、リース負債の返済による支出571億円(前期は550億円)、配当金の支払額(親会社の所有者)915億円(前期は1,177億円)、配当金の支払額(非支配持分)75億円(前期は100億円)などがあったものの、短期借入れによる収入3,094億円(前期は2,929億円)や、長期借入れによる収入1,166億円(前期は30百万円)などによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当期における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 日本 | 527,809 | △13.2 |
| 米州 | 1,059,707 | △19.3 |
| 欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカ | 439,337 | △22.3 |
| 中国・アジア・大洋州 | 298,904 | △20.2 |
| その他 | 74,822 | △19.5 |
| 合計 | 2,400,579 | △18.8 |
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは、少数の特殊製品(特殊ホース等)について受注生産を行うほかは、すべて見込生産であります。
c.販売実績
当期における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 日本 | 608,103 | △15.4 |
| 米州 | 1,402,147 | △15.2 |
| 欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカ | 556,843 | △11.7 |
| 中国・アジア・大洋州 | 345,664 | △14.2 |
| その他 | 81,735 | △20.3 |
| 全社又は消去 | 32 | △22.5 |
| 合計 | 2,994,524 | △14.6 |
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年3月26日)現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下、「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。
② 当期の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当期の経営成績等は、次のとおりであります。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因や当該事項への対応については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(売上収益、調整後営業利益及び営業利益)
売上収益は、COVID-19の影響によるグローバルでのタイヤ需要減の影響などで前期比5,127億円減少(同15%減)し、29,945億円となりました。
調整後営業利益は、COVID-19の影響によるグローバルでのタイヤ需要減の影響などで前期比1,202億円減少(同35%減)し、2,229億円となりました。また、営業利益は、上記に加え減損損失954億円の計上(内、58億円は事業・工場再編費用へ計上)などにより前期比2,852億円減少(同82%減)し、641億円となりました。
この結果、調整後営業利益率は7.4%となり、前期比2.3ポイントの低下となりました。
なお、セグメント別の状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(親会社の所有者に帰属する当期損益)
親会社の所有者に帰属する当期損益は、233億円の損失(前期は2,401億円の利益)となりました。これは、営業利益が2,852億円の減益となったことや持分法株式に係る減損損失182億円の計上などによるものです。
③ 資本の財源及び資金の流動性
現金及び現金同等物は、前期末比3,776億円増加し、8,105億円となりました。なお、活動区分毎のキャッシュ・フローについては、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
資金調達にあたっては、金融機関からの借入れに加え、引き続き、国内普通社債やコマーシャル・ペーパーなどの直接金融手段や、売上債権の証券化、リースの活用など、リスク分散や金利コストの抑制に向けその多様化を図ってまいります。
資金使途につきましては、主にコア事業における稼ぐ力の再構築、成長事業であるソリューション事業拡大のための戦略的成長投資、探索事業への戦略的成長投資などに活用しつつ、適正な財務体質の維持と株主還元に活用してまいります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、中期事業計画の経営指標として、2023年に、売上収益33,000億円レベル、調整後営業利益4,500億円レベル、調整後営業利益率13%レベル、ROIC10%レベル、ROE12%レベルを計画しております。
当期においては、売上収益29,945億円(前期比5,127億円減少)、調整後営業利益2,229億円(前期比1,202億円減少)、調整後営業利益率7.4%(前期比2.3ポイント低下)、ROIC5.5%(前期比1.9ポイント低下)、ROE△1.0%(前期は10.0%)でした。
(3) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (2019年12月31日) | 当連結会計年度 (2020年12月31日) | |
| 資産の部 | ||
| 流動資産 | 1,871,066 | 2,029,799 |
| 固定資産 | 2,075,438 | 1,846,471 |
| 資産合計 | 3,946,505 | 3,876,270 |
| 負債の部 | ||
| 流動負債 | 838,312 | 1,000,123 |
| 固定負債 | 763,902 | 756,429 |
| 負債合計 | 1,602,215 | 1,756,552 |
| 純資産の部 | ||
| 株主資本 | 2,551,742 | 2,449,928 |
| その他の包括利益累計額 | △263,303 | △377,975 |
| 新株予約権 | 3,275 | 3,125 |
| 非支配株主持分 | 52,576 | 44,640 |
| 純資産合計 | 2,344,290 | 2,119,718 |
| 負債純資産合計 | 3,946,505 | 3,876,270 |
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | |
| 売上高 | 3,525,600 | 2,999,018 |
| 営業利益 | 326,098 | 196,297 |
| 経常利益 | 316,823 | 173,802 |
| 税金等調整前当期純利益 | 407,251 | 55,556 |
| 当期純利益 | 298,947 | 1,384 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益 | 6,349 | 3,401 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 292,598 | △2,016 |
要約連結包括利益計算書
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | |
| 当期純利益 | 298,947 | 1,384 |
| その他の包括利益 | △61,317 | △100,463 |
| 包括利益 | 237,629 | △99,079 |
| (内訳) | ||
| 親会社株主に係る包括利益 | 229,223 | △97,814 |
| 非支配株主に係る包括利益 | 8,406 | △1,265 |
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
| (単位:百万円) |
| 株主資本 | その他の包括利益 累計額 | 新株予約権 | 非支配株主持分 | 純資産合計 | |
| 当期首残高 | 2,576,671 | △199,928 | 3,452 | 54,198 | 2,434,393 |
| 当期変動額 | △24,929 | △63,375 | △177 | △1,621 | △90,103 |
| 当期末残高 | 2,551,742 | △263,303 | 3,275 | 52,576 | 2,344,290 |
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
| (単位:百万円) |
| 株主資本 | その他の包括利益 累計額 | 新株予約権 | 非支配株主持分 | 純資産合計 | |
| 当期首残高 | 2,551,742 | △263,303 | 3,275 | 52,576 | 2,344,290 |
| 当期変動額 | △101,814 | △114,672 | △150 | △7,936 | △224,572 |
| 当期末残高 | 2,449,928 | △377,975 | 3,125 | 44,640 | 2,119,718 |
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 464,457 | 483,938 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △266,910 | △157,772 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △198,601 | 61,086 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 2,456 | △12,025 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 1,402 | 375,227 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 433,916 | 435,319 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 435,319 | 810,546 |
⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
(ASU第2014-09号「顧客との契約から生じる収益」の適用)
米国会計基準を適用する在外連結子会社において、ASU第2014-09号「顧客との契約から生じる収益」(2014年5月28日。以下「ASU第2014-09号」という。)を、当連結会計年度より適用しております。
ASU第2014-09号の適用により、約束した財又はサービスが顧客に移転された時点で、当該財又はサービスと交換に権利を得ると見込む対価を反映した金額で、収益を認識することが求められており、適用にあたっては遡及修正による累積的影響額を適用開始日時点で認識する方法に従っております。
この結果、当連結会計年度の期首の流動負債の「その他」が17,210百万円増加、「未払費用」が19,980百万円減少、固定負債の「その他」が25,759百万円増加、「製品保証引当金」が25,759百万円減少、「利益剰余金」が229百万円増加しております。また、当連結会計年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益に与える影響は軽微であります。
なお、当連結会計年度の1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益に与える影響は軽微であります。
(IFRS第16号「リース」の適用)
IFRSを適用する在外連結子会社において、IFRS第16号「リース」(2016年1月13日。以下、「IFRS第16号」という。)を、当連結会計年度より適用しております。
IFRS第16号はリースの借手に、原則としてすべてのリースについて資産及び負債を認識すること等を要求しており、適用にあたっては遡及修正による累積的影響額を適用開始日時点で認識する方法に従っております。
この結果、当連結会計年度の期首の資産が49,606百万円増加、負債が51,605百万円増加、利益剰余金が1,998百万円減少しております。資産の増加は主として有形固定資産、負債の増加は主としてリース債務の増加によるものです。また、当連結会計年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益に与える影響は軽微であります。
なお、当連結会計年度の1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益に与える影響は軽微であります。
(未適用の会計基準等)
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
なお、2020年度第1四半期連結会計期間からIFRSを任意適用するため、未適用の日本基準及び米国会計基準の記載を省略しております。
(表示方法の変更)
(「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」の適用に伴う変更)
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用し、繰延税金資産は投資その他の資産の区分に表示し、繰延税金負債は固定負債の区分に表示する方法に変更しております。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「流動資産」の「繰延税金資産」が55,973百万円減少し、「投資その他の資産」の「繰延税金資産」が32,544百万円増加しております。また、「流動負債」の「繰延税金負債」が3,886百万円減少し、「固定負債」の「繰延税金負債」が19,542百万円減少しております。
なお、同一納税主体の繰延税金資産と繰延税金負債を相殺して表示しており、変更前と比べて総資産が23,429百万円減少しております。
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
該当事項はありません。
(4) 経営成績の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 39.初度適用」に記載のとおりであります。
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(IFRS第16号「リース」の適用)
日本基準では借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っておりましたが、IFRSでは原則としてすべての借手のリースについての使用権資産及びリース負債を計上しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて使用権資産及びリース負債がそれぞれ217,439百万円及び228,218百万円増加しております。
(のれんの償却)
日本基準ではのれんを一定期間にわたり償却しておりましたが、IFRSではのれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が8,494百万円減少しております。
(資本性金融商品に係る会計処理)
日本基準では投資有価証券売却損益・投資有価証券評価損を純損益として認識しておりましたが、IFRSでは資本性金融商品をその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に指定し、その売却損益・評価損を純損益として認識しておりません。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、税引前当期利益が16,270百万円減少し、その他の包括利益が11,094百万円増加しております。