有価証券報告書-第62期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、高水準の企業収益や雇用・所得環境の改善などを背景に、設備投資の拡大や個人消費の持ち直しが見られるなど、緩やかな回復基調で推移いたしましたが、一方で、米中貿易摩擦をはじめとする通商情勢や英国のEU離脱を巡る混迷等が与える影響が懸念されるなど、先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループの主要市場である九州の経済については、高水準で推移する公共投資を背景に設備投資の増加が見られるなど、景気は緩やかに拡大しております。しかしながら、当社グループの需要先である建設市場では、公共投資が中・長期的には漸減する方向であることに加え、耐震、老朽化対策などの既存インフラの維持管理や、防災・減災対策へシフトしているなど楽観できない状況が想定されております。
このような経営環境下で当社グループは、2018年4月から2021年3月までを実行期間とする「中期経営計画」に基づき、継続的な事業の成長を目標に、技術・開発力の向上や、生産性、収益性の向上を目指して参りました。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高が240億68百万円(前年同期比6.0%増)、営業利益が8億55百万円(前年同期比61.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が5億1百万円(前年同期比9.4%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
(コンクリート製品製造・販売事業)
コンクリート製品製造・販売事業の売上は、土木製品、景観製品、レジンコンクリート製品の販売によるものであります。
当連結会計年度においては、主要市場である九州圏内の建設市場において、中・長期的には公共投資の縮小により漸減する方向であることに加え、公共投資が耐震、長寿命化、老朽化対策などの既存インフラの維持管理や防災・減災対策へシフトしていくなか、2016年熊本地震や2017年7月九州北部豪雨などの復旧・復興工事への対応や、一般管理費を含めたコスト削減に取り組んで参りました。
その結果、当連結会計年度においては、コンクリート製品製造・販売事業の売上高は、179億21百万円(前年同期比10.4%増)、セグメント利益(営業利益)は6億18百万円(前年同期比110.4%増)となりました。
(水門・堰の製造及び施工並びに保守事業)
水門・堰の製造及び施工並びに保守事業の売上は、水門、除塵機、水管橋等鋼構造物の製造、施工並びにそれらの保守によるものであります。
当連結会計年度においては、水門・堰の製造及び施工並びに保守事業の売上高は、受注環境の悪化等により、33億98百万円(前年同期比5.8%増)となりました。損益面では下半期に工事が集中したことによる外注費等コストの増加により、セグメント利益(営業利益)は15百万円(前年同期比34.3%減)となりました。
(地質調査・コンサルタント業務及び土木工事事業)
地質調査・コンサルタント業務及び土木工事事業の売上は、地質調査及び地すべり対策工事並びに測量・設計業務によるものであります。
当連結会計年度においては、地質調査・コンサルタント業務及び土木工事事業の売上高は16億66百万円(前年同期比22.3%減)、セグメント利益(営業利益)は71百万円(前年同期比0.8%減)となりました。
(コンクリート構造物の点検・調査、補修工事事業)
コンクリート構造物の点検・調査、補修工事事業の売上は、橋梁、トンネル等コンクリート構造物の点検・調査業務の請負、補修工事・補強設計業務の請負によるものであります。
当連結会計年度においては、コンクリート構造物の点検・調査、補修工事事業の売上高は7億円(前年同期比6.9%増)、セグメント利益(営業利益)は64百万円(前年同期比31.5%減)となりました。
(情報機器の販売及び保守並びに環境関連商品の販売事業)
情報機器の販売及び保守並びに環境関連商品の販売事業の売上は、主に金融機関向け業務処理支援機器、貨幣処理機及びその周辺機器の販売並びにそれらの保守、LED照明の販売によるものであります。
当連結会計年度においては、情報機器の販売及び保守並びに環境関連商品の販売事業の売上高は3億44百万円(前年同期比14.4%減)、セグメント利益(営業利益)は12百万円(前年同期比94.0%増)となりました。
(不動産事業)
不動産事業の売上は、主に不動産の賃貸によるものであります。当連結会計年度においては、不動産事業の売上高は78百万円(前年同期比2.5%増)、セグメント利益(営業利益)は29百万円(前年同期比4.6%増)となりました。
なお、当連結会計年度より不動産事業を主要な事業の一つとして位置づけ、従来、営業外収益としておりました不動産賃貸収入を売上高とするとともに、不動産事業として区分しております。
② 財政状態の状況
流動資産は、前連結会計年度末に比べて3.6%増加し、133億26百万円となりました。これは、主として、受取手形及び売掛金が4億22百万円、現金及び預金が1億29百万円それぞれ増加し、仕掛品が1億5百万円減少したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて5.0%減少し、55億7百万円となりました。これは主として、有形固定資産が1億63百万円、無形固定資産が98百万円、投資その他の資産が24百万円それぞれ減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて1.0%増加し、188億34百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて4.8%増加し、114億50百万円となりました。これは、主として、未払金が1億18百万円、前受金が1億8百万円、未払法人税等が1億3百万円、短期借入金が92百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて24.6%減少し、21億93百万円となりました。これは、主として長期借入金が7億21百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて1.4%減少し、136億43百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べて7.7%増加し、51億90百万円となりました。これは、主として利益剰余金が4億34百万円増加したことによるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」等を当連結会計年度期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値と比較しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動により12億77百万円増加し、投資活動により4億25百万円、財務活動により7億98百万円それぞれ減少したことにより、当連結会計年度末には、25億71百万円(前連結会計年度は25億18百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、12億77百万円(前連結会計年度は5億98百万円の増加)となりました。これは主に、減価償却費で5億16百万円、その他の流動負債の増加で2億15百万円、その他の固定負債の増加で2億43百万円資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、4億25百万円(前連結会計年度は4億70百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出により3億55百万円資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、7億98百万円(前連結会計年度は3億78百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入れによる収入により2億円資金が増加し、長期借入金の返済による支出により7億56百万円、短期借入金の減少による支出により72百万円及びリース債務の返済による支出により1億円資金が減少したことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| コンクリート製品製造・販売事業 | ||
| 土木製品 | 5,269,618 | 3.4 |
| 景観製品 | 24,953 | △5.2 |
| レジンコンクリート製品 | 189,272 | 13.8 |
| 計 | 5,483,844 | 3.7 |
| 水門・堰の製造及び施工並びに保守事業 | 2,708,464 | 9.0 |
| 地質調査・コンサルタント業務及び土木工事事業 | 1,334,084 | △27.8 |
| コンクリート構造物の点検・調査、補修工事事業 | 475,691 | 13.0 |
| 合計 | 10,002,086 | △0.4 |
(注) 1 金額は製造原価で表示しております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
3 セグメント間取引については、相殺消去しております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| コンクリート製品製造・販売事業 | ||
| 土木商品 | 7,783,086 | 8.8 |
| 景観商品 | 457,828 | 39.1 |
| レジンコンクリート商品 | 3,518 | 88.3 |
| 計 | 8,244,433 | 10.1 |
| 情報機器の販売及び保守並びに環境関連商品の販売事業 | 241,501 | △19.9 |
| 合計 | 8,485,935 | 9.0 |
(注) 1 金額は仕入価格で表示しております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
3 セグメント間取引については、相殺消去しております。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| 水門・堰の製造及び施工並びに保守事業 | 3,676,789 | 10.6 | 1,737,530 | 20.5 |
| 地質調査・コンサルタント業務及び土木工事事業 | 1,224,006 | △9.3 | 868,672 | △18.1 |
| 合計 | 4,900,795 | 4.9 | 2,606,203 | 4.1 |
(注)1 他のセグメントにつきましては、一部特殊製品についてのみ受注生産を行っておりますが、大部分は過去の実績に基づく見込み生産を行っておりますので記載を省略しております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | ||
| コンクリート製品製造・販売事業 | |||
| 製品 | 土木製品 | 8,129,175 | 8.6 |
| 景観製品 | 47,657 | △18.6 | |
| レジンコンクリート製品 | 253,512 | △15.3 | |
| 計 | 8,430,346 | 7.5 | |
| 商品 | 土木商品 | 8,905,710 | 11.2 |
| 景観商品 | 572,434 | 49.9 | |
| レジンコンクリート商品 | 3,924 | 82.0 | |
| 計 | 9,482,069 | 13.0 | |
| 小計 | 17,912,415 | 10.3 | |
| 水門・堰の製造及び施工並びに保守事業 | 3,397,115 | 5.8 | |
| 地質調査・コンサルタント業務及び土木工事事業 | 1,666,579 | △22.3 | |
| コンクリート構造物の点検・調査、補修工事事業 | 684,373 | 5.0 | |
| 情報機器の販売及び保守並びに環境関連商品の販売事業 | 329,529 | △16.8 | |
| 不動産事業 | 78,357 | 1.7 | |
| 合計 | 24,068,372 | 6.0 | |
(注) 1 総販売実績に対して10%以上に該当する販売先はありません。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
3 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で資産、負債並びに収益、費用の数値に影響を与える見積りが行われている部分があります。当該見積りにつきましては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
当社グループの経営成績につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の状況」をご参照願います。
b.経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照願います。
c.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主要な資金の需要は、製品製造のための原材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備新設、更新等に係る投資であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金については、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金については、金融機関からの長期借入金を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は58億8百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、25億71百万円となっております。