有価証券報告書-第87期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/21 15:00
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の概要並びにそれらに関する認識及び分析・検討内容
① 事業全体
当連結会計年度における連結業績は、売上高372億55百万円(前期比19.4%増)、営業利益39億30百万円(同5.5%増)、経常利益34億93百万円(同9.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益33億94百万円(同0.8%増)となりました。
売上高については、当社製品の最終需要先での業況が好調であったことから、各製品の販売は総じて堅調に推移し、前連結会計年度比増収となりました。増収による増益効果があった一方で、原材料価格及びユーティリティコストの上昇や、研究開発費用など全社費用の増加のほか、金属チタン事業での在庫影響等もあり、営業利益の増加は小幅にとどまりました。
また経常利益については、前連結会計年度において営業外収入として計上した臨時的な技術料収入が当連結会計年度はなかったこと、当連結会計年度末にかけての円高により為替評価損を計上したことなどから、前連結会計年度比減益となりました。
当社グループが中長期経営戦略で数値目標として掲げている「売上高経常利益率(ROS)10%以上」について当連結会計年度の実績は9.4%、同じく「売上高成長率 年平均10%以上」について実績は19.4%となりました。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因の一つとして、為替変動が挙げられます。これは、輸出比率が高く、その多くがUSドルなどの外貨建ての取引であることによるものであります。当社グループは、短期的な為替変動に関し、必要に応じ為替予約取引によるヘッジを行っております。
② 各セグメント
金属チタン事業
当連結会計年度の金属チタン事業は、売上高220億95百万円(前期比22.1%増)、営業利益13億54百万円(同20.7%減)となりました。
前連結会計年度は、一部顧客による在庫調整のためのスポンジチタン輸出取引キャンセルがあり輸出売上高が大きく落ち込みましたが、これに対し当連結会計年度は、スポンジチタンの主な最終用途である民間航空機向けの堅調な需要やサプライチェーン内での在庫調整進展を背景として、輸出は回復傾向となりました。また、一般工業用でも電力向け等を中心に需要が堅調に推移し、売上高は前連結会計年度に比べ増加しました。
損益面では、鉱石代をはじめとする原材料価格の上昇や、原油価格の上昇による電力コストアップ等のほか、前連結会計年度にはスポンジチタン輸出キャンセルに伴う違約金収入や在庫積増しがコスト押し下げ要因となっていたことの影響もあり、営業利益は前連結会計年度に比べ減少しました。
なお、当事業の経営成績に重要な影響を与える要因の一つとして、航空機向けチタン需要の変動が挙げられます。主力製品の一つであるスポンジチタンは、航空機向け用途が需要の中心となっており、世界の経済情勢や航空旅客数の動向、航空会社による航空機の更新やメンテナンス需要の動向等は、当事業の業績に大きな影響を及ぼします。また、金属チタンの製造コストのうち原料代及び電力代は、相対的に重要な割合を占め、かつ、様々な要因により価格が変動するため、これらの価格の動向も当事業の業績に重要な影響を与える要因となっています。
そのため、当事業では、有力顧客との連携強化によるシェア拡大や新規顧客の開拓、徹底的なコスト削減、さらにはIT化やAI活用による効率化・生産性向上策等、強靭な黒字体質の構築に取り組んでいます。なお、平成29年5月、サウジアラビア王国での現地資本との合弁によるスポンジチタン製造プロジェクト(当社出資比率:35%)の新工場が完工しました。同工場の生産開始は平成30年後半を予定しております。
機能化学品事業
当連結会計年度の機能化学品事業は、売上高151億60百万円(前期比15.5%増)、営業利益49億40百万円(同21.6%増)となりました。
当事業については、主要製品である触媒、化学品ともに需要先業界の好調を背景として販売が堅調に推移したことに加え、特に化学品において販売量増加に伴い生産面で高い操業度を維持できたことなどによりコストも改善し、前連結会計年度比増収増益となりました。
なお、当事業の経営成績に重要な影響を与える要因の一つとして、当社の主力製品の用途先業界の業況が挙げられます。触媒製品の「THC」はプロピレン重合用にほぼ特化した触媒であり、超微粉ニッケル及び高純度酸化チタンは、積層セラミックコンデンサなどの電子部品向けの用途が需要の大部分を占めております。いずれも特定用途向けの需要が大きな割合を占めているため、当社製品の販売量は、これらの用途先業界の好不調により大きな影響を受けます。
そのため、当事業では、差別化製品の提供(環境対応型触媒の高活性化等)や顧客ニーズへの迅速かつ的確な対応(超微粉ニッケル新工場の早期立ち上げ等)などにより競争力強化を図るほか、次世代製品の探索・製品開発に取り組んでおります。なお、平成29年12月若松工場内に超微粉ニッケル新工場を完成させ、積層セラミックコンデンサ向けニッケル粉の生産体制を拡充しました。
③ 財政状態の状況
資産の部は、たな卸資産、減価償却による固定資産の減少等があったものの、売上増に伴う売上債権増および未収入金の増加等により、前連結会計年度末比9億62百万円増の844億1百万円となりました。
負債の部は、借入金の返済を主因に、前連結会計年度末比19億18百万円減の423億64百万円となりました。
純資産の部は、利益剰余金の増加等により前連結会計年度末比28億80百万円増の420億37百万円となりました。
金属チタン事業のセグメント資産は、減価償却による固定資産の減少を主因に、前連結会計年度末比15億92百万円減の684億49百万円となりました。
機能化学品事業のセグメント資産は、超微粉ニッケル新工場の固定資産取得を主因に、前連結会計年度末比25億87百万円増の122億77百万円となりました。
これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度末比2.9ポイント上昇し49.7%となりました。また借入金の返済が進み、中長期経営戦略において財務基盤強化の目安として掲げる「D/Eレシオ1.0倍未満」について当連結会計年度末の実績は0.86倍となりました。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は11億84百万円と期首に比べ4億36百万円の減少となりました。キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、63億94百万円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益34億13百万円、減価償却費51億59百万円等の資金増加要因の一方で、売上増に伴う売上債権の増加14億83百万円その他の資金減少要因があったことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、40億48百万円の支出となりました。これは、超微粉ニッケル新工場の建設その他の有形固定資産の取得による支出40億55百万円等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、27億85百万円の支出となりました。これは、超微粉ニッケル新工場建設資金などの長期借入を行った一方で、長期借入金の約定弁済や余剰資金による短期借入金の返済等により、全体として借入金が減少したことなどによるものです。
当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための原材料費、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに設備新設、維持改修等に係る投資であります。
これらの資金需要について、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本として、設備投資や長期運転資金は金融機関からの長期借入を基本として、それぞれ調達しております。
手許の運転資金につきましては、当社及び一部の国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)により、余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。

(2)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
金属チタン事業21,906105.2
機能化学品事業15,299113.3
合計37,206108.4

(注)1 金額は売価基準で算出しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
受注生産は行っておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
金属チタン事業22,095122.1
機能化学品事業15,160115.5
合計37,255119.4

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
新日鐵住金㈱9,97332.010,68528.7
TITANIUM METALS CORPORATION--5,48114.7
㈱村田製作所--3,86310.4

3 前連結会計年度のTITANIUM METALS CORPORATION及び㈱村田製作所については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
4 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

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