訂正有価証券報告書-第59期(2019/04/01-2020/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャツシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績
a.ドラム事業の状況
経営環境について
当連結会計年度におけるわが国経済は米中貿易摩擦激化や海外経済の減速を受けて年度後半にかけて製造業を中心に低迷し、特に当社の主要な需要家である化学業界においては景気減速が鮮明となっております。
これを受けて、当社の事業分野である産業用容器業界における全国200リットル新缶ドラム缶の販売実績は、前期比3.1%減の13,560千缶となりました。
また中国においても米中貿易摩擦のより直接的影響に加えて、2019年3月の江蘇省塩城での化学工場爆発事故の影響で需要家工場の生産が制限されたこと等もあり、4月以降に需要が大幅に落ち込んで、事業環境は非常に厳しいものになっております。
売上数量について
国内においては全国200リットル新缶ドラム缶の落ち込みを受けて販売数量が減少し、中国においては年初の1-3月は前期にあった天然ガス供給制限による需要家の操業停止等がなくなった反動による増産効果があったものの、前述の様に4月以降の需要減により前期比で若干の数量増に留まりました。両者を合わせた販売数量は国内の減少が中国の増加を上回り前期比1.2%減の9,642千缶となりました。
売上高について
売上高は国内における売上数量の減少と中国においては元安(16.14→15.68円/元)による為替差もあり、前期比3.0%減収の294億2百万円となりました。
経常利益について
国内においては事業環境悪化による数量減に対して、鋼材、副資材、運送費等上昇分の一部についてお客様のご理解をいただいて販売価格への反映を進めると同時に、高付加価値品拡販やコストダウン等も推進して収益悪化を抑え、一方中国では前述の様に対前期比では数量が増加して増益となった結果、当連結会計年度のドラム事業経常利益は前期比1億2百万円、4.0%の増益の26億59百万円となりました。
b.高圧ガス容器事業の状況
当連結会計年度の業績は売上高が前期比1億14百万円、47.1%増収の3億57百万円、経常損益は前期比60百万円減益の2億4百万円の損失となりました。
c.連結の状況
以上の各セグメントを合わせた当連結会計年度の当社の連結業績は売上高が前期比7億86百万円、2.6%減収の297億59百万円、経常利益は前期比54百万円、2.2%の増益の25億7百万円となりました。
なお、中国における物流業務の外注化に伴う従業員に対する経済補償金の支払い、台風15号等による損害、PCB処理に伴う費用等を特別損失として、また株式売却を特別利益として計上しており、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前期比43百万円、2.5%の減益の16億74百万円となりました。
②財政状態及びキャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローが25億81百万円の収入(前年同期比1億64百万円の収入の増加)、投資キャッシュ・フローが11億62百万円の支出(同2億66百万円の支出の増加)、財務キャッシュ・フローが4億43百万円の支出(同4億48百万円の支出の減少)となり、現金及び現金同等物変動額は9億59百万円の増加(同3億91百万円の増加)となりました。
当連結会計年度末の総資産は386億26百万円(前連結会計年度末比2億73百万円の増加)、負債は95億47百万円(同7億83百万円の減少)、純資産は290億78百万円(同10億57百万円の増加)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| ドラム缶 | 29,215,139 | △2.1 |
| 高圧ガス容器 | 323,147 | 51.3 |
| 合計 | 29,538,287 | △1.7 |
(注)1 金額は販売価格で表示しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは大部分の製品につき、受注生産方式をとっておりますが、大部分が受注から納品までの期間が2日~5日程度であり、したがって、受注残高は僅少ですので、販売実績を受注実績とみて大差ありません。
c.販売実績
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| ドラム缶 | 29,402,256 | △3.0 |
| 高圧ガス容器 | 357,547 | 47.1 |
| 合計 | 29,759,804 | △2.6 |
(注)1 金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| 日新容器株式会社 | 3,899,502 | 12.8 | 3,861,172 | 13.0 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績
当社グループは2018年度~2020年度を対象として第6次中期経営計画を立案しており、2019年度はその中間年度にあたります。
この中期計画と比較すると、2019年度は米中貿易摩擦等によって中国において期待していた需要の伸びが実現しなかった上、国内においても需要が伸び悩む等、大幅な経営環境の悪化に直面しております。これに対して国内ドラム缶事業を中心に後述の収益改善を行い、連結経常利益は中期計画最終年度の2020年度目標30億円に向けての改善としては十分な水準とは言えないものの前期に対しては若干の増益を実現いたしました。
なお、当連結会計年度におきましては、新型コロナウィルス感染症拡大の当社グループの業績に対する大きな影響はありませんでした。
a.ドラム事業の状況
国内については数量が伸び悩んでいる中、課題となっていた鋼材、副資材、運送費等上昇分の一部についての販売価格への反映や高付加価値品拡販やコストダウン等をすすめて中期計画目標に向けて課題に取り組んでおります。一方中国については前述の大幅な経営環境悪化により数量が中期計画目標を大きく下回る厳しい状況にあります。
b.高圧ガス容器事業の状況
当連結会計年度はあらたに事業化を進めて参りました燃料電池自動車用水素ステーション蓄圧器については事業立上げの段階にあり、初期コストの負担等が大きく、全体では2億4百万円の経常損失となり、中期計画最終年度の黒字化にむけて大幅な収益改善が必要となっております。
②財政状態及びキャッシュ・フローの状況
当連結会計年度は経常利益が前期比54百万円増益の25億7百万円となったことに加えて、在庫の減少等により営業キャッシュ・フローは前年同期比1億64百万円増加の25億81百万円の収入となりました。
これを原資として国内ドラム事業では中期計画で掲げた持続的な成長基盤確立のための設備投資、中国ドラム事業では環境対策としての設備投資を積極的に行い投資キャッシュ・フローとして前年同期比を2億66百万円上回る11億62百万円を支出しましたが、中国の借入金返済や配当金等財務キャッシュ・フローの支出4億43百万円を差引いても現金及び現金同等物変動額は9億59百万円増加(前年同期比3億91百万円の増加)となりました。
この結果当連結会計年度末で自己資本比率は71.5%で安定した財務体質であり、これを足元の新型コロナウィルス感染症による急激な経済悪化リスク、資金流失リスクの備えとするとともに持続的な成長基盤、安定的な収益基盤を確立するため、人と技術、設備への投資として活かしていきたいと考えております。
③重要な会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症拡大が当社グループの会計上の見積りに与える影響は「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動への影響については不確定要素が多く、上記の仮定に状況変化が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に少なからず影響を及ぼす可能性があります。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、低コストかつ安定的な資金の確保を重視して取り組ん
でおります。また、営業債権の流動化等、調達手段の多様化も継続して推進しております。
運転資金及び設備投資につきましては、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を基本としております。