有価証券報告書-第114期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 9:30
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益のほか、雇用環境・所得環境にも引き続き改善がみられるなど、緩やかな回復基調が続いております。また、海外経済も緩やかに景気が拡大しているものの、英国のEU離脱、米国の政策運営などの不確実性もあり、先行きは不透明な状況となっております。
このような経済情勢の下、当社グループの主要事業においては、環境意識の高まりから地球温暖化の防止や省資源・省エネルギーへの取り組みが進められているなか、ごみ処理施設では、老朽化した施設の更新工事や改良工事などの計画があり、バイオマス発電設備では、電力の固定価格買取制度などエネルギー政策の後押しにより、今後とも需要が見込まれております。
当連結会計年度の業績につきましては、ごみ処理施設の建設工事や基幹改良工事、運転・維持管理のほか、バイオマス発電設備や下水汚泥焼却発電設備の建設工事などの受注により、受注高は177,116百万円となりました。前連結会計年度に比べ13,910百万円(7.3%)の減少でありますが、引き続き高水準となっております。
売上高については118,198百万円とごみ処理施設やバイオマス発電設備の建設工事などが順調に進捗していることから、前連結会計年度に比べ1,889百万円(1.6%)の増加となりました。この結果、受注残高は273,060百万円となりました。
損益面においては、営業利益は10,029百万円、経常利益は10,669百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は7,847百万円と原価低減の効果が大きかった前連結会計年度に比べ943百万円(8.6%)、935百万円(8.1%)、703百万円(8.2%)の減少となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
[環境・エネルギー(国内)事業]
ごみ処理施設の建設工事や基幹改良工事、運転・維持管理のほか、バイオマス発電設備や下水汚泥焼却発電設備の建設工事などの受注により、受注高は148,892百万円となりました。前連結会計年度に比べ14,613百万円(8.9%)の減少でありますが、引き続き高水準となっております。売上高は90,075百万円とごみ処理施設やバイオマス発電設備の建設工事などが順調に進捗しているものの、前連結会計年度に比べ568百万円(0.6%)の減少となりました。
損益面では、営業利益は10,487百万円と前連結会計年度に比べ1,239百万円(10.6%)の減少となりました。
[環境・エネルギー(海外)事業]
バイオマス発電ボイラ、海外プラントのメンテナンスなどの受注により、受注高は3,873百万円と前連結会計年度に比べ802百万円(26.1%)の増加となりました。売上高は3,401百万円と前連結会計年度に比べ1,178百万円(53.1%)の増加となりました。
損益面では、前連結会計年度の営業損失154百万円から78百万円の営業利益となりました。
[民生熱エネルギー事業]
貫流ボイラや真空式温水機の高効率商品への更新需要、部品販売や補修などのメンテナンス需要の獲得に努めており、受注高は17,696百万円と前連結会計年度に比べ971百万円(5.8%)の増加となりました。売上高は17,321百万円と前連結会計年度に比べ156百万円(0.9%)の増加となりました。
損益面では、営業利益は1,015百万円と前連結会計年度に比べ98百万円(10.8%)の増加となりました。
[設備・システム事業]
建築設備、半導体産業用設備などの受注により、受注高は7,141百万円となったものの、前連結会計年度に比べ900百万円(11.2%)の減少となりました。売上高は7,696百万円と前連結会計年度に比べ1,030百万円(15.5%)の増加となりました。
損益面では、営業利益は228百万円と前連結会計年度に比べ93百万円(29.0%)の減少となりました。
② 財政状態
当連結会計年度末の総資産は151,861百万円と前連結会計年度末に比べ11,660百万円の増加となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が5,401百万円、投資有価証券が4,015百万円の増加となったことによるものであります。
負債は75,135百万円と前連結会計年度末に比べ2,661百万円の増加となりました。これは主に、工事損失引当金が3,205百万円の減少となったものの、前受金が5,656百万円の増加となったことによるものであります。
純資産は76,725百万円と前連結会計年度末に比べ8,998百万円の増加となりました。これは主に、剰余金の配当により利益剰余金が1,157百万円の減少となったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が7,847百万円、その他有価証券評価差額金が2,275百万円の増加となったことによるものであります。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は50.3%と前連結会計年度末に比べ2.2ポイントの増加となり、1株当たり純資産額も924円25銭と前連結会計年度末に比べ108円48銭の増加となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は60,283百万円と前連結会計年度末に比べ3,150百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、5,140百万円の資金の増加(前連結会計年度は9,590百万円の資金の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が10,810百万円となり、仕入債務により1,958百万円の増加となったものの、法人税等の支払により3,753百万円、工事損失引当金により3,205百万円の減少となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、328百万円の資金の減少(前連結会計年度は142百万円の資金の増加)となりました。これは主に、貸付金の回収による収入が549百万円となったものの、投資有価証券の取得による支出が560百万円、有形固定資産の取得による支出が343百万円となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,670百万円の資金の減少(前連結会計年度は1,787百万円の資金の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額が1,157百万円となったほか、長期借入金の返済による支出が467百万円となったことによるものであります。
(2) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度における当社グループの生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)
環境・エネルギー(国内)事業62,5780.6
環境・エネルギー(海外)事業2,76130.7
民生熱エネルギー事業11,3340.7
設備・システム事業6,38218.9
83,0572.6
セグメント間の内部取引高(△)△252△27.2
合計82,8042.7

(注) 1.金額は総製造費用で示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

② 受注状況
当連結会計年度における当社グループの受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
環境・エネルギー(国内)事業148,892△8.9262,38828.9
環境・エネルギー(海外)事業3,87326.12,78320.4
民生熱エネルギー事業17,6965.83,35012.6
設備・システム事業7,141△11.24,770△10.4
177,603△7.2273,29227.6
セグメント間の内部受注高(△)△48654.0△231464.0
合計177,116△7.3273,06027.5

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.民生熱エネルギー事業は一部見込生産も行っております。上記の受注高及び受注残高には、受注生産分のほか見込生産分のうち納入先の確定したものも含まれております。
③ 販売実績
当連結会計年度における当社グループの販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
環境・エネルギー(国内)事業90,075△0.6
環境・エネルギー(海外)事業3,40153.1
民生熱エネルギー事業17,3210.9
設備・システム事業7,69615.5
118,4941.5
セグメント間の内部売上高(△)△295△23.7
合計118,1981.6

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績
当社グループの事業セグメントは、環境・エネルギー(国内)事業、環境・エネルギー(海外)事業、民生熱エネルギー事業および設備・システム事業の4事業から構成され、そのうち環境・エネルギー(国内)事業が売上高の大部分を占める最も重要な事業セグメントになります。(当連結会計年度においては、セグメント間売上控除前の売上高合計の76%、調整額消去前の営業利益合計の88%を当該セグメントが占めております。)
[環境・エネルギー(国内)事業]
自治体向けのごみ処理プラント、下水処理プラントおよび民間事業者向けのバイオマス発電プラント等の建設(EPC事業)ならびにそれらのプラントのメンテナンス、運転管理、運営等のアフターサービスを主要な事業としております。
EPC事業は、環境規制等の法規制、自治体・民間事業者への助成政策など国の政策や、公共投資・民間設備投資の動向などの影響を受けやすく、中長期的に需要が大きく変動する傾向にあります。一方、メンテナンス等のアフターサービス事業は、プラントの稼働後20~30年間のライフサイクルにわたって安定した需要が見込まれます。
EPC事業は、足元では引き続き需要は旺盛で、ごみ処理プラントでは老朽化に伴う更新・延命化需要、下水処理では汚泥焼却プラントの更新における省エネ・創エネ型への転換需要、また、民間事業者向けでは電力の固定価格買取制度を活用したバイオマス発電プラントの新設需要などの需要が存在しており、当面は引き続き堅調に推移するものと見込んでおります。また、アフターサービス事業では、ごみ処理におけるプラント運営の包括委託の増加、下水道事業における包括委託へ向けた動き、民間事業者向け当社納入プラントの増加によるアフターサービス対象プラントの増加など、今後の需要拡大が期待されます。
当連結会計年度においては、引き続き旺盛な需要を背景に、第11次中期経営計画で掲げた「EPC事業での市場ポジションを維持・拡大」、アフターサービス事業等の「ベース収益事業の拡大」に向けた諸施策に取り組んだ結果、それぞれの市場において一定のポジションを確保し、受注高も148,892百万円と高水準を維持しました。また、売上高は受注済みプラントの建設工事が順調に進捗し、前連結会計年度並み(0.6%の減少)となりましたが、案件構成の変化により営業利益は前連結会計年度に比べ10.6%の減少となりました。
バイオマス発電プラントの更なる受注獲得、下水汚泥焼却発電システムの競争力強化等、持続的成長の確保に向けた取り組みを推進するとともに、ごみ処理プラント運営事業の収益力強化、運営ノウハウの水処理・バイオマスへの水平展開、メンテナンス体制の強化などアフターサービス事業の強化により、収益基盤のより一層の強化・拡大を図ってまいります。
[環境・エネルギー(海外)事業]
海外におけるバイオマス発電プラント、廃棄物発電プラントの建設およびメンテナンスを主要な事業とし、現地法人を有するタイ国ならびに台湾を拠点に、東南アジアを中心に事業展開を進めております。
東南アジアでは豊富なバイオマス資源を背景に引き続きバイオマス発電プラントの需要が見込まれ、中長期的にも高い市場ポテンシャルを有しておりますが、主力のバガス燃焼プラントではインド、中国メーカーとの厳しい競争環境が継続しております。また、都市化の進展により廃棄物発電のニーズは高まっているものの、東南アジアでは制度・基準の未整備や政府の資金不足などにより安定的な市場を形成するまでには至っておりません。
当連結会計年度においては、バイオマス発電プラントの継続的な受注獲得に向けた取り組みにより、前連結会計年度に引き続きタイ国においてバガス燃焼プラントの受注を確保したほか、台湾における廃棄物発電プラントのメンテナンス受注の増加などもあり、受注高は前連結会計年度に比べ26.1%の増加となりました。また、受注の増加と受注済みのバガス燃焼プラントの建設工事が進捗したことなどから、売上高は前連結会計年度に比べ53.1%の増加、営業損益は前連結会計年度の営業損失から78百万円の営業利益となりました。
引き続き、バイオマス発電プラントの継続的な受注確保を図るとともに、廃棄物発電プラントの受注獲得に向けて体制構築を進めてまいります。
[民生熱エネルギー事業]
商業施設や工場などの熱源装置として利用される小型貫流ボイラ、真空式温水機など、汎用ボイラの製造、販売、メンテナンスを主要な事業としております。
国内の汎用ボイラ市場は成熟市場であるものの、更新需要を中心に引き続き一定の需要が見込まれており、また、海外では東南アジアを中心に需要の拡大が見込まれております。
当連結会計年度においては、更新需要の獲得やメンテナンス受注の拡大に向けた取り組みにより、受注高は前連結会計年度に比べ5.8%の増加となりました。また、受注案件の納期の関係から、売上高は前連結会計年度並み(0.9%の増加)であったものの、コストダウンの取り組みにより原価率が改善し、営業利益は前連結会計年度に比べ10.8%の増加となりました。
引き続き、更新需要を中心に国内事業の維持・拡大を図るとともに、タイ国の現地法人を拠点に海外事業の拡大を目指してまいります。
[設備・システム事業]
空調設備、給排水設備など建築設備の設計・施工と、クリーン機器、洗浄装置など半導体産業用設備の製造、販売、メンテナンスを主要な事業としております。
建築需要の増大、半導体産業の設備投資の拡大により需要は増大傾向にあり、建設需要や電子デバイス市場の今後の見通しから、当面は堅調な需要が継続するものと見込まれます。
当連結会計年度においては、建築設備事業において主要案件の受注時期が後ろ倒しとなったことなどから、受注高は前連結会計年度に比べ11.2%の減少となりました。また、受注済みの建築設備工事が順調に進捗し、売上高は前連結会計年度に比べ15.5%の増加となったものの、案件構成の変化により営業利益は前連結会計年度に比べ29.0%の減少となりました。
引き続き、堅調な需要を着実に取り込み、安定的収益の確保に努めてまいります。
当社グループでは、当連結会計年度を最終年度とする第11次中期経営計画に鋭意取り組んで参りましたが、以上の結果、同中計で掲げた計画期間(3か年)累計の数値目標(受注額:4,000億円、売上高:3,600億円、経常利益:270億円)に対し、受注額:4,680億円、売上高:3,475億円、経常利益:319億円と、重要指標である受注額および経常利益において目標を達成いたしました。
本年4月よりスタートした第12次中期経営計画では、計画期間(3か年)累計の連結経常利益330億円を数値目標として設定しており、その達成に向けて鋭意取り組んでまいります。
② 資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度においては、工事損失引当金の取り崩しがあったことなどから、営業活動によるキャッシュ・フローは、5,140百万円の資金の増加(前連結会計年度は9,590百万円の資金の増加)にとどまりました。なお、当連結会計年度末の工事損失引当金の残高は小さくなっており、このような影響は一時的なものであると考えております。
当社グループは、運転資金をはじめ、将来の事業展開に備えた設備投資、研究開発にかかる資金について、自己資金、前受金のほか、金融機関からの借入によることとしており、今後も事業活動に必要な資金の調達に困難が生じることはないと考えております。

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