有価証券報告書-第79期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)
(1)業績等の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループ業績は、受注高 167,034百万円(前年同期比3.2%減)、売上収益 165,780百万円(同0.3%増)、営業利益 12,466百万円(同21.0%増)、税引前利益11,381百万円(同16.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益 6,813百万円(同8.5%減)となりました。
工業部門では、原油・ガス市場の投資回復基調が続く中、LEWA社では中核事業である上流分野の引合いが順調に回復し、下流分野やアフターセールスの営業強化も寄与して、前年同期比で増収増益となりました。また、LNG市場の成長を受けて、世界各地の大型のクライオジェニックポンプの引合いが活発で、CIグループのLNG関連製品の販売も好調でした。インダストリアル事業全体では、中東向け案件の減少やユーロ安による為替影響等により減収となりましたが、収益面では、LEWA社やCIグループの業績改善が寄与し、増益を確保しました。精密機器事業は、粉体計測機器事業譲渡等により受注高・売上収益は前年同期比で減少しました。航空宇宙事業は受注高・売上収益ともに底堅く推移し、前年同期比で増加しましたが、宮崎工場の立ち上げに伴う経費増加により減益となりました。また、深紫外線LED事業は、合弁会社との契約に基づくライセンスの許諾等に係る収入や開発受託料を当第3四半期から収益計上しています。以上の結果、工業部門全体では前年同期比で減収増益となりました。
医療部門は、国内血液透析装置の買い替えサイクルの長期化の影響等により装置販売は苦戦したものの、中国や欧州など海外向けの装置販売が堅調に推移し、国内の消耗品販売も増加したため、前年同期比で増収となりました。収益面では、製品開発費用等の増加や、CRRT(急性血液浄化療法)事業における減損損失の計上によって、医療部門全体では増収減益となりました。
その他、粉体計測機器事業の株式売却益を計上しました。以上の結果、全社では前年同期比で増収増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
工業部門
工業部門は、産業用ポンプ・システム等を手掛けるインダストリアル事業、発電プラント向け水質調整装置・電子部品製造関連装置等を手掛ける精密機器事業、民間航空機向け炭素繊維強化樹脂(CFRP)成形品等を手掛ける航空宇宙事業、及び新規事業の深紫外線LED事業等で構成しています。
<インダストリアル事業>インダストリアル事業の受注高は77,623百万円(前年同期比5.6%減)、売上収益は75,238百万円(同2.0%減)となりました。
石油関連事業は、原油価格の先行き不透明感はあるものの、2017年後半からの価格上昇に伴い原油・ガス採掘など上流分野の設備投資が再開され、FPSO(浮体式生産貯蔵積出設備)向けを中心に受注環境は改善傾向が続いています。中・下流分野となる石油化学市場においては、米中貿易摩擦の影響等による石油化学業界の減速を受けて、下期以降、投資の抑制傾向が出始めています。このような中、LEWA社では、上流分野の引合いが回復しているのに加え、下流分野やアフターセールスの営業を強化し拡販に注力した結果、収益性が改善し、前年同期比で増収増益となりました。
産業ガス・LNG関連事業は、世界的なLNG市場の拡大傾向が加速し、LNG受入基地やFSRU(浮体式LNG貯蔵再ガス化設備)で利用される大型のクライオジェニックポンプの引合いが好調を維持しています。CIグループではLNG関連製品の販売が伸長したのに加え、償却負担の軽減効果もあり前年同期比で増収増益となりましたが、大型案件の受注が期ずれし、受注高は減少しました。
インダストリアル事業全体では、中東向け案件の減少やユーロ安による為替影響等により前年同期比で減収となりましたが、収益面では、LEWA社やCIグループの業績改善が寄与し、増益を確保しました。今後、グループ一体でのマーケットアプローチ強化や営業戦略の推進による拡販、宮崎でのクライオジェニックポンプ試験設備建設によるLNG需要増への対応力強化やインダストリアル工場の建設による技術力の強化と生産能力の拡大を図っていきます。
<精密機器事業>精密機器事業の受注高は7,571百万円(前年同期比38.0%減)、売上収益は9,233百万円(同13.6%減)となりました。
発電所関連機器は、国内市場は低迷しましたが、海外、特に東南アジア向けの水質調整装置の引合いが増加傾向にあり、台湾子会社の活用による営業活動の強化を進めています。電子部品製造機器は、電子部品市場の減速を受け受注高は減少しましたが、既受注案件の生産・出荷は順調に進展しました。電子部品業界は需要の落ち込みに底打ち感が出て設備投資が回復すると見られており、今後、第5世代移動通信システム「5G」などの世界的需要拡大を受けた当社装置の受注増加を見込んでいます。当第3四半期に粉体計測機器事業を譲渡したため、精密機器事業全体では受注高・売上収益は前年同期比で減少しました。
<航空宇宙事業>航空宇宙事業の受注高は17,926百万円(前年同期比6.2%増)、売上収益は17,955百万円(同6.2%増)となりました。
小型機(単通路機)を中心とした民間航空機需要は東南アジアを中心に拡大傾向が続き、当社への引合いも順調に増加しています。当期においては、米ボーイング737MAX向けの製品出荷に大きな影響はなく、事業全体でも主力製品であるカスケード及びエンジン部品の出荷が伸長しました。この結果、前年同期比で増収となりましたが、昨年竣工した宮崎工場の減価償却費等の経費増加により減益となりました。今後、国内の生産拠点、生産体制の集約・最適化を引き続き進めるとともに、宮崎工場の安定稼働、ベトナム第2工場の活用による収益力向上を図っていきます。
このほか、深紫外線LED事業においては、台湾プラスチックグループとの合弁会社である福機装股份有限公司を設立し、製品の量産化と開発体制が整いつつあります。また、当第3四半期から同社とのライセンスの許諾等に係る収入や開発受託料を収益計上しています。今後、深紫外線LEDを用いた空気清浄化製品や流水殺菌モジュールなど、世界の最先端技術を生かした製品ラインアップの拡充によって新規事業化を目指します。
以上の結果、工業部門の受注高は104,437百万円(前年同期比6.3%減)、売上収益は103,734百万円(同0.7%減)、セグメント利益は10,851百万円(同33.3%増)となりました。
医療部門
<メディカル事業>国内の血液透析市場は、診療報酬改定の影響を見極めたいとの医療業界の動きやそれに伴う買い替えサイクルの長期化の影響等により血液透析装置の販売は低調でしたが、当第3四半期から販売を開始した新型装置は治療の安全性や利便性並びに経済性がお客様に高く評価されて引合いが伸びてきています。一方、当社血液透析装置との組み合わせで付加価値を提供できる血液回路や粉末型人工腎臓透析用剤を中心に消耗品全般の販売が伸長しました。海外市場は、透析医療の普及と市場拡大が続く中国での血液透析装置の販売は堅調に推移し、欧州では当社血液透析装置の顧客評価が引き続き高く、好調を維持しました。しかしながら、製品開発費用等の増加により、血液透析事業全体では前年同期比で増収減益となりました。
CRRT(急性血液浄化療法)事業は、主力市場である中国での装置、消耗品販売が堅調に推移しましたが、その他地域での不振を補うには至りませんでした。なお、当該事業の業績悪化により当第3四半期に約21億円の減損損失を計上しました。
以上の結果、医療部門の受注高は62,597百万円(前年同期比2.6%増)、売上収益は62,046百万円(同2.0%増)、セグメント利益は3,447百万円(同38.2%減)となりました。
今後、国内市場においては、新型血液透析装置「Siシリーズ」の市場浸透と普及拡大、サービス体制の強化を図ります。海外市場では、当社血液透析装置の機能に対する評価が高い欧州や東南アジア、中国、米国において、新たに開発した血液透析装置「DBB-EXA ES」の販売拡大のため、拠点整備と現地パートナー企業との関係強化を進めていきます。また、市場需要の増大に対応するため、血液透析装置及び血液回路の生産能力拡大を進めます。新規事業分野であるマイクロ波外科手術用エネルギーデバイス「アクロサージ」は、鏡視下手術用デバイスの投入などによる製品ラインアップ強化や動物医療分野への販売開始による市場拡大を目指します。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の当期末残高は、前連結会計年度末に比べて8,965百万円減少し、20,303百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは11,996百万円となりました。税引前利益の計上が主な要因です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは△5,145百万円となりました。有形固定資産の取得による支出が主な要因です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは△15,534百万円となりました。借入金の返済による支出が主な要因です。
(2)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。
2.金額は、販売価格によっています。
3.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積もり
本連結財務諸表の作成にあたって採用する重要な会計方針及び見積もりは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」をご参照ください。
② 財政状態
ⅰ)資産
当連結会計年度末の資産合計は252,984百万円となり、前連結会計年度末に比べて3,196百万円増加しました。IFRS第16号の適用に伴う使用権資産の増加が主な要因です。
ⅱ)負債
当連結会計年度末の負債合計は169,571百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,878百万円減少しました。借入金の減少が主な要因です。
ⅲ)資本
当連結会計年度末の資本合計は83,413百万円となり、前連結会計年度末に比べて5,074百万円増加しました。親会社の所有者に帰属する当期利益の計上による利益剰余金の増加が主な要因です。
③ 経営成績
当連結会計年度の経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
ⅰ)資金需要
当社グループの資金需要は、主として、設備新設、改修等に係る投資や、製品製造のための材料及び部品等の製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金です。
ⅱ)資金の源泉
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローによって得られた資金の活用及び、金融機関からの借入による資金調達を行なっています。
ⅲ)流動性
当社グループは、引き続き営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入による資金調達により、事業の拡大に必要な資金を確保できるものと考えています。
当社グループの資金管理は、当社が国内子会社を対象とした資金集中管理を実施し、海外子会社も含めたグループ全体の資金効率の向上を図っています。
(4)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりです。
ⅰ)のれんの償却
日本基準において、のれんの償却についてはその効果の及ぶ期間を見積もり、その期間で償却することとしていましたが、IFRSでは移行日以降の償却を停止しています。この結果、のれん償却額(販売費及び一般管理費)が3,306百万円減少しています。
ⅱ)表示方法の変更
日本基準では営業外収益、営業外費用、特別利益及び特別損失に表示していた項目を、IFRSでは財務関連項目を金融収益、金融費用に、その他の項目についてはその他の収益、その他の費用又は持分法による投資利益に表示しています。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループ業績は、受注高 167,034百万円(前年同期比3.2%減)、売上収益 165,780百万円(同0.3%増)、営業利益 12,466百万円(同21.0%増)、税引前利益11,381百万円(同16.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益 6,813百万円(同8.5%減)となりました。
工業部門では、原油・ガス市場の投資回復基調が続く中、LEWA社では中核事業である上流分野の引合いが順調に回復し、下流分野やアフターセールスの営業強化も寄与して、前年同期比で増収増益となりました。また、LNG市場の成長を受けて、世界各地の大型のクライオジェニックポンプの引合いが活発で、CIグループのLNG関連製品の販売も好調でした。インダストリアル事業全体では、中東向け案件の減少やユーロ安による為替影響等により減収となりましたが、収益面では、LEWA社やCIグループの業績改善が寄与し、増益を確保しました。精密機器事業は、粉体計測機器事業譲渡等により受注高・売上収益は前年同期比で減少しました。航空宇宙事業は受注高・売上収益ともに底堅く推移し、前年同期比で増加しましたが、宮崎工場の立ち上げに伴う経費増加により減益となりました。また、深紫外線LED事業は、合弁会社との契約に基づくライセンスの許諾等に係る収入や開発受託料を当第3四半期から収益計上しています。以上の結果、工業部門全体では前年同期比で減収増益となりました。
医療部門は、国内血液透析装置の買い替えサイクルの長期化の影響等により装置販売は苦戦したものの、中国や欧州など海外向けの装置販売が堅調に推移し、国内の消耗品販売も増加したため、前年同期比で増収となりました。収益面では、製品開発費用等の増加や、CRRT(急性血液浄化療法)事業における減損損失の計上によって、医療部門全体では増収減益となりました。
その他、粉体計測機器事業の株式売却益を計上しました。以上の結果、全社では前年同期比で増収増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
工業部門
工業部門は、産業用ポンプ・システム等を手掛けるインダストリアル事業、発電プラント向け水質調整装置・電子部品製造関連装置等を手掛ける精密機器事業、民間航空機向け炭素繊維強化樹脂(CFRP)成形品等を手掛ける航空宇宙事業、及び新規事業の深紫外線LED事業等で構成しています。
<インダストリアル事業>インダストリアル事業の受注高は77,623百万円(前年同期比5.6%減)、売上収益は75,238百万円(同2.0%減)となりました。
石油関連事業は、原油価格の先行き不透明感はあるものの、2017年後半からの価格上昇に伴い原油・ガス採掘など上流分野の設備投資が再開され、FPSO(浮体式生産貯蔵積出設備)向けを中心に受注環境は改善傾向が続いています。中・下流分野となる石油化学市場においては、米中貿易摩擦の影響等による石油化学業界の減速を受けて、下期以降、投資の抑制傾向が出始めています。このような中、LEWA社では、上流分野の引合いが回復しているのに加え、下流分野やアフターセールスの営業を強化し拡販に注力した結果、収益性が改善し、前年同期比で増収増益となりました。
産業ガス・LNG関連事業は、世界的なLNG市場の拡大傾向が加速し、LNG受入基地やFSRU(浮体式LNG貯蔵再ガス化設備)で利用される大型のクライオジェニックポンプの引合いが好調を維持しています。CIグループではLNG関連製品の販売が伸長したのに加え、償却負担の軽減効果もあり前年同期比で増収増益となりましたが、大型案件の受注が期ずれし、受注高は減少しました。
インダストリアル事業全体では、中東向け案件の減少やユーロ安による為替影響等により前年同期比で減収となりましたが、収益面では、LEWA社やCIグループの業績改善が寄与し、増益を確保しました。今後、グループ一体でのマーケットアプローチ強化や営業戦略の推進による拡販、宮崎でのクライオジェニックポンプ試験設備建設によるLNG需要増への対応力強化やインダストリアル工場の建設による技術力の強化と生産能力の拡大を図っていきます。
<精密機器事業>精密機器事業の受注高は7,571百万円(前年同期比38.0%減)、売上収益は9,233百万円(同13.6%減)となりました。
発電所関連機器は、国内市場は低迷しましたが、海外、特に東南アジア向けの水質調整装置の引合いが増加傾向にあり、台湾子会社の活用による営業活動の強化を進めています。電子部品製造機器は、電子部品市場の減速を受け受注高は減少しましたが、既受注案件の生産・出荷は順調に進展しました。電子部品業界は需要の落ち込みに底打ち感が出て設備投資が回復すると見られており、今後、第5世代移動通信システム「5G」などの世界的需要拡大を受けた当社装置の受注増加を見込んでいます。当第3四半期に粉体計測機器事業を譲渡したため、精密機器事業全体では受注高・売上収益は前年同期比で減少しました。
<航空宇宙事業>航空宇宙事業の受注高は17,926百万円(前年同期比6.2%増)、売上収益は17,955百万円(同6.2%増)となりました。
小型機(単通路機)を中心とした民間航空機需要は東南アジアを中心に拡大傾向が続き、当社への引合いも順調に増加しています。当期においては、米ボーイング737MAX向けの製品出荷に大きな影響はなく、事業全体でも主力製品であるカスケード及びエンジン部品の出荷が伸長しました。この結果、前年同期比で増収となりましたが、昨年竣工した宮崎工場の減価償却費等の経費増加により減益となりました。今後、国内の生産拠点、生産体制の集約・最適化を引き続き進めるとともに、宮崎工場の安定稼働、ベトナム第2工場の活用による収益力向上を図っていきます。
このほか、深紫外線LED事業においては、台湾プラスチックグループとの合弁会社である福機装股份有限公司を設立し、製品の量産化と開発体制が整いつつあります。また、当第3四半期から同社とのライセンスの許諾等に係る収入や開発受託料を収益計上しています。今後、深紫外線LEDを用いた空気清浄化製品や流水殺菌モジュールなど、世界の最先端技術を生かした製品ラインアップの拡充によって新規事業化を目指します。
以上の結果、工業部門の受注高は104,437百万円(前年同期比6.3%減)、売上収益は103,734百万円(同0.7%減)、セグメント利益は10,851百万円(同33.3%増)となりました。
医療部門
<メディカル事業>国内の血液透析市場は、診療報酬改定の影響を見極めたいとの医療業界の動きやそれに伴う買い替えサイクルの長期化の影響等により血液透析装置の販売は低調でしたが、当第3四半期から販売を開始した新型装置は治療の安全性や利便性並びに経済性がお客様に高く評価されて引合いが伸びてきています。一方、当社血液透析装置との組み合わせで付加価値を提供できる血液回路や粉末型人工腎臓透析用剤を中心に消耗品全般の販売が伸長しました。海外市場は、透析医療の普及と市場拡大が続く中国での血液透析装置の販売は堅調に推移し、欧州では当社血液透析装置の顧客評価が引き続き高く、好調を維持しました。しかしながら、製品開発費用等の増加により、血液透析事業全体では前年同期比で増収減益となりました。
CRRT(急性血液浄化療法)事業は、主力市場である中国での装置、消耗品販売が堅調に推移しましたが、その他地域での不振を補うには至りませんでした。なお、当該事業の業績悪化により当第3四半期に約21億円の減損損失を計上しました。
以上の結果、医療部門の受注高は62,597百万円(前年同期比2.6%増)、売上収益は62,046百万円(同2.0%増)、セグメント利益は3,447百万円(同38.2%減)となりました。
今後、国内市場においては、新型血液透析装置「Siシリーズ」の市場浸透と普及拡大、サービス体制の強化を図ります。海外市場では、当社血液透析装置の機能に対する評価が高い欧州や東南アジア、中国、米国において、新たに開発した血液透析装置「DBB-EXA ES」の販売拡大のため、拠点整備と現地パートナー企業との関係強化を進めていきます。また、市場需要の増大に対応するため、血液透析装置及び血液回路の生産能力拡大を進めます。新規事業分野であるマイクロ波外科手術用エネルギーデバイス「アクロサージ」は、鏡視下手術用デバイスの投入などによる製品ラインアップ強化や動物医療分野への販売開始による市場拡大を目指します。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の当期末残高は、前連結会計年度末に比べて8,965百万円減少し、20,303百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは11,996百万円となりました。税引前利益の計上が主な要因です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは△5,145百万円となりました。有形固定資産の取得による支出が主な要因です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは△15,534百万円となりました。借入金の返済による支出が主な要因です。
(2)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 工業部門 | 95,115 | △1.4 |
| 医療部門 | 37,690 | +19.2 |
| 合計 | 132,806 | +3.7 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。
2.金額は、販売価格によっています。
3.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 工業部門 | 104,437 | △6.3 | 47,340 | △8.9 |
| 医療部門 | 62,597 | +2.6 | 3,823 | +16.8 |
| 合計 | 167,034 | △3.2 | 51,163 | △7.4 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 工業部門 | 103,734 | △0.7 |
| 医療部門 | 62,046 | +2.0 |
| 合計 | 165,780 | +0.3 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積もり
本連結財務諸表の作成にあたって採用する重要な会計方針及び見積もりは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」をご参照ください。
② 財政状態
ⅰ)資産
当連結会計年度末の資産合計は252,984百万円となり、前連結会計年度末に比べて3,196百万円増加しました。IFRS第16号の適用に伴う使用権資産の増加が主な要因です。
ⅱ)負債
当連結会計年度末の負債合計は169,571百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,878百万円減少しました。借入金の減少が主な要因です。
ⅲ)資本
当連結会計年度末の資本合計は83,413百万円となり、前連結会計年度末に比べて5,074百万円増加しました。親会社の所有者に帰属する当期利益の計上による利益剰余金の増加が主な要因です。
③ 経営成績
当連結会計年度の経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
ⅰ)資金需要
当社グループの資金需要は、主として、設備新設、改修等に係る投資や、製品製造のための材料及び部品等の製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金です。
ⅱ)資金の源泉
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローによって得られた資金の活用及び、金融機関からの借入による資金調達を行なっています。
ⅲ)流動性
当社グループは、引き続き営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入による資金調達により、事業の拡大に必要な資金を確保できるものと考えています。
当社グループの資金管理は、当社が国内子会社を対象とした資金集中管理を実施し、海外子会社も含めたグループ全体の資金効率の向上を図っています。
(4)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりです。
ⅰ)のれんの償却
日本基準において、のれんの償却についてはその効果の及ぶ期間を見積もり、その期間で償却することとしていましたが、IFRSでは移行日以降の償却を停止しています。この結果、のれん償却額(販売費及び一般管理費)が3,306百万円減少しています。
ⅱ)表示方法の変更
日本基準では営業外収益、営業外費用、特別利益及び特別損失に表示していた項目を、IFRSでは財務関連項目を金融収益、金融費用に、その他の項目についてはその他の収益、その他の費用又は持分法による投資利益に表示しています。