四半期報告書-第71期第3四半期(平成28年10月1日-平成28年12月31日)

【提出】
2017/02/14 9:16
【資料】
PDFをみる
【項目】
46項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間(自平成28年4月1日至平成28年12月31日)の日本経済は、雇用情勢の改善を背景に個人消費の緩やかな回復がみられ、企業の生産、輸出、設備投資にも持ち直しの兆しが強まり、足元の円安も企業収益の追い風として緩やかな回復基調で推移しました。米国経済は、新政権発足を控えて新たな財政出動、減税等への期待が高まる中緩やかな景気拡大が続きました。欧州経済は、英国のEU離脱の行方等不透明感が漂うものの欧州全体としては、堅調に推移しました。一方、アジア地域においては、中国経済は、企業の投資減少及び雇用調整の動きがみられ、景気の先行きに対する不透明感は依然として継続しています。
当社グループは、かかる経営環境下で、収益力のさらなる向上を実現するために、徹底したコスト削減、高付加価値製品と新技術の開発及び拡販活動に注力してまいりました。
この結果、売上高は442,508百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ31,707百万円(△6.7%)の減収となりました。営業利益は34,715百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ8,186百万円(△19.1%)の減益、経常利益は34,772百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ3,674百万円(△9.6%)の減益、親会社株主に帰属する四半期純利益は、タイ子会社での現地国税当局との訴訟結果を受け過年度分の法人税等1,312百万円を計上したこと等により24,912百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ4,672百万円(△15.8%)の減益となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
機械加工品事業
機械加工品事業は、当社の主力製品であるボールベアリングのほかに、主として航空機に使用されるロッドエンドベアリング、ハードディスク駆動装置(HDD)用ピボットアッセンブリー等のメカニカルパーツ及び自動車用と航空機用のねじであります。主力製品であるボールベアリングは、自動車向けでの省エネや安全装置用のニーズ拡大による需要増により外販として過去最高の販売数量を更新しましたが、為替の影響等により売上は減少しました。一方、ロッドエンドベアリングは、民間航空機市場での大型機の生産減、為替の影響等により売上は減少しました。ピボットアッセンブリーは、HDD市場規模縮小の影響を受ける中で販売数量は増加しましたが、為替の影響等により売上は減少しました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は114,990百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ9,023百万円(△7.3%)の減収となりました。営業利益は29,035百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ1,746百万円(△5.7%)の減益となりました。
電子機器事業
電子機器事業は、電子デバイス(液晶用バックライト、センシングデバイス(計測機器)等)、HDD用スピンドルモーター、ステッピングモーター、DCモーター、エアームーバー(ファンモーター)、精密モーター及び特殊機器が主な製品であります。液晶用バックライトは、スマートフォン市場における薄型技術に優位性を持つ当社への需要は、依然として堅調に推移しております。ステッピングモーターをはじめとする他のモーターでも自動車及びOA機器向け等を中心に好調に推移しました。しかしながら、為替の影響等により売上は減少しました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は327,007百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ22,807百万円(△6.5%)の減収となりました。営業利益は16,292百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ3,675百万円(△18.4%)の減益となりました。
その他の事業
その他の事業は、自社製機械が主な製品であります。当第3四半期連結累計期間の売上高は510百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ123百万円(31.9%)の増収、営業損失は103百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ68百万円の悪化となりました。
上記以外に、各セグメントに帰属しない全社費用等10,508百万円を調整額として表示しております。前第3四半期連結累計期間の調整額は7,811百万円でした。
(2)キャッシュ・フローの状況
当社グループは、「財務体質の強化」を主要な経営方針とし、効率的な資産運用、設備投資の抑制及び有利子負債の削減等に取り組んでおります。
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は39,985百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,843百万円の増加となりました。また、前第3四半期連結会計期間末に比べ9,547百万円の増加となりました。
当第3四半期連結累計期間の各活動におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
営業活動では、税金等調整前四半期純利益、売上債権、仕入債務及びたな卸資産の増減並びに減価償却費等により53,423百万円の収入となり、前第3四半期連結累計期間に比べ36,726百万円の収入の増加となりました。投資活動では、主に有価証券及び有形固定資産の取得等により39,626百万円の支出となり、前第3四半期連結累計期間に比べ3,113百万円の支出の増加となりました。また、財務活動では、借入金の増減及び社債の償還等により1,575百万円の支出となり、前第3四半期連結累計期間に比べ16,543百万円の収入の減少となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
また、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は、平成28年6月29日提出の第70期有価証券報告書に記載のとおりであります。なお、内容等についての変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は7,842百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。