四半期報告書-第72期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/02/14 10:50
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43項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間(自平成29年4月1日至平成29年12月31日)の日本経済は、雇用者所得の回復等を背景とした個人消費及び企業収益の改善により、緩やかな回復が続きました。米国経済は、労働市場と国内外需要の改善により、個人消費及び企業の生産活動が底堅く推移しました。欧州経済は、雇用者所得の増加により個人消費が堅調に推移し、また、好調な世界経済を背景として企業の生産、輸出、設備投資も増加しました。アジア地域においては、中国経済は、市場金利上昇によるインフラ及び不動産開発への投資抑制、環境汚染防止対策の強化等、先行きに対する不透明感が見られました。
当社グループは、かかる経営環境下で、収益力のさらなる向上を実現するために、徹底したコスト削減、高付加価値製品と新技術の開発及び拡販活動に注力してまいりました。
この結果、売上高は654,927百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ212,419百万円(48.0%)の増収となり、第3四半期連結累計期間として過去最高を更新しました。営業利益は64,389百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ29,674百万円(85.5%)の増益、経常利益は64,515百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ29,743百万円(85.5%)の増益、親会社株主に帰属する四半期純利益は51,555百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ26,643百万円(106.9%)の増益となり、いずれも第3四半期連結累計期間として過去最高を更新しました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
機械加工品事業
機械加工品事業は、当社グループの主力製品であるボールベアリングのほかに、主として航空機に使用されるロッドエンドベアリング、ハードディスク駆動装置(HDD)用ピボットアッセンブリー等のメカニカルパーツ及び自動車用と航空機用のねじであります。主力製品であるボールベアリングは、自動車向けでの省エネや安全装置用のニーズ拡大、ファンモーター向け需要増等により、11月には外販として過去最高の月間販売数量を更新しました。ピボットアッセンブリーは、HDD市場規模縮小の影響を受ける中で販売数量は減少したものの、為替の影響等により、ほぼ前年同期並みの売上となりました。また、ロッドエンドベアリングは、民間航空機市場での大型機の生産台数は減少傾向にあるものの、為替の影響等により売上は増加しました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は129,101百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ14,111百万円(12.3%)の増収となり、営業利益は32,263百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ3,228百万円(11.1%)の増益となりました。
電子機器事業
電子機器事業は、電子デバイス(液晶用バックライト、センシングデバイス(計測機器)等)、HDD用スピンドルモーター、ステッピングモーター、DCモーター、エアームーバー(ファンモーター)、精密モーター及び特殊機器が主な製品であります。液晶用バックライトは、スマートフォン市場における薄型技術に優位性を持つ当社への需要が依然として堅調に推移しております。ステッピングモーターをはじめとするモーターは、自動車向け及びOA機器向けを中心に好調に推移しました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は349,764百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ22,757百万円(7.0%)の増収となり、営業利益は23,734百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ7,442百万円(45.7%)の増益となりました。
ミツミ事業
ミツミ事業は、半導体デバイス、光デバイス、機構部品、高周波部品及び電源部品が主な製品であります。カメラ用アクチュエーター、ゲーム機器等の機構部品、スイッチ、保護IC等スマートフォン向け製品、アンテナ、通信モジュール、コネクタ等の全ての製品で好調に推移しました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は175,551百万円となり、営業利益は20,135百万円となりました。
その他の事業
その他の事業は、自社製機械等が主な製品であります。当第3四半期連結累計期間の売上高は510百万円と前第3四半期連結累計期間とほぼ同額となり、営業損失は145百万円と前第3四半期連結累計期間に比べ42百万円の悪化となりました。
上記以外に、各セグメントに帰属しない全社費用等11,597百万円を調整額として表示しております。前第3四半期連結累計期間の調整額は10,508百万円でした。
(2)キャッシュ・フローの状況
当社グループは、「財務体質の強化」を主要な経営方針とし、効率的な資産運用、設備投資の抑制及び有利子負債の削減等に取り組んでおります。
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は83,810百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,978百万円増加しました。また、ミツミ電機株式会社及びその子会社の新規連結による増加32,472百万円があり、前第3四半期連結会計期間末に比べ43,825百万円増加しました。
当第3四半期連結累計期間の各活動におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、60,605百万円の収入(前第3四半期連結累計期間は53,423百万円の収入)となりました。これは、主に税金等調整前四半期純利益、減価償却費、仕入債務、売上債権、たな卸資産の増減等によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、42,175百万円の支出(前第3四半期連結累計期間は39,626百万円の支出)となりました。これは、主に有形固定資産の取得、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得等によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、16,562百万円の支出(前第3四半期連結累計期間は1,575百万円の支出)となりました。これは、主に自己株式の取得、配当金の支払等によるものです。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
また、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は、平成29年6月29日提出の第71期有価証券報告書に記載のとおりであります。なお、内容等についての変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は17,462百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。