有価証券報告書-第68期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/27 12:50
【資料】
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【項目】
143項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績報告
概要
当連結会計年度の事業環境は、政府による経済対策及び日銀による金融緩和並びに為替市場での円安により、経済の改善が進み、世界経済も欧米などの先進国を中心として回復しつつあります。その中で、機械加工品事業は、ボールベアリング、ロッドエンドベアリング、ハードディスク駆動装置(HDD)用ピボットアッセンブリーで需要が増加し、特にボールベアリングは過去最高の水準となりました。電子機器事業も、液晶用バックライトは、顧客層の増加とハイエンド製品を中心としたシェア拡大に伴い、売上、利益ともに大幅に増加しました。HDD用スピンドルモーター及び情報モーターも、世界経済の回復に併せて売上が増加し、業績の改善が進みました。当連結会計年度の業績は、売上高は前連結会計年度に比べ31.6%増収の371,543百万円となりました。営業利益は216.6%増益の32,199百万円、経常利益は265.7%増益の28,065百万円、当期純利益は20,878百万円と19,074百万円の増益となりました。
為替変動の影響
前連結会計年度からの円の為替レートの変動(年平均ベースで、米ドルに対して21.2%の円安、ユーロに対して25.3%の円安)による影響額は、売上高で53,852百万円の増収となりました。
機械加工品事業
主力製品であるボールベアリングは、自動車、情報関連機器向けをはじめ主要市場が全般的に好調で売上が増加し、高水準の生産が続いたことにより製造原価の低減が進み、利益は大幅に増加しました。ロッドエンドベアリングは、民間航空機需要が堅調に推移する中で受注が増加し、売上、利益とも増加しました。ハードディスク駆動装置(HDD)用ピボットアッセンブリーは、主としてデータセンター向け等のハイエンド製品のシェア拡大により売上、利益ともに増加しました。これらの結果、売上高は前連結会計年度に比べ23.3%増収の140,032百万円となり、営業利益は31.8%増益の33,550百万円となりました。
電子機器事業
液晶用バックライトは、スマートフォンを中心とした需要が拡大する中で、当社に優位性のある超薄型の導光板がハイエンド製品向けに急伸し、顧客層の増加とシェア拡大に伴い、売上、利益ともに大幅に増加しました。HDD用スピンドルモーター及び情報モーターも、売上が増加し、前連結会計年度末に実施した事業構造改革の効果や、情報モーターでは、カンボジア工場への生産移管によるコスト競争力の強化に努めた結果、業績の改善が進みました。計測機器も従来よりの試験装置の需要回復と自動車向け販売の増加により、業績は堅調に推移しました。これらの結果、売上高は前連結会計年度に比べ37.3%増収の230,514百万円となり、営業利益は12,033百万円改善の9,581百万円となりました。
その他の事業
金型及び内製部品が主な製品であります。当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ7.8%増収の996百万円となり、営業利益は417.1%増益の866百万円となりました。
販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ6,450百万円増加し、53,575百万円となりました。売上高比率では14.4%で前連結会計年度に比べ2.3%改善しました。
営業外損益
営業外損益は、前連結会計年度の2,496百万円の費用(純額)に対して1,638百万円増加し、4,134百万円の費用(純額)となりました。
特別損益
特別損失の主なものは、減損損失975百万円、事業構造改革損失749百万円、災害による損失548百万円、のれん償却額300百万円であります。また、特別利益の主なものは、関係会社株式売却益1,230百万円であります。
(2)流動性及び資金の源泉
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は29,031百万円と、前連結会計年度末に比べ808百万円増加しました。
当連結会計年度の各活動におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ113.9%増加の49,173百万円の収入となりました。収入の主なものは、税金等調整前当期純利益26,811百万円、減価償却費23,740百万円及び仕入債務の増加9,424百万円、支出の主なものは、売上債権の増加8,038百万円及びたな卸資産の増加1,139百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ34.0%減少の24,957百万円の支出となりました。支出の主なものは、有形固定資産の取得による支出18,342百万円及び子会社株式の取得による支出1,888百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ42,642百万円支出増の25,233百万円の支出となりました。支出の主なものは、長短借入金の返済(純額)22,222百万円及び配当金の支払額2,613百万円であります。