四半期報告書-第104期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2018年4月1日~2018年12月31日)における医療市場では、各国で医療費抑制が進められる中、日本では4月に薬価・公定価改定が実施され、依然として先進国を中心に、財源の重点的・効率的な配分に向けて医療経済性へのニーズが高まっています。
このような環境の下、当社グループでは、「日本発のグローバル企業」として、トータルクオリティー(製品・供給・サービスなどを含めたトータルな質)においてワールドクラスの信頼を獲得し、世界の医療現場からトップブランドとして信頼されるメーカーとなることを中長期ビジョンとして掲げ、経営を推進しております。
当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりです。なお、2018年5月以降、一部の製品で愛鷹工場からの出荷遅延がありましたが、10月以降は出荷が安定し、販売も回復傾向にあります。
(単位:百万円)
<売上収益>売上収益は、前年同期比1.5%増の4,436億円となりました。
日本では、ホスピタルカンパニーの外科領域、製薬企業との提携ビジネスであるアライアンス事業が好調に推移しましたが、心臓血管カンパニーにおいて、公定価改定の影響に加え、愛鷹工場での出荷遅延があったことにより、減収となりました。
海外では、愛鷹工場での出荷遅延の影響がありましたが、心臓血管カンパニーのニューロバスキュラー事業、ホスピタルカンパニーのアライアンス事業が好調に推移し、増収となりました。
<売上総利益>売上総利益は、売上収益の増加により、前年同期比1.5%増の2,422億円となりました。
<調整後営業利益>調整後営業利益は、販売費及び一般管理費、特に研究開発費が増加したことにより、前年同期比6.6%減の912億円となりました。
なお、調整後営業利益は、営業利益から買収に伴い取得した無形資産の償却費及び一時的な損益を調整した利益です。また、調整後営業利益は、セグメント利益と一致しており、当社グループの業績管理指標として用いています。
<営業利益>営業利益は、調整後営業利益の減少により、前年同期比9.4%減の785億円となりました。
<税引前四半期利益>税引前四半期利益は、前年同期の為替差益に対し、当第3四半期連結累計期間は為替差損を計上したことにより、前年同期比12.4%減の750億円となりました。
<親会社の所有者に帰属する四半期利益>親会社の所有者に帰属する四半期利益は、税引前四半期利益の減少に加え、前年同期に米国税制改革による繰延税金資産・負債の再評価で法人税の一過性の減少が発生していたことにより、前年同期比26.6%減の565億円となりました。
報告セグメント別の売上収益の状況は以下のとおりです。
<心臓血管カンパニー>日本の公定価改定の影響に加え、一部の製品で愛鷹工場からの出荷遅延があったものの、ニューロバスキュラー事業が好調に推移した結果、心臓血管カンパニーの売上収益は前年同期比0.4%増の2,410億円となりました。
<ホスピタルカンパニー>ホスピタルシステム事業の輸液剤、スプレー式癒着防止材「アドスプレー」、解熱鎮痛剤「アセリオ」などが好調に推移したほか、アライアンス事業の製薬企業との提携ビジネスが拡大した結果、ホスピタルカンパニーの売上収益は前年同期比4.7%増の1,259億円となりました。
<血液システムカンパニー>アフェレシス治療製品は前年同期に米国で特需があったため、減収でしたが、血液センター向け製品の販売が日本と中南米で堅調に推移した結果、血液システムカンパニーの売上収益は前年同期比0.1%増の766億円となりました。
(2)財政状態の分析
資産合計は、508億円増加して11,298億円となりました。これは主に、生産能力増強のための設備投資及び新ITシステムへの投資等により、有形固定資産、のれん及び無形資産が324億円増加したことや、前期末から為替相場が米ドルに対して円安に推移した影響によるものです。
負債合計は、711億円減少して4,575億円となりました。これは主に転換社債型新株予約権付社債の転換により社債及び借入金が605億円減少したことによるものです。
資本合計は、1,219億円増加して6,724億円となりました。これは主に、転換社債型新株予約権付社債の転換による影響(転換に充当した自己株式の減少等)により651億円増加、為替相場の影響等により在外営業活動体の換算差額が205億円増加したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、575億円(前年同期は732億円の取得)となりました。税引前四半期利益は750億円、減価償却費及び償却費は326億円となりました。また、法人所得税の支払額は284億円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、482億円(前年同期は310億円の使用)となりました。子会社株式の取得による支出120億円、有形固定資産の取得による支出257億円、無形資産の取得による支出109億円が主な要因です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、197億円(前年同期は36億円の取得)となりました。配当金の支払額196億円が主な要因です。
以上の結果、現金及び現金同等物の当第3四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末より68億円減少して1,611億円となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本指針を定めております。その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は以下のとおりです。
1.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は経営支配権の異動を通じた企業活動や経済の活性化を否定するものではありません。また、大規模買付行為が開始された場合において、これを受け入れるかどうかは、原則として、当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えております。しかしながら、当社は、大規模買付行為又はこれに関する提案(以下「大規模買付行為等」といいます。)につきましては、当社株主の皆様が、当該大規模買付者の事業内容、事業計画、さらには過去の投資行動等から、当該大規模買付行為等の企業価値及び株主の皆様共同の利益への影響を慎重に判断する必要があると認識しています。そのためには、大規模買付者及び当社取締役会の双方から、当社株主の皆様に必要かつ十分な情報、意見、提案などの提供と、それらを検討するための必要かつ十分な時間が確保される必要があると考えます。
当社取締役会は、このような基本的な考え方に立ち、大規模買付行為等を行おうとする者に対しては、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保するため、大規模買付行為等の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を要求するほか、当社において適時適切な情報開示を行う等、金融商品取引法、会社法その他の法令及び定款の許容する範囲内において、適切と判断される措置を講じていきます。
2.基本方針の実現に資する取組み
1)当社の企業価値及び株主の皆様共同の利益向上に向けた取組み
①企業理念と経営の基本姿勢
当社は1921年の創業以来、「医療を通じて社会に貢献する」との企業理念のもと、日本の医療機器業界をリードする企業として、医療の進歩や安全性の向上とともに、企業価値及び株主の皆様共同の利益の向上に誠実に努めることを経営の基本方針としており、現在では、世界160カ国以上に高品質な医療機器を供給しております。
②具体的な取組み
先進国における高齢化と医療費抑制の動き、新興国における経済発展や人口増加など、世界の医療機器産業を取り巻く市場環境は転換期を迎えていますが、当社の参入領域は、今後も成長が期待できる領域であると考えております。例えば、カテーテルを用いた血管内治療は、治療の低侵襲化という流れに即して、心臓の血管だけではなく、脳や下肢など全身の血管に広がっています。また、血液の分野においては免疫疾患などアフェレシス治療の需要拡大に加え、細胞治療の拡大に伴う細胞プロセッシングへの期待も高まっています。さらに、ホスピタル分野では、医療事故や感染を防止するセーフティ化、薬剤イノベーションにあった投与システムへのニーズがますます高まっています。このような新たな市場ニーズを成長の機会として捉え、企業理念である医療を通じた社会への貢献を実現するべく、持続的かつ収益性のある成長を続けると同時に、医療現場のニーズに合致した製品開発でイノベーションを起こし、「世界で存在感のある企業」を目指してまいります。
2)当社の社会的使命
当社は医療機器のリーディングカンパニーとして、長年にわたって医療現場と信頼関係を築き、医療を通じて社会に貢献してまいりました。優れた製品やサービス・システムを高い品質で安定的に供給すること、そして、患者さんや医療従事者の視点に立ち、医療を取り巻く様々な社会的課題の解決に向けて積極的に挑戦することが、最も重要な当社の社会的責任であると考えています。このような考え方のもと、当社は引き続き、製品の供給や品質の確保において世界の医療供給体制の中で重要な役割を担い、医療現場に安全と安心を提供してまいります。
不適切な大規模買付行為等により、当社製品の供給や品質に問題が生じた場合、社会の人々の生命や健康に深刻な影響を及ぼす可能性も否定できません。そのような事態を招くことなく、社会と医療現場からの長年の信頼を維持向上させる安定的経営は、当社の企業価値・株主の皆様共同の利益にもかなうこととなります。
3)コーポレートガバナンスの強化
当社は、中長期での企業価値の向上、また、株主の皆様をはじめとしたステークホルダーへのアカウンタビリティの充実のため、コーポレート・ガバナンス体制の整備・強化が重要であることを認識しております。
取締役会の監査・監督機能の充実をはじめ、コーポレート・ガバナンスの一層の強化に繋げるとともに、それを通じて中長期での企業価値向上を図るため、監査等委員会設置会社の体制を採用しています。
当該目的のもと、全取締役11名中、独立した立場の社外取締役5名(うち監査等委員である社外取締役2名)を選任しております。加えて、経営の透明性と客観性を高めるため、コーポレート・ガバナンス委員会及び指名委員会を任意の機関として設置しております。コーポレート・ガバナンス委員会は、コーポレート・ガバナンス体制の充実、取締役・執行役員の報酬体系等について審議・助言を行います。独立社外取締役が委員の半数以上を占めるとともに委員長も務めています。指名委員会は、コーポレート・ガバナンスの観点から、取締役会にとって最重要の責務の一つである社長及び会長の後継者人事並びに取締役・執行役員の選任及び解任に関する事項について審議をします。独立社外取締役が委員の過半数を占めるとともに委員長も務めています。また、経営におけるリスクマネジメント及びコンプライアンスの体制整備並びに企業情報の適時適切な開示のため、リスク管理委員会及び内部統制委員会を設置しています。
3.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
上記2に記載した、当社の目標の実現に向けた成長戦略の着実な実行は、当社の企業価値及び株主の皆様共同の利益を確保・向上させるものであり、当社の基本方針に沿うものです。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、360億円です。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間(2018年4月1日~2018年12月31日)における医療市場では、各国で医療費抑制が進められる中、日本では4月に薬価・公定価改定が実施され、依然として先進国を中心に、財源の重点的・効率的な配分に向けて医療経済性へのニーズが高まっています。
このような環境の下、当社グループでは、「日本発のグローバル企業」として、トータルクオリティー(製品・供給・サービスなどを含めたトータルな質)においてワールドクラスの信頼を獲得し、世界の医療現場からトップブランドとして信頼されるメーカーとなることを中長期ビジョンとして掲げ、経営を推進しております。
当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりです。なお、2018年5月以降、一部の製品で愛鷹工場からの出荷遅延がありましたが、10月以降は出荷が安定し、販売も回復傾向にあります。
(単位:百万円)
| 前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 伸長率 (%) | 為替影響除く 伸長率(%) | |
| 売上収益 | 436,955 | 443,609 | 1.5 | 2.3 |
| 売上総利益 | 238,649 | 242,159 | 1.5 | 2.2 |
| 調整後営業利益 | 97,571 | 91,179 | △6.6 | △6.2 |
| 営業利益 | 86,569 | 78,474 | △9.4 | △8.4 |
| 税引前四半期利益 | 85,638 | 75,008 | △12.4 | - |
| 四半期利益 | 76,907 | 56,395 | △26.7 | - |
| 親会社の所有者に帰属する四半期利益 | 76,974 | 56,495 | △26.6 | - |
| (単位:百万円) | ||||
| 地域別売上収益 | 前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 伸長率 (%) | 為替影響除く 伸長率(%) |
| 日本 | 142,872 | 142,245 | △0.4 | △0.4 |
| 欧州 | 86,119 | 88,169 | 2.4 | 2.7 |
| 米州 | 126,290 | 129,677 | 2.7 | 4.1 |
| アジア他 | 81,671 | 83,517 | 2.3 | 4.1 |
| 海外計 | 294,082 | 301,364 | 2.5 | 3.7 |
| 合計 | 436,955 | 443,609 | 1.5 | 2.3 |
<売上収益>売上収益は、前年同期比1.5%増の4,436億円となりました。
日本では、ホスピタルカンパニーの外科領域、製薬企業との提携ビジネスであるアライアンス事業が好調に推移しましたが、心臓血管カンパニーにおいて、公定価改定の影響に加え、愛鷹工場での出荷遅延があったことにより、減収となりました。
海外では、愛鷹工場での出荷遅延の影響がありましたが、心臓血管カンパニーのニューロバスキュラー事業、ホスピタルカンパニーのアライアンス事業が好調に推移し、増収となりました。
<売上総利益>売上総利益は、売上収益の増加により、前年同期比1.5%増の2,422億円となりました。
<調整後営業利益>調整後営業利益は、販売費及び一般管理費、特に研究開発費が増加したことにより、前年同期比6.6%減の912億円となりました。
なお、調整後営業利益は、営業利益から買収に伴い取得した無形資産の償却費及び一時的な損益を調整した利益です。また、調整後営業利益は、セグメント利益と一致しており、当社グループの業績管理指標として用いています。
<営業利益>営業利益は、調整後営業利益の減少により、前年同期比9.4%減の785億円となりました。
<税引前四半期利益>税引前四半期利益は、前年同期の為替差益に対し、当第3四半期連結累計期間は為替差損を計上したことにより、前年同期比12.4%減の750億円となりました。
<親会社の所有者に帰属する四半期利益>親会社の所有者に帰属する四半期利益は、税引前四半期利益の減少に加え、前年同期に米国税制改革による繰延税金資産・負債の再評価で法人税の一過性の減少が発生していたことにより、前年同期比26.6%減の565億円となりました。
報告セグメント別の売上収益の状況は以下のとおりです。
| (単位:百万円) | |||||
| 報告セグメントの名称 | 前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 伸長率 (%) | 為替影響除く 伸長率(%) | |
| 心臓血管カンパニー | 売上収益 | 240,038 | 240,957 | 0.4 | 1.1 |
| (日本) | 40,548 | 35,373 | △12.8 | △12.8 | |
| (海外) | 199,490 | 205,584 | 3.1 | 3.9 | |
| ホスピタルカンパニー | 売上収益 | 120,231 | 125,869 | 4.7 | 5.0 |
| (日本) | 93,793 | 97,753 | 4.2 | 4.2 | |
| (海外) | 26,438 | 28,116 | 6.3 | 7.7 | |
| 血液システムカンパニー | 売上収益 | 76,510 | 76,591 | 0.1 | 2.1 |
| (日本) | 8,368 | 8,950 | 7.0 | 7.0 | |
| (海外) | 68,141 | 67,640 | △0.7 | 1.5 | |
<心臓血管カンパニー>日本の公定価改定の影響に加え、一部の製品で愛鷹工場からの出荷遅延があったものの、ニューロバスキュラー事業が好調に推移した結果、心臓血管カンパニーの売上収益は前年同期比0.4%増の2,410億円となりました。
<ホスピタルカンパニー>ホスピタルシステム事業の輸液剤、スプレー式癒着防止材「アドスプレー」、解熱鎮痛剤「アセリオ」などが好調に推移したほか、アライアンス事業の製薬企業との提携ビジネスが拡大した結果、ホスピタルカンパニーの売上収益は前年同期比4.7%増の1,259億円となりました。
<血液システムカンパニー>アフェレシス治療製品は前年同期に米国で特需があったため、減収でしたが、血液センター向け製品の販売が日本と中南米で堅調に推移した結果、血液システムカンパニーの売上収益は前年同期比0.1%増の766億円となりました。
(2)財政状態の分析
資産合計は、508億円増加して11,298億円となりました。これは主に、生産能力増強のための設備投資及び新ITシステムへの投資等により、有形固定資産、のれん及び無形資産が324億円増加したことや、前期末から為替相場が米ドルに対して円安に推移した影響によるものです。
負債合計は、711億円減少して4,575億円となりました。これは主に転換社債型新株予約権付社債の転換により社債及び借入金が605億円減少したことによるものです。
資本合計は、1,219億円増加して6,724億円となりました。これは主に、転換社債型新株予約権付社債の転換による影響(転換に充当した自己株式の減少等)により651億円増加、為替相場の影響等により在外営業活動体の換算差額が205億円増加したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、575億円(前年同期は732億円の取得)となりました。税引前四半期利益は750億円、減価償却費及び償却費は326億円となりました。また、法人所得税の支払額は284億円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、482億円(前年同期は310億円の使用)となりました。子会社株式の取得による支出120億円、有形固定資産の取得による支出257億円、無形資産の取得による支出109億円が主な要因です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、197億円(前年同期は36億円の取得)となりました。配当金の支払額196億円が主な要因です。
以上の結果、現金及び現金同等物の当第3四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末より68億円減少して1,611億円となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本指針を定めております。その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は以下のとおりです。
1.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は経営支配権の異動を通じた企業活動や経済の活性化を否定するものではありません。また、大規模買付行為が開始された場合において、これを受け入れるかどうかは、原則として、当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えております。しかしながら、当社は、大規模買付行為又はこれに関する提案(以下「大規模買付行為等」といいます。)につきましては、当社株主の皆様が、当該大規模買付者の事業内容、事業計画、さらには過去の投資行動等から、当該大規模買付行為等の企業価値及び株主の皆様共同の利益への影響を慎重に判断する必要があると認識しています。そのためには、大規模買付者及び当社取締役会の双方から、当社株主の皆様に必要かつ十分な情報、意見、提案などの提供と、それらを検討するための必要かつ十分な時間が確保される必要があると考えます。
当社取締役会は、このような基本的な考え方に立ち、大規模買付行為等を行おうとする者に対しては、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保するため、大規模買付行為等の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を要求するほか、当社において適時適切な情報開示を行う等、金融商品取引法、会社法その他の法令及び定款の許容する範囲内において、適切と判断される措置を講じていきます。
2.基本方針の実現に資する取組み
1)当社の企業価値及び株主の皆様共同の利益向上に向けた取組み
①企業理念と経営の基本姿勢
当社は1921年の創業以来、「医療を通じて社会に貢献する」との企業理念のもと、日本の医療機器業界をリードする企業として、医療の進歩や安全性の向上とともに、企業価値及び株主の皆様共同の利益の向上に誠実に努めることを経営の基本方針としており、現在では、世界160カ国以上に高品質な医療機器を供給しております。
②具体的な取組み
先進国における高齢化と医療費抑制の動き、新興国における経済発展や人口増加など、世界の医療機器産業を取り巻く市場環境は転換期を迎えていますが、当社の参入領域は、今後も成長が期待できる領域であると考えております。例えば、カテーテルを用いた血管内治療は、治療の低侵襲化という流れに即して、心臓の血管だけではなく、脳や下肢など全身の血管に広がっています。また、血液の分野においては免疫疾患などアフェレシス治療の需要拡大に加え、細胞治療の拡大に伴う細胞プロセッシングへの期待も高まっています。さらに、ホスピタル分野では、医療事故や感染を防止するセーフティ化、薬剤イノベーションにあった投与システムへのニーズがますます高まっています。このような新たな市場ニーズを成長の機会として捉え、企業理念である医療を通じた社会への貢献を実現するべく、持続的かつ収益性のある成長を続けると同時に、医療現場のニーズに合致した製品開発でイノベーションを起こし、「世界で存在感のある企業」を目指してまいります。
2)当社の社会的使命
当社は医療機器のリーディングカンパニーとして、長年にわたって医療現場と信頼関係を築き、医療を通じて社会に貢献してまいりました。優れた製品やサービス・システムを高い品質で安定的に供給すること、そして、患者さんや医療従事者の視点に立ち、医療を取り巻く様々な社会的課題の解決に向けて積極的に挑戦することが、最も重要な当社の社会的責任であると考えています。このような考え方のもと、当社は引き続き、製品の供給や品質の確保において世界の医療供給体制の中で重要な役割を担い、医療現場に安全と安心を提供してまいります。
不適切な大規模買付行為等により、当社製品の供給や品質に問題が生じた場合、社会の人々の生命や健康に深刻な影響を及ぼす可能性も否定できません。そのような事態を招くことなく、社会と医療現場からの長年の信頼を維持向上させる安定的経営は、当社の企業価値・株主の皆様共同の利益にもかなうこととなります。
3)コーポレートガバナンスの強化
当社は、中長期での企業価値の向上、また、株主の皆様をはじめとしたステークホルダーへのアカウンタビリティの充実のため、コーポレート・ガバナンス体制の整備・強化が重要であることを認識しております。
取締役会の監査・監督機能の充実をはじめ、コーポレート・ガバナンスの一層の強化に繋げるとともに、それを通じて中長期での企業価値向上を図るため、監査等委員会設置会社の体制を採用しています。
当該目的のもと、全取締役11名中、独立した立場の社外取締役5名(うち監査等委員である社外取締役2名)を選任しております。加えて、経営の透明性と客観性を高めるため、コーポレート・ガバナンス委員会及び指名委員会を任意の機関として設置しております。コーポレート・ガバナンス委員会は、コーポレート・ガバナンス体制の充実、取締役・執行役員の報酬体系等について審議・助言を行います。独立社外取締役が委員の半数以上を占めるとともに委員長も務めています。指名委員会は、コーポレート・ガバナンスの観点から、取締役会にとって最重要の責務の一つである社長及び会長の後継者人事並びに取締役・執行役員の選任及び解任に関する事項について審議をします。独立社外取締役が委員の過半数を占めるとともに委員長も務めています。また、経営におけるリスクマネジメント及びコンプライアンスの体制整備並びに企業情報の適時適切な開示のため、リスク管理委員会及び内部統制委員会を設置しています。
3.具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
上記2に記載した、当社の目標の実現に向けた成長戦略の着実な実行は、当社の企業価値及び株主の皆様共同の利益を確保・向上させるものであり、当社の基本方針に沿うものです。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、360億円です。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。