有価証券報告書-第73期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 16:25
【資料】
PDFをみる
【項目】
159項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国の通商政策を巡る不確実性の高まりや、中東地域をはじめとする不安定な国際情勢に起因する地政学的リスクによる景気減速の懸念が強まるなど、先行きは依然として不透明な状況が続きました。
当社グループの主力市場であるグローバルゲーミング市場においては、米国の通商政策や地政学的リスクによる大きな影響は見られず、北米地域のカジノホテル等向け需要が堅調に推移する一方で、欧州地域向けの販売は同地域の景気減速感に伴い引き続き弱含みで推移し、また、国内コマーシャル市場及び遊技場向機器市場においては、前期の新紙幣発行に伴う更新特需の反動が想定以上に大きく、顧客の設備投資に対する慎重な姿勢が見られました。
このような事業環境の下、グローバルゲーミング市場においては、北米地域を中心とした堅調な需要を背景に、紙幣識別機ユニットやプリンターユニット等の主力製品の販売拡大に取り組むとともに、収益性の高い製品・サービスの提供を通じて、当社グループの中核事業として収益力の最大化を図りました。
一方、海外コマーシャル市場においては、欧州地域を中心とした景気減速の影響により、大口顧客の在庫調整が継続したほか、積極的に新規市場開拓を進めている北中南米地域においては、案件は着実に増加しているものの、当期の業績への寄与は限定的であり、欧州地域での販売減少を補うには至りませんでした。
また、国内の各市場では、新紙幣発行に伴う特需の反動の影響が大きく、さらに遊技場向機器市場では、スマート遊技機の普及が当初想定を下回ったことも重なり、売上高は前期を大きく下回る状況となるなど、当期の業績は、事業セグメントごとの回復・成長の進捗に濃淡が見られる結果となりました。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,837百万円増加し52,222百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて976百万円減少し16,377百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて3,814百万円増加し35,845百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は31,557百万円(前連結会計年度比16.6%減)となり、営業利益は2,497百万円(前連結会計年度比49.2%減)、経常利益は3,525百万円(前連結会計年度比24.6%減)と、いずれも前期を下回りました。一方、第2四半期に固定資産売却益を特別利益として計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は4,692百万円(前連結会計年度比23.1%増)となりました。
なお、当連結会計年度の平均為替レートは、米ドル149.79円(前連結会計年度152.28円)、ユーロは169.58円(前連結会計年度164.45円)で推移いたしました。また、決算期末の時価評価に適用する期末日為替レートは、米ドル159.93円(前連結会計年度末149.53円)でありました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
⦅グローバルゲーミング⦆
北米地域における堅調な需要を背景に、ゲーミングマシン搭載用の紙幣識別機ユニット及びプリンターユニットの販売が増加した一方で、欧州地域向けの販売が減少したことなどから、セグメント売上高は21,471百万円(前連結会計年度比0.0%減)と微減となりました。利益面においては、当セグメントの主力市場である北米地域の売上増に伴い、セグメント利益は5,016百万円(前連結会計年度比14.8%増)となりました。
⦅海外コマーシャル⦆
当セグメントの主力である欧州地域向けの紙幣還流ユニットの販売が減少したことなどから、セグメント売上高は4,716百万円(前連結会計年度比17.4%減)となりました。利益面においては、北中南米地域向けの販売が僅かではあるものの増加傾向にあることから、セグメント損失は274百万円(前連結会計年度は566百万円の損失)と改善が見られました。
⦅国内コマーシャル⦆
流通・交通市場向けの紙幣還流ユニット等の主力製品の販売が減少したことなどから、セグメント売上高は2,089百万円(前連結会計年度比45.1%減)、セグメント損失は86百万円(前連結会計年度は1,147百万円の利益)となりました。
⦅遊技場向機器⦆
スマート遊技機の普及が当初の想定を下回ったことにより、スマート遊技機専用ユニット及び周辺機器の販売が減少したことから、セグメント売上高は3,278百万円(前連結会計年度比52.0%減)、セグメント損失は667百万円(前連結会計年度は1,437百万円の利益)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、4,280百万円増加し、21,738百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は5,876百万円(前連結会計年度は7,637百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益6,804百万円、棚卸資産の減少4,276百万円などにより資金が増加した一方、有形固定資産除売却益3,256百万円、仕入債務の減少915百万円、法人税等の支払額909百万円などにより資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、得られた資金は743百万円(前連結会計年度は390百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入5,107百万円、投資有価証券の売却による収入503百万円などにより資金が増加した一方、投資有価証券の取得による支出4,089百万円、有形固定資産の取得による支出933百万円などにより資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、支出した資金は3,143百万円(前連結会計年度は2,789百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出1,500百万円、配当金の支払額1,507百万円などにより資金が減少したことによるものであります。
また、これらのほかに、現金及び現金同等物に係る換算差額804百万円の資金の増加がありました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
グローバルゲーミング7,496,700116.9
海外コマーシャル3,080,71752.6
国内コマーシャル1,607,89750.7
遊技場向機器2,460,25061.4
合計14,645,56675.3

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.製品仕入実績
当連結会計年度の製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
グローバルゲーミング2,116,37263.6
海外コマーシャル763,96876.1
国内コマーシャル64,568118.1
遊技場向機器92,43142.8
合計3,037,34166.0

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
c.受注実績
当社グループの生産は、主として見込み生産によっているため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
グローバルゲーミング21,471,850100.0
海外コマーシャル4,716,62182.6
国内コマーシャル2,089,76754.9
遊技場向機器3,278,85648.0
合計31,557,09583.4

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
Aristocrat Technologies Inc.2,958,9597.84,329,86913.7

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,837百万円増加し、52,222百万円となりました。
流動資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,852百万円増加し、43,318百万円となりました。「現金及び預金」が1,848百万円、「有価証券」が3,688百万円それぞれ増加した一方、棚卸資産が4,092百万円減少いたしました。
固定資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,005百万円増加し、8,822百万円となりました。「投資有価証券」が2,682百万円増加した一方、東京本社事務所の売却などにより「有形固定資産」が1,453百万円減少いたしました。
繰延資産合計は、社債発行費の償却により、前連結会計年度末に比べて20百万円減少し、81百万円となりました。
流動負債合計は、前連結会計年度末に比べて522百万円減少し、7,545百万円となりました。「未払法人税等」が360百万円、契約負債の増加などにより「その他流動負債」が226百万円それぞれ増加した一方、「支払手形及び買掛金」が767百万円、借入金の返済により「1年内返済予定の長期借入金」が300百万円それぞれ減少いたしました。
固定負債合計は、前連結会計年度末に比べて454百万円減少し、8,831百万円となりました。「繰延税金負債」が542百万円増加した一方、借入金返済により「長期借入金」が1,200百万円減少いたしました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて3,814百万円増加し、35,845百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより「利益剰余金」が3,180百万円増加し、譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分等に伴い「自己株式」が281百万円減少した一方、有価証券の時価評価による「その他有価証券評価差額金」が400百万円増加いたしました。
b.経営成績
売上高は31,557百万円(前連結会計年度比16.6%減)となりました。ゲーミング市場では、北米地域のカジノホテル等向け需要が堅調に推移する一方で、欧州地域向けの販売は同地域の景気減速感に伴い引き続き弱含みで推移しました。また、海外のコマーシャル市場においては、欧州地域を中心とした景気減速の影響により、同地域の顧客の在庫調整が継続しました。国内コマーシャル及び遊技場向機器市場では、新紙幣発行に伴う特需の反動の影響が大きく、さらに遊技場向機器市場ではスマート遊技機の普及が当初想定を下回ったことも重なり、前年度を大きく下回る状況となりました。
売上原価は、18,683百万円(前連結会計年度比16.9%減)となり、売上原価率は、前連結会計年度比0.2ポイント減少し、59.2%となりました。
売上総利益は12,873百万円(前連結会計年度比16.1%減)となりました。
販売費及び一般管理費は10,376百万円(前連結会計年度比0.5%減)となりました。
営業利益は2,497百万円(前連結会計年度比49.2%減)となりました。
営業外収益は円安の進行に伴う為替差益の計上などにより、1,180百万円となりました。
営業外費用は支払利息の計上などにより152百万円となりました。
経常利益は3,525百万円(前連結会計年度比24.6%減)となりました。
税金等調整前当期純利益は第2四半期に固定資産売却益を特別利益として計上したことから、6,804百万円(前連結会計年度比41.8%増)となりました。
法人税等合計は、2,112百万円となりました。繰延税金負債の計上に伴い、法人税等調整額875百万円を計上いたしました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、4,692百万円(前連結会計年度比23.1%増)となりました。
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッ
シュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金用途については、顧客への当社製品の安定供給を第一とした事業活動に要する運転資金のほかに、生産用金型やものづくりの機能強化を主とした設備投資資金が必要であります。その資金確保については、自己資金ならびに金融機関からの借入金を基本としており、企業買収などの投資については、自己資金や金融機関からの借入金のほか、資本調達などによって資金を確保しております。
当連結会計年度末の有利子負債残高はリース債務を含めて9,572百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,287百万円減少いたしました。これは主に、リース債務が増加した一方、銀行借入を返済したことによるものです。
e.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2028年度(2029年3月期)を最終年度とする中期経営計画「JCM Global Vision 2032~Next Growth Stage~」(「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載)を策定しており、当該計画の目標を達成するための主な経営指標は以下のとおりです。
・主な経営指標
・売上高(CAGR):10%(2025年度~2028年度)
・営業利益率:10%(2028年度)
・ROE:8%(2028年度)
・海外コマ―シャル事業売上高比率:38%(2028年度)※2025年度:15%

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。