有価証券報告書-第56期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/25 10:02
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績
当連結会計年度における世界経済は、地域差はあるものの緩やかな回復傾向を示した一方、各国の金融・貿易政策動向の不確実性、中国経済の今後の見通しへの懸念、地政学リスクの高まり等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの業績に影響を及ぼす半導体業界は、生成AI関連が引き続き好調に推移し、メモリー及びロジック製品の需要が増加したことを受け、設備投資が拡大しております。
Semiconductor Equipment and Materials International(SEMI)は最先端及び成熟ロジック、先進パッケージング、広帯域幅メモリーの生産能力拡大に向けた投資の増加等により2024年の世界半導体製造装置販売額が過去最高額の1,170億米ドル(前年比10.0%増)に達したと発表しました。
このような状況下、当社グループは企業価値の拡大を目指し、2023年11月に策定した中期経営計画『Together Toward Transformation 26(TTT-26)』の達成に向け、①収益性の向上、②資本効率化、③財務最適化、株主還元、④社会的価値創出に注力し、半導体・製薬業界へのアプローチ強化やエンジニアリングプロセスの改革を実行し、生産性・収益性の向上を図るとともに、サステナビリティ経営の実現に向けて各種施策に取り組んでまいりました。
この結果、受注高は94,531百万円(前期比32.7%増)、売上高は96,359百万円(同32.0%増)、営業利益は15,372百万円(同44.4%増)、経常利益は13,399百万円(同23.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,199百万円(同27.8%増)となり、売上、利益ともに過去最高水準を達成いたしました。
受注高
当社グループの主要顧客である半導体関連企業の設備投資は引き続き旺盛であり、受注高は過去最高水準となりました。中期経営計画において「半導体製造拠点の分散化への対応」を営業戦略として掲げており、新規現地法人設立など東南アジア・インド等への拡販に注力したことにより、新規取引先からの受注も獲得することができました。
売上高
水処理装置については、受注済み大型水処理装置の工事が順調に進捗するとともに各地域の受注が堅調に推移したこと等により、売上高は78,767百万円(前期比36.7%増)となりました。また、メンテナンス及び消耗品についても、半導体関連企業を中心に受注が堅調に推移し、売上高は15,537百万円(同19.9%増)となりました。一方、その他の事業については、海外の大型半導体製造装置向け配管材料の売上が一巡したこと等により、売上高は2,055百万円(同16.5%減)となりました。
利益
利益面については、米国及び日本の大型水処理装置をはじめ、各地域の工事が順調に進捗し大幅増収となったこと等により、営業利益以下の各段階利益で前期を大幅に上回りました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
日本
受注済み国内大型水処理装置の工事が順調に進捗したことにより、売上高は26,523百万円(前期比51.2%増)となりました。営業利益については高採算大型案件の寄与等により4,009百万円(同138.9%増)となり、大幅な増収増益となりました。
韓国
メンテナンス及び消耗品の受注が堅調に推移した一方、前期までの大型水処理装置案件の反動により、売上高は3,223百万円(同38.6%減)、営業利益は320百万円(同83.0%減)となりました。
中国
水処理装置の工事が順調に進捗したことにより、売上高は9,949百万円(同39.1%増)となりました。営業利益については水処理装置の利益改善等により993百万円(同70.8%増)となりました。
台湾
メンテナンス及び消耗品の受注が堅調に推移した一方、前期までの大型水処理装置案件の反動により、売上高は4,291百万円(同54.3%減)、営業利益は1,552百万円(同47.4%減)となりました。
米国
受注済み大型水処理装置の工事が順調に進捗したことに加え、追加工事を受注したこと等により、売上高は52,371百万円(同55.4%増)、営業利益は8,497百万円(同139.5%増)と大幅な増収増益となりました。
その他
当連結会計年度において、中期経営計画「TTT-26」の実現に向け、営業戦略で掲げた「半導体製造拠点の分散化への対応」として、昨今半導体投資が活発なシンガポールへの営業強化及び東南アジア地域への事業展開を目的に、シンガポールに野村マイクロ・サイエンス Singapore Pte. Ltd.を新たに設立いたしました。なお、当連結会計年度においては営業活動を開始していないため、売上高及び営業利益の計上はありません。
②財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比65.4%増の116,783百万円、自己資本比率は31.2%となっております。
流動資産
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ43,485百万円増の108,990百万円(前期比66.4%増)となりました。主な要因は、契約資産の増加額が41,781百万円となったこと等によるものであります。
当連結会計年度末の流動資産の主な内訳は、契約資産71,193百万円、現金及び預金17,330百万円等であります。
固定資産
当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ2,694百万円増の7,792百万円(同52.9%増)となりました。主な要因は、リース資産(純額)の増加額が1,023百万円、機械装置及び運搬具(純額)の増加額が897百万円、繰延税金資産の増加額が709百万円となったこと等によるものであります。
当連結会計年度末の固定資産の主な内訳は、土地1,246百万円、機械装置及び運搬具(純額)1,199百万円、建物及び構築物(純額)1,154百万円、リース資産(純額)1,038百万円等であります。
流動負債
当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ37,613百万円増の78,894百万円(同91.1%増)となりました。主な要因は、短期借入金の増加額が29,777百万円、契約負債の増加額が3,752百万円、未払法人税等の増加額が2,293百万円となったこと等によるものであります。
当連結会計年度末の流動負債の主な内訳は、短期借入金52,158百万円等であります。
固定負債
当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ476百万円増の874百万円(同119.8%増)となりました。主な要因は、リース債務の増加額が489百万円となったこと等によるものであります。
当連結会計年度末の固定負債の主な内訳は、リース債務497百万円、役員退職慰労引当金222百万円等であります。
純資産
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ8,089百万円増の37,013百万円(同28.0%増)となりました。主な要因は、利益剰余金の増加額が7,639百万円、資本剰余金の増加額が564百万円となったこと等によるものであります。
当連結会計年度末における報告セグメントごとの資産、負債の金額は、次のとおりであります。
(単位:千円)
日本韓国中国台湾米国その他合計
セグメント資産32,108,0321,639,5408,479,8124,055,46070,444,55455,740116,783,140
セグメント負債68,793,311459,6165,096,659912,1934,507,422-79,769,204

③キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べて4,679百万円増加し、当連結会計年度末には16,539百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、20,202百万円(前期は18,662百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益13,399百万円、棚卸資産の減少額8,216百万円、契約負債の増加額3,803百万円、その他の負債の増加額941百万円となった一方で、売上債権の増加額46,946百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、2,742百万円(前期は386百万円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,103百万円、定期預金の預入による支出508百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、27,178百万円(前期は17,451百万円の獲得)となりました。これは主に、配当金の支払額2,530百万円となった一方で、短期借入れによる収入29,991百万円等によるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりであります。
当社グループでは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。当連結会計年度末において、主要取引金融機関と総額16,192百万円の当座貸越契約及び貸出コミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高4,311百万円、借入未実行残高11,880百万円)。
(契約債務)
2025年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
年度別要支払額(千円)
契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超
短期借入金52,158,20052,158,200---
リース債務1,045,041547,338217,12892,958187,615

当社グループの第三者に対する保証は、関係会社の借入金に対する債務保証であります。保証した借入金等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社が代わりに弁済する義務があり、2025年3月31日現在の債務保証額は、3,554百万円であります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、受注した超純水製造装置及び排水処理装置の据付工事につきまして、当社グループの基準をクリアした施工技術と安定的な施工能力を有する協力工事会社に全て外注しており、生産実績がないため、記載しておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績を事業の種類別に示すと、次のとおりであります。
事業の種類別の名称受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)
水処理装置事業(千円)92,476,457134.440,770,76495.7
その他の事業(千円)2,055,43083.5--
合計(千円)94,531,888132.740,770,76495.7

(注)金額は、販売価格によっており、事業間の内部振替前の数値によっております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業の種類別に示すと、次のとおりであります。
事業の種類別の名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
水処理装置事業(千円)94,304,521133.7
その他の事業(千円)2,055,43083.5
合計(千円)96,359,952132.0

(注)1.事業間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
SAMSUNG AUSTIN SEMICONDUCTOR,L.L.C.33,691,97046.152,436,74054.4

3.当連結会計年度の水処理装置事業の売上の内訳は次のとおりであります。
区分当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
水処理装置(千円)78,767,204136.7
メンテナンス等(千円)15,537,316119.9
合計(千円)94,304,521133.7

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、見積りや仮定によることが必要になります。経営者は、過去の実績や状況及び現在入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点でもっとも合理的と考えられる見積りや仮定を継続的に採用しております。当社グループが採用しております会計方針のうち、重要となる事項につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.収益及び費用の認識
当社グループは、工事契約に関して、財又はサービスに対する支配が顧客に一定の期間にわたり移転する場合には、財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しており、工事収益の総額、工事原価総額並びに決算日における履行義務の充足に係る進捗度の見積りを行っております。当該進捗度の見積りは発生原価に基づくインプット法によっており、毎月のコスト会議にて進捗管理を行っております。工事収益の総額は契約金額を収益総額としておりますが、工事の進捗途上において顧客との新たな合意によって契約の変更が行われることがあり、その変更金額が決定していない場合は、事業環境、施工状況、発注者との協議状況等を踏まえ、対価に関する不確実性がその後に解消される際に、認識した収益の累計額に著しい減額が生じない可能性が高い範囲でのみ収益総額を合理的に見積っております。工事原価総額の見積りは、急激な原材料の価格変動や技術的な要素、仕様の変更、顧客からの要請への対応、外注先による工事遅延等の工事契約を取り巻く外部環境の変化により不確実性を伴っております。当初予想と実績に乖離が生じた場合には想定した利益を確保できない可能性があります。
b.工事損失引当金
当社グループは、受注工事に係る将来の損失に備えるため、次期繰越工事のうち損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積ることができる工事について、損失見込額を工事損失引当金として計上しております。工事原価総額の見積りは、毎月のコスト会議による進捗管理を行っておりますが、将来の工事原価の見積りは、急激な原材料の価格変動や技術的な要素、仕様の変更、顧客からの要請への対応、外注先による工事遅延等の工事契約を取り巻く外部環境の変化による不確実性を伴っております。損失見込み額については現在入手可能な情報を基に適切に見積りを行っておりますが、見積りと実績が異なった場合、将来の損益に影響を与える可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容
経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容については、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。

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