訂正有価証券報告書-第50期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2020/06/24 9:05
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善が続くなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、中国をはじめとするアジア新興国及びヨーロッパ経済の先行き、米中間の通商問題の動向が懸念されるなど、先行き不透明な状況が続きました。
当社グループの業績に影響を及ぼす半導体業界は、Semiconductor Equipment and Materials International(SEMI)が発表した世界半導体製造装置統計によると、2018年の半導体製造装置総販売額は、データセンター向け投資の一服、スマートフォン販売の伸び悩み等からDRAMなどのメモリー価格が下落したものの、過去最高の64,530百万ドル、前年比14%の増加となりました。地域別では、韓国が17,710百万ドルと前年に引き続き世界最大市場となり、中国は前年比59%増の13,110百万ドルと台湾を抜き初めて世界第2位の市場となりました。
また、フラットパネルディスプレイ市場の設備投資は、大型ディスプレイの供給過剰等による市況悪化から投資計画の延期が見られたものの、中国においては政府主導による大型投資が継続いたしました。
このような状況下、当社グループは海外では半導体・液晶関連企業、国内では製薬・半導体関連企業向けに積極的な営業活動を展開し、引き続き半導体関連企業の設備投資が旺盛な韓国、中国市場を中心に受注獲得に努めてまいりました。加えて、2018年8月には、ベトナム社会主義共和国における超純水製造装置の受注活動並びに施工、販売、メンテナンス及び消耗品の販売を目的として同国内に野村マイクロ・サイエンス(Vietnam)Co.,Ltd(当社100%出資)を設立し、ベトナムに進出した韓国の液晶関連企業から超純水製造装置を受注いたしました。
一方、2013年に参画した中国貴州省における浄水並びに汚水処理事業については、現地地方政府からの出資持分譲受の申し入れに応じ、2018年11月に出資持分全部を譲渡いたしました。
これらの事業活動により、水処理装置については国内の半導体関連企業及び韓国、中国、台湾の半導体・液晶関連企業から受注した水処理装置の工事が進捗したことから、売上高は16,203百万円(前期比28.0%増)となり、メンテナンス及び消耗品については、メンテナンス実施時期の延期等により受注が減少したことから、売上高は7,461百万円(同6.7%減)となり、その他の事業については台湾を中心にPVDF配管材料の受注が増加したこと等により、売上高は1,467百万円(同53.6%増)となりました。
利益面については、水処理装置の売上構成比が上がったことにより売上総利益率が2.8ポイント低下したため、売上総利益及び営業利益が金額ベースで前期とほぼ同水準となりましたが、営業外収益に為替差益を計上したこと、及び特別利益に関係会社出資金売却益を計上したこと等により、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は増益となりました。
以上の結果、売上高は25,131百万円(同16.3%増)、営業利益は1,213百万円(同2.2%減)、経常利益は1,235百万円(同9.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,030百万円(同2.6%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
日本
国内の製薬・半導体関連企業及び韓国、中国の半導体・液晶関連企業から受注した超純水製造装置の工事が進捗したことにより、売上高は13,983百万円(前期比3.5%増)となりましたが、一部の低採算工事の進捗等により、営業利益は513百万円(同39.0%減)となりました。
アジア
韓国、中国、台湾の半導体・液晶関連企業から受注した超純水製造装置及び排水処理装置、並びにベトナムに進出した韓国の液晶関連企業から受注した超純水製造装置の工事が進捗したこと等により、売上高は11,052百万円(同43.1%増)となり、営業利益は708百万円(同120.3%増)となりました。
アメリカ
半導体関連企業への消耗品販売が減少したことにより、売上高は95百万円(同74.0%減)、営業損失は8百万円(前期は76百万円の営業利益)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、売上債権の減少4,101百万円となった一方で、短期借入金の返済による支出2,225百万円等により、前連結会計年度末に比べ1,803百万円増加し、当連結会計年度末には5,450百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、3,579百万円(前期は1,964百万円の使用)となりました。これは主に、売上債権の減少4,101百万円となった一方で、仕入債務の減少874百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は、505百万円(前期は1,110百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入1,494百万円となった一方で、定期預金の預入による支出821百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2,205百万円(前期は2,160百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出2,225百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、受注した超純水製造装置及び排水処理装置の据付工事につきまして、当社グループの基準をクリアした施工技術と安定的な施工能力を有する協力工事会社に全て外注しており、生産実績がないため、記載しておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績を事業の種類別に示すと、次のとおりであります。
事業の種類別の名称受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)
水処理装置事業(千円)25,214,454104.09,809,666118.8
その他の事業(千円)1,467,066153.6--
合計(千円)26,681,520105.89,809,666118.8

(注)1.金額は、販売価格によっており、事業間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業の種類別に示すと、次のとおりであります。
事業の種類別の名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
水処理装置事業(千円)23,664,784114.6
その他の事業(千円)1,467,066153.6
合計(千円)25,131,850116.3

(注)1.事業間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
三星エンジニアリング(株)459,3382.13,759,64415.0
SK Siltron Co.,Ltd.53,1390.23,483,67413.9
三星電子(株)1,321,7256.12,943,97411.7
AU Optronics Corporation2,297,64610.61,321,3365.3
LG-Hitachi Water Solutions Co.,Ltd2,407,77411.11,290,5835.1
Innotron Memory Co.,Ltd3,215,90314.91,027,7284.1

3.当連結会計年度の水処理装置事業の売上の内訳は次のとおりであります。
区分当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
水処理装置(千円)16,203,209128.0
メンテナンス等(千円)7,461,57593.3
合計(千円)23,664,784114.6

4.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、見積りや仮定によることが必要になります。経営者は、過去の実績や状況及び現在入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点でもっとも合理的と考えられる見積りや仮定を継続的に採用しております。当社グループが採用しております会計方針のうち、重要となる事項につきましては、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「重要な会計方針」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
売上高は、水処理装置が16,203百万円(前期比3,548百万円増)、メンテナンス及び消耗品が7,461百万円(同531百万円減)、その他の事業が1,467百万円(同511百万円増)となり、合計で25,131百万円(同3,528百万円増)となりました。
(営業費用、営業利益)
水処理装置が増収となった一方、メンテナンス等が減収となったことにより、売上総利益率が前期比2.8ポイント低下し、売上総利益は4,336百万円(同3百万円減)となりました。
また、販売費及び一般管理費が人件費の増加を中心に0.8%増加の3,123百万円となったことから、営業利益は1,213百万円(同26百万円減)となりました。
(営業外損益、経常利益)
前連結会計年度に計上していた為替差損が、当連結会計年度は為替差益に転じたことから、経常利益は1,235百万円(同104百万円増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は特別利益に関係会社出資金売却益を計上したこと等により、1,030百万円(同25百万円増)となりました。
(3)当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比13.9%減の19,034百万円、自己資本比率は50.1%となっております。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
①流動資産
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ2,218百万円減少の15,405百万円(前期比12.6%減)となりました。主な要因は、現金及び預金の増加1,144百万円となった一方、受取手形及び売掛金の減少3,796百万円等によるものであります。
当連結会計年度末の流動資産の主な内訳は、現金及び預金6,245百万円、受取手形及び売掛金6,393百万円等であります。
②固定資産
当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ843百万円減少の3,628百万円(同18.9%減)となりました。主な要因は、建設仮勘定の減少969百万円となったこと等によるものであります。
当連結会計年度末の固定資産の主な内訳は、建物及び構築物(純額)517百万円、土地1,042百万円等であります。
③流動負債
当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ3,856百万円減少の8,936百万円(同30.1%減)となりました。主な要因は、短期借入金の減少が2,162百万円、支払手形及び買掛金の減少が999百万円となったこと等によるものであります。
当連結会計年度末の流動負債の主な内訳は、支払手形及び買掛金2,578百万円、短期借入金3,986百万円等であります。
④固定負債
当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ32百万円増加の549百万円(同6.2%増)となりました。主な要因は、役員退職慰労引当金の増加が24百万円となったこと等によるものであります。
当連結会計年度末の固定負債の主な内訳は、役員退職慰労引当金270百万円、長期未払金150百万円等であります。
⑤純資産
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ762百万円増加の9,548百万円(同8.7%増)となりました。主な要因は、利益剰余金の増加が848百万円となったこと等によるものであります。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、主要顧客企業である半導体及び液晶関連産業の設備投資動向により、需要の変動が避けられない状況にあります。また、近年では半導体及び液晶パネルの価格下落に伴う事業採算の悪化から、投資競争の激化とも相俟って、事業の選択と集中による半導体及び液晶メーカーの優劣が鮮明となりつつあり、当社グループの経営成績は、主要顧客企業の競争力に影響を受ける可能性があります。
(5)経営戦略の現状と見通し
当社グループといたしましては、これらの状況を踏まえて、顧客ニーズへのきめ細かな対応を通じて、競争力の高い販売先を確保するとともに、営業力の強化及び受注採算の維持・改善が重要な経営課題であると認識しております。
加えて、今後の受注拡大を図るためには、継続的な研究開発による競合他社との差別化、新商品の開発を強化するとともに、優秀な人材の確保と育成が急務となっております。
また、当社グループの海外売上高比率は概ね60%となっており、その地域も韓国・台湾を中心とするエリアから、中国・アメリカ等へと広域化していることから、顧客満足の向上による継続的な受注と迅速な対応を実現させるためには、広域化した現場管理を担う技術者の確保と人材育成が重要であると認識しております。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、(1)経営成績等の状況の概要、②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
②契約債務
2019年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
年度別要支払額(千円)
契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超
短期借入金3,986,3273,986,327---
リース債務49,53211,13321,47515,6991,223

当社グループの第三者に対する保証は、関係会社の借入金に対する債務保証であります。保証した借入金等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社が代わりに弁済する義務があり、2019年3月31日現在の債務保証額は、2,093百万円であります。
③財務政策
当社グループでは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。
当連結会計年度末において、主要取引金融機関と総額7,185百万円の当座貸越契約及び貸出コミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高3,410百万円、借入未実行残高3,774百万円)。
(7)経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境、顧客ニーズ及び入手可能な情報に基づき、最善な経営方針を立案するよう努めており、アジアの純水市場でリーディング・カンパニーの地位に立つことを中長期的な目標としております。
しかしながら、水処理装置の中心である超純水装置は、既述のとおり主要顧客企業である半導体及び液晶関連産業の設備投資動向により需要の変動が避けられないことに加え、近年では半導体及び液晶パネル価格の下落に伴う事業採算の悪化から、事業の選択と集中による半導体及び液晶メーカーの優劣が鮮明になっているため、今後も持続的な成長が見込まれる韓国、中国及び台湾を中心とするアジアでの競争力強化、並びに超純水以外の一般水処理の強化及び当社グループの事業領域の拡大、周辺ビジネスの展開による長期安定収益の確保が不可欠であると認識しております。
また、顧客の環境に対するニーズを的確に捉え、環境関連分野を強化することが急務であるとの認識から、これまでに培ってきた超純水に関する技術・ノウハウを活かし、半導体及び液晶周辺事業に関わるRSシリーズ(レジスト剥離剤)、金属除去フィルター等超純水製造装置以外の商品の市場投入に加え、環境に配慮した高付加価値製品の市場投入、機能水装置の拡販に積極的に取り組んでいく所存であります。
この観点から、アジアを中心とした海外と国内の拠点展開により営業力の強化を図っており、併せて優秀な人材の確保と育成による同業他社との差別化が急務であると認識しております。

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