四半期報告書-第152期第1四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)
(1)経営成績の状況の分析
業績の状況
当グループの当第1四半期連結累計期間の業績は次のとおりです。
売上収益は、エネルギーセクター及びインダストリーセクターが増収になったものの、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響や日立化成㈱株式売却による減収等により、前年同期に比べて22%減少し、1兆5,942億円となりました。
売上原価は、前年同期に比べて21%減少し、1兆1,794億円となり、売上収益に対する比率は、前年同期に比べて1%増加し、74%となりました。売上総利益は、前年同期に比べて24%減少し、4,148億円となりました。
販売費及び一般管理費は、前年同期に比べて15%減少し、3,564億円となり、売上収益に対する比率は、前年同期に比べて1%増加して22%となりました。
調整後営業利益(売上収益から、売上原価並びに販売費及び一般管理費の額を減算して算出した指標。)は、減収に伴い、ライフセクター、日立建機及び日立金属等が減益となったことにより、前年同期に比べて660億円減少し、583億円となりました。
その他の収益は、日立化成㈱株式売却による事業再編等利益の計上等により、前年同期に比べて2,405億円増加して2,841億円となり、その他の費用は、前年同期に比べて136億円増加して151億円となりました。
金融収益(受取利息を除く)は、前年同期に比べて1億円減少して22億円となり、金融費用(支払利息を除く)は、前年同期に比べて26億円減少して7億円となりました。
持分法による投資損益は、前年同期に比べて55億円減少し、115億円の利益となりました。
これらの結果、EBIT(受取利息及び支払利息調整後税引前四半期利益。継続事業税引前四半期利益から、受取利息の額を減算し、支払利息の額を加算して算出した指標。)は、前年同期に比べて1,579億円増加し、3,404億円となりました。
受取利息は、前年同期に比べて13億円減少して36億円となり、支払利息は、前年同期に比べて12億円減少して43億円となりました。
継続事業税引前四半期利益は、前年同期に比べて1,578億円増加し、3,397億円となりました。
法人所得税費用は、前年同期に比べて716億円増加し、1,128億円となりました。
非継続事業四半期損失は、前年同期と同水準の3億円となりました。
四半期利益は、前年同期に比べて862億円増加し、2,264億円となりました。
非支配持分に帰属する四半期利益は、日立ハイテク及び日立化成の再編や日立建機及び日立金属の業績悪化等により、前年同期に比べて166億円減少し、32億円となりました。
これらの結果、親会社株主に帰属する四半期利益は、前年同期に比べて1,029億円増加し、2,232億円となりました。
セグメントごとの業績の状況
セグメントごとに業績の状況を概観すると次のとおりです。各セグメントの売上収益は、セグメント間内部売上収益を含んでいます。なお、当第1四半期連結累計期間の期首より、日立ハイテクをライフセグメントに統合し、また、日立化成を廃止しており、比較する前年同期の数値も新区分に組み替えています。
(IT)
売上収益は、COVID-19の影響や、前年同期にフロントビジネス及びサービスプラットフォーム事業が一過性対応により好調に推移していたこと等により、前年同期に比べて7%減少し、4,301億円となりました。
調整後営業利益は、コスト構造の改善により収益性は改善したものの、売上収益の減少等により、前年同期に比べて19億円減少し、382億円となりました。
EBITは、調整後営業利益の減少や、前年同期に旧生産拠点である土地の売却益を計上していたこと等により、前年同期に比べて54億円減少し、380億円となりました。
(エネルギー)
売上収益は、原子力事業及びエネルギー事業共に堅調に推移したこと等により、前年同期に比べて3%増加し、744億円となりました。
調整後営業利益は、売上収益の増加や固定費の圧縮等により、前年同期に比べて15億円増加し、20億円となりました。
EBITは、持分法利益の減少等により、前年同期に比べて32億円減少し、30億円となりました。
(インダストリー)
売上収益は、COVID-19の影響があったものの、JR Technology Group, LLC買収の影響等により、前年同期に比べて4%増加し、1,658億円となりました。
調整後営業利益は、売上収益の増加等により、前年同期に比べて3億円増加し、17億円となりました。
EBITは、調整後営業利益の増加に加え、土地売却益の計上等により、前年同期に比べて22億円増加し、44億円となりました。
(モビリティ)
売上収益は、ビルシステム事業は事業拡大により増収となったものの、COVID-19の影響に加え、為替影響等により、前年同期に比べて11%減少し、2,482億円となりました。
調整後営業利益は、ビルシステム事業は売上収益の増加や原価低減等により増益となったものの、鉄道システム事業が売上収益の減少等によって減益となったこと等により、前年同期に比べて7億円減少し、191億円となりました。
EBITは、前年同期においてAgility Trains West (Holdings) Limited株式の売却益を計上していたこと等により、前年同期に比べて225億円減少し、200億円となりました。
(ライフ)
売上収益は、Chassis Brakes International B.V.買収の影響や半導体製造装置の販売増加等はあったものの、COVID-19の影響等によって減収となり、前年同期に比べて19%減少し、4,036億円となりました。
調整後営業利益は、売上収益の減少等により、前年同期に比べて215億円減少し、18億円となりました。
EBITは、調整後営業利益の減少等により、前年同期に比べて257億円悪化し、17億円の損失となりました。
(日立建機)
売上収益は、COVID-19の影響や為替影響等により、前年同期に比べて27%減少し、1,701億円となりました。
調整後営業利益は、コスト削減等による収益性改善があったものの、売上収益の減少等により、前年同期に比べて199億円減少し、26億円となりました。
EBITは、調整後営業利益の減少等により、前年同期に比べて200億円減少し、24億円となりました。
(日立金属)
売上収益は、COVID-19の影響による自動車向け製品の需要減少等により、前年同期に比べて34%減少し、1,547億円となりました。
調整後営業損益は、売上収益の減少等により、前年同期に比べて127億円悪化し、72億円の損失となりました。
EBITは、調整後営業利益の減少等により、前年同期に比べて118億円悪化し、66億円の損失となりました。
(その他)
売上収益は、前年同期に比べて8%減少し、985億円となりました。調整後営業利益は、前年同期に比べて17億円減少し、16億円となり、EBITは、前年同期に比べて3億円減少し、44億円となりました。
国内・海外売上収益の状況
国内売上収益は、インダストリーセクターが増収となったものの、ライフセクターの減収や日立化成㈱株式売却による減収等により、前年同期に比べて15%減少し、8,180億円となりました。
海外売上収益は、エネルギーセクター及びインダストリーセクターが増収となったものの、日立化成㈱株式売却による減収に加え、北米における日立金属及びライフセクターの減収、欧州におけるモビリティセクター及び日立建機の減収、アジアにおける日立建機の減収や、その他の地域における日立建機の減収等より、前年同期に比べて27%減少し、7,762億円となりました。
この結果、売上収益に占める海外売上収益の比率は、前年同期に比べて3%減少し、49%となりました。
(2)財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
流動性と資金の源泉
当第1四半期連結累計期間において、流動性の維持及び資金の確保の方針、資金管理の効率の改善に向けた取組み並びに資金の源泉及び資金調達の考え方に重要な変更はありません。
キャッシュ・フロー
(営業活動に関するキャッシュ・フロー)
四半期利益は前年同期に比べて862億円増加しました。買入債務の増減による支出が前年同期に比べて257億円増加した一方、売上債権及び契約資産の増減による収入が前年同期に比べて1,151億円増加し、棚卸資産の増減による支出が前年同期に比べて276億円減少したことに加え、法人所得税の支払いが314億円減少したこと等により、営業活動に関するキャッシュ・フローの収入は、前年同期に比べて749億円増加し、1,537億円となりました。
(投資活動に関するキャッシュ・フロー)
固定資産関連の純投資額(注1)が前年同期に比べて299億円減少して620億円の支出となったこと、有価証券及びその他の金融資産(子会社及び持分法で会計処理されている投資を含む)の売却による収入が日立化成㈱株式の売却等により前年同期に比べて3,962億円増加したこと、有価証券及びその他の金融資産(子会社及び持分法で会計処理されている投資を含む)の取得による支出が前年同期に比べて205億円減少したこと等により、投資活動に関するキャッシュ・フローは、前年同期の1,051億円の支出に対して、3,574億円の収入となりました。
(注)1.有形固定資産の取得及び無形資産の取得の合計額から、有形固定資産及び無形資産の売却を差し引いた額。
(財務活動に関するキャッシュ・フロー)
非支配持分株主からの子会社持分取得による支出が㈱日立ハイテク株式の取得等により前年同期に比べて4,289億円増加したものの、短期借入金の増減による収入が前年同期に比べて8,282億円増加したことに加え、長期借入債務の純支出額(注2)が前年同期に比べて485億円減少したこと等により、財務活動に関するキャッシュ・フローの収入は、前年同期に比べて4,537億円増加し、5,266億円となりました。
(注)2.長期借入債務による調達から償還を差し引いた額。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物は、前年度末に比べて1兆387億円増加し、1兆8,510億円となりました。また、営業活動に関するキャッシュ・フローと投資活動に関するキャッシュ・フローを合わせた所謂フリー・キャッシュ・フローは、前年同期に比べて5,375億円増加し、5,112億円の収入となりました。
資産、負債及び資本
当グループの当第1四半期連結累計期間末の資産、負債及び資本の状況は次のとおりです。
総資産は、日立化成㈱株式売却による資産の減少に加え、売上債権がCOVID-19の影響による売上収益の減少や債権の回収に努めたこと等によって減少したものの、現金及び現金同等物の増加や棚卸資産の増加等により、前年度末に比べて2,304億円増加し、10兆1,605億円となりました。
有利子負債(短期借入金及び長期債務の合計)は、短期借入金の増加等により、前年度末に比べて9,561億円増加し、2兆4,412億円となりました。
親会社株主持分は、前年度末に比べて1,234億円減少し、3兆365億円となりました。この結果、親会社株主持分比率は、前年度末の31.8%に対して29.9%となりました。
非支配持分は、前年度末に比べて4,424億円減少し、6,643億円となりました。
資本合計は、前年度末に比べて5,658億円減少し、3兆7,008億円となり、資本合計に対する有利子負債の比率は、前年度末の0.35倍に対して0.66倍となりました。
(3)経営方針
当第1四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。
(4)対処すべき課題
①事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。
②財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第1四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した当グループ(当社及び連結子会社)の研究開発活動の状況について、重要な変更はありません。当第1四半期連結累計期間における当グループの研究開発費は、売上収益の3.5%にあたる563億円であり、内訳は次のとおりです。
(6)設備の状況
当第1四半期連結累計期間において、著しい変動のあった主要な設備は、次のとおりです。
セグメントの内訳
(2020年6月30日現在)
(注)1.㈱日立ハイテクが、2020年5月20日付で当社の完全子会社となり、日立ハイテクの設備がライフセグメントに統合されたこと等により、ライフセグメントの設備の帳簿価額が著しく増加しました。
2.当社の子会社であった日立化成㈱が、株式譲渡により、2020年4月20日付で当社の関係会社ではなくなりました。これに伴い、日立化成セグメントは廃止されました。
国内子会社
当社の子会社であった日立化成㈱が、株式譲渡により、2020年4月20日付で当社の関係会社ではなくなったことにより、日立化成㈱の山崎事業所及び下館事業所は当社の国内子会社の設備ではなくなりました。
(7)将来予想に関する記述
「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」等は、当社又は当グループの今後の計画、見通し、戦略等の将来予想に関する記述を含んでいます。将来予想に関する記述は、当四半期報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等の結果は見通しと大きく異なることがありえます。その要因のうち、主なものは以下のとおりです。
・COVID-19の流行による社会的・経済的影響の悪化
・主要市場における経済状況及び需要の急激な変動
・為替相場変動
・資金調達環境
・株式相場変動
・原材料・部品の不足及び価格の変動
・長期請負契約等における見積り、コストの変動及び契約の解除
・価格競争の激化
・人材の確保
・新技術を用いた製品の開発、タイムリーな市場投入、低コスト生産を実現する当社及び子会社の能力
・製品等の需給の変動
・製品等の需給、為替相場及び原材料価格の変動並びに原材料・部品の不足に対応する当社及び子会社の能力
・信用供与を行った取引先の財政状態
・社会イノベーション事業強化に係る戦略
・企業買収、事業の合弁及び戦略的提携の実施並びにこれらに関連する費用の発生
・事業再構築のための施策の実施
・主要市場・事業拠点(特に日本、アジア、米国及び欧州)における政治・社会状況及び貿易規制等各種規制
・持分法適用会社への投資に係る損失
・コスト構造改革施策の実施
・地震・津波等の自然災害、気候変動、感染症の流行及びテロ・紛争等による政治的・社会的混乱
・当社、子会社又は持分法適用会社に対する訴訟その他の法的手続
・製品やサービスに関する欠陥・瑕疵等
・情報システムへの依存及び機密情報の管理
・自社の知的財産の保護及び他社の知的財産の利用の確保
・退職給付に係る負債の算定における見積り
業績の状況
当グループの当第1四半期連結累計期間の業績は次のとおりです。
売上収益は、エネルギーセクター及びインダストリーセクターが増収になったものの、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響や日立化成㈱株式売却による減収等により、前年同期に比べて22%減少し、1兆5,942億円となりました。
売上原価は、前年同期に比べて21%減少し、1兆1,794億円となり、売上収益に対する比率は、前年同期に比べて1%増加し、74%となりました。売上総利益は、前年同期に比べて24%減少し、4,148億円となりました。
販売費及び一般管理費は、前年同期に比べて15%減少し、3,564億円となり、売上収益に対する比率は、前年同期に比べて1%増加して22%となりました。
調整後営業利益(売上収益から、売上原価並びに販売費及び一般管理費の額を減算して算出した指標。)は、減収に伴い、ライフセクター、日立建機及び日立金属等が減益となったことにより、前年同期に比べて660億円減少し、583億円となりました。
その他の収益は、日立化成㈱株式売却による事業再編等利益の計上等により、前年同期に比べて2,405億円増加して2,841億円となり、その他の費用は、前年同期に比べて136億円増加して151億円となりました。
金融収益(受取利息を除く)は、前年同期に比べて1億円減少して22億円となり、金融費用(支払利息を除く)は、前年同期に比べて26億円減少して7億円となりました。
持分法による投資損益は、前年同期に比べて55億円減少し、115億円の利益となりました。
これらの結果、EBIT(受取利息及び支払利息調整後税引前四半期利益。継続事業税引前四半期利益から、受取利息の額を減算し、支払利息の額を加算して算出した指標。)は、前年同期に比べて1,579億円増加し、3,404億円となりました。
受取利息は、前年同期に比べて13億円減少して36億円となり、支払利息は、前年同期に比べて12億円減少して43億円となりました。
継続事業税引前四半期利益は、前年同期に比べて1,578億円増加し、3,397億円となりました。
法人所得税費用は、前年同期に比べて716億円増加し、1,128億円となりました。
非継続事業四半期損失は、前年同期と同水準の3億円となりました。
四半期利益は、前年同期に比べて862億円増加し、2,264億円となりました。
非支配持分に帰属する四半期利益は、日立ハイテク及び日立化成の再編や日立建機及び日立金属の業績悪化等により、前年同期に比べて166億円減少し、32億円となりました。
これらの結果、親会社株主に帰属する四半期利益は、前年同期に比べて1,029億円増加し、2,232億円となりました。
セグメントごとの業績の状況
セグメントごとに業績の状況を概観すると次のとおりです。各セグメントの売上収益は、セグメント間内部売上収益を含んでいます。なお、当第1四半期連結累計期間の期首より、日立ハイテクをライフセグメントに統合し、また、日立化成を廃止しており、比較する前年同期の数値も新区分に組み替えています。
(IT)
売上収益は、COVID-19の影響や、前年同期にフロントビジネス及びサービスプラットフォーム事業が一過性対応により好調に推移していたこと等により、前年同期に比べて7%減少し、4,301億円となりました。
調整後営業利益は、コスト構造の改善により収益性は改善したものの、売上収益の減少等により、前年同期に比べて19億円減少し、382億円となりました。
EBITは、調整後営業利益の減少や、前年同期に旧生産拠点である土地の売却益を計上していたこと等により、前年同期に比べて54億円減少し、380億円となりました。
(エネルギー)
売上収益は、原子力事業及びエネルギー事業共に堅調に推移したこと等により、前年同期に比べて3%増加し、744億円となりました。
調整後営業利益は、売上収益の増加や固定費の圧縮等により、前年同期に比べて15億円増加し、20億円となりました。
EBITは、持分法利益の減少等により、前年同期に比べて32億円減少し、30億円となりました。
(インダストリー)
売上収益は、COVID-19の影響があったものの、JR Technology Group, LLC買収の影響等により、前年同期に比べて4%増加し、1,658億円となりました。
調整後営業利益は、売上収益の増加等により、前年同期に比べて3億円増加し、17億円となりました。
EBITは、調整後営業利益の増加に加え、土地売却益の計上等により、前年同期に比べて22億円増加し、44億円となりました。
(モビリティ)
売上収益は、ビルシステム事業は事業拡大により増収となったものの、COVID-19の影響に加え、為替影響等により、前年同期に比べて11%減少し、2,482億円となりました。
調整後営業利益は、ビルシステム事業は売上収益の増加や原価低減等により増益となったものの、鉄道システム事業が売上収益の減少等によって減益となったこと等により、前年同期に比べて7億円減少し、191億円となりました。
EBITは、前年同期においてAgility Trains West (Holdings) Limited株式の売却益を計上していたこと等により、前年同期に比べて225億円減少し、200億円となりました。
(ライフ)
売上収益は、Chassis Brakes International B.V.買収の影響や半導体製造装置の販売増加等はあったものの、COVID-19の影響等によって減収となり、前年同期に比べて19%減少し、4,036億円となりました。
調整後営業利益は、売上収益の減少等により、前年同期に比べて215億円減少し、18億円となりました。
EBITは、調整後営業利益の減少等により、前年同期に比べて257億円悪化し、17億円の損失となりました。
(日立建機)
売上収益は、COVID-19の影響や為替影響等により、前年同期に比べて27%減少し、1,701億円となりました。
調整後営業利益は、コスト削減等による収益性改善があったものの、売上収益の減少等により、前年同期に比べて199億円減少し、26億円となりました。
EBITは、調整後営業利益の減少等により、前年同期に比べて200億円減少し、24億円となりました。
(日立金属)
売上収益は、COVID-19の影響による自動車向け製品の需要減少等により、前年同期に比べて34%減少し、1,547億円となりました。
調整後営業損益は、売上収益の減少等により、前年同期に比べて127億円悪化し、72億円の損失となりました。
EBITは、調整後営業利益の減少等により、前年同期に比べて118億円悪化し、66億円の損失となりました。
(その他)
売上収益は、前年同期に比べて8%減少し、985億円となりました。調整後営業利益は、前年同期に比べて17億円減少し、16億円となり、EBITは、前年同期に比べて3億円減少し、44億円となりました。
国内・海外売上収益の状況
国内売上収益は、インダストリーセクターが増収となったものの、ライフセクターの減収や日立化成㈱株式売却による減収等により、前年同期に比べて15%減少し、8,180億円となりました。
海外売上収益は、エネルギーセクター及びインダストリーセクターが増収となったものの、日立化成㈱株式売却による減収に加え、北米における日立金属及びライフセクターの減収、欧州におけるモビリティセクター及び日立建機の減収、アジアにおける日立建機の減収や、その他の地域における日立建機の減収等より、前年同期に比べて27%減少し、7,762億円となりました。
この結果、売上収益に占める海外売上収益の比率は、前年同期に比べて3%減少し、49%となりました。
(2)財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
流動性と資金の源泉
当第1四半期連結累計期間において、流動性の維持及び資金の確保の方針、資金管理の効率の改善に向けた取組み並びに資金の源泉及び資金調達の考え方に重要な変更はありません。
キャッシュ・フロー
(営業活動に関するキャッシュ・フロー)
四半期利益は前年同期に比べて862億円増加しました。買入債務の増減による支出が前年同期に比べて257億円増加した一方、売上債権及び契約資産の増減による収入が前年同期に比べて1,151億円増加し、棚卸資産の増減による支出が前年同期に比べて276億円減少したことに加え、法人所得税の支払いが314億円減少したこと等により、営業活動に関するキャッシュ・フローの収入は、前年同期に比べて749億円増加し、1,537億円となりました。
(投資活動に関するキャッシュ・フロー)
固定資産関連の純投資額(注1)が前年同期に比べて299億円減少して620億円の支出となったこと、有価証券及びその他の金融資産(子会社及び持分法で会計処理されている投資を含む)の売却による収入が日立化成㈱株式の売却等により前年同期に比べて3,962億円増加したこと、有価証券及びその他の金融資産(子会社及び持分法で会計処理されている投資を含む)の取得による支出が前年同期に比べて205億円減少したこと等により、投資活動に関するキャッシュ・フローは、前年同期の1,051億円の支出に対して、3,574億円の収入となりました。
(注)1.有形固定資産の取得及び無形資産の取得の合計額から、有形固定資産及び無形資産の売却を差し引いた額。
(財務活動に関するキャッシュ・フロー)
非支配持分株主からの子会社持分取得による支出が㈱日立ハイテク株式の取得等により前年同期に比べて4,289億円増加したものの、短期借入金の増減による収入が前年同期に比べて8,282億円増加したことに加え、長期借入債務の純支出額(注2)が前年同期に比べて485億円減少したこと等により、財務活動に関するキャッシュ・フローの収入は、前年同期に比べて4,537億円増加し、5,266億円となりました。
(注)2.長期借入債務による調達から償還を差し引いた額。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物は、前年度末に比べて1兆387億円増加し、1兆8,510億円となりました。また、営業活動に関するキャッシュ・フローと投資活動に関するキャッシュ・フローを合わせた所謂フリー・キャッシュ・フローは、前年同期に比べて5,375億円増加し、5,112億円の収入となりました。
資産、負債及び資本
当グループの当第1四半期連結累計期間末の資産、負債及び資本の状況は次のとおりです。
総資産は、日立化成㈱株式売却による資産の減少に加え、売上債権がCOVID-19の影響による売上収益の減少や債権の回収に努めたこと等によって減少したものの、現金及び現金同等物の増加や棚卸資産の増加等により、前年度末に比べて2,304億円増加し、10兆1,605億円となりました。
有利子負債(短期借入金及び長期債務の合計)は、短期借入金の増加等により、前年度末に比べて9,561億円増加し、2兆4,412億円となりました。
親会社株主持分は、前年度末に比べて1,234億円減少し、3兆365億円となりました。この結果、親会社株主持分比率は、前年度末の31.8%に対して29.9%となりました。
非支配持分は、前年度末に比べて4,424億円減少し、6,643億円となりました。
資本合計は、前年度末に比べて5,658億円減少し、3兆7,008億円となり、資本合計に対する有利子負債の比率は、前年度末の0.35倍に対して0.66倍となりました。
(3)経営方針
当第1四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。
(4)対処すべき課題
①事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。
②財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第1四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した当グループ(当社及び連結子会社)の研究開発活動の状況について、重要な変更はありません。当第1四半期連結累計期間における当グループの研究開発費は、売上収益の3.5%にあたる563億円であり、内訳は次のとおりです。
セグメントの名称 | 研究開発費 (億円) |
IT | 122 |
エネルギー | 14 |
インダストリー | 23 |
モビリティ | 61 |
ライフ | 216 |
日立建機 | 47 |
日立金属 | 35 |
その他 | 4 |
全社(本社他) | 37 |
合 計 | 563 |
(6)設備の状況
当第1四半期連結累計期間において、著しい変動のあった主要な設備は、次のとおりです。
セグメントの内訳
(2020年6月30日現在)
セグメント の名称 | 帳簿価額(百万円) | 従業員数(人) | |||||||
土 地 (面積千㎡) | 建物及び構築物 | 機械装置 及び運搬具 | 工具、器具及び備品 | 使用権資産 | その他の有形固定資産 | 建設 仮勘定 | 合 計 | ||
ライフ (注)1 | 59,173 (8,002) | 134,112 | 177,512 | 47,675 | 30,257 | - | 47,919 | 496,648 | 55,927 |
日立ハイテク (注)1 | - (-) | - | - | - | - | - | - | - | - |
日立化成 (注)2 | - (-) | - | - | - | - | - | - | - | - |
(注)1.㈱日立ハイテクが、2020年5月20日付で当社の完全子会社となり、日立ハイテクの設備がライフセグメントに統合されたこと等により、ライフセグメントの設備の帳簿価額が著しく増加しました。
2.当社の子会社であった日立化成㈱が、株式譲渡により、2020年4月20日付で当社の関係会社ではなくなりました。これに伴い、日立化成セグメントは廃止されました。
国内子会社
当社の子会社であった日立化成㈱が、株式譲渡により、2020年4月20日付で当社の関係会社ではなくなったことにより、日立化成㈱の山崎事業所及び下館事業所は当社の国内子会社の設備ではなくなりました。
(7)将来予想に関する記述
「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」等は、当社又は当グループの今後の計画、見通し、戦略等の将来予想に関する記述を含んでいます。将来予想に関する記述は、当四半期報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等の結果は見通しと大きく異なることがありえます。その要因のうち、主なものは以下のとおりです。
・COVID-19の流行による社会的・経済的影響の悪化
・主要市場における経済状況及び需要の急激な変動
・為替相場変動
・資金調達環境
・株式相場変動
・原材料・部品の不足及び価格の変動
・長期請負契約等における見積り、コストの変動及び契約の解除
・価格競争の激化
・人材の確保
・新技術を用いた製品の開発、タイムリーな市場投入、低コスト生産を実現する当社及び子会社の能力
・製品等の需給の変動
・製品等の需給、為替相場及び原材料価格の変動並びに原材料・部品の不足に対応する当社及び子会社の能力
・信用供与を行った取引先の財政状態
・社会イノベーション事業強化に係る戦略
・企業買収、事業の合弁及び戦略的提携の実施並びにこれらに関連する費用の発生
・事業再構築のための施策の実施
・主要市場・事業拠点(特に日本、アジア、米国及び欧州)における政治・社会状況及び貿易規制等各種規制
・持分法適用会社への投資に係る損失
・コスト構造改革施策の実施
・地震・津波等の自然災害、気候変動、感染症の流行及びテロ・紛争等による政治的・社会的混乱
・当社、子会社又は持分法適用会社に対する訴訟その他の法的手続
・製品やサービスに関する欠陥・瑕疵等
・情報システムへの依存及び機密情報の管理
・自社の知的財産の保護及び他社の知的財産の利用の確保
・退職給付に係る負債の算定における見積り