訂正有価証券報告書-第94期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2021/06/23 13:46
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161項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ12億2千9百万円減少し612億8百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ4億2千万円減少し443億4千1百万円となりました。その主な要因は、受取手形を含む売掛債権が14億3千2百万円増加したものの、現金及び預金が12億1千6百万円、たな卸資産が5億3千3百万円それぞれ減少したこと等が挙げられます。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ8億8百万円減少し168億6千6百万円となりました。その主な要因は、有形固定資産が5億5千7百万円増加したものの、投資有価証券が12億9千9百万円減少したこと等が挙げられます。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ18億1千9百万円減少し105億4千7百万円となりました。その主な要因は、支払手形を含む仕入債務が5億8千1百万円、未払法人税等が4億5千7百万円、前受金等を含むその他流動負債が12億3千3百万円それぞれ減少したこと等が挙げられます。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ2億4千4百万円増加し43億5千1百万円となりました。その主な要因は、長期借入金が2億1千9百万円増加したこと等が挙げられます。
純資産は、前連結会計年度末に比べ3億4千6百万円増加し463億9百万円となりました。その主な要因は、自己株式の取得等が6億1千5百万円、その他有価証券評価差額金が5億7千3百万円それぞれ減少したものの、利益剰余金が13億6百万円増加したこと等が挙げられます。
b.経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、年度前半は高水準の企業収益に伴い設備投資が堅調に推移したことなどから、緩やかな回復基調が継続いたしましたが、消費税率の引き上げや新型コロナウイルス感染症の影響により、年度末にかけて急速に悪化しました。海外経済についても悪化が鮮明となっており、経済活動の停滞により企業収益や消費は大きく落ち込んでいることから、わが国経済の先行きはかつてないほどに不透明感が増しております。
当社グループの関係しております電気通信関連業界におきましては、移動通信関連分野ではLTE及びLTE-Advancedのサービス拡充に伴うアンテナ需要に加え、5G向けのアンテナ需要が新たに発生しております。また、固定無線関連分野においては防災行政無線の需要が継続しており、放送関連分野では放送事業者による設備更新・メンテナンス需要が発生しております。高周波応用機器業界におきましては、一部海外市場において自動車関連分野における設備投資需要が減少傾向となっている中、新型コロナウイルス感染症の影響により、生産活動が大幅に落ち込んでいます。なお、電気通信関連業界・高周波応用機器業界ともに価格競争が激化していることから、受注を巡る環境は一層厳しいものとなっております。
このような情勢の中で、当社グループは需要の創出に向けた活動を積極的に推進し、業務の効率化及び原価低減活動による利益の拡大に取り組み、業績向上に努めてまいりました。
その結果、受注高は前年同期比0.6%増の448億円となり、売上高は前年同期比0.6%増の450億1千6百万円となりました。
利益の面では、営業利益は前年同期比3.3%減の26億1百万円、経常利益は前年同期比5.7%減の27億7千4百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前年同期比17.3%増の17億8千9百万円となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。(報告セグメント等の業績については、セグメント間の内部売上高等を含めて記載しております。)
(電気通信関連事業)
当事業では、移動通信関連分野においては、スマートフォンの普及に伴う通信量の増加に対応するため、移動通信事業者によるLTE及びLTE-Advancedに対応した基地局投資が継続して進められております。また、1.7GHz帯及び3.4GHz帯のアンテナ需要や、5G向けに割り当てられた周波数帯に対応したアンテナ需要が新たに発生しております。固定無線関連分野においては、各自治体における防災体制強化とデジタル化の動きに伴って防災行政無線需要が増加傾向にあります。放送関連分野においては、V-Low帯の活用としてのFM補完局需要や、放送事業者による設備更新・メンテナンス需要の取り込みを図っております。その他分野としては、LED航空障害灯やサーマルカメラシステムの需要開拓を進めております。なお、いずれの分野においても価格競争の激化により、受注環境は厳しさを増しております。このような環境のもと、当事業分野では、挑戦と変革に向けた事業活動を展開し、研究開発の強化や事業領域の拡大を推進し、併せて製造原価の低減と競争力の向上に取り組んでまいりました。
その結果、受注高は前年同期比13.1%増の355億6千3百万円、売上高は前年同期比1.0%減の330億3千1百万円となりました。また、セグメント利益(営業利益)につきましては、前年同期比4.8%増の35億1千6百万円となりました。
(高周波関連事業)
当事業では、主力であります高周波誘導加熱装置においては、一部海外市場において減少傾向が明確となっておりますが、国内向けの設備投資については継続的に進められておりました。一方、熱処理受託加工については、海外向け需要の減退や米中貿易摩擦により、自動車生産に対する影響が明確となっております。このような環境のもと、当事業分野では、新規市場・新規ユーザーの開拓に加え、生産性の向上による利益の拡大に取り組んでまいりました。
その結果、受注高は前年同期比29.6%減の92億3千7百万円、売上高は前年同期比5.0%増の119億2千万円となりました。また、セグメント利益(営業利益)につきましては、前年同期比6.5%減の16億9千9百万円となりました。
(その他)
その他事業は、土地・事務所等の子会社等への賃貸を行う設備貸付事業並びに売電事業であります。売上高については前年同期比19.0%減の3億2千6百万円となりました。また、セグメント利益(営業利益)につきましては、前年同期比37.5%減の1億4千9百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ5億6千2百万円減少し、当連結会計年度末には109億3千1百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は15億4千3百万円(前年同期は31億7千7百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上25億3千2百万円、減価償却費の計上13億1千万円等の増加要因に対し、売上債権の増減額10億4千6百万円、法人税等の支払額9億1千5百万円等の減少要因が下回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は12億6千1百万円(前年同期は11億2千万円の使用)となりました。これは主に有形及び無形固定資産の取得による支出18億3千1百万円等の減少要因に対し、定期預金の純減による収入6億6千5百万円等の増加要因が下回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は10億6千9百万円(前年同期は6億2千6百万円の使用)となりました。これは主に自己株式の取得による支出6億5千2百万円、配当金の支払額5億5千5百万円等の減少要因によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
電気通信関連事業14,862△12.8
高周波関連事業11,199△6.6
合計26,062△10.2

(注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 電気通信関連事業のうち、工事に係わる生産実績を定義することが困難であるため、上記生産実績から除いて表示しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高受注残高
金額(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)
電気通信関連事業35,56313.112,89924.9
高周波関連事業9,237△29.62,734△49.5
合計44,8000.615,634△0.7

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.売上実績
当連結会計年度における売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称売上高(百万円)前年同期比(%)
電気通信関連事業工事17,95111.5
設備・機材売上15,037△12.5
小計32,988△0.9
高周波関連事業11,9205.0
その他107△5.5
合計45,0160.6

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 「その他」区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、設備貸付事業並びに売電事業を含んでおります。
4 主な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
売上高(百万円)割合(%)売上高(百万円)割合(%)
㈱NTTドコモ6,33314.24,99211.1

なお、参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりであります。(各事項の記載については、消費税等抜きの金額を表示しております。)
電気通信関連事業
a.受注高、売上高、繰越高及び施工高
期別売上
区分
前期
繰越高
(百万円)
当期
受注高
(百万円)

(百万円)
当期
売上高
(百万円)
次期繰越高当期
施工高
(百万円)
手持高
(百万円)
うち施工高
(%、百万円)
前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
工事5,70414,07819,78312,7237,0594.632812,375
設備・機材売上3,25713,12616,38313,9002,48357.11,41713,935
8,96227,20436,16726,6239,54318.31,74526,311
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
工事7,05918,94426,00416,1529,8513.635516,179
設備・機材売上2,48311,84114,32512,2302,09548.51,01711,829
9,54330,78640,32928,38211,94711.51,37228,009

(注)1 前期以前に受注した物件で、契約の更改により受注金額に変更のあるものについては、当期受注高にその増減額を含んでおります。したがって、当期売上高にもかかる増減額が含まれております。
2 次期繰越高のうち、施工高は、支出金により物件毎の進捗度を勘案して手持高中の施工高を推定したものであります。
3 当期施工高は、(当期売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致いたします。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されております。
期別特命(%)競争(%)計(%)
前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
30.969.1100
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
26.673.4100

(注) 上記%は、請負金額比であります。
c.売上高
期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)
前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
工事(注)14,7617,96112,723
設備・機材売上(注)210613,79313,900
4,86721,75526,623
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
工事(注)16,6689,48316,152
設備・機材売上(注)232811,90112,230
6,99721,38528,382

(注)1 完成工事高
2 製品売上高
3 売上高のうち主なものは次のとおりであります。
前事業年度の売上高のうち主なもの
受注先工事件名等
㈱NTTドコモ基地局アンテナ納品
KDDI㈱基地局アンテナ納品
防衛省所沢(29)通信施設整備工事
日本電気㈱野外通信システム納品
東松島市防災行政無線(同報系)戸別受信機設置工事

当事業年度の売上高のうち主なもの
受注先工事件名等
㈱NTTドコモ基地局アンテナ納品
KDDI㈱基地局アンテナ納品
東武タワースカイツリー㈱東京スカイツリーライティング増強工事
日本無線㈱福岡県防災・行政情報通信ネットワーク再整備工事
羽曳野市防災行政無線(同報系)デジタル化整備工事

4 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合
前事業年度㈱NTTドコモ6,333百万円23.8%
当事業年度㈱NTTドコモ4,992百万円17.6%
当事業年度KDDI㈱3,060百万円10.8%

d.手持高(2020年3月31日現在)
区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)
工事5,5454,3069,851
設備・機材売上4001,6952,095
5,9456,00211,947

手持高のうち主なものは次のとおりであります。
受注先工事件名等完成予定年月
雲南市280MHzデジタル同報無線システム整備工事2021年3月
十和田市新同報系防災行政無線整備工事2021年3月
富岡市デジタル防災行政無線システム整備工事2021年3月
小林市280MHzデジタル同報無線システム整備工事2020年6月
日田市280MHz防災行政無線システム整備工事2020年9月

高周波関連事業
a.生産実績
区分前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)金額(百万円)
高周波焼入受託加工7480
高周波誘導加熱装置7,8116,561
7,8856,641

(注) 金額は販売価格で示しております。
b.受注実績
区分前々事業年度前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
受注残高
(百万円)
受注高
(百万円)
受注残高
(百万円)
受注高
(百万円)
受注残高
(百万円)
高周波焼入受託加工-74-80-
高周波誘導加熱装置2,7498,1463,5215,5691,950
2,7498,2203,5215,6491,950

(注) 受注品目が多岐にわたり、数量の表示は困難であるため記載しておりません。
c.販売実績
区分前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
高周波焼入受託加工741.0801.1
高周波誘導加熱装置7,37499.07,14098.9
7,4491007,220100

(注)1 販売品目が多岐にわたり、数量の表示は困難であるため記載しておりません。
2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合
前事業年度豊田通商㈱1,322百万円17.7%
㈱豊通マシナリー1,276百万円17.1%
アイシン・エイ・ダブリュ㈱823百万円11.0%
当事業年度㈱豊通マシナリー1,836百万円25.4%
豊田通商㈱779百万円10.8%

3 電気通信関連事業の設備・機材当期売上高に上記販売実績を合算した金額が、提出会社の損益計算書の製品売上高に一致いたします。
その他の事業
a.売上実績
区分前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
設備貸付事業29473.022468.6
売電事業10827.010231.4
403100326100

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載のとおりであります。
当社グループの当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高450億1千6百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益26億1百万円(前年同期比3.3%減)となり、前連結会計年度に比べ増収減益となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、新型コロナウイルス感染症の影響を始めとした外部環境の変化、業界の動向や取引先の動向等によっては、所期の目標を達成できない可能性があります。
財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容をセグメント別にみますと、電気通信関連事業においては、移動通信関連分野においてLTE及びLTE-Advancedに対応した基地局投資が継続して進められていることに加え、1.7GHz帯及び3.4GHz帯のアンテナ需要や、5G向けに割り当てられた周波数帯に対応したアンテナ需要が新たに発生しております。また固定無線関連分野においては、各自治体による防災体制強化とデジタル化の動きに伴って防災行政無線需要が増加傾向にあります。一方で、海外子会社における受注の減少から、電気通信関連事業全体では若干の減収となりましたが、利益につきましては、工事案件の採算性の改善に加え、原価低減の効果もあり、前連結会計年度に比べ増益となりました。高周波関連事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響から年度末にかけて自動車関連業界の設備投資需要が急減速いたしましたが、上期については主に国内市場において受注環境が堅調であった影響から前連結会計年度に比べ増収となりました。なお、利益につきましては、自動車関連業界における生産の減少から、熱処理受託加工が低調に推移した影響等により、前連結会計年度に比べ、減益となりました。
なお、売上高及び営業利益の詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載しております。
経常利益につきましては、営業利益の減益を受け、前年同期比5.7%減の27億7千4百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前連結会計年度に比べ投資有価証券評価損等、特別損失が減少したことにより前年同期比17.3%増の17億8千9百万円となりました。
そのような状況の中で、当社は、経営環境の変化に迅速に対応し、事業の継続性と安定した収益の確保を目指すとともに企業価値の増大を図ることを基本に事業を推進するよう努めております。当社の経営理念である「優れた製品を社会に提供し、社会に貢献する」、「時代のニーズを先取りし、失敗を恐れぬチャレンジ精神の溢れた前向きの企業たることを期す」、「絶えず生産性の向上に務め、常に適正な利益を確保する」、「一社一家、グループ一家の和の精神をもって発展成長し、社員の生活向上に務める」並びに「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中長期的な会社の経営戦略」に記載されている経営重点方針のもと、企業価値を高め、株主の皆様や顧客各位のご期待に応えることに向け取り組んでまいります。
今後につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響が想定され、電気通信関連事業においては、顧客及びサプライチェーンの停滞や入札・工事の遅延等が生じる可能性があり、高周波関連事業においては、自動車関連業界における生産の減少・設備投資の停止・延期により、主力である誘導加熱装置及び熱処理受託加工の受注が大きく減少する可能性があります。いずれの事業においても、新型コロナウイルス感染症の収束に伴い事業環境は回復することも想定しており、電気通信関連事業のうち移動通信関連分野では、LTE及びLTE-Advancedに対応したアンテナ需要の獲得に加え、5G向けに新たに割り当てられた周波数に対応する5Gのネットワーク構築に向けた需要の取り込みを積極的に図ってまいります。固定無線関連分野では、引き続き防災行政無線の需要獲得に注力し、放送関連分野では、地上波デジタル放送の初期段階に設置した設備の更新・保守需要の取り込みを図ってまいります。このほか、新規事業であるLED航空障害灯やサーマルカメラシステム等の需要開拓にも引き続き注力いたします。高周波関連事業においては、事業環境を注視したうえで、海外拠点との連携強化を図り、日系自動車関連メーカーを始めとした設備投資需要の取り込みを強化するとともに、自動車関連以外の分野への需要拡大も進めてまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動において15億4千3百万円の資金を獲得したものの、投資活動において12億6千1百万円並びに財務活動において10億6千9百万円それぞれ使用したこと等から、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ5億6千2百万円減少し109億3千1百万円となりました。また、預入期間が3ヶ月を超える定期預金を含めた現金及び預金の残高につきましては、前連結会計年度末に比べ12億1千6百万円減少し186億4千4百万円となりました。
なお、キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの運転資金需要のうち主なものは製品及び原材料の購入費、外注費のほか、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。これらの資金の源泉は、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。また、生産設備の増強・合理化・更新等を含めた設備投資や長期運転資金の必要性が生じた際は、リースや金融機関からの長期借入を行う場合があります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、将来の特定の費用又は損失であって、その発生が過去の実績や状況に応じ合理的にその金額を見積ることができる場合には費用又は損失として認識しております。ただし実際の結果は、見積り特有の不確実性を伴うため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(退職給付引当金)
当社グループは、従業員の退職給付費用について、各連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき引当計上しております。これらは割引率、昇給率、死亡率、年金資産の長期期待運用収益率等の重要な見積りを加味して計上しております。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

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