有価証券報告書-第67期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善などを背景に、景気は緩やかな回復基調をたどりました。一方で、長期化する物価上昇が個人消費に与える影響や、各国の金融政策の転換に伴う為替相場の変動に加え、中東地域等の不安定な国際情勢といった様々な不透明要因があり、引き続き注視していく必要があります。
このような環境のもと、当社グループの「中期経営計画2025-2027」の初年度として、これまでの投資の収益化を図る「展開」と、将来に向けた市場の基盤づくりである「拡張」を推進してまいりました。「展開」では、主に北米向け電池式メタン警報器の市場拡大を、「拡張」では主に欧州を中心としたカーボンニュートラル市場の基盤づくりや電池式LPガス警報器の開発を進めてまいりました。
その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の財政状態について、総資産は、前連結会計年度末に比べ6,156百万円増加して73,444百万円(前期比9.1%増)となりました。
これは主に、現金及び預金の増加2,296百万円、投資有価証券の増加2,012百万円、棚卸資産の増加1,186百万円によるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ26百万円減少して16,001百万円(前期比0.2%減)となりました。
これは主に、繰延税金負債の増加764百万円、支払手形及び買掛金の増加423百万円があったものの、電子記録債務の減少754百万円、長期借入金の減少869百万円によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ6,182百万円増加して57,443百万円(前期比12.1%増)となりました。
これは主に、自己株式の増加595百万円があったものの、利益剰余金の増加4,466百万円、その他有価証券評価差額金の増加1,370百万円、非支配株主持分の増加454百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は72.7%(前期末比1.9ポイント増)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度については、「中期経営計画2025-2027」における成長戦略の一つである「グローバル市場におけるエリア別戦略の推進」に基づいた取り組みの成果などにより、家庭用関連における北米向け電池式メタン警報器の販売が好調に推移し、グループ全体の売上増加に大きく寄与しました。北米向け製品の供給面については、前年度に開設した淀川工場や生産委託先であるメキシコ工場のライン増設など計画的に生産体制の拡張を進めております。また、国内市場における家庭用ガス警報器や業務用携帯型ガス検知器の販売、メンテナンスサービスも堅調に推移し、売上高は50,091百万円(前期比18.8%増)となりました。
利益については、人的資本への投資や研究開発の促進、生産体制の強化などによりコストは全体として増加したものの、販売の増加や収益性向上の効果が上回り、経常利益は7,921百万円(前期比45.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,208百万円(前期比54.2%増)となりました。
当社グループの事業は、ガス警報器事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載の代わりに商品別概況を記載いたしております。
当社グループの商品別概況は、次のとおりであります。
家庭用ガス警報器関連
北米向けの電池式メタン警報器および警報器用ガスセンサの販売が引き続き好調に推移しました。加えて、国内市場の都市ガス用警報器の販売も好調に推移しました。
その結果、家庭用ガス警報器関連の売上高は29,605百万円(前期比36.2%増)となりました。
工業用定置式ガス検知警報器関連
電力業界向けや化学業界向けガス検知警報器の販売、およびメンテナンスサービスは堅調に推移したものの、半導体業界向けガス検知警報器およびガスセンサの販売が低調に推移しました。
その結果、工業用定置式ガス検知警報器関連の売上高は11,661百万円(前期比2.8%減)となりました。
業務用携帯型ガス検知器関連
国内市場の化学業界向けガス検知器の販売が好調に推移しました。加えて、国内のアルコール検知器の販売も好調に推移しました。また、メンテナンスサービスも堅調に推移しました。
その結果、業務用携帯型ガス検知器関連の売上高は7,145百万円(前期比11.6%増)となりました。
| 商品区分 | 売上高(千円) | 構成比(%) | 前期比(%) |
| 家庭用ガス警報器関連 | 29,605,675 | 59.0 | 136.2 |
| 工業用定置式ガス検知警報器関連 | 11,661,149 | 23.3 | 97.2 |
| 業務用携帯型ガス検知器関連 | 7,145,034 | 14.3 | 111.6 |
| その他 | 1,679,685 | 3.4 | 83.0 |
| 合 計 | 50,091,543 | 100.0 | 118.8 |
なお、当社グループは海外売上高比率や営業利益率を経営の重要な指標と位置付けており、当連結会計年度は海外売上高比率51.8%(前期比5.6ポイント増)、営業利益率14.7%(前期比2.4ポイント増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、投資活動及び財務活動において減少したものの、営業活動において増加し、前連結会計年度末に比べ1,532百万円増加して20,245百万円(前期比8.2%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、5,959百万円(前期比21.9%増)となりました。
これは主に、法人税等の支払額2,398百万円があったものの、税金等調整前当期純利益7,913百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果流出した資金は、2,205百万円(前期比53.4%減)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出1,364百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果流出した資金は、2,358百万円(前期比41.2%増)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出869百万円及び配当金の支払額741百万円、自己株式の取得による支出608百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、ガス警報器事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載の代わりに、商品別実績を記載しております。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
| 商品区分 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 家庭用ガス警報器関連(千円) | 22,585,045 | 114.7 |
| 工業用定置式ガス検知警報器関連(千円) | 6,774,773 | 93.4 |
| 業務用携帯型ガス検知器関連(千円) | 4,505,274 | 117.1 |
| その他(千円) | 1,413,745 | 100.4 |
| 合計(千円) | 35,278,839 | 109.6 |
(注) 金額は、販売価格によっております。
b. 受注実績
当社グループは見込生産を主体としているため、受注実績の記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」をご参照ください。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」をご参照ください。
②キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
③経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」をご参照ください。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、試験研究費のほか、原材料費、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、生産設備、研究開発用機器などの設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金の残高は4,020百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は20,245百万円となっております。
⑤重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたり採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。