有価証券報告書-第28期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/22 11:52
【資料】
PDFをみる
【項目】
104項目
(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」と言う)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度における電子機器業界においては、民生用電子機器の需要が減少したものの、産業用電子機器並びに電子部品・デバイスの需要が増加した結果、電子機器業界全体の市場は前年比増という状況で推移いたしました。
ASIC事業においては、これまでの主力分野であるゲーム機器、デジタルカメラ、事務機器分野に加え、FA、ロボティクスなどの産業機器分野における国内外の有力顧客に向け、顧客の機器・サービスのアプリケーションに最適なソリューションを提供いたしました。その競争力は、顧客のアプリケーションに関する深い理解と独自のコア技術を基に、アルゴリズム・アーキテクチャの開発から性能・コスト競争力に優れたシステムLSIの開発・供給を、上流の論理設計から下流の物理設計、製造オペレーション、品質保証に至るまで一貫したサポート体制で提供できることにあります。
ASSP事業においては、国内外の競合企業や市場環境の変化に適応しつつ、急速な情報技術革新が進展する中において更なる成長を図るため、成長機器市場の有力グローバル企業に向けたビジネスを展開いたしました。それを担うグローバルに通用する人材の育成を図っております。
当連結会計年度の業績につきましては、主にゲームソフトウェア格納用LSI(カスタムメモリ)、Smart Connectivity LSI及びMEMSタイミングデバイスの需要がそれぞれ増加したことにより、売上高は890億2千9百万円(前年同期比32.0%増)となりました。また、企業買収によるのれん及び無形固定資産の償却費が28億1千1百万円発生し、償却前の営業利益は55億2千万円、償却後の営業利益は27億9百万円(同40.6%増)、経常利益は22億7百万円(同121.9%増)となり、特別利益として投資有価証券売却益が9億5千5百万円、特別損失として固定資産除却損が6億4千6百万円それぞれ発生したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は19億4千8百万円(前年同期は9億4千7百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当社グループは単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(2) 財政状態の変動状況
当連結会計年度末における総資産は946億3千3百万円(前連結会計年度比141億6千7百万円の増加)となりました。主要な項目を前連結会計年度と比較すると、現金及び預金が75億4千9百万円、受取手形及び売掛金が50億1千2百万円、投資有価証券が26億6百万円それぞれ増加した一方で、のれんが22億9千3百万円減少して
おります。
負債合計は634億4千9百万円(同106億1千4百万円の増加)となりました。主要な項目を前連結会計年度と比較すると、支払手形及び買掛金が26億8千6百万円、長期借入金が160億円それぞれ増加した一方で、短期借入
金が64億1千万円、1年内返済予定の長期借入金が10億円それぞれ減少しております。
純資産は311億8千4百万円(同35億5千2百万円の増加)となりました。この結果、自己資本比率は33.0%(同1.3ポイントの下降)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、194億4千9百万円となり、前連結会計年度に比べ74億9千4百万円の増加(前年同期は12億2千1百万円の増加)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、47億1千5百万円の資金の獲得(前年同期は3億4千万円の資金の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が23億7千7百万円(前年同期は2億9千4百万円の税金等調整前当期純損失)となり、減価償却費が28億3千8百万円発生し、仕入債務が28億6千6百万円の増加となった一方で、売上債権が51億4千万円の増加となったことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、50億7百万円の資金の使用(前年同期は65億4千万円の資金の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が21億1千3百万円、無形固定資産の取得による支出が28億3千8百万円それぞれあった一方で、投資有価証券の売却による収入が11億8千1百万円あったことによるものであります。この結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは、2億9千2百万円の資金の使用(前年同期は62億円の資金の使用)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、79億5千4百万円の資金の獲得(前年同期は74億3千9百万円の資金の獲得)となりました。これは短期借入金が63億1千2百万円の純減となり、長期借入金の返済による支出が20億円あった一方で、長期借入れによる収入が170億円あったことによるものであります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績、受注実績及び販売実績は次のとおりであります。
なお、当社グループは単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
① 生産実績
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
生産高(千円)68,465,848136.4

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績はありません。
③ 受注実績
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
受注高(千円)89,776,802129.3
受注残高(千円)8,575,986109.6

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
④ 販売実績
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
販売高(千円)89,029,101132.0

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)
相手先金額(千円)割合(%)
任天堂㈱24,279,33836.0

当連結会計年度(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)
相手先金額(千円)割合(%)
任天堂㈱42,135,65647.3
Macronix International Co.,Ltd.10,059,46111.3


(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当連結会計年度における経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社グループの重要な判断と見積もりに大きな影響を及ぼすと考えられる特に重要な会計方針は以下のとおりであります。
① 貸倒引当金
貸倒引当金に関して、過去の貸倒実績率により算定した額のほか、個別に債権の回収可能性を見積って計上いたします。
② たな卸資産
たな卸資産に関して、正味売却価額が取得原価よりも下落した場合に評価の切り下げを行います。
③ 有価証券
有価証券に関して、時価が著しく低下した場合には、当該有価証券は時価で連結貸借対照表に計上し、時価と簿価との差額はその期間の損失として認識いたします。適正な時価が容易に入手できない場合で、当該有価証券の実質価額が著しく低下している場合は、実質価額まで評価の切り下げを行います。
④ 長期前払費用
長期前払費用に関して、回収見込額が取得価額よりも下落した場合に評価の切り下げを行います。
⑤ 工事損失引当金
工事契約に関して、工事原価総額が工事収益総額を超過する可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積もることができる場合に、その超過すると見込まれる額を計上いたします。
⑥ のれん
のれんに関して、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却いたします。その資産性の評価について検討し、将来において当初想定した収益が見込めなくなった場合に、評価の切り下げを行います。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 売上高
主にゲームソフトウェア格納用LSI(カスタムメモリ)、Smart Connectivity LSI及びMEMSタイミングデバイスの需要がそれぞれ増加したことにより、890億2千9百万円(前年同期比32.0%増)となりました。
② 売上原価・販売費及び一般管理費並びに営業利益
当連結会計年度の売上原価は、676億3百万円となりました。原価率は前連結会計年度から3.7ポイント悪化の75.9%となり、売上総利益は214億2千5百万円(前年同期比14.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、グローバル化のための人材強化に取り組むとともに積極的な研究開発投資を行った結果、187億1千6百万円となり、前連結会計年度と比較して18億7千2百万円増加いたしました。この主な内訳は、給料、賞与引当金繰入額等の人件費が68億2千6百万円(同21.5%増)、研究開発費が62億5千3百万円(同20.3%増)、海外企業の買収に伴うのれん償却額が18億1千6百万円(同5.2%減)となっております。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は27億9百万円(同40.6%増)となりました。
③ 税金等調整前当期純利益
営業外費用として金融機関からの借入金に対する支払利息2億4千4百万円を計上したこと、子会社との内部取引の消去を主とする為替差損が2億5千万円発生したこと等により、営業外収益及び営業外費用の差引額は5億1百万円の費用となりました。
また、特別利益としてMacronix International Co.,Ltd.株式の売却による投資有価証券売却益9億5千5百万円、特別損失としてLSIの開発や製造に用いるマスク原版やIPを主とする固定資産除却損6億4千6百万円を計上したこと等により、特別利益及び特別損失の差引額は1億6千9百万円の利益となりました。以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は23億7千7百万円(前年同期は2億9千4百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税の額が7億7千3百万円(前年同期比40.6%増)、法人税等調整額がマイナス3億6千5百万円(前年同期はプラス1億7千9百万円)、非支配株主に帰属する当期純利益が2千万円となった結果、親会社株主に帰属する当期純利益は19億4千8百万円(前年同期は9億4千7百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
⑤ 経営戦略の現状と見通し
次期における電子機器の市場環境については、情報通信機器に依存した産業構造が続くことが見込まれ、高性能化ニ-ズとアプリケーションの広がりとともに、小型・薄型・省エネに貢献する電子部品を中心に需要の拡大が期待されております。
また、社会環境においてはネットワーク化が急速に進展しており、ますます高度な情報化社会の実現が予想され、さらには、地球環境維持を目的とした自然共生社会、低炭素社会、循環型社会の実現へ向けた取り組みは、継続されていくものと思われます。
このような状況の下、当社グループは、安定した事業基盤であるASIC事業を再成長路線に乗せ、成長市場で高い競争力を持つASSP事業を両輪として、事業の拡大を図ってまいります。
ASIC事業では、高速有線通信分野のコア技術を核として、車載分野、産業機器分野向けに応用分野の拡大と国内外の有力顧客の獲得を図ります。
ASSP事業では、MEMSタイミングデバイスを核として、グローバル有力顧客とのビジネス拡大を図るとともに、通信インフラ分野、高速有線通信分野を中心に新たなビジネスの育成を積極的に推進いたします。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 財政状態
当連結会計年度末における総資産は946億3千3百万円(前連結会計年度末比141億6千7百万円の増加)となりました。流動資産は、現金及び預金、受取手形及び売掛金、たな卸資産を中心に577億4千2百万円(同144億2千5百万円の増加)となりました。主な項目を前連結会計年度と比較すると、現金及び預金が75億4千9百万円、受取手形及び売掛金が50億1千2百万円、たな卸資産が6億3千万円それぞれ増加しております。固定資産では、のれんが22億9千3百万円減少した一方で、ソフトウエアが18憶5千6百万円、投資有価証券が26億6百万円それぞれ増加しております。
当社グループの資産構成の特徴はその流動性の高さにあります。企業買収等による無形固定資産が一定割合を占めるものの、総資産の61.0%を流動資産が占めております。その一方で、主に短期借入金の減少により流動負債は370億8千8百万円となり、流動比率は155.7%となりました。流動資産から、たな卸資産73億4千4百万円を控除した資産の額は503億9千7百万円となっており、総資産の53.3%を占めております。このような資産構成は、当社グループが資金を長期に亘り固定化する生産設備等の資産を持たないファブレスメーカーとして事業を展開してきた結果であります。当社グループは、今後も流動性の向上と健全な資産構成のバランスシートの維持に努めてまいります。
当連結会計年度末の負債合計は634億4千9百万円(同106億1千4百万円の増加)となりました。負債の主な内容は、短期借入金170億6千万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む。)280億円、LSI製品の製造委託先からの仕入等に対する仕入債務115億5千7百万円となっております。主な項目を前連結会計年度と比較すると、支払手形及び買掛金が26億8千6百万円増加、また、旺盛な資金需要に備えた結果、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む。)は150億円の増加、短期借入金は64億1千万円の減少となっております。
純資産は311億8千4百万円(同35億5千2百万円の増加)となりました。主な項目を前連結会計年度と比較すると、親会社株主に帰属する当期純利益が19億4千8百万円、剰余金の配当が7億3千3百万円となり、その他有価証券評価差額が28億6百万円の増加、為替換算調整勘定が6億9千3百万円の減少となっております。自己資本は311億8千4百万円となった結果、自己資本比率は33.0%となりました。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローが47億1千5百万円の資金の獲得(前年同期は3億4千万円の資金の獲得)、投資活動によるキャッシュ・フローが、50億7百万円の資金の使用(前年同期は65億4千万円の資金の使用)、財務活動によるキャッシュ・フローが79億5千4百万円の資金の獲得(前年同期は74億3千9百万円の資金の獲得)となった結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ74億9千4百万円増加し、194億4千9百万円となりました。
当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は下記のとおりであります。
回次第24期第25期第26期第27期第28期
決算年月平成26年3月平成27年3月平成28年3月平成29年3月平成30年3月
自己資本比率(%)70.941.341.134.333.0
時価ベースの自己資本比率(%)64.843.041.787.393.2
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)77.5471.4664.710,716.9955.7
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)94.473.628.02.319.9

(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数により算出しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
③ 資金需要及び財務政策
当社グループは、主に営業運転資金に充当するため、必要に応じて金融機関から資金を調達することとしております。営業運転資金は、新技術・新製品の研究開発費、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであり、営業費用の主なものはLSI製品の製造委託費用であります。
当連結会計年度の資金調達について特記すべき事項はありません。当連結会計年度末における金融機関からの借入金残高は、運転資金目的の借入金の増加に伴い、総額450億6千万円となっております。
当社グループは、その健全な資産構成又は財務状況、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力により、当社グループの成長に必要な資金を、保有する売掛債権の売却、銀行借入れ又は増資などにより、必要な時期に必要な金額を調達できるものと考えております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。