有価証券報告書-第30期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」と言う)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度における電子機器業界においては、産業用電子機器、民生用電子機器及び電子部品・デバイスの需要が減少し、電子機器業界全体の市場は前年同期比減という状況で推移いたしました。
ASIC事業においては、これまでの主力分野であるゲーム機器、デジタルカメラ、事務機器分野に加え、産業機器分野における国内外の有力顧客に向け、顧客の機器・サービスのアプリケーションに最適なソリューションを提供しております。その競争力は、顧客のアプリケーションに関する深い理解と独自のコア技術を基に、アルゴリズム・アーキテクチャの開発から性能・コスト競争力に優れたシステムLSIの開発・供給を、上流の論理設計から下流の物理設計、製造オペレーション、品質保証に至るまで一貫したサポート体制で提供できることにあります。
ASSP事業においては、急速な情報通信技術の革新が進展する中で更なる成長を図るため、今後の成長が見込める車載・産業機器・通信インフラ分野へ経営資源を集中しております。アナログ回路の開発・設計技術の競争力強化と、国内・海外企業との戦略的な協業に取り組み、差別化できる付加価値の高いソリューションを開発・提供することで、将来の収益の重要な柱となる新たな事業の育成を図っております。
また、第3四半期に事業構造改革の一環として、様々な電子機器の映像インターフェイス向けに展開しておりましたSmart Connectivity (DisplayPort)事業を2019年12月12日付でKinetic Technologiesへ譲渡いたしました。これにより、経営資源を成長分野へ集中し、中長期の施策強化を図っております。
当連結会計年度の経営成績につきましては、前第4四半期に実施したシステム事業部門の譲渡に伴う売上減少分があったことに加え、顧客専用LSI分野及びSmart Connectivity LSIの需要がそれぞれ減少したことにより、売上高は657億6千4百万円(前年同期比30.9%減)となりました。
利益につきましては、過年度の企業買収によるのれん及び無形固定資産の償却費が24億7千7百万円となったこと、将来に向けた開発投資として研究開発費が65億8千1百万円(同16.1%減)となったこと、事業構造改革の一環として行った業務の効率化が順調に進展したこと等により、のれん等償却前の営業利益は34億4千9百万円、のれん等償却後の営業利益は9億7千2百万円(同69.5%増)となり、経常利益は6億3千9百万円(同27.1%増)となりました。
また、連結子会社のMegaChips Technology America Corporationの清算により関係会社清算益が5億9千9百万円発生したこと、Smart Connectivity (DisplayPort)事業部門の譲渡により事業譲渡損が20億9千2百万円発生したこと、投資有価証券評価損が5億4千6百万円発生したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は17億9千2百万円(前年同期は17億2千7百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当社グループは単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(2) 財政状態の変動状況
当連結会計年度末における総資産は723億4千7百万円(前連結会計年度比196億3千万円の減少)となりました。主要な項目を前連結会計年度と比較すると、現金及び預金が70億3千7百万円、投資その他の資産のその他が27億7千5百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が160億6千3百万円、商品及び製品が23億3千2百万円、仕掛品が10億7千3百万円、流動資産のその他が22億8千万円、のれんが26億8千万円、ソフトウエアが28億3千2百万円それぞれ減少しております。
負債合計は413億1千6百万円(同244億3千7百万円の減少)となりました。主要な項目を前連結会計年度と比較すると、支払手形及び買掛金が9億8百万円、1年内返済予定の長期借入金が115億円それぞれ増加した一方で、短期借入金が158億3千5百万円、長期借入金が200億円それぞれ減少しております。
純資産は310億3千1百万円(同48億7百万円の増加)となりました。主要な項目を前連結会計年度末と比較すると、親会社株主に帰属する当期純損失が17億9千2百万円となった一方で、当社の連結子会社であるSiTimeCorporationが、2019年11月21日(米国太平洋時間)にNASDAQ Global Marketに上場したことに伴い、同社にて新株発行による増資を行ったこと等により資本剰余金が31億3千4百万円、非支配株主持分が28億4千4百万円それぞれ増加した他、その他有価証券評価差額金が15億4千5百万円増加しております。この結果、自己資本比率は38.8%(同10.3ポイントの上昇)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、172億1千9百万円となり、前連結会計年度に比べ70億3千7百万円の増加(前年同期は92億6千6百万円の減少)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、282億5千6百万円の資金の獲得(前年同期は137億円の資金の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失が19億6千5百万円(前年同期は10億5千4百万円の税金等調整前当期純損失)となった一方で、減価償却費が35億1千1百万円、のれん償却額が17億1千5百万円、長期前払費用償却額が8億5百万円、事業譲渡損が20億9千2百万円それぞれ発生したこと、売上債権が158億9千6百万円の減少、たな卸資産が35億9千3百万円の減少、その他の資産が27億7千4百万円の減少となったことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、25億4千1百万円の資金の使用(前年同期は24億9千9百万円の資金の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が8億4千4百万円、無形固定資産の取得による支出が7億8千9百万円、長期前払費用の取得による支出が8億1千6百万円あったことによるものであります。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは、257億1千5百万円の資金の獲得(前年同期は162億円の資金の使用)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、185億9千9百万円の資金の使用(前年同期は70億4千万円の資金の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が10億円、非支配株主からの払込みによる収入が60億8千1百万円あった一方で、短期借入金が157億7千5百万円の純減、長期借入金の返済による支出が95億円あったことによるものであります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績、受注実績及び販売実績は次のとおりであります。
なお、当社グループは単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
① 生産実績
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当連結会計年度における経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 売上高
前第4四半期に実施したシステム事業部門の譲渡に伴う売上減少分があったことに加え、顧客専用LSI分野及び映像インターフェイス向けのSmart Connectivity LSIの需要がそれぞれ減少したことにより、657億6千4百万円(前年同期比30.9%減)となりました。
② 売上原価・販売費及び一般管理費並びに営業利益
当連結会計年度の売上原価は、490億6千8百万円となりました。前連結会計年度はMEMSタイミングデバイスの一部の特定製品の在庫評価の見直しにより8億6千9百万円の費用を計上していたことから、当連結会計年度の原価率は4.8ポイント好転の74.6%となり、売上総利益は166億9千5百万円(前年同期比15.0%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、今後の成長が見込める分野へ積極的な研究開発投資を行った一方で、事業構造改革に伴う固定費の圧縮、業務の適正化と効率化による費用削減に取り組んだこと等により、157億2千3百万円となり、前連結会計年度と比較して33億3千9百万円減少いたしました。この主な内訳は、給料、賞与引当金繰入額等の人件費が40億5千2百万円(同25.1%減)、研究開発費が65億8千1百万円(同16.1%減)、過年度の企業買収によるのれん及び無形固定資産の償却費が24億7千7百万円となっております。
以上の結果、当連結会計年度ののれん等償却前営業利益は34億4千9百万円、のれん等償却後営業利益は9億7千2百万円(同69.5%増)となりました。
当社は連結売上高営業利益率[のれん等償却前]を重要な指標と考えており、その動向を注視しております。当該指標等の5年間の推移は次のとおりであります。
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
のれん等償却前営業利益: 営業利益+企業買収によるのれん及び無形固定資産の償却費
売上高営業利益率[のれん等償却前]: のれん等償却前営業利益/売上高×100
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
③ 税金等調整前当期純利益
営業外収益として受取配当金が9千8百万円、受取派遣料が1億円それぞれ発生したこと、営業外費用として金融機関からの借入金に対する支払利息を4億8千2百万円計上したこと等により、営業外収益及び営業外費用の差引額は3億3千3百万円の費用となりました。
また、特別利益としてMegaChips Technology America Corporationの清算に伴う関係会社清算益5億9千9百万円を計上した一方で、特別損失として当社の幕張事業所の建物及び土地の一部分に係る減損損失を2億7千1百万円、当社が保有する非上場株式の減損処理に伴う投資有価証券評価損を5億4千6百万円、Smart Connectivity (DisplayPort)事業部門の譲渡に伴う事業譲渡損を20億9千2百万円、固定費削減を目的とする人員減のための特別退職金を1億2千5百万円それぞれ計上したこと等により、特別利益及び特別損失の差引額は26億4百万円の損失となりました。
以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純損失は19億6千5百万円(前年同期は10億5千4百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税の額が1億7千6百万円(前年同期比75.4%減)、法人税等調整額がマイナス3億1千7百万円(前年同期はマイナス4千5百万円)となった結果、親会社株主に帰属する当期純損失は17億9千2百万円(前年同期は17億2千7百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当社は自己資本当期純利益率を重要な指標と考えており、その動向を注視しております。当該指標の5年間の推移は次のとおりであります。
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
自己資本当期純利益率: 親会社株主に帰属する当期純利益/期中平均自己資本×100
2.各指標は、連結ベースの財務数値により計算しております。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における総資産は723億4千7百万円(前連結会計年度末比196億3千万円の減少)となりました。流動資産は、現金及び預金、受取手形及び売掛金、たな卸資産(商品及び製品等)を中心に456億2千8百万円(同153億7千6百万円の減少)となりました。主な項目を前連結会計年度と比較すると、現金及び預金が70億3千7百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が160億6千3百万円、たな卸資産が40億7千5百万円それぞれ減少しております。固定資産では、のれんが26億8千万円、ソフトウェアが28億3千2百万円それぞれ減少しております。
当社グループの資産構成の特徴はその流動性の高さにあります。過年度の企業買収によるのれん等の無形固定資産が一定割合を占めるものの、総資産の63.1%を流動資産が占めております。その一方で、主に短期借入金の減少により流動負債は360億7千3百万円(同46億9百万円の減少)となりましたが、流動比率は126.5%(同23.5ポイントの悪化)となりました。流動資産から、たな卸資産35億3千3百万円を控除した資産の額は420億9千5百万円となっており、総資産の58.2%を占めております。このような資産構成は、当社グループが資金を長期に亘り固定化する生産設備等の資産を持たないファブレスメーカーとして事業を展開してきた結果であります。当社グループは、今後も流動性の向上と健全な資産構成のバランスシートの維持に努めてまいります。
当連結会計年度末の負債合計は413億1千6百万円(同244億3千7百万円の減少)となりました。負債の主な内容は、短期借入金44億9千1百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)240億円、LSI製品の製造委託先からの仕入等に対する仕入債務73億1千7百万円となっております。主な項目を前連結会計年度と比較すると、支払手形及び買掛金が9億8百万円の増加となった一方で、短期借入金は158億3千5百万円の減少、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)は85億円の減少となっております。
純資産は310億3千1百万円(同48億7百万円の増加)となりました。当社の連結子会社であるSiTime Corporationが、NASDAQ Global Market上場に伴って新株発行による増資を行ったことにより、資本剰余金が31億3千4百万円の増加、非支配株主持分が28億4千4百万円の増加となりました。また、親会社株主に帰属する当期純損失が17億9千2百万円、剰余金の配当が3億6千9百万円となり、その他有価証券評価差額が15億4千5百万円の増加、為替換算調整勘定が6億7千3百万円の減少となっております。
以上の結果、自己資本は280億6千8百万円となり、有利子負債の縮減に取り組んだことと連結子会社が米国IPOに伴う増資を実施したことにより、自己資本比率は38.8%と(同10.3ポイントの好転)となりました。引き続き、経営環境の変化に柔軟に対応できるよう、財務体質の改善に取り組んでまいります。当社グループの安全性指標等の推移は下記のとおりであります。
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
流動比率: 流動資産/流動負債×100
自己資本比率: 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率: 株式時価総額(期末株価終値×期末発行済株式数)/総資産
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社グループは、経常的な営業運転資金に充当するため、必要に応じて金融機関から資金を調達しております。営業運転資金は、新技術・新製品の研究開発費、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであり、営業費用の主なものはLSI製品の製造委託費用であります。
当社グループは、その健全な資産構成と財務状況の維持に努めており、当社グループの成長に必要な資金を、保有する売掛債権の売却、銀行借入れ又は増資などにより、必要に応じて調達できるものと考えております。
当連結会計年度においては、フリー・キャッシュ・フローとして257億1千5百万円の資金が獲得されております。これらは主に金融機関からの有利子負債の返済に充当され、当連結会計年度末における有利子負債残高は前連結会計年度末に比べ243億3千5百万円減少し総額284億9千1百万円となりました。
また、連結子会社のSiTime Corporationにおいては、事業成長のための営業運転資金として、米国IPOに伴う新株発行増資により60億8千1百万円の資金調達を行っております。
当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の5年間の推移は下記のとおりであります。
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
フリー・キャッシュ・フロー: 営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー
キャッシュ・フロー対有利子負債比率: 有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.第29期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。
(3) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えられる特に重要な会計方針は以下のとおりであります。
① 貸倒引当金
貸倒引当金に関して、過去の貸倒実績率により算定した額のほか、個別に債権の回収可能性を見積もって計上いたします。
② たな卸資産
たな卸資産に関して、正味売却価額が取得原価よりも下落した場合に簿価の切下げを行います。
③ 有価証券
有価証券に関して、時価が著しく低下した場合には、当該有価証券は時価で連結貸借対照表に計上し、時価と簿価との差額はその期間の損失として認識いたします。適正な時価が容易に入手できない場合で、当該有価証券の実質価額が著しく低下している場合は、実質価額まで簿価の切下げを行います。
④ 有形固定資産、無形固定資産及び長期前払費用
有形固定資産、無形固定資産及び長期前払費用に関して、回収見込額が取得価額よりも下落した場合に簿価の切下げを行います。
⑤ 工事損失引当金
工事契約に関して、工事原価総額が工事収益総額を超過する可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積もることができる場合に、その超過すると見込まれる額を計上いたします。
⑥ のれん
のれんに関して、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却いたします。その資産性の評価について検討し、将来において当初想定した収益が見込めなくなった場合に、簿価の切下げを行います。
⑦ 繰延税金資産
繰延税金資産に関して、事業計画やタックス・プランニングを基に将来の課税所得を見積って計上いたします。その見積りの変更により回収が見込めなくなった場合に繰延税金資産の取崩しを行います。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」と言う)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度における電子機器業界においては、産業用電子機器、民生用電子機器及び電子部品・デバイスの需要が減少し、電子機器業界全体の市場は前年同期比減という状況で推移いたしました。
ASIC事業においては、これまでの主力分野であるゲーム機器、デジタルカメラ、事務機器分野に加え、産業機器分野における国内外の有力顧客に向け、顧客の機器・サービスのアプリケーションに最適なソリューションを提供しております。その競争力は、顧客のアプリケーションに関する深い理解と独自のコア技術を基に、アルゴリズム・アーキテクチャの開発から性能・コスト競争力に優れたシステムLSIの開発・供給を、上流の論理設計から下流の物理設計、製造オペレーション、品質保証に至るまで一貫したサポート体制で提供できることにあります。
ASSP事業においては、急速な情報通信技術の革新が進展する中で更なる成長を図るため、今後の成長が見込める車載・産業機器・通信インフラ分野へ経営資源を集中しております。アナログ回路の開発・設計技術の競争力強化と、国内・海外企業との戦略的な協業に取り組み、差別化できる付加価値の高いソリューションを開発・提供することで、将来の収益の重要な柱となる新たな事業の育成を図っております。
また、第3四半期に事業構造改革の一環として、様々な電子機器の映像インターフェイス向けに展開しておりましたSmart Connectivity (DisplayPort)事業を2019年12月12日付でKinetic Technologiesへ譲渡いたしました。これにより、経営資源を成長分野へ集中し、中長期の施策強化を図っております。
当連結会計年度の経営成績につきましては、前第4四半期に実施したシステム事業部門の譲渡に伴う売上減少分があったことに加え、顧客専用LSI分野及びSmart Connectivity LSIの需要がそれぞれ減少したことにより、売上高は657億6千4百万円(前年同期比30.9%減)となりました。
利益につきましては、過年度の企業買収によるのれん及び無形固定資産の償却費が24億7千7百万円となったこと、将来に向けた開発投資として研究開発費が65億8千1百万円(同16.1%減)となったこと、事業構造改革の一環として行った業務の効率化が順調に進展したこと等により、のれん等償却前の営業利益は34億4千9百万円、のれん等償却後の営業利益は9億7千2百万円(同69.5%増)となり、経常利益は6億3千9百万円(同27.1%増)となりました。
また、連結子会社のMegaChips Technology America Corporationの清算により関係会社清算益が5億9千9百万円発生したこと、Smart Connectivity (DisplayPort)事業部門の譲渡により事業譲渡損が20億9千2百万円発生したこと、投資有価証券評価損が5億4千6百万円発生したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は17億9千2百万円(前年同期は17億2千7百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当社グループは単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(2) 財政状態の変動状況
当連結会計年度末における総資産は723億4千7百万円(前連結会計年度比196億3千万円の減少)となりました。主要な項目を前連結会計年度と比較すると、現金及び預金が70億3千7百万円、投資その他の資産のその他が27億7千5百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が160億6千3百万円、商品及び製品が23億3千2百万円、仕掛品が10億7千3百万円、流動資産のその他が22億8千万円、のれんが26億8千万円、ソフトウエアが28億3千2百万円それぞれ減少しております。
負債合計は413億1千6百万円(同244億3千7百万円の減少)となりました。主要な項目を前連結会計年度と比較すると、支払手形及び買掛金が9億8百万円、1年内返済予定の長期借入金が115億円それぞれ増加した一方で、短期借入金が158億3千5百万円、長期借入金が200億円それぞれ減少しております。
純資産は310億3千1百万円(同48億7百万円の増加)となりました。主要な項目を前連結会計年度末と比較すると、親会社株主に帰属する当期純損失が17億9千2百万円となった一方で、当社の連結子会社であるSiTimeCorporationが、2019年11月21日(米国太平洋時間)にNASDAQ Global Marketに上場したことに伴い、同社にて新株発行による増資を行ったこと等により資本剰余金が31億3千4百万円、非支配株主持分が28億4千4百万円それぞれ増加した他、その他有価証券評価差額金が15億4千5百万円増加しております。この結果、自己資本比率は38.8%(同10.3ポイントの上昇)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、172億1千9百万円となり、前連結会計年度に比べ70億3千7百万円の増加(前年同期は92億6千6百万円の減少)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、282億5千6百万円の資金の獲得(前年同期は137億円の資金の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失が19億6千5百万円(前年同期は10億5千4百万円の税金等調整前当期純損失)となった一方で、減価償却費が35億1千1百万円、のれん償却額が17億1千5百万円、長期前払費用償却額が8億5百万円、事業譲渡損が20億9千2百万円それぞれ発生したこと、売上債権が158億9千6百万円の減少、たな卸資産が35億9千3百万円の減少、その他の資産が27億7千4百万円の減少となったことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、25億4千1百万円の資金の使用(前年同期は24億9千9百万円の資金の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が8億4千4百万円、無形固定資産の取得による支出が7億8千9百万円、長期前払費用の取得による支出が8億1千6百万円あったことによるものであります。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは、257億1千5百万円の資金の獲得(前年同期は162億円の資金の使用)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、185億9千9百万円の資金の使用(前年同期は70億4千万円の資金の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が10億円、非支配株主からの払込みによる収入が60億8千1百万円あった一方で、短期借入金が157億7千5百万円の純減、長期借入金の返済による支出が95億円あったことによるものであります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績、受注実績及び販売実績は次のとおりであります。
なお、当社グループは単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
① 生産実績
| 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 生産高(千円) | 45,696,783 | 60.4 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
| 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 受注高(千円) | 61,780,579 | 65.0 |
| 受注残高(千円) | 4,423,991 | 52.6 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
| 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 販売高(千円) | 65,764,572 | 69.1 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
| 相手先 | 金額(千円) | 割合(%) |
| 任天堂㈱ | 44,240,918 | 46.5 |
| Macronix International Co.,Ltd. | 17,269,584 | 18.2 |
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
| 相手先 | 金額(千円) | 割合(%) |
| 任天堂㈱ | 62,934,000 | 95.7 |
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当連結会計年度における経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 売上高
前第4四半期に実施したシステム事業部門の譲渡に伴う売上減少分があったことに加え、顧客専用LSI分野及び映像インターフェイス向けのSmart Connectivity LSIの需要がそれぞれ減少したことにより、657億6千4百万円(前年同期比30.9%減)となりました。
② 売上原価・販売費及び一般管理費並びに営業利益
当連結会計年度の売上原価は、490億6千8百万円となりました。前連結会計年度はMEMSタイミングデバイスの一部の特定製品の在庫評価の見直しにより8億6千9百万円の費用を計上していたことから、当連結会計年度の原価率は4.8ポイント好転の74.6%となり、売上総利益は166億9千5百万円(前年同期比15.0%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、今後の成長が見込める分野へ積極的な研究開発投資を行った一方で、事業構造改革に伴う固定費の圧縮、業務の適正化と効率化による費用削減に取り組んだこと等により、157億2千3百万円となり、前連結会計年度と比較して33億3千9百万円減少いたしました。この主な内訳は、給料、賞与引当金繰入額等の人件費が40億5千2百万円(同25.1%減)、研究開発費が65億8千1百万円(同16.1%減)、過年度の企業買収によるのれん及び無形固定資産の償却費が24億7千7百万円となっております。
以上の結果、当連結会計年度ののれん等償却前営業利益は34億4千9百万円、のれん等償却後営業利益は9億7千2百万円(同69.5%増)となりました。
当社は連結売上高営業利益率[のれん等償却前]を重要な指標と考えており、その動向を注視しております。当該指標等の5年間の推移は次のとおりであります。
| 回次 | 第26期 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 |
| 決算年月 | 2016年3月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 |
| 売上高(百万円) | 55,662 | 67,438 | 89,029 | 95,145 | 65,764 |
| 研究開発費(百万円) | 5,956 | 5,199 | 6,253 | 7,843 | 6,581 |
| のれん等償却前営業利益(百万円) | 3,513 | 4,922 | 5,520 | 3,152 | 3,449 |
| 売上高営業利益率[のれん等償却前](%) | 6.3 | 7.3 | 6.2 | 3.3 | 5.2 |
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
のれん等償却前営業利益: 営業利益+企業買収によるのれん及び無形固定資産の償却費
売上高営業利益率[のれん等償却前]: のれん等償却前営業利益/売上高×100
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
③ 税金等調整前当期純利益
営業外収益として受取配当金が9千8百万円、受取派遣料が1億円それぞれ発生したこと、営業外費用として金融機関からの借入金に対する支払利息を4億8千2百万円計上したこと等により、営業外収益及び営業外費用の差引額は3億3千3百万円の費用となりました。
また、特別利益としてMegaChips Technology America Corporationの清算に伴う関係会社清算益5億9千9百万円を計上した一方で、特別損失として当社の幕張事業所の建物及び土地の一部分に係る減損損失を2億7千1百万円、当社が保有する非上場株式の減損処理に伴う投資有価証券評価損を5億4千6百万円、Smart Connectivity (DisplayPort)事業部門の譲渡に伴う事業譲渡損を20億9千2百万円、固定費削減を目的とする人員減のための特別退職金を1億2千5百万円それぞれ計上したこと等により、特別利益及び特別損失の差引額は26億4百万円の損失となりました。
以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純損失は19億6千5百万円(前年同期は10億5千4百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税の額が1億7千6百万円(前年同期比75.4%減)、法人税等調整額がマイナス3億1千7百万円(前年同期はマイナス4千5百万円)となった結果、親会社株主に帰属する当期純損失は17億9千2百万円(前年同期は17億2千7百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当社は自己資本当期純利益率を重要な指標と考えており、その動向を注視しております。当該指標の5年間の推移は次のとおりであります。
| 回次 | 第26期 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 |
| 決算年月 | 2016年3月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 |
| 自己資本当期純利益率(%) | △2.6 | △3.4 | 6.6 | △6.0 | △6.6 |
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
自己資本当期純利益率: 親会社株主に帰属する当期純利益/期中平均自己資本×100
2.各指標は、連結ベースの財務数値により計算しております。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における総資産は723億4千7百万円(前連結会計年度末比196億3千万円の減少)となりました。流動資産は、現金及び預金、受取手形及び売掛金、たな卸資産(商品及び製品等)を中心に456億2千8百万円(同153億7千6百万円の減少)となりました。主な項目を前連結会計年度と比較すると、現金及び預金が70億3千7百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が160億6千3百万円、たな卸資産が40億7千5百万円それぞれ減少しております。固定資産では、のれんが26億8千万円、ソフトウェアが28億3千2百万円それぞれ減少しております。
当社グループの資産構成の特徴はその流動性の高さにあります。過年度の企業買収によるのれん等の無形固定資産が一定割合を占めるものの、総資産の63.1%を流動資産が占めております。その一方で、主に短期借入金の減少により流動負債は360億7千3百万円(同46億9百万円の減少)となりましたが、流動比率は126.5%(同23.5ポイントの悪化)となりました。流動資産から、たな卸資産35億3千3百万円を控除した資産の額は420億9千5百万円となっており、総資産の58.2%を占めております。このような資産構成は、当社グループが資金を長期に亘り固定化する生産設備等の資産を持たないファブレスメーカーとして事業を展開してきた結果であります。当社グループは、今後も流動性の向上と健全な資産構成のバランスシートの維持に努めてまいります。
当連結会計年度末の負債合計は413億1千6百万円(同244億3千7百万円の減少)となりました。負債の主な内容は、短期借入金44億9千1百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)240億円、LSI製品の製造委託先からの仕入等に対する仕入債務73億1千7百万円となっております。主な項目を前連結会計年度と比較すると、支払手形及び買掛金が9億8百万円の増加となった一方で、短期借入金は158億3千5百万円の減少、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)は85億円の減少となっております。
純資産は310億3千1百万円(同48億7百万円の増加)となりました。当社の連結子会社であるSiTime Corporationが、NASDAQ Global Market上場に伴って新株発行による増資を行ったことにより、資本剰余金が31億3千4百万円の増加、非支配株主持分が28億4千4百万円の増加となりました。また、親会社株主に帰属する当期純損失が17億9千2百万円、剰余金の配当が3億6千9百万円となり、その他有価証券評価差額が15億4千5百万円の増加、為替換算調整勘定が6億7千3百万円の減少となっております。
以上の結果、自己資本は280億6千8百万円となり、有利子負債の縮減に取り組んだことと連結子会社が米国IPOに伴う増資を実施したことにより、自己資本比率は38.8%と(同10.3ポイントの好転)となりました。引き続き、経営環境の変化に柔軟に対応できるよう、財務体質の改善に取り組んでまいります。当社グループの安全性指標等の推移は下記のとおりであります。
| 回次 | 第26期 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 |
| 決算年月 | 2016年3月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 |
| 流動比率(%) | 132.6 | 104.8 | 153.3 | 150.0 | 126.5 |
| 自己資本比率(%) | 41.1 | 34.3 | 33.0 | 28.5 | 38.8 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 41.7 | 87.3 | 93.2 | 42.6 | 49.5 |
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
流動比率: 流動資産/流動負債×100
自己資本比率: 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率: 株式時価総額(期末株価終値×期末発行済株式数)/総資産
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社グループは、経常的な営業運転資金に充当するため、必要に応じて金融機関から資金を調達しております。営業運転資金は、新技術・新製品の研究開発費、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであり、営業費用の主なものはLSI製品の製造委託費用であります。
当社グループは、その健全な資産構成と財務状況の維持に努めており、当社グループの成長に必要な資金を、保有する売掛債権の売却、銀行借入れ又は増資などにより、必要に応じて調達できるものと考えております。
当連結会計年度においては、フリー・キャッシュ・フローとして257億1千5百万円の資金が獲得されております。これらは主に金融機関からの有利子負債の返済に充当され、当連結会計年度末における有利子負債残高は前連結会計年度末に比べ243億3千5百万円減少し総額284億9千1百万円となりました。
また、連結子会社のSiTime Corporationにおいては、事業成長のための営業運転資金として、米国IPOに伴う新株発行増資により60億8千1百万円の資金調達を行っております。
当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の5年間の推移は下記のとおりであります。
| 回次 | 第26期 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 |
| 決算年月 | 2016年3月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | 4,272 | 340 | 4,715 | △13,700 | 28,256 |
| フリー・キャッシュ・フロー(百万円) | △1,683 | △6,200 | △292 | △16,200 | 25,715 |
| 有利子負債(百万円) | 28,394 | 36,471 | 45,060 | 52,827 | 28,491 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 664.7 | 10,716.9 | 955.7 | - | 100.8 |
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
フリー・キャッシュ・フロー: 営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー
キャッシュ・フロー対有利子負債比率: 有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.第29期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。
(3) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えられる特に重要な会計方針は以下のとおりであります。
① 貸倒引当金
貸倒引当金に関して、過去の貸倒実績率により算定した額のほか、個別に債権の回収可能性を見積もって計上いたします。
② たな卸資産
たな卸資産に関して、正味売却価額が取得原価よりも下落した場合に簿価の切下げを行います。
③ 有価証券
有価証券に関して、時価が著しく低下した場合には、当該有価証券は時価で連結貸借対照表に計上し、時価と簿価との差額はその期間の損失として認識いたします。適正な時価が容易に入手できない場合で、当該有価証券の実質価額が著しく低下している場合は、実質価額まで簿価の切下げを行います。
④ 有形固定資産、無形固定資産及び長期前払費用
有形固定資産、無形固定資産及び長期前払費用に関して、回収見込額が取得価額よりも下落した場合に簿価の切下げを行います。
⑤ 工事損失引当金
工事契約に関して、工事原価総額が工事収益総額を超過する可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積もることができる場合に、その超過すると見込まれる額を計上いたします。
⑥ のれん
のれんに関して、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却いたします。その資産性の評価について検討し、将来において当初想定した収益が見込めなくなった場合に、簿価の切下げを行います。
⑦ 繰延税金資産
繰延税金資産に関して、事業計画やタックス・プランニングを基に将来の課税所得を見積って計上いたします。その見積りの変更により回収が見込めなくなった場合に繰延税金資産の取崩しを行います。