有価証券報告書-第31期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」と言う)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度における電子機器業界全体の市場は前年同期比において同水準で推移いたしました。
ASIC事業においては、これまでの主力分野であるゲーム機器、デジタルカメラ、事務機器分野に加え、産業機器分野における国内外の有力顧客に向け、顧客の機器・サービスのアプリケーションに最適なソリューションを提供しております。その競争力は、顧客のアプリケーションに関する深い理解と独自のコア技術を基に、顧客の課題解決のために、独創的なアルゴリズム・アーキテクチャを搭載したシステムLSIを開発し、提供できることにあります。
ASSP事業においては、急速な情報通信技術の革新が進展する中で更なる成長を図るため、今後の成長が見込める車載分野、産業機器分野、通信インフラ分野、エネルギー制御分野、ロボット分野等をターゲットとした新規LSI事業の立ち上げに経営資源を集中しております。アナログ回路の開発・設計技術の競争力強化と、国内・海外企業との戦略的な協業に取り組み、差別化できる付加価値の高いソリューションを開発・提供することで、将来の収益の重要な柱となる新たな事業の育成を図っております。
また、経営資源の成長分野への集中や、財務資本戦略による経営体質・経営基盤の強靭化など企業価値及び株主価値の向上を図るため、米国所在の連結子会社であるSiTime Corporationの株式の一部について、SiTime Corporationの新株発行とあわせて実施した株式売出しにより、2020年6月と2021年2月にそれぞれ売却を行いました。これにより、第1四半期連結会計期間末においてSiTime Corporationは当社の連結子会社から持分法適用の関連会社となっております。
当連結会計年度の経営成績につきましては、主にASIC事業におけるゲームソフトウェア格納用LSI(カスタムメモリ)の需要が堅調に推移したことにより、売上高は838億1千4百万円(前年同期比27.4%増)となりました。
利益につきましては、業務の効率化が進展したこと等により、のれん等償却前の営業利益は56億8百万円、のれん等償却後の営業利益は50億2千5百万円(同416.7%増)となり、持分法適用の関連会社となったSiTime Corporationの持分法投資損失(第2四半期以降ののれん等償却費を含む)が8億9千9百万円発生したこと等により、経常利益は39億1千2百万円(同512.3%増)となりました。
また、連結子会社であったSiTime Corporationの株式の一部を売却したことと同社が新株発行増資を実施したことにより263億8千7百万円の関係会社株式売却益が発生したこと、自社開発のソフトウエア資産を主とする固定資産除却損が25億4千3百万円、事業拠点のオフィスリース契約や建物に関連する損失が8億9千5百万円それぞれ発生したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は209億2千万円(前年同期は17億9千2百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
なお、当社グループは単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(2) 財政状態の変動状況
当連結会計年度末における総資産は746億2千7百万円(前連結会計年度末比22億7千9百万円の増加)となりました。主要な項目を前連結会計年度と比較すると、現金及び預金が41億5千2百万円、商品及び製品が11億3千4百万円それぞれ増加した一方で、建物が8億3千7百万円、有形固定資産のその他が10億3千7百万円、ソフトウエアが19億8千5百万円それぞれ減少しております。また、SiTime Corporationの連結子会社から持分法適用の関連会社への異動に伴い、関係会社株式が119億5千8百万円増加した一方で、のれんが79億8千5百万円、技術資産が25億4百万円それぞれ減少しております。
負債合計は245億8千3百万円(同167億3千2百万円の減少)となりました。主要な項目を前連結会計年度と比較すると、支払手形及び買掛金が21億6千9百万円、未払法人税等が66億5千1百万円それぞれ増加した一方で、短期借入金が24億9千1百万円、1年内返済予定の長期借入金が182億1千万円、長期借入金が30億円それぞれ減少しております。
純資産は500億4千3百万円(同190億1千2百万円の増加)となりました。主要な項目を前連結会計年度末と比較すると、親会社株主に帰属する当期純利益が209億2千万円となった一方で、SiTime Corporationの連結子会社から持分法適用の関連会社への異動に伴い、非支配株主持分が28億4千4百万円減少しております。この結果、自己資本比率は67.1%(同28.3ポイントの上昇)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、214億7百万円となり、前連結会計年度に比べ41億8千8百万円の増加(前年同期は70億3千7百万円の増加)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、55億1千3百万円の資金の獲得(前年同期は282億5千6百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が268億3千4百万円(前年同期は19億6千5百万円の税金等調整前当期純損失)となり、減価償却費が15億1千4百万円、持分法による投資損失が8億9千9百万円、固定資産除却損が25億4千3百万円それぞれ発生したこと、仕入債務が25億8千1百万円の増加となった一方で、関係会社株式売却益が263億8千7百万円発生したこと、たな卸資産が21億4千1百万円の増加となったことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、170億2千2百万円の資金の獲得(前年同期は25億4千1百万円の資金の使用)となりました。これは主に、関係会社株式の売却による収入が191億5千1百万円あったことによるものであります。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは、225億3千6百万円の資金の獲得(前年同期は257億1千5百万円の資金の獲得)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、188億7百万円の資金の使用(前年同期は185億9千9百万円の資金の使用)となりました。これは主に、短期借入金が29億7千9百万円の純増となった一方で、長期借入金の返済による支出が212億1千万円あったことによるものであります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績、受注実績及び販売実績は次のとおりであります。
なお、当社グループは単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
① 生産実績
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当連結会計年度における経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 売上高
前第3四半期に実施した映像インターフェイス向けのSmart Connectivity LSI事業部門の譲渡に伴い売上高が剥落したこと、第1四半期に連結子会社のSiTime Corporationを関連会社としたことに伴い第2四半期以降の売上高が剥落したこと等の減少要因があった一方で、ASIC事業のゲームソフトウェア格納用LSI(カスタムメモリ)の需要が堅調に推移したこと等により、売上高は838億1千4百万円(前年同期比27.4%増)となりました。
② 売上原価・販売費及び一般管理費並びに営業利益
当連結会計年度の売上原価は、705億4百万円となりました。売上の製品構成の変化等に伴い、当連結会計年度の原価率は9.5ポイント悪化の84.1%となり、売上総利益は133億1千万円(前年同期比20.3%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、今後の成長が見込める分野へ積極的な研究開発投資を行った一方で、第1四半期に連結子会社のSiTime Corporationを関連会社としたことに伴い第2四半期以降の販売費及び一般管理費が剥落したこと、事業構造改革の一環として取り組んできた固定費の圧縮や業務の効率化が進展したこと等により、82億8千5百万円となり、前連結会計年度と比較して74億3千8百万円減少いたしました。この主な内訳は、給料、賞与引当金繰入額等の人件費が30億7千5百万円(同24.1%減)、研究開発費が30億5千8百万円(同53.5%減)、過年度の企業買収によるのれん及び無形固定資産の償却費が5億8千3百万円となっております。
以上の結果、当連結会計年度ののれん等償却前営業利益は56億8百万円、のれん等償却後営業利益は50億2千5百万円(同416.7%増)となりました。
当社は連結売上高営業利益率を重要な指標と考えており、その動向を注視しております。当該指標等の5年間の推移は次のとおりであります。
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
のれん等償却前営業利益: 営業利益+企業買収によるのれん及び無形固定資産の償却費
売上高営業利益率[のれん等償却前]: のれん等償却前営業利益/売上高×100
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
③ 税金等調整前当期純利益
営業外収益として受取配当金が9千9百万円発生したこと、営業外費用として金融機関からの借入金に対する支払利息を2億8百万円計上したこと、SiTime Corporationの関連会社化に伴い持分法による投資損失が8億9千9百万円発生したこと等により、営業外収益及び営業外費用の差引額は11億1千2百万円の費用となりました。
また、特別利益としてSiTime Corporation株式の一部売却及び同社の時価発行増資による関係会社株式売却益を263億8千7百万円計上した一方で、特別損失として当社の幕張事業所、MegaChips LSI USA Corporationのオフィスの固定資産に係る減損損失を7億3百万円、賃貸借契約譲渡損を1億9千1百万円計上したこと、液晶パネル向けタイミングコントローラLSIの新規開発及び主要製品の受注終了に伴う事業整理損を1億6千万円計上したこと等により、特別利益及び特別損失の差引額は229億2千1百万円の利益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は268億3千4百万円(前年同期は19億6千5百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税の額が65億6千4百万円(前年同期比3,614.0%増)、法人税等調整額がマイナス3億9千8百万円(前年同期はマイナス3億1千7百万円)となった結果、親会社株主に帰属する当期純利益は209億2千万円(前年同期は17億9千2百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当社は自己資本当期純利益率を重要な指標と考えており、その動向を注視しております。当該指標の5年間の推移は次のとおりであります。
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
自己資本当期純利益率: 親会社株主に帰属する当期純利益/期中平均自己資本×100
2.各指標は、連結ベースの財務数値により計算しております。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における総資産は746億2千7百万円(前連結会計年度末比22億7千9百万円の増加)となりました。流動資産は、現金及び預金、受取手形及び売掛金、たな卸資産(商品及び製品等)を中心に508億6千6百万円(同52億3千7百万円の増加)となりました。主な項目を前連結会計年度と比較すると、現金及び預金が41億5千2百万円、商品及び製品が11億3千4百万円それぞれ増加しております。固定資産では、自社開発ソフトウエアの除却によりソフトウエアが19億8千5百万円の減少となり、連結子会社であったSiTime Corporationの関連会社化に伴いのれんが79億8千5百万円、技術資産が25億4百万円それぞれ減少した一方で、関係会社株式が119億5千8百万円増加しております。
当社グループの資産構成の特徴はその流動性の高さにあります。関係会社株式を主とする投資その他の資産が一定割合を占めるものの、総資産の68.2%を流動資産が占めております。その一方で、主に有利子負債の減少により流動負債が238億2千5百万円(同122億4千7百万円の減少)となった結果、流動比率は213.5%(同87.0ポイントの好転)となりました。流動資産から、たな卸資産39億9千5百万円を控除した資産の額は468億7千万円となっており、総資産の62.8%を占めております。このような資産構成は、当社グループが資金を長期に亘り固定化する生産設備等の資産を持たないファブレスメーカーとして事業を展開してきた結果であります。当社グループは、今後も流動性の向上と健全な資産構成のバランスシートの維持に努めてまいります。
当連結会計年度末の負債合計は245億8千3百万円(同167億3千2百万円の減少)となりました。負債の主な内容は、LSI製品の製造委託先からの仕入等に対する仕入債務94億8千6百万円、短期借入金20億円、1年内返済予定の長期借入金27億9千万円となっております。主な項目を前連結会計年度と比較すると、支払手形及び買掛金が21億6千9百万円の増加となった一方で、短期借入金は24億9千1百万円の減少、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)は212億1千万円の減少となっております。
純資産は500億4千3百万円(同190億1千2百万円の増加)となりました。連結子会社であったSiTime Corporationの関連会社化に伴い非支配株主持分は28億4千4百万円の減少となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益が209億2千万円、剰余金の配当が3億6千9百万円となり、その他有価証券評価差額金が4億6千7百万円の増加、為替換算調整勘定が9億1千3百万円の増加となっております。
以上の結果、自己資本は500億4千3百万円となり、有利子負債の縮減に取り組んだことにより、自己資本比率は67.1%と(同28.3ポイントの好転)となりました。引き続き、経営環境の変化に柔軟に対応できるよう、財務基盤の強化に取り組んでまいります。当社グループの安全性指標等の推移は下記のとおりであります。
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
流動比率: 流動資産/流動負債×100
自己資本比率: 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率: 株式時価総額(期末株価終値×期末発行済株式数)/総資産
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社グループは、経常的な営業運転資金に充当するため、必要に応じて金融機関から資金を調達しております。営業運転資金は、新技術・新製品の研究開発費、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであり、営業費用の主なものはLSI製品の製造委託費用であります。
当社グループは、その健全な資産構成と財務状況の維持に努めており、当社グループの成長に必要な資金を、保有する売掛債権の売却、銀行借入れ又は増資などにより、必要に応じて調達できるものと考えております。
当連結会計年度においては、SiTime Corporation株式の一部売却により193億7千7百万円の資金が獲得されております。これらは主に金融機関からの有利子負債の返済に充当され、当連結会計年度末における有利子負債残高は前連結会計年度末に比べ237億1百万円減少し総額47億9千万円となりました。
当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の5年間の推移は下記のとおりであります。
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
フリー・キャッシュ・フロー: 営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー
キャッシュ・フロー対有利子負債比率: 有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.第29期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えられる特に重要な会計方針は以下のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
① 貸倒引当金
貸倒引当金に関して、過去の貸倒実績率により算定した額のほか、個別に債権の回収可能性を見積もって計上いたします。
② たな卸資産
たな卸資産に関して、正味売却価額が取得原価よりも下落した場合に簿価の切下げを行います。
③ 有価証券
有価証券に関して、時価が著しく低下した場合には、当該有価証券は時価で連結貸借対照表に計上し、時価と簿価との差額はその期間の損失として認識いたします。適正な時価が容易に入手できない場合で、当該有価証券の実質価額が著しく低下している場合は、実質価額まで簿価の切下げを行います。
④ 有形固定資産、無形固定資産及び長期前払費用
有形固定資産、無形固定資産及び長期前払費用に関して、回収見込額が取得価額よりも下落した場合に簿価の切下げを行います。
⑤ 工事損失引当金
工事契約に関して、工事原価総額が工事収益総額を超過する可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積もることができる場合に、その超過すると見込まれる額を計上いたします。
⑥ 関係会社株式に含まれるのれん
のれんに関して、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却いたします。その資産性の評価について検討し、将来において当初想定した収益が見込めなくなった場合に、簿価の切下げを行います。
⑦ 繰延税金資産
繰延税金資産に関して、事業計画やタックス・プランニングを基に将来の課税所得を見積って計上いたします。その見積りの変更により回収が見込めなくなった場合に繰延税金資産の取崩しを行います。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」と言う)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度における電子機器業界全体の市場は前年同期比において同水準で推移いたしました。
ASIC事業においては、これまでの主力分野であるゲーム機器、デジタルカメラ、事務機器分野に加え、産業機器分野における国内外の有力顧客に向け、顧客の機器・サービスのアプリケーションに最適なソリューションを提供しております。その競争力は、顧客のアプリケーションに関する深い理解と独自のコア技術を基に、顧客の課題解決のために、独創的なアルゴリズム・アーキテクチャを搭載したシステムLSIを開発し、提供できることにあります。
ASSP事業においては、急速な情報通信技術の革新が進展する中で更なる成長を図るため、今後の成長が見込める車載分野、産業機器分野、通信インフラ分野、エネルギー制御分野、ロボット分野等をターゲットとした新規LSI事業の立ち上げに経営資源を集中しております。アナログ回路の開発・設計技術の競争力強化と、国内・海外企業との戦略的な協業に取り組み、差別化できる付加価値の高いソリューションを開発・提供することで、将来の収益の重要な柱となる新たな事業の育成を図っております。
また、経営資源の成長分野への集中や、財務資本戦略による経営体質・経営基盤の強靭化など企業価値及び株主価値の向上を図るため、米国所在の連結子会社であるSiTime Corporationの株式の一部について、SiTime Corporationの新株発行とあわせて実施した株式売出しにより、2020年6月と2021年2月にそれぞれ売却を行いました。これにより、第1四半期連結会計期間末においてSiTime Corporationは当社の連結子会社から持分法適用の関連会社となっております。
当連結会計年度の経営成績につきましては、主にASIC事業におけるゲームソフトウェア格納用LSI(カスタムメモリ)の需要が堅調に推移したことにより、売上高は838億1千4百万円(前年同期比27.4%増)となりました。
利益につきましては、業務の効率化が進展したこと等により、のれん等償却前の営業利益は56億8百万円、のれん等償却後の営業利益は50億2千5百万円(同416.7%増)となり、持分法適用の関連会社となったSiTime Corporationの持分法投資損失(第2四半期以降ののれん等償却費を含む)が8億9千9百万円発生したこと等により、経常利益は39億1千2百万円(同512.3%増)となりました。
また、連結子会社であったSiTime Corporationの株式の一部を売却したことと同社が新株発行増資を実施したことにより263億8千7百万円の関係会社株式売却益が発生したこと、自社開発のソフトウエア資産を主とする固定資産除却損が25億4千3百万円、事業拠点のオフィスリース契約や建物に関連する損失が8億9千5百万円それぞれ発生したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は209億2千万円(前年同期は17億9千2百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
なお、当社グループは単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(2) 財政状態の変動状況
当連結会計年度末における総資産は746億2千7百万円(前連結会計年度末比22億7千9百万円の増加)となりました。主要な項目を前連結会計年度と比較すると、現金及び預金が41億5千2百万円、商品及び製品が11億3千4百万円それぞれ増加した一方で、建物が8億3千7百万円、有形固定資産のその他が10億3千7百万円、ソフトウエアが19億8千5百万円それぞれ減少しております。また、SiTime Corporationの連結子会社から持分法適用の関連会社への異動に伴い、関係会社株式が119億5千8百万円増加した一方で、のれんが79億8千5百万円、技術資産が25億4百万円それぞれ減少しております。
負債合計は245億8千3百万円(同167億3千2百万円の減少)となりました。主要な項目を前連結会計年度と比較すると、支払手形及び買掛金が21億6千9百万円、未払法人税等が66億5千1百万円それぞれ増加した一方で、短期借入金が24億9千1百万円、1年内返済予定の長期借入金が182億1千万円、長期借入金が30億円それぞれ減少しております。
純資産は500億4千3百万円(同190億1千2百万円の増加)となりました。主要な項目を前連結会計年度末と比較すると、親会社株主に帰属する当期純利益が209億2千万円となった一方で、SiTime Corporationの連結子会社から持分法適用の関連会社への異動に伴い、非支配株主持分が28億4千4百万円減少しております。この結果、自己資本比率は67.1%(同28.3ポイントの上昇)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、214億7百万円となり、前連結会計年度に比べ41億8千8百万円の増加(前年同期は70億3千7百万円の増加)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、55億1千3百万円の資金の獲得(前年同期は282億5千6百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が268億3千4百万円(前年同期は19億6千5百万円の税金等調整前当期純損失)となり、減価償却費が15億1千4百万円、持分法による投資損失が8億9千9百万円、固定資産除却損が25億4千3百万円それぞれ発生したこと、仕入債務が25億8千1百万円の増加となった一方で、関係会社株式売却益が263億8千7百万円発生したこと、たな卸資産が21億4千1百万円の増加となったことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、170億2千2百万円の資金の獲得(前年同期は25億4千1百万円の資金の使用)となりました。これは主に、関係会社株式の売却による収入が191億5千1百万円あったことによるものであります。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは、225億3千6百万円の資金の獲得(前年同期は257億1千5百万円の資金の獲得)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、188億7百万円の資金の使用(前年同期は185億9千9百万円の資金の使用)となりました。これは主に、短期借入金が29億7千9百万円の純増となった一方で、長期借入金の返済による支出が212億1千万円あったことによるものであります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績、受注実績及び販売実績は次のとおりであります。
なお、当社グループは単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
① 生産実績
| 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 生産高(千円) | 70,971,377 | 155.3 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
| 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 受注高(千円) | 83,869,717 | 135.8 |
| 受注残高(千円) | 4,478,922 | 101.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
| 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 販売高(千円) | 83,814,786 | 127.4 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
| 相手先 | 金額(千円) | 割合(%) |
| 任天堂㈱ | 62,934,000 | 95.7 |
当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
| 相手先 | 金額(千円) | 割合(%) |
| 任天堂㈱ | 65,387,957 | 78.0 |
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当連結会計年度における経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 売上高
前第3四半期に実施した映像インターフェイス向けのSmart Connectivity LSI事業部門の譲渡に伴い売上高が剥落したこと、第1四半期に連結子会社のSiTime Corporationを関連会社としたことに伴い第2四半期以降の売上高が剥落したこと等の減少要因があった一方で、ASIC事業のゲームソフトウェア格納用LSI(カスタムメモリ)の需要が堅調に推移したこと等により、売上高は838億1千4百万円(前年同期比27.4%増)となりました。
② 売上原価・販売費及び一般管理費並びに営業利益
当連結会計年度の売上原価は、705億4百万円となりました。売上の製品構成の変化等に伴い、当連結会計年度の原価率は9.5ポイント悪化の84.1%となり、売上総利益は133億1千万円(前年同期比20.3%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、今後の成長が見込める分野へ積極的な研究開発投資を行った一方で、第1四半期に連結子会社のSiTime Corporationを関連会社としたことに伴い第2四半期以降の販売費及び一般管理費が剥落したこと、事業構造改革の一環として取り組んできた固定費の圧縮や業務の効率化が進展したこと等により、82億8千5百万円となり、前連結会計年度と比較して74億3千8百万円減少いたしました。この主な内訳は、給料、賞与引当金繰入額等の人件費が30億7千5百万円(同24.1%減)、研究開発費が30億5千8百万円(同53.5%減)、過年度の企業買収によるのれん及び無形固定資産の償却費が5億8千3百万円となっております。
以上の結果、当連結会計年度ののれん等償却前営業利益は56億8百万円、のれん等償却後営業利益は50億2千5百万円(同416.7%増)となりました。
当社は連結売上高営業利益率を重要な指標と考えており、その動向を注視しております。当該指標等の5年間の推移は次のとおりであります。
| 回次 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 | 第31期 |
| 決算年月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 |
| 売上高(百万円) | 67,438 | 89,029 | 95,145 | 65,764 | 83,814 |
| 研究開発費(百万円) | 5,199 | 6,253 | 7,843 | 6,581 | 3,058 |
| のれん等償却前営業利益(百万円) | 4,922 | 5,520 | 3,152 | 3,449 | 5,608 |
| 売上高営業利益率[のれん等償却前](%) | 7.3 | 6.2 | 3.3 | 5.2 | 6.7 |
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
のれん等償却前営業利益: 営業利益+企業買収によるのれん及び無形固定資産の償却費
売上高営業利益率[のれん等償却前]: のれん等償却前営業利益/売上高×100
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
③ 税金等調整前当期純利益
営業外収益として受取配当金が9千9百万円発生したこと、営業外費用として金融機関からの借入金に対する支払利息を2億8百万円計上したこと、SiTime Corporationの関連会社化に伴い持分法による投資損失が8億9千9百万円発生したこと等により、営業外収益及び営業外費用の差引額は11億1千2百万円の費用となりました。
また、特別利益としてSiTime Corporation株式の一部売却及び同社の時価発行増資による関係会社株式売却益を263億8千7百万円計上した一方で、特別損失として当社の幕張事業所、MegaChips LSI USA Corporationのオフィスの固定資産に係る減損損失を7億3百万円、賃貸借契約譲渡損を1億9千1百万円計上したこと、液晶パネル向けタイミングコントローラLSIの新規開発及び主要製品の受注終了に伴う事業整理損を1億6千万円計上したこと等により、特別利益及び特別損失の差引額は229億2千1百万円の利益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は268億3千4百万円(前年同期は19億6千5百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税の額が65億6千4百万円(前年同期比3,614.0%増)、法人税等調整額がマイナス3億9千8百万円(前年同期はマイナス3億1千7百万円)となった結果、親会社株主に帰属する当期純利益は209億2千万円(前年同期は17億9千2百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当社は自己資本当期純利益率を重要な指標と考えており、その動向を注視しております。当該指標の5年間の推移は次のとおりであります。
| 回次 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 | 第31期 |
| 決算年月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 |
| 自己資本当期純利益率(%) | △3.4 | 6.6 | △6.0 | △6.6 | 53.6 |
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
自己資本当期純利益率: 親会社株主に帰属する当期純利益/期中平均自己資本×100
2.各指標は、連結ベースの財務数値により計算しております。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における総資産は746億2千7百万円(前連結会計年度末比22億7千9百万円の増加)となりました。流動資産は、現金及び預金、受取手形及び売掛金、たな卸資産(商品及び製品等)を中心に508億6千6百万円(同52億3千7百万円の増加)となりました。主な項目を前連結会計年度と比較すると、現金及び預金が41億5千2百万円、商品及び製品が11億3千4百万円それぞれ増加しております。固定資産では、自社開発ソフトウエアの除却によりソフトウエアが19億8千5百万円の減少となり、連結子会社であったSiTime Corporationの関連会社化に伴いのれんが79億8千5百万円、技術資産が25億4百万円それぞれ減少した一方で、関係会社株式が119億5千8百万円増加しております。
当社グループの資産構成の特徴はその流動性の高さにあります。関係会社株式を主とする投資その他の資産が一定割合を占めるものの、総資産の68.2%を流動資産が占めております。その一方で、主に有利子負債の減少により流動負債が238億2千5百万円(同122億4千7百万円の減少)となった結果、流動比率は213.5%(同87.0ポイントの好転)となりました。流動資産から、たな卸資産39億9千5百万円を控除した資産の額は468億7千万円となっており、総資産の62.8%を占めております。このような資産構成は、当社グループが資金を長期に亘り固定化する生産設備等の資産を持たないファブレスメーカーとして事業を展開してきた結果であります。当社グループは、今後も流動性の向上と健全な資産構成のバランスシートの維持に努めてまいります。
当連結会計年度末の負債合計は245億8千3百万円(同167億3千2百万円の減少)となりました。負債の主な内容は、LSI製品の製造委託先からの仕入等に対する仕入債務94億8千6百万円、短期借入金20億円、1年内返済予定の長期借入金27億9千万円となっております。主な項目を前連結会計年度と比較すると、支払手形及び買掛金が21億6千9百万円の増加となった一方で、短期借入金は24億9千1百万円の減少、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)は212億1千万円の減少となっております。
純資産は500億4千3百万円(同190億1千2百万円の増加)となりました。連結子会社であったSiTime Corporationの関連会社化に伴い非支配株主持分は28億4千4百万円の減少となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益が209億2千万円、剰余金の配当が3億6千9百万円となり、その他有価証券評価差額金が4億6千7百万円の増加、為替換算調整勘定が9億1千3百万円の増加となっております。
以上の結果、自己資本は500億4千3百万円となり、有利子負債の縮減に取り組んだことにより、自己資本比率は67.1%と(同28.3ポイントの好転)となりました。引き続き、経営環境の変化に柔軟に対応できるよう、財務基盤の強化に取り組んでまいります。当社グループの安全性指標等の推移は下記のとおりであります。
| 回次 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 | 第31期 |
| 決算年月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 |
| 流動比率(%) | 104.8 | 153.3 | 150.0 | 126.5 | 213.5 |
| 自己資本比率(%) | 34.3 | 33.0 | 28.5 | 38.8 | 67.1 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 87.3 | 93.2 | 42.6 | 49.5 | 109.0 |
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
流動比率: 流動資産/流動負債×100
自己資本比率: 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率: 株式時価総額(期末株価終値×期末発行済株式数)/総資産
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社グループは、経常的な営業運転資金に充当するため、必要に応じて金融機関から資金を調達しております。営業運転資金は、新技術・新製品の研究開発費、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであり、営業費用の主なものはLSI製品の製造委託費用であります。
当社グループは、その健全な資産構成と財務状況の維持に努めており、当社グループの成長に必要な資金を、保有する売掛債権の売却、銀行借入れ又は増資などにより、必要に応じて調達できるものと考えております。
当連結会計年度においては、SiTime Corporation株式の一部売却により193億7千7百万円の資金が獲得されております。これらは主に金融機関からの有利子負債の返済に充当され、当連結会計年度末における有利子負債残高は前連結会計年度末に比べ237億1百万円減少し総額47億9千万円となりました。
当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の5年間の推移は下記のとおりであります。
| 回次 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 | 第31期 |
| 決算年月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | 340 | 4,715 | △13,700 | 28,256 | 5,513 |
| フリー・キャッシュ・フロー(百万円) | △6,200 | △292 | △16,200 | 25,715 | 22,536 |
| 有利子負債(百万円) | 36,471 | 45,060 | 52,827 | 28,491 | 4,790 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 10,716.9 | 955.7 | - | 100.8 | 86.9 |
(注)1.各指標の計算方法は下記のとおりであります。
フリー・キャッシュ・フロー: 営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー
キャッシュ・フロー対有利子負債比率: 有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.第29期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えられる特に重要な会計方針は以下のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
① 貸倒引当金
貸倒引当金に関して、過去の貸倒実績率により算定した額のほか、個別に債権の回収可能性を見積もって計上いたします。
② たな卸資産
たな卸資産に関して、正味売却価額が取得原価よりも下落した場合に簿価の切下げを行います。
③ 有価証券
有価証券に関して、時価が著しく低下した場合には、当該有価証券は時価で連結貸借対照表に計上し、時価と簿価との差額はその期間の損失として認識いたします。適正な時価が容易に入手できない場合で、当該有価証券の実質価額が著しく低下している場合は、実質価額まで簿価の切下げを行います。
④ 有形固定資産、無形固定資産及び長期前払費用
有形固定資産、無形固定資産及び長期前払費用に関して、回収見込額が取得価額よりも下落した場合に簿価の切下げを行います。
⑤ 工事損失引当金
工事契約に関して、工事原価総額が工事収益総額を超過する可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積もることができる場合に、その超過すると見込まれる額を計上いたします。
⑥ 関係会社株式に含まれるのれん
のれんに関して、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却いたします。その資産性の評価について検討し、将来において当初想定した収益が見込めなくなった場合に、簿価の切下げを行います。
⑦ 繰延税金資産
繰延税金資産に関して、事業計画やタックス・プランニングを基に将来の課税所得を見積って計上いたします。その見積りの変更により回収が見込めなくなった場合に繰延税金資産の取崩しを行います。