有価証券報告書-第17期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 15:06
【資料】
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【項目】
137項目
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、景気が大幅に悪化しました。段階的に経済活動が再開していることに加え、ワクチン接種による感染症収束への期待も高まりつつありますが、足元は感染症の再拡大の影響により依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような経済状況の中、当社グループでは、主として国内外の自動車新車向け鉛電池や、プラグインハイブリッド車用リチウムイオン電池の販売が減少したことなどにより、当連結会計年度の売上高は、3,865億11百万円と前連結会計年度に比べて90億42百万円減少(△2.3%)しました。営業利益は、国内外の自動車補修用鉛電池やハイブリッド車用リチウムイオン電池の販売が堅調であったことなどにより、248億10百万円(のれん等償却前営業利益は270億69百万円)と前連結会計年度に比べて31億34百万円増加(14.5%)しました。経常利益は、営業利益の増益に加えて為替差益計上等営業外収支の改善により、272億79百万円と前連結会計年度に比べ41億69百万円増加(18.0%)しました。なお、営業利益、経常利益につきましては過去最高益となりました。これに対し、親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失を計上したことに加えて、一部連結子会社の収益力低下に伴い繰延税金資産の回収可能性を加味したこともあり、114億55百万円と、前連結会計年度に比べて22億19百万円減少(△16.2%)しました。
(自動車電池)
国内における売上高は、補修用需要は堅調に推移しましたが、特に第1四半期の自動車新車の生産が大幅に減少したことによる新車用販売数量の減少に加え、鉛価格の下落に伴う販売価格の低下の影響により、836億39百万円と前連結会計年度に比べて44億19百万円減少(△5.0%)しました。セグメント損益(のれん等償却前)は、補修用販売増加により、86億69百万円と前連結会計年度に比べて16億92百万円増加(24.3%)しました。
海外における売上高は、国内と同様に第1四半期は各国における新型コロナウイルス感染拡大の影響により販売減少の影響がありましたが、第2四半期以降は欧州・豪州等を中心に補修用販売数量が増加し、1,652億96百万円と前連結会計年度に比べて31億57百万円増加(1.9%)しました。セグメント損益は、補修用販売数量が増加したことに加え、鉛価格の下落の影響により122億25百万円と前連結会計年度に比べて30億38百万円増加(33.1%)しました。
これにより、国内・海外合算における売上高は、2,489億36百万円と前連結会計年度に比べて12億61百万円減少(△0.5%)しましたが、セグメント損益(のれん等償却前)は、208億95百万円と前連結会計年度に比べて47億30百万円増加(29.3%)しました。
(産業電池電源)
売上高は、大型風力発電用リチウムイオン電池の納入開始による増加はありましたが、主として、通信事業者向け電源装置が一巡したこと、及びフォークリフト用電池の販売減少により840億37百万円と前連結会計年度に比べて5億28百万円減少(△0.6%)しました。セグメント損益は、上記構成の変化により、68億90百万円と前連結会計年度に比べて22億67百万円減少(△24.8%)しました。
(車載用リチウムイオン電池)
売上高は、ハイブリッド車用電池の販売は増加したものの、プラグインハイブリッド車用リチウムイオン電池の販売が減少したことにより、359億50百万円と前連結会計年度に比べて63億13百万円減少(△14.9%)しました。セグメント損益は、ハイブリッド車用電池の販売が増加したこと等、8億52百万円の損失と前連結会計年度に比べて8億56百万円改善しました。
(その他)
売上高は、主として航空機用リチウムイオン電池の販売が減少したことにより、175億87百万円と前連結会計年度に比べて9億38百万円減少(△5.1%)しました。全社費用等調整後のセグメント損益は1億36百万円と前連結会計年度に比べて1億85百万円減少(△57.6%)しました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は358億7百万円と前連結会計年度末に比べて110億59百万円増加(44.7%)しました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主たる要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前受金の減少、法人税等の支払がありましたが、税金等調整前当期純利益や減価償却費、仕入債務の増加などにより、358億17百万円のプラス(前年同期は331億19百万円のプラス)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主として有形固定資産の取得などにより、193億27百万円のマイナス(前年同期は206億90百万円のマイナス)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済や自己株式の取得、配当金の支払などにより、70億18百万円のマイナス(前年同期は102億45百万円のマイナス)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
自 2020年4月 1日
至 2021年3月31日
前年同期比(%)
自動車電池国内(百万円)63,44194.7
自動車電池海外(百万円)113,573103.7
産業電池電源(百万円)56,880107.6
車載用リチウムイオン電池(百万円)40,659101.7
報告セグメント計(百万円)274,555101.9
その他(百万円)14,61696.4
合計(百万円)289,172101.6

(注)1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは、大型蓄電池及び大型電源装置等の一部を除き、主として見込生産を行っておりますので、受注高及び受注残高について特記すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
自 2020年4月 1日
至 2021年3月31日
前年同期比(%)
自動車電池国内(百万円)83,63995.0
自動車電池海外(百万円)165,296101.9
産業電池電源(百万円)84,03799.4
車載用リチウムイオン電池(百万円)35,95085.1
報告セグメント計(百万円)368,92497.9
その他(百万円)17,58794.9
合計(百万円)386,51197.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日(2021年6月29日)現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
当連結会計年度の経営成績の状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 」に記載しております。
(財政状態)
当連結会計年度末における総資産は、現金及び預金の増加や保有株式の時価上昇により、4,319億13百万円と前連結会計年度末に比べて464億96百万円増加しました。
負債は、産業電池電源における大型案件の前受金減少があったものの、仕入債務等の営業債務や繰延税金負債の増加により、1,973億42百万円と前連結会計年度末に比べて172億44百万円増加しました。
純資産は、配当金の支払や自己株式の取得などがあったものの、保有株式の時価評価による増加や為替レートの変動による為替換算調整勘定の増加などにより、2,345億70百万円と前連結会計年度末に比べて292億52百万円増加しました。
(経営成績に重要な影響を与える要因について)
当社グループを取り巻く経営環境は依然として厳しく、とりわけ各事業分野での激しい価格競争が続いております。また、当社グループの主要製品である自動車用鉛蓄電池の販売数量は、季節の変化、特に(冷夏、暖冬など)気候の変化による影響を大きく受けます。一方、コストの面では、当社グループの主要製品である鉛蓄電池は、主要原材料に鉛を使用しておりますので、この鉛価格の変動は製造コストに影響を与えます。
また、新型コロナウイルスの感染拡大による影響については、ワクチン接種の進展や、米国や中国を中心とする各国の経済対策等の効果により、景気回復が進展することが見込まれます。一方で、地域によっては、依然感染拡大が続いていること、さらには変異株の発生もあり、依然として先行きの不透明感があります。加えて、感染症や災害等をきっかけにサプライチェーンの乱れが発生し、当社業績に影響を与える可能性があります。
(資本の財源及び資金の流動性についての分析)
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況 」に記載の通りです。
b.資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、設備投資・出資などの長期資金需要と製品製造のための材料及び部品購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。
c.財務政策
当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることを財務方針としております。
営業キャッシュ・フロー及び手元資金を中長期的な成長のための投融資、成長を支えるための財務基盤の強化、適正な株主還元、これらにバランス良く配分し企業価値の向上を図ってまいります。
なお、当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。
2019年3月期2020年3月期2021年3月期
自己資本比率(%)46.445.846.8
時価ベースの自己資本比率(%)46.230.656.0
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)2.22.22.0
インタレスト・カバレッジ・レシオ49.7540.5743.75

(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
4.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成の状況を判断するための客観的な指標等)
当社グループは、「第五次中期経営計画」において連結売上高4,600億円以上、営業利益280億円以上、ROE(のれん等償却前純利益) 8% 以上、総還元性向 30% 以上を2023年3月期最終目標に設定し収益性や資産効率の向上に取り組んでおります。
当年度における進捗状況は、連結売上高3,865億円、営業利益248億円、ROE(のれん等償却前純利益) 7.2% 、総還元性向 29.8% であり、引き続き目標達成に向け総力を挙げて努めてまいります。
(セグメント別の状況)
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 」に記載の通りであります。

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