有価証券報告書-第15期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/27 14:25
【資料】
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【項目】
154項目
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益及び雇用環境の改善を背景に、個人消費は堅調に推移し、景気は緩やかに回復しました。
世界経済に目を転じますと、米国は雇用及び所得環境が良好であり個人消費は堅調に推移しました。一方、中国は米国との貿易問題などを背景に景気は減速傾向にありました。欧州においては雇用環境が改善傾向にあり個人消費は底堅く推移したものの、Brexitをめぐる先行き不透明な状況が続いており予断を許さない状況が続きました。
このような経済状況の中、当社グループでは、主として自動車電池事業において鉛価格の上昇分の売価転嫁が進んだことや、とりわけ国内の補修用需要が堅調に推移したことなどにより、当連結会計年度の売上高は、4,130億89百万円と前連結会計年度に比べて21億37百万円増加(0.5%)しました。営業利益は226億54百万円(のれん等償却前営業利益は250億66百万円)と前連結会計年度に比べて7億34百万円増加(3.3%)しました。上記の営業利益の増加に加え、持分法投資利益の改善により経常利益は、247億28百万円と前連結会計年度に比べて33億41百万円増加(15.6%)しました。これに伴い親会社株主に帰属する当期純利益も、135億24百万円(のれん等償却前親会社株主に帰属する当期純利益は159億74百万円)と前連結会計年度に比べて20億74百万円増加(18.1%)しました。
なお、売上高、のれん等償却前営業利益、経常利益、当期純利益及びのれん等償却前当期純利益につきましては過去最高となりました。
当連結会計年度より報告セグメントを変更しており、以下の前連結会計年度比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
(自動車電池)
国内における売上高は、主として補修用需要が堅調に推移したことにより、914億60百万円と前連結会計年度に比べて22億19百万円増加(2.5%)しました。セグメント損益(のれん等償却前)は、上記の販売増加の影響に加え、鉛価格の上昇分の売価転嫁が進んだことなどにより、77億66百万円と前連結会計年度に比べて16億22百万円増加(26.4%)しました。
海外における売上高は、主として中国や東南アジアを中心とした景気減速の影響により販売が減少したものの、鉛価格の上昇分の売価転嫁が進んだことにより、1,871億11百万円と前連結会計年度に比べて15億36百万円増加(0.8%)しました。これに伴いセグメント損益は、105億58百万円と前連結会計年度に比べて15億98百万円増加(17.8%)しました。
以上により、国内・海外合算における売上高は、2,785億72百万円と前連結会計年度に比べて37億56百万円増加(1.4%)しました。セグメント損益(のれん等償却前)は、183億25百万円と前連結会計年度に比べて32億21百万円増加(21.3%)しました。
(産業電池電源)
売上高は、フォークリフト用電池の販売が好調に推移したものの、電源装置の販売減少や一部事業譲渡の影響などにより699億84百万円と前連結会計年度に比べて42億53百万円減少(△5.7%)しました。セグメント損益は、上記の販売減少の影響などにより、73億17百万円と前連結会計年度に比べて47百万円減少(△0.6%)しました。
(車載用リチウムイオン電池)
売上高は、ハイブリッド車用リチウムイオン電池の販売が減少したものの、プラグインハイブリッド車用リチウムイオン電池の販売が増加したことにより、455億85百万円と前連結会計年度に比べて8億円増加(1.8%)しました。
一方、セグメント損益は、原材料価格の上昇の影響に加えて開発費用の負担増加などにより、3億円と前連結会計年度に比べて10億20百万円減少(△77.3%)しました。
(その他)
売上高は、潜水艦搭載リチウムイオン電池の生産増加により、189億47百万円と前連結会計年度に比べて18億33百万円増加(10.7%)しました。全社費用等調整後のセグメント損益は、研究開発費用の増加などにより8億76百万円の損失と前連結会計年度に比べて11億63百万円減少しました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は234億8百万円と前連結会計年度末に比べて36億31百万円増加(18.4%)しました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主たる要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の減少、法人税等の支払がありましたが、税金等調整前当期純利益、減価償却費及び売上債権の回収により、314億93百万円のプラス(前年同期は219億34百万円のプラス)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主として有形固定資産の取得や子会社株式を取得したことなどにより、175億70百万円のマイナス(前年同期は208億10百万円のマイナス)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行や借入金の増加がありましたが、新株予約権付社債の償還や配当金の支払などにより、117億6百万円のマイナス(前年同期は67億2百万円のマイナス)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
自 2018年4月 1日
至 2019年3月31日
前年同期比(%)
自動車電池国内(百万円)70,143102.5
自動車電池海外(百万円)126,62097.1
産業電池電源(百万円)47,05891.6
車載用リチウムイオン電池(百万円)42,578106.0
報告セグメント計(百万円)286,40098.6
その他(百万円)14,736106.0
合計(百万円)301,13699.0

(注)1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等) 3.報告セグメントの変更等に関する事項」に記載のとおり、当連結会計年度において報告セグメントの変更を行っております。「前年同期比(%)」は変更後の報告セグメントに基づき算定しております。
b.受注実績
当社グループは、大型蓄電池及び大型電源装置等の一部を除き、主として見込生産を行っておりますので、受注高及び受注残高について特記すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
自 2018年4月 1日
至 2019年3月31日
前年同期比(%)
自動車電池国内(百万円)91,460102.5
自動車電池海外(百万円)187,111100.8
産業電池電源(百万円)69,98494.3
車載用リチウムイオン電池(百万円)45,585101.8
報告セグメント計(百万円)394,141100.1
その他(百万円)18,947110.7
合計(百万円)413,089100.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等) 3.報告セグメントの変更等に関する事項」に記載のとおり、当連結会計年度において報告セグメントの変更を行っております。「前年同期比(%)」は変更後の報告セグメントに基づき算定しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日(2019年6月27日)現在において当社が判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
当連結会計年度の経営成績の状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 」に記載しております。
(財政状態)
当連結会計年度末における総資産は、現金及び預金の増加や設備投資による有形固定資産の増加があったものの、売上債権の回収促進に伴う減少やのれんを含む無形固定資産の償却による減少などにより、3,842億43百万円と前連結会計年度末に比べて49億72百万円減少しました。
負債は、社債の発行や借入の実行による増加があったものの、新株予約権付社債を償還したことにより、1,765億35百万円と前連結会計年度末に比べて70億42百万円減少しました。
純資産は、配当金の支払や為替レートの変動による為替換算調整勘定の減少、株価下落に伴う退職給付に係る調整累計額の減少がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益により、2,077億8百万円と前連結会計年度末に比べて20億69百万円増加しました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(経営成績に重要な影響を与える要因について)
当社グループを取り巻く経営環境は依然として厳しく、とりわけ各事業分野での激しい価格競争が続いております。また、当社グループの主要製品である自動車用鉛蓄電池の販売数量は、季節の変化、特に(冷夏、暖冬など)気候の変化による影響を大きく受けます。一方、コストの面では、当社グループの主要製品である鉛蓄電池は、主要原材料に鉛を使用しておりますので、この鉛価格の変動は製造コストに影響を与えます。
(資本の財源及び資金の流動性についての分析)
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。
b.資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、設備投資・出資などの長期資金需要と製品製造のための材料及び部品購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。
c.財務政策
当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることを財務方針としております。
営業キャッシュ・フロー及び手元資金を中長期的な成長のための投融資、成長を支えるための財務基盤の強化、適正な株主還元、これらにバランス良く配分し企業価値の向上を図ってまいります。
なお、当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。
2017年3月期2018年3月期2019年3月期
自己資本比率(%)43.645.246.4
時価ベースの自己資本比率(%)57.861.246.2
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)2.23.52.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ36.9225.4649.75

(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
4.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成の状況を判断するための客観的な指標等)
当社グループは、「第四次中期経営計画」において2019年3月期最終目標として連結売上高4,800億円、のれん等償却前営業利益率8%以上、ROE 10% 以上、総還元性向 30% 以上を設定し収益性や資産効率の向上に取り組んで参りました。2019年3月期実績は、連結売上高 4,130億円、営業利益率 6.1%、ROE 9.0%、総還元性向 35.1% で未達となりました。その要因は、課題の一部未達や原材料費、物流費、エネルギー費等の諸経費のコスト上昇分を合理化で吸収できず、またコスト低減も不十分であったことによるものです。
なお、各指標はのれん等償却前利益(営業利益・当期純利益)に対するものです。
(セグメント別の状況)
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 」に記載の通りであります。

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