有価証券報告書-第95期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、世界的な景気回復による企業業績や雇用環境の改善に伴い、引き続き緩やかな回復基調で推移した。米国経済は堅調な株高や減税効果による明るい兆しはあるものの、地政学リスクや通商政策、中国を始めとするアジア新興国の景気減速が懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況にある。
このような経済情勢の下、当社が日産自動車株式会社から受注している自動車は、北米向け「アルマーダ」、北米向け「インフィニティQX80」の需要が増加したものの、昨年9月に判明した当社グループの車両製造工場での完成検査工程における不適切な取扱いを受け、10月中旬から11月上旬の間に国内市場向け車両を生産停止したこと、及び11月上旬の生産再開以降、完成検査工程の改善と生産運営の安定化に向けて、生産工程のラインスピードを通常速度よりも落とした運営を行ったことなどにより大きく減産となった。
その結果、前連結会計年度と比べ売上台数は7.9%減少の212,198台、売上高は1.3%減少の5,586億円となった。損益面では、営業利益は前連結会計年度と比べ108億円減少の13億円、経常利益は109億円減少の17億円、親会社株主に帰属する当期純損益は105億円減少の22億円の損失となった。
財政状態については、総資産は2,730億円となり、前連結会計年度末に比べ214億円減少した。負債は1,113億円となり、前連結会計年度末に比べ37億円減少した。純資産は、1,617億円となり、前連結会計年度末に比べ176億円減少した。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,151億円となり、前連結会計年度末に比べ194億円減少した。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、税金等調整前当期純利益の減少やたな卸資産の増加などにより、前連結会計年度に比べ121億円減少の80億円となった。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、固定資産の取得による支出の増加などにより、前連結会計年度に比べ14億円
増加の66億円となった。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、自己株式の取得による支出の増加などにより、前連結会計年度に比べ162億円
増加の208億円となった。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注) 1 当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較している。
2 上記金額は販売価格による。
3 上記金額には、消費税等は含まれていない。
b. 受注実績
自動車関連部門は日産自動車㈱より生産計画を受け、これに基づき当社の生産能力等を勘案して生産計画を立て、生産を行っている。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注) 1 当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較している。
2 相手先別の販売実績及び販売実績に対する割合は、次のとおりである。
3 上記金額には、消費税等は含まれていない。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とする。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しているが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載している。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
自動車関連事業は、高評価をいただいている北米向け「アルマーダ」について、日産車体九州の生産能力を超える市場要望に応えるため、当社湘南工場での並行生産を開始した。また、エクステリアの変更を伴う「NV350キャラバン」や北米向け「インフィニティQX80」のビッグマイナーチェンジなどの新型車を立ち上げ、魅力ある商品による生産台数と売上の拡大に努めた。一方、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり、完成検査工程における不適切な取扱いの影響によって大きく減産となった。その結果、売上台数は前連結会計年度に比べ7.9%減少の212,198台となったものの、売上高は北米向け「アルマーダ」の車種構成比率の増加などもあり、1.4%減少の5,517億円(77億円減収)となった。情報処理事業は、受託システム開発の増加により、前連結会計年度に比べ10.5%増加の33億円(3億円増収)となった。設備メンテナンス業その他も含めて、全体では1.3%減少の5,586億円(72億円減収)となった。
b.営業利益
自動車関連事業は、上記の完成検査工程における不適切な取扱いの影響による収益減少に加え、生産工程のラインスピードを通常速度よりも落とした運営を行ったことによる生産性の低下や、工程環境整備などの費用も発生したことにより売上原価が増加し、営業利益は前連結会計年度に比べ91.3%減の10億円(109億円減益)となった。情報処理事業、設備メンテナンス業その他も含めて、全体では89.1%減の13億円(108億円減益)となった。
c.親会社株主に帰属する当期純損益
営業利益の減少により、経常利益は前連結会計年度に比べ86.2%減の17億円(109億円減益)となった。特別損益は、「リコール関連費用」として完成検査工程における不適切な取扱いに伴って日産自動車株式会社よりリコールの届出が実施された当社責任の対象車両の再点検費用の計上(特別損失43億円)などにより、前連結会計年度に比べ33億円減少し、46億円の損失となった。
以上の結果から、親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べ105億円減少の22億円の損失となった。
d.財政状態
当連結会計年度末の流動資産は2,126億円となり、前連結会計年度末に比べ243億円減少した。これは主に自己株式の取得などによる預け金の減少(196億円)、売上台数の減少などによる受取手形及び売掛金の減少(77億円)によるものである。固定資産は603億円となり、前連結会計年度末に比べ28億円増加した。これは主にマイナーチェンジで採用する部品製作用の金型の取得によるものである。その結果、総資産は2,730億円となり、前連結会計年度末に比べ214億円減少した。
流動負債は969億円となり、前連結会計年度末に比べ35億円減少した。これは主に生産台数の減少などによる支払手形及び買掛金、電子記録債務を合算した仕入債務の減少(78億円)、完成検査工程における不適切な取扱いに伴う第3四半期以降の業績悪化による未払法人税等の減少(25億円)、「リコール関連費用」計上などに伴う未払費用の増加(44億円)によるものである。固定負債は143億円となり、前連結会計年度末に比べ1億円減少した。その結果、負債合計は1,113億円となり、前連結会計年度末に比べ37億円減少した。
純資産の部は1,617億円となり、前連結会計年度末に比べ176億円減少した。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失計上による減少(22億円)、剰余金の配当による減少(19億円)、資本政策として昨年8月に実施した自己株式の取得による減少(142億円)、退職給付に係る調整累計額の増加(8億円)によるものである。その結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の60.9%から59.2%となった。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.財務政策
当社グループは、運転資金及び投資資金については、自己資金または日産自動車株式会社のグループファイナンスにより資金調達している。グループファイナンスの活用で、財務部門のスリム化と資金の効率的な運用を行っている。引き続き財務の健全性を保ち、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことによって、将来必要な運転資金及び投資資金を調達することが可能と考えている。
b. キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②」に記載のとおりである。
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、世界的な景気回復による企業業績や雇用環境の改善に伴い、引き続き緩やかな回復基調で推移した。米国経済は堅調な株高や減税効果による明るい兆しはあるものの、地政学リスクや通商政策、中国を始めとするアジア新興国の景気減速が懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況にある。
このような経済情勢の下、当社が日産自動車株式会社から受注している自動車は、北米向け「アルマーダ」、北米向け「インフィニティQX80」の需要が増加したものの、昨年9月に判明した当社グループの車両製造工場での完成検査工程における不適切な取扱いを受け、10月中旬から11月上旬の間に国内市場向け車両を生産停止したこと、及び11月上旬の生産再開以降、完成検査工程の改善と生産運営の安定化に向けて、生産工程のラインスピードを通常速度よりも落とした運営を行ったことなどにより大きく減産となった。
その結果、前連結会計年度と比べ売上台数は7.9%減少の212,198台、売上高は1.3%減少の5,586億円となった。損益面では、営業利益は前連結会計年度と比べ108億円減少の13億円、経常利益は109億円減少の17億円、親会社株主に帰属する当期純損益は105億円減少の22億円の損失となった。
財政状態については、総資産は2,730億円となり、前連結会計年度末に比べ214億円減少した。負債は1,113億円となり、前連結会計年度末に比べ37億円減少した。純資産は、1,617億円となり、前連結会計年度末に比べ176億円減少した。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,151億円となり、前連結会計年度末に比べ194億円減少した。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、税金等調整前当期純利益の減少やたな卸資産の増加などにより、前連結会計年度に比べ121億円減少の80億円となった。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、固定資産の取得による支出の増加などにより、前連結会計年度に比べ14億円
増加の66億円となった。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、自己株式の取得による支出の増加などにより、前連結会計年度に比べ162億円
増加の208億円となった。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメント | 台数(台) | 金額(百万円) | ||
| 前期比(%) | 前期比(%) | |||
| 自動車関連 | 212,198 | △7.9 | 551,720 | △1.4 |
| 設備メンテナンス | ― | ― | 9,739 | 8.8 |
| 情報処理 | ― | ― | 3,360 | 10.5 |
| その他 | ― | ― | 4,235 | 21.5 |
| 調整額 | ― | ― | △10,455 | △15.1 |
| 合計 | 212,198 | △7.9 | 558,600 | △1.3 |
(注) 1 当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較している。
2 上記金額は販売価格による。
3 上記金額には、消費税等は含まれていない。
b. 受注実績
自動車関連部門は日産自動車㈱より生産計画を受け、これに基づき当社の生産能力等を勘案して生産計画を立て、生産を行っている。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメント | 台数(台) | 金額(百万円) | ||
| 前期比(%) | 前期比(%) | |||
| 自動車関連 | 212,198 | △7.9 | 551,720 | △1.4 |
| 設備メンテナンス | ― | ― | 9,739 | 8.8 |
| 情報処理 | ― | ― | 3,360 | 10.5 |
| その他 | ― | ― | 4,235 | 21.5 |
| 調整額 | ― | ― | △10,455 | △15.1 |
| 合計 | 212,198 | △7.9 | 558,600 | △1.3 |
(注) 1 当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較している。
2 相手先別の販売実績及び販売実績に対する割合は、次のとおりである。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 日産自動車㈱ | 558,154 | 98.6 | 550,129 | 98.5 |
3 上記金額には、消費税等は含まれていない。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とする。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しているが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載している。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
自動車関連事業は、高評価をいただいている北米向け「アルマーダ」について、日産車体九州の生産能力を超える市場要望に応えるため、当社湘南工場での並行生産を開始した。また、エクステリアの変更を伴う「NV350キャラバン」や北米向け「インフィニティQX80」のビッグマイナーチェンジなどの新型車を立ち上げ、魅力ある商品による生産台数と売上の拡大に努めた。一方、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり、完成検査工程における不適切な取扱いの影響によって大きく減産となった。その結果、売上台数は前連結会計年度に比べ7.9%減少の212,198台となったものの、売上高は北米向け「アルマーダ」の車種構成比率の増加などもあり、1.4%減少の5,517億円(77億円減収)となった。情報処理事業は、受託システム開発の増加により、前連結会計年度に比べ10.5%増加の33億円(3億円増収)となった。設備メンテナンス業その他も含めて、全体では1.3%減少の5,586億円(72億円減収)となった。
b.営業利益
自動車関連事業は、上記の完成検査工程における不適切な取扱いの影響による収益減少に加え、生産工程のラインスピードを通常速度よりも落とした運営を行ったことによる生産性の低下や、工程環境整備などの費用も発生したことにより売上原価が増加し、営業利益は前連結会計年度に比べ91.3%減の10億円(109億円減益)となった。情報処理事業、設備メンテナンス業その他も含めて、全体では89.1%減の13億円(108億円減益)となった。
c.親会社株主に帰属する当期純損益
営業利益の減少により、経常利益は前連結会計年度に比べ86.2%減の17億円(109億円減益)となった。特別損益は、「リコール関連費用」として完成検査工程における不適切な取扱いに伴って日産自動車株式会社よりリコールの届出が実施された当社責任の対象車両の再点検費用の計上(特別損失43億円)などにより、前連結会計年度に比べ33億円減少し、46億円の損失となった。
以上の結果から、親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べ105億円減少の22億円の損失となった。
d.財政状態
当連結会計年度末の流動資産は2,126億円となり、前連結会計年度末に比べ243億円減少した。これは主に自己株式の取得などによる預け金の減少(196億円)、売上台数の減少などによる受取手形及び売掛金の減少(77億円)によるものである。固定資産は603億円となり、前連結会計年度末に比べ28億円増加した。これは主にマイナーチェンジで採用する部品製作用の金型の取得によるものである。その結果、総資産は2,730億円となり、前連結会計年度末に比べ214億円減少した。
流動負債は969億円となり、前連結会計年度末に比べ35億円減少した。これは主に生産台数の減少などによる支払手形及び買掛金、電子記録債務を合算した仕入債務の減少(78億円)、完成検査工程における不適切な取扱いに伴う第3四半期以降の業績悪化による未払法人税等の減少(25億円)、「リコール関連費用」計上などに伴う未払費用の増加(44億円)によるものである。固定負債は143億円となり、前連結会計年度末に比べ1億円減少した。その結果、負債合計は1,113億円となり、前連結会計年度末に比べ37億円減少した。
純資産の部は1,617億円となり、前連結会計年度末に比べ176億円減少した。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失計上による減少(22億円)、剰余金の配当による減少(19億円)、資本政策として昨年8月に実施した自己株式の取得による減少(142億円)、退職給付に係る調整累計額の増加(8億円)によるものである。その結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の60.9%から59.2%となった。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.財務政策
当社グループは、運転資金及び投資資金については、自己資金または日産自動車株式会社のグループファイナンスにより資金調達している。グループファイナンスの活用で、財務部門のスリム化と資金の効率的な運用を行っている。引き続き財務の健全性を保ち、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことによって、将来必要な運転資金及び投資資金を調達することが可能と考えている。
b. キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②」に記載のとおりである。