有価証券報告書-第97期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の第3四半期までの経済環境は、国内では緩やかな景気回復基調が続きました。企業の生産や輸出は、海外景気の減速や貿易摩擦の長期化などを背景とした外需の弱含みによる影響で低迷が続きましたが、個人の雇用・所得環境は改善傾向を持続し、個人消費も台風や消費増税の影響による下振れがあったものの増加基調へと緩やかに回復しました。
一方、第4四半期において新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大が進行し、当社グループの属する国内の自動車生産事業においては、サプライチェーンへの直撃による生産活動の停滞に始まり、世界的な新車需要が急減するなど極めて不確実性の高い状況が続くと考えられ、取り巻く経営環境の厳しさは一段と増しております。
このような経済情勢の下、当社が日産自動車株式会社から受注しております自動車は、全体需要の鈍化などにより、前連結会計年度と比べ売上台数は20.7%減少の182,286台、売上高は17.3%減少の4,988億円となりました。
損益面では、営業利益は売上高の減少はあるものの原価低減や生産性向上への迅速な取り組み等により19.5%増加の93億円、経常利益は19.9%増加の98億円となりました。特別損益では「アルマーダ」の湘南工場での補完生産終了に伴い、当該専用設備の減損損失9億円を特別損失に計上いたしました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ4.3%増加の58億円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,236億円となり、前連結会計年度末に比べ23億円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、法人税等の支払額の増加やたな卸資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ53億円減少の136億円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、固定資産の取得による支出の減少などにより、前連結会計年度末に比べ6億円減少の51億円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、リース債務の返済による支出の減少などにより、前連結会計年度末に比べ9億円減少の61億円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
自動車関連部門は日産自動車㈱より生産計画を受け、これに基づき当社の生産能力等を勘案して生産計画を立て、生産を行っております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 相手先別の販売実績及び販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
主たるセグメントである自動車関連事業については、「魅力ある商品による生産台数と売上の拡大」という中期経営計画の目標のもと、昨年7月に次世代ナビを採用し外観を変更した中近東向け「パトロール(Y62)」など各種マイナーチェンジ車の円滑な立ち上げを実施しました。しかしながら、当社生産車の主要市場である国内、北米、中近東のいずれも新車需要が鈍化し、ほぼすべての車種について、前連結会計年度に対して減少となりました。その結果、売上台数は20.7%減少の182,286台(47,615台減)、その他のセグメントも含めた売上高は17.3%減少の4,988億円(1,040億円減収)となりました。
b.営業利益
主たるセグメントである自動車関連事業は、売上高の減少はあるものの、原価低減や生産性向上への取組みになどにより、コスト面の改善が大きく上回りました。具体的な取り組みとしては、2017-2022中期経営計画の取組みの柱の一つ「工場の競争力」の強化として、生産台数変動に伴うフレキシブルな生産運営に尽力しました。例として、主要工場である日産車体九州においては、第1四半期において3班3交替体制から2班2交替体制への復帰を着実かつ早期に実現しました。これらの結果、その他のセグメントも含めた営業利益は前連結会計年度に比べ19.5%増加の93億円(15億円増益)となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大に伴う、生産活動におけるサプライチェーンへの影響により、当社グループの車両製造工場において一時的な生産調整を行いましたが、その結果での特記すべき損益への影響はありませんでした。
c.親会社株主に帰属する当期純利益
営業利益の増加により、経常利益は前連結会計年度に比べ19.9%増加の98億円(16億円増益)となりました。特別損益は、自動車関連事業において、湘南工場で補完生産していた北米向け「アルマーダ」の当社及び連結子会社の当該専用設備について減損損失を9億円計上しました。これは今後の需要動向を鑑みて日産車体九州での生産集約が最も効率が良い運営であるという判断の上、生産終了を決定しました。以上の結果から、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ4.3%増加の58億円(2億円増益)となりました。
d.財政状態
当連結会計年度末における流動資産は2,077億円となり、前連結会計年度末に比べ16億円減少いたしました。これは主に受取手形及び売掛金の減少50億円、預け金の増加24億円、仕掛品の増加9億円によるものです。固定資産は569億円となり、前連結会計年度末に比べ21億円減少いたしました。これは主に減損損失の計上等による機械装置及び運搬具の減少22億円によるものです。
この結果、総資産は2,647億円となり、前連結会計年度末に比べ38億円減少いたしました。
当連結会計年度末における流動負債は808億円となり、前連結会計年度末に比べ89億円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金の減少52億円、未払費用の減少16億円、電子記録債務の減少13億円によるものです。固定負債は151億円となり、前連結会計年度末に比べ23億円増加いたしました。これは主に退職給付に係る負債の増加21億円によるものです。
この結果、負債合計は959億円となり、前連結会計年度末に比べ65億円減少いたしました。
当連結会計年度末における純資産合計は1,687億円となり、前連結会計年度末に比べ27億円増加いたしました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上58億円、剰余金の配当による減少17億円、退職給付に係る調整累計額の減少12億円によるものです。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の61.8%から63.8%となりました。
② キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.財務政策
当社グループは、業績向上に向けた企業体質の強化と株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして考え、安定した配当を継続的に行うことを基本方針としています。そのためにも、企業価値の向上に資する成長のための投資として、新車開発や生産性向上のための設備投資などに有効活用すると同時に、財務体質の充実・強化を進めることとしています。内容については、「5 研究開発活動」及び「第3 設備の状況」に記載のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、翌連結会計年度における当該基本方針につきましては、不測の環境変化に素早く対応しながら、事業を継続していくことを最優先とし、総合的に判断してまいります。
c.資金運営
運転資金及び投資資金については自己資金とし、日産自動車株式会社のグループファイナンスへ資金を寄託することで、財務部門のスリム化と資金の効率的な運用を行っております。引き続き財務の健全性を保ち、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことによって、将来必要な運転資金及び投資資金を調達することが可能と考えております。なお、当連結会計年度は特記すべき資金調達はありませんでした。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.退職給付費用
当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。
b.製品保証引当金
当社グループは、製品のアフターサービスに対する費用の支出に備えるため、日産自動車株式会社との契約の内容に従い、過去の製品保証費用の実績を基礎に翌期以降保証期間内の費用見積り額を計上しております。当社グループは、製品の安全を最優先課題として、開発・設計から工場での生産・品質保証まで、最善の努力を傾けておりますが、実際の製品の不具合等により発生した保証費用が見積りと異なる場合、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
c.固定資産の減損
当社グループは、減損を判定する際のグルーピングは各社単位で行い、減損の兆候が認められる場合は、各社単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて、遊休資産については個別に正味売却価額に基づいて測定した当該資産の回収可能価額にて行っております。
当社グループは、将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えておりますが、将来の予測不能な前提条件に変更があった場合、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失が発生する可能性があります。
d.繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得見込額およびタックス・プランニングを基に、定期的に繰延税金資産の回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見込に影響を与える要因が発生し、十分な課税所得が確保できないと判断した場合は、繰延税金資産の全部又は一部を取崩し、多額の税金費用(法人税等調整額)が発生する可能性があります。
なお、新型コロナウイルスの感染症の拡大が当連結会計年度の会計上の見積りに及ぼす影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の第3四半期までの経済環境は、国内では緩やかな景気回復基調が続きました。企業の生産や輸出は、海外景気の減速や貿易摩擦の長期化などを背景とした外需の弱含みによる影響で低迷が続きましたが、個人の雇用・所得環境は改善傾向を持続し、個人消費も台風や消費増税の影響による下振れがあったものの増加基調へと緩やかに回復しました。
一方、第4四半期において新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大が進行し、当社グループの属する国内の自動車生産事業においては、サプライチェーンへの直撃による生産活動の停滞に始まり、世界的な新車需要が急減するなど極めて不確実性の高い状況が続くと考えられ、取り巻く経営環境の厳しさは一段と増しております。
このような経済情勢の下、当社が日産自動車株式会社から受注しております自動車は、全体需要の鈍化などにより、前連結会計年度と比べ売上台数は20.7%減少の182,286台、売上高は17.3%減少の4,988億円となりました。
損益面では、営業利益は売上高の減少はあるものの原価低減や生産性向上への迅速な取り組み等により19.5%増加の93億円、経常利益は19.9%増加の98億円となりました。特別損益では「アルマーダ」の湘南工場での補完生産終了に伴い、当該専用設備の減損損失9億円を特別損失に計上いたしました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ4.3%増加の58億円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,236億円となり、前連結会計年度末に比べ23億円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、法人税等の支払額の増加やたな卸資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ53億円減少の136億円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、固定資産の取得による支出の減少などにより、前連結会計年度末に比べ6億円減少の51億円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、リース債務の返済による支出の減少などにより、前連結会計年度末に比べ9億円減少の61億円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメント | 台数(台) | 金額(百万円) | ||
| 前期比(%) | 前期比(%) | |||
| 自動車関連 | 182,286 | △20.7 | 492,654 | △17.4 |
| その他 | - | - | 6,177 | 1.0 |
| 合計 | 182,286 | △20.7 | 498,831 | △17.3 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
自動車関連部門は日産自動車㈱より生産計画を受け、これに基づき当社の生産能力等を勘案して生産計画を立て、生産を行っております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメント | 台数(台) | 金額(百万円) | ||
| 前期比(%) | 前期比(%) | |||
| 自動車関連 | 182,286 | △20.7 | 492,654 | △17.4 |
| その他 | - | - | 6,177 | 1.0 |
| 合計 | 182,286 | △20.7 | 498,831 | △17.3 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 相手先別の販売実績及び販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 日産自動車㈱ | 593,950 | 98.5 | 490,989 | 98.4 |
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
主たるセグメントである自動車関連事業については、「魅力ある商品による生産台数と売上の拡大」という中期経営計画の目標のもと、昨年7月に次世代ナビを採用し外観を変更した中近東向け「パトロール(Y62)」など各種マイナーチェンジ車の円滑な立ち上げを実施しました。しかしながら、当社生産車の主要市場である国内、北米、中近東のいずれも新車需要が鈍化し、ほぼすべての車種について、前連結会計年度に対して減少となりました。その結果、売上台数は20.7%減少の182,286台(47,615台減)、その他のセグメントも含めた売上高は17.3%減少の4,988億円(1,040億円減収)となりました。
b.営業利益
主たるセグメントである自動車関連事業は、売上高の減少はあるものの、原価低減や生産性向上への取組みになどにより、コスト面の改善が大きく上回りました。具体的な取り組みとしては、2017-2022中期経営計画の取組みの柱の一つ「工場の競争力」の強化として、生産台数変動に伴うフレキシブルな生産運営に尽力しました。例として、主要工場である日産車体九州においては、第1四半期において3班3交替体制から2班2交替体制への復帰を着実かつ早期に実現しました。これらの結果、その他のセグメントも含めた営業利益は前連結会計年度に比べ19.5%増加の93億円(15億円増益)となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大に伴う、生産活動におけるサプライチェーンへの影響により、当社グループの車両製造工場において一時的な生産調整を行いましたが、その結果での特記すべき損益への影響はありませんでした。
c.親会社株主に帰属する当期純利益
営業利益の増加により、経常利益は前連結会計年度に比べ19.9%増加の98億円(16億円増益)となりました。特別損益は、自動車関連事業において、湘南工場で補完生産していた北米向け「アルマーダ」の当社及び連結子会社の当該専用設備について減損損失を9億円計上しました。これは今後の需要動向を鑑みて日産車体九州での生産集約が最も効率が良い運営であるという判断の上、生産終了を決定しました。以上の結果から、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ4.3%増加の58億円(2億円増益)となりました。
d.財政状態
当連結会計年度末における流動資産は2,077億円となり、前連結会計年度末に比べ16億円減少いたしました。これは主に受取手形及び売掛金の減少50億円、預け金の増加24億円、仕掛品の増加9億円によるものです。固定資産は569億円となり、前連結会計年度末に比べ21億円減少いたしました。これは主に減損損失の計上等による機械装置及び運搬具の減少22億円によるものです。
この結果、総資産は2,647億円となり、前連結会計年度末に比べ38億円減少いたしました。
当連結会計年度末における流動負債は808億円となり、前連結会計年度末に比べ89億円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金の減少52億円、未払費用の減少16億円、電子記録債務の減少13億円によるものです。固定負債は151億円となり、前連結会計年度末に比べ23億円増加いたしました。これは主に退職給付に係る負債の増加21億円によるものです。
この結果、負債合計は959億円となり、前連結会計年度末に比べ65億円減少いたしました。
当連結会計年度末における純資産合計は1,687億円となり、前連結会計年度末に比べ27億円増加いたしました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上58億円、剰余金の配当による減少17億円、退職給付に係る調整累計額の減少12億円によるものです。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の61.8%から63.8%となりました。
② キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.財務政策
当社グループは、業績向上に向けた企業体質の強化と株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして考え、安定した配当を継続的に行うことを基本方針としています。そのためにも、企業価値の向上に資する成長のための投資として、新車開発や生産性向上のための設備投資などに有効活用すると同時に、財務体質の充実・強化を進めることとしています。内容については、「5 研究開発活動」及び「第3 設備の状況」に記載のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、翌連結会計年度における当該基本方針につきましては、不測の環境変化に素早く対応しながら、事業を継続していくことを最優先とし、総合的に判断してまいります。
c.資金運営
運転資金及び投資資金については自己資金とし、日産自動車株式会社のグループファイナンスへ資金を寄託することで、財務部門のスリム化と資金の効率的な運用を行っております。引き続き財務の健全性を保ち、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことによって、将来必要な運転資金及び投資資金を調達することが可能と考えております。なお、当連結会計年度は特記すべき資金調達はありませんでした。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.退職給付費用
当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。
b.製品保証引当金
当社グループは、製品のアフターサービスに対する費用の支出に備えるため、日産自動車株式会社との契約の内容に従い、過去の製品保証費用の実績を基礎に翌期以降保証期間内の費用見積り額を計上しております。当社グループは、製品の安全を最優先課題として、開発・設計から工場での生産・品質保証まで、最善の努力を傾けておりますが、実際の製品の不具合等により発生した保証費用が見積りと異なる場合、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
c.固定資産の減損
当社グループは、減損を判定する際のグルーピングは各社単位で行い、減損の兆候が認められる場合は、各社単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて、遊休資産については個別に正味売却価額に基づいて測定した当該資産の回収可能価額にて行っております。
当社グループは、将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えておりますが、将来の予測不能な前提条件に変更があった場合、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失が発生する可能性があります。
d.繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得見込額およびタックス・プランニングを基に、定期的に繰延税金資産の回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見込に影響を与える要因が発生し、十分な課税所得が確保できないと判断した場合は、繰延税金資産の全部又は一部を取崩し、多額の税金費用(法人税等調整額)が発生する可能性があります。
なお、新型コロナウイルスの感染症の拡大が当連結会計年度の会計上の見積りに及ぼす影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。