四半期報告書-第76期第2四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/11 13:48
【資料】
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【項目】
35項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況
経営成績は、次のとおりであります。
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が依然として収束に向かわない中、米国では経済活動の再開により持ち直しの動きも見られましたが、足元では感染者数が増加しており予断を許さない状況が続いております。中国では感染症の抑制により経済活動がいち早く再開され、米中貿易摩擦の懸念は依然あるものの景気は回復基調にあります。しかしながら、その他新興国では、感染者数は増加を続けるなど、経済活動の制限緩和や経済対策による需要回復には地域差があり、依然景気低迷の長期化が懸念される状況となっております。
一方、日本経済は、緊急事態宣言は解除されたものの、渡航規制、営業活動の自粛等により企業活動に大きな影響を及ぼし、景気は低調に推移しました。
当社グループが関連する自動車産業におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大が全自動車メーカーに大きく影響を及ぼし、日本、米州、アジアで前年同期を下回る生産販売となりました。ただ、中国については4月以降の景気回復基調から前年同期を上回る生産販売となり、増加傾向となっております。
このような状況下におきまして、当社グループの売上は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う得意先の稼働停止や生産縮小の影響を受け、前年同期に比べ43.8%減の43,930百万円となりました。利益面では、生産体制の見直しや2019年度下期から実施している緊急収益改善活動を継続するとともに、雇用調整助成金の申請も行っておりますが、売上の減少影響をカバーするに至らず、営業損益は4,160百万円の損失、経常損益は3,615百万円の損失、親会社株主に帰属する四半期純損益は3,234百万円の損失となりました。 なお、当第2四半期連結累計期間の米ドルレート(1~6月)は、108.23円/ドル(前第2四半期連結累計期間は、110.06円/ドル)であります。
重要な会計方針及び見積りについて、当社グループの四半期連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
経営成績に重要な影響を与える要因については、次のとおりであります。
当社グループを取り巻く事業環境は、グローバルレベルでの価格競争力はもとより、グローバル供給能力、システム化/モジュール化製品供給能力でのサバイバルな選別がますます加速されております。
そのような状況下にありまして、ますます製品開発力及び技術力並びに品質システムにおいて競合他社を凌駕することが経営成績に大きく影響を与えるものと認識しております。また、当社グループの経営成績における海外依存度は年毎に増しております。これは、海外戦略の効果の表れであり、国内需要の低迷を海外でカバーしているためであります。
セグメントの状況は、以下のとおりであります。
① 日本
売上高は、各得意先の大幅な生産縮小により、前年同期に比べ38.9%減の15,233百万円、営業損益は、売上の減少影響に加え海外からのロイヤルティの減少もあり、1,165百万円の損失となりました。
② 米州 売上高は、米国、メキシコ、ブラジル全てにおける各得意先の大幅な生産縮小により、前年同期に比べ50.5%減の16,922百万円、営業損益は、売上の減少影響により2,091百万円の損失となりました。
③ アジア 売上高は、タイ、中国、インド、インドネシア全てにおける各得意先の大幅な生産縮小により、前年同期に比べ35.3%減の16,346百万円、営業損益は、売上の減少影響により739百万円の損失となりました。
財政状態は、次のとおりであります。
(資産の部)
流動資産は、前連結会計年度末と比べ8,650百万円減少の49,735百万円となりました。これは、「現金及び預金」が2,599百万円増加したものの、「受取手形及び売掛金」が9,538百万円、「電子記録債権」が768百万円、「仕掛品」が482百万円、「原材料及び貯蔵品」が203百万円減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べ4,472百万円減少の76,841百万円となりました。これは、「有形固定資産」の「機械装置及び運搬具」が4,668百万円減少したことなどによります。
この結果、総資産は前連結会計年度末と比べ13,123百万円減少の126,577百万円となりました。
(負債の部)
流動負債は、前連結会計年度末と比べ1,358百万円減少の36,192百万円となりました。これは、「短期借入金」が1,307百万円減少したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末と比べ3,960百万円減少の23,638百万円となりました。これは、「長期借入金」が3,577百万円減少したことなどによります。
この結果、負債合計は前連結会計年度末と比べ5,319百万円減少の59,830百万円となりました。
(純資産の部)
純資産合計は、前連結会計年度末と比べ7,803百万円減少の66,746百万円となりました。これは、「その他の包括利益累計額」のうち「その他有価証券評価差額金」が580百万円増加したものの、「株主資本合計」のうち「利益剰余金」が3,543百万円、「その他の包括利益累計額」のうち「為替換算調整勘定」が3,082百万円、「非支配株主持分」が1,817百万円減少したことなどによります。
キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
当第2四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前第2四半期連結累計期間末に比べ 2,004百万円減少し、20,222百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の営業活動により増加した資金は6,491百万円であり、前第2四半期連結累計期間に比べ295百万円(4.3%)の収入減少となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローの前年同期比における主な増減は次のとおりであります。
「税金等調整前四半期純損失」の増加 3,908百万円
「仕入債務の増減額」に伴う支出増加 2,724百万円
「減価償却費」の減少 1,256百万円
「売上債権の増減額」に伴う収入増加 7,371百万円
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の投資活動により減少した資金は4,420百万円であり、前第2四半期連結累計期間に比べ1,091百万円(19.8%)の支出減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローの前年同期比における主な増減は次のとおりであります。
「有形固定資産の取得による支出」の支出減少 1,446百万円
「定期預金の預入による支出」の支出増加 325百万円
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の財務活動により減少した資金は904百万円であり、前第2四半期連結累計期間に比べ2,707百万円(75.0%)の収入増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローの前年同期比における主な増減は次のとおりであります。
「長期借入れによる収入」の収入増加 3,251百万円
「短期借入れによる収入」の収入増加 922百万円
「短期借入金の返済による支出」の支出増加 1,135百万円
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
運転資金需要の主なものは、素材や部分品などの原材料の他製造労務費・経費、販売費及び一般管理費などの営業費用であります。投資資金需要の主なものは、製造のための基本設備、汎用及び専用設備などの設備投資であります。国ごとに異なる事業運営を、必要な資金の流動性と源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は、グループ内余資の有効活用を前提とした自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、調達環境、資本コスト、負債・資本バランスを考慮した長期性資金の調達を基本としております。現時点での長期性資金は、金融機関からの長期借入により調達しております。なお、当第2四半期連結会計期間末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は40,158百万円となっております。
また、当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は20,222百万円となっております。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2,106百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。