有価証券報告書-第74期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/09/29 15:35
【資料】
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【項目】
154項目
業績等の概要
(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の長期化や中国経済の成長鈍化を背景として製造業を中心に弱含みが続いていたところ、年明け以降の新型コロナウイルス感染症の影響により景気は急激に減速いたしました。
このような環境下、当社グループは一体となりまして、各分野の受注確保と拡販に努めるとともに、固定費等の削減に取り組んでまいりました結果、当社グループにおける当連結会計年度の経営成績につきましては、航空宇宙関連において防衛装備品の販売が増加したことに加え、ICT関連ではMEMS半導体製造装置の販売が堅調に推移しましたことから、売上高は51,017百万円(前期比4.1%増)、営業利益は3,353百万円(前期比40.3%増)、経常利益は2,982百万円(前期比19.6%増)となりました。
また、当期におきましては、防衛装備品関連損失引当金戻入額2,484百万円を特別利益として計上した一方で、高圧ガス保安法に基づく登録特定設備製造における不適切事案に関連して、今後発生すると見込まれる顧客への補償等対応費用の引当として1,002百万円及び再製作が必要となるたな卸資産の評価損として267百万円を特別損失として計上しております。加えて、遊休となった埼玉県入間市の土地・建物をはじめとする、当社グループが保有する固定資産の収益性低下による減損損失930百万円を特別損失に計上しております。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,002百万円となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりです。
なお、当連結会計年度から、より精緻な業績評価や的確な意思決定を行うために、セグメント損益の管理方法を見直し、報告セグメントへの費用の配分方法について、従来各セグメントに配分していた費用の一部を各セグメントごとに把握する方法へと変更しており、以下の前期比較については、前連結会計年度の数値を変更後の新しい算定方法に基づき組み替えた数値で比較しております。
① 航空宇宙セグメント
売上高は防衛省向け航空機用脚部品の販売が増加しましたことから、31,692百万円(前期比4.4%増)となりました。営業利益は販売増加に加え、カナダ子会社の改編に伴う合理化等により、1,755百万円(前期比103.6%増)となりました。
② 熱エネルギー・環境セグメント
熱交換器の製造における不適切事案の発覚以降、該当製品の製造出荷を停止したことに伴う影響があった一方、環境関連製品が増加したことにより、売上高は9,032百万円(前期比微減)となりました。営業利益は品種構成等の改善により356百万円(前期比17.6%増)となりました。
③ ICTセグメント
売上高は米中貿易摩擦の影響を受けつつもMEMS・半導体製造装置の販売が堅調に推移し、10,292百万円(前期比7.4%増)となり、営業利益は1,241百万円(前期比1.4%増)となりました。
(2)財政状態
① 資産
当期末の総資産は、6,193百万円減少し、77,485百万円となりました。流動資産は、前期末に比べ、防衛省に対する過大請求の返納による現預金の減少などにより2,622百万円減少し、54,486百万円となっております。固定資産は、保有上場有価証券の時価の下落や繰延税金資産の圧縮により、前期末に比べ、3,570百万円減少し、22,998百万円となっております。
② 負債
短期借入金及びリース債務などを含めました有利子負債残高は、約定弁済等を進めましたことから、前期末に比べ、1,322百万円減少し、24,341百万円となりました。また、前期末に計上した仕入債務の支払いが進んだことや防衛省に対する返納金等に備えた引当金の精算などにより、当期末の負債は、6,203百万円減少し、48,850百万円となりました。
③ 純資産
当期末の純資産は、その他有価証券評価差額金の減少がありましたものの、純利益の計上により、前期末に比べ、10百万円増加し、28,635百万円となりました。これにより、自己資本比率は35.4%となりました。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益の増加などがありましたが、防衛省に対する返納金の支払いや仕入債務が減少したことなどにより前連結会計年度末に比べ1,952百万円減少し、8,138百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、防衛省に対する返納金の支払いや仕入債務の減少などがありましたものの、売上債権の減少などにより、1,275百万円の資金増加となりました(前連結会計年度は3,700百万円の資金増加)。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローについては、設備投資の支払いを主として、1,550百万円の資金減少となりました(前連結会計年度は763百万円の資金減少)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に約定弁済等を進めたことにより、1,587百万円の資金減少となりました(前連結会計年度は3,390百万円の資金減少)。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
航空宇宙セグメント31,2262.4
熱エネルギー・環境セグメント8,899△2.0
ICTセグメント10,1405.3
合計50,2652.1

(注)1 上記金額は、すべて販売価格で記載しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高
(百万円)
前年同期比(%)受注残高
(百万円)
前年同期比(%)
航空宇宙セグメント28,845△12.132,026△8.2
熱エネルギー・環境セグメント9,964△2.57,17414.9
ICTセグメント8,681△26.22,629△38.0
合計47,491△13.341,830△7.8

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
航空宇宙セグメント31,6924.4
熱エネルギー・環境セグメント9,032△0.0
ICTセグメント10,2927.4
合計51,0174.1

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在(2020年3月31日)において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」の(追加情報)に記載しております。
(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
数値目標に対する実績及び計画値は以下のとおりであります。
指標2016年度2017年度2018年度2019年度2020年度予想2020年度目標
連結営業利益6.7億円19.6億円23.9億円33.5億円△10.0億円40億円
連結フリー・キャッシュ・フロー27億円44億円29億円△2億円△25億円20億円以上
D/Eレシオ0.990.900.900.851.040.7以下

2016年度より『選択と集中』のコンセプトを導入し、連結営業利益で表される基礎収益力は段階的に向上しております。前中期計画の数値目標とした連結営業利益40億円に対しては、2019年度に33.5億円と近い水準を達成しました。
連結フリー・キャッシュ・フローは2016年度以降、毎年20億円以上を達成していましたが、2019年度は防衛省に対する返納金支払いの約25億円があり、マイナス2.7億円となりました。ただし返納金を除くと22億円と前中期計画の目標は達成しております。
D/Eレシオについては有利子負債の圧縮を進めて改善はしておりますが、前中期計画の目標0.7以下に対しては進捗が遅れています。
また、2020年度についてはコロナ影響等により現時点での業績予想ベースでの各数値は営業利益△10.0億円、連結フリー・キャッシュ・フロー△25億円、D/Eレシオ1.04となり前中期計画の目標に対して未達となる見込みです。今後のコロナ影響を見極めながら、さらなるポートフォリオ再構築を進め早急に業績を回復させてまいります。なお、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の中長期的な影響を見通せないことから、今中期計画では数値目標は設定せず、今後の状況を見極めた後あらためて設定することとしております。
また、当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、売上の増加に頼らず安定的に収益を確保できる体制の構築を推進、ポートフォリオ経営への転換を加速し、各事業別に積極投資⇔改革推進のスタンスを定め、メリハリを利かせた経営資源の配分を執り進めてまいります。
(新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積り)
新型コロナウイルス感染症の拡大は経済や企業活動に広範な影響を与える事象であり、その収束時期や影響の程度を合理的に予測することは困難ではあるものの、航空宇宙セグメントにおける民間航空機向け脚部品及び同エンジン用熱交換器等に関しては、現時点で入手可能な情報に基づき、少なくとも2021年3月期までの1年間はその影響が継続し、2022年3月期以降はその影響は限定的であると想定しており、繰延税金資産の回収可能性における将来の課税所得の見積り及び固定資産の減損における将来キャッシュ・フローの見積りを行っております。
しかしながら、当該想定には不確定要素が多く、新型コロナウイルス感染症の収束時期及び経済環境への影響が変化した場合には、今後の当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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