有価証券報告書-第114期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

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2020/03/31 14:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、2018年5月31日に行われた株式会社伸和精工との企業結合について前連結会計年度に暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
また、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費は消費税増税の影響で一時的に落ち込むものの、企業の設備投資は人手不足などを背景に堅調に推移しました。一方、世界経済は、米国経済の後退懸念や米中貿易摩擦による中国経済の減速などが表面化し軟調傾向となりました。更には、英国のEU離脱問題の混迷や米国とイランの対立激化などの地政学的なリスクが多く、先行き不透明な状況となっております。
このような経営環境のもと、当社グループは、中期経営計画「NITTOSEIKO Mission"G"(2019年~2022年)」のもと、グループの将来を見据えた設備投資を実施するとともに、新たな事業の柱として医療分野への参入を視野にメディカル新規事業準備室を設置するなど、事業領域の拡充に取り組んでまいりました。併せて、環境に配慮した新製品の開発や障がいを持たれた方々が能力を発揮できる環境をつくることを目的とした特例子会社の設立など、地球環境や社会を改善するための施策を積極的に展開してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,635百万円増加し、45,989百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ709百万円増加し、16,388百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,926百万円増加し、29,600百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は348億5千7百万円(前年同期比3.2%増)、営業利益は25億9千6百万円(前年同期比12.1%減)、経常利益は28億5千3百万円(前年同期比10.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億3千7百万円(前年同期比4.6%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
<ファスナー事業>当事業につきましては、主力の精密ねじは、ゲーム機向けの需要が後半増加に転じましたが、カメラ業界の長期低迷とアジア圏における市場環境の悪化や原材料価格の上昇による製造原価の増加などにより、収益環境は極めて厳しい状況となりました。一般ねじは、主な需要先である自動車関連業界において堅調に推移しましたが、米中間の通商問題を背景に中国を中心に低調となりました。
このような状況のもと、各種展示会を利用し、異なる金属同士を強固に密着させる「AKROSE(アクローズ)」や自動車の軽量化ならびに製造コストの削減に貢献する樹脂用セルフタッピンねじ「カラーレスタイト」の販売促進に取り組みました。併せて、中国の華南地区における販売拠点の設立や市場の拡大が見込まれるリチウム電池市場を見据えた設備投資など、製造販売体制の強化を図りました。
この結果、売上高は249億3百万円(前年同期比3.6%増)、営業利益は5億4千8百万円(前年同期比27.7%減)となりました。
<産機事業>当事業につきましては、標準機は、中国の景気減速を背景にFA機器メーカの設備需要が低調となるものの、国内や北米・韓国を中心とした自動車関連設備や国内における省人化対応設備の需要は堅調に推移しました。一方、自動組立ラインは、国内における自動車のモデルチェンジ時期の狭間により低調となりました。また、利益率の高い標準機の売上が減少したことにより、収益環境も悪化しました。 このような状況のもと、自動車の駆動系部品に多用されるボルトの締結に適した「NX500T3」の市場への投入や自動車関連業界を中心に評価が高い「SD600Tコントローラシリーズ」にEU地域共通の安全基準「CEマーキング」を適合させるなど、高機能型ドライバの需要の拡大に努めました。
この結果、売上高は78億円(前年同期比1.5%増)、営業利益は19億4百万円(前年同期比7.3%減)となりました。
<制御事業>当事業につきましては、流量計は、米中間の通商問題の影響を受け中国や韓国において造船業界を中心に需要が減少しました。システム製品は、人手不足を背景に部品検査装置の需要が自動車関連業界を中心に増加しました。地盤調査機「ジオカルテ」は、東京オリンピック・パラリンピック関連の需要が増加し、収益環境は好調に推移しました。 このような状況のもと、超小物部品専用の検査選別装置「ミストルFタイプ」の市場投入や質量流量計において国内の防爆エリアでの使用を可能にする認証を取得するなど、新たな需要喚起に努めました。また、海外での事業の拡大を目指し、軟弱地盤の多いタイ国において地盤調査機「ジオカルテ」に関する産学研究を強化しました。
この結果、売上高は21億5千2百万円(前年同期比4.6%増)、営業利益は1億4千3百万円(前年同期比1.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増加額5億3千万円を加えた結果、前連結会計年度末に比べ29億5千6百万円増加し、90億1千2百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、26億3千3百万円の収入(前期は31億2千8百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益29億7千1百万円に加え、減価償却費10億3千6百万円、売上債権の減少4億2百万円による資金の増加があった一方、法人税等の支払10億2千2百万円などによる資金の減少があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、4億7千6百万円の収入(前期は15億2千7百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入24億1千6百万円に加え、投資有価証券の償還による収入2億円による資金の増加があった一方、有形固定資産の取得による支出17億5千5百万円や投資有価証券の取得による支出1億1千4百万円による資金の減少があったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、6億6千5百万円の支出(前期は10億9千3百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入4億3千万円による資金の増加があった一方、長期借入金の返済による支出2億6千1百万円、自己株式の取得による支出2億6千1百万円、配当金の支払4億6千9百万円による資金の減少があったことなどによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(注)1 「(a)生産実績」及び「(b)受注実績」における金額は販売価格によっております。
2 下記金額には、消費税等は含まれておりません。
(a)生産実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
ファスナー18,992,58599.8
産機6,235,81894.5
制御2,154,107105.3
合計27,382,51199.0

(b)受注実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
ファスナー24,508,075101.63,375,57089.5
産機6,961,57183.31,416,77862.8
制御2,014,70094.1313,45369.4
合計33,484,34796.75,105,80278.8

(C)販売実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
ファスナー24,903,695103.6
産機7,800,629101.5
制御2,152,874104.6
合計34,857,199103.2

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行い、提出日現在において判断したものであり、将来に関しては不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、次のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、M&Aによる連結子会社の増加や国内外の自動車関連業界を中心に部品検査装置などの需要が好調に推移し、348億5千7百万円(前年同期比3.2%増)となりました。
(営業利益)
利益率の高い精密ねじが中国の景気減速などで売上が減少したことや原材料価格の上昇による製造原価の増加などにより、25億9千6百万円(前年同期比12.1%減)となりました。
(経常利益)
為替差損の計上(前年同期は為替差益)があったものの、受取利息や受取賃貸料の計上などにより、28億5千3百万円(前年同期比10.7%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
中国子会社の資産売却による固定資産売却益1億3千4百万円や法人税、住民税及び事業税9億4百万円、在外子会社の事業構造改善費用7千1百万円の計上により、19億3千7百万円(前年同期比4.6%減)となりました。
当社グループの当連結会計年度の財政状態は、次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度における資産の残高は、連結子会社の増加などに伴い、現金及び預金が9億9千9百万円、有形固定資産が9億9千4百万円増加したことなどにより前連結会計年度末に比べ26億3千5百万円増加し、459億8千9百万円(前年同期比6.1%増)となりました。
(負債)
当連結会計年度における負債の残高は、連結子会社の増加などに伴い、電子記録債務が6億9千万円、長期借入金が2億5千3百万円増加したことなどにより前連結会計年度末に比べ7億9百万円増加し、163億8千8百万円(前年同期比4.5%増)となりました。
(純資産)
当連結会計年度における純資産の残高は、親会社株主に帰属する当期純利益計上等に伴う利益剰余金の増加14億6千7百万円などにより前連結会計年度末に比べ19億2千6百万円増加し、296億円(前年同期比7.0%増)となりました。
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性
a.資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料及び部品の購入費や製造経費のほか、販売費及び一般管理費等であります。また、設備投資需要としては建物や機械装置等の生産設備の投資等があります。
b.財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金については、内部資金または借入により資金調達することにしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備など長期資金につきましては、長期借入金で調達しております。
なお、当連結会計年度末において、取引銀行4行との間で合計25億円の貸出コミットメントライン契約(借入実行残高16億3千5百万円、借入未実行残高8億6千5百万円)を、また、取引銀行12行との間で合計26億9千5百万円の当座貸越契約(借入実行残高6億6千万円、借入未実行残高20億3千5百万円)を締結しております。
⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2019年2月13日に公表いたしました当連結会計年度の当初業績予想に対しては、売上高は1.5%減、営業利益は16.2%減、営業利益率は7.5%(業績予想は8.8%)となりました。
今後も新中期経営計画「NITTOSEIKO Mission"G"」に基づき、M&A、海外拠点の拡充、産学連携などの成長投資に対するシナジーの追求、メディカル新規事業の立ち上げなど、更なる事業領域の拡充に取り組んでまいります。

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