有価証券報告書-第100期(2024/01/01-2024/12/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、各国の金融の引き締め政策の長期化などによるインフレの鈍化傾向がみられるなか、全般に景気は緩やかな回復基調で推移しました。米国や欧州では利下げに転じるなど変化は見られたものの、金利の高止まりなどによる景気後退の懸念が続いたことに加え、中国における不動産市況の低迷などによる景気全般の停滞や、わが国においては為替相場の円安傾向などにより、依然として先行きが不透明な経済情勢が続きました。
当社グループの主要関連市場におきましては、小型プリンターの需要については全般的に低調ながらも米国では回復傾向に転じました。また、主力の工作機械の需要は米国、欧州および国内で低調に推移した一方、中国においては補助金政策等により一時的に需要の回復がみられました。
このような状況のなか、当連結会計年度の売上高は、全体に為替の円安による影響を受けたものの、主に工作機械の売上が大幅に減少したことから649億9千4百万円(前期比16.9%減)となりました。利益につきましては、営業利益は40億2千1百万円(同61.2%減)、経常利益は45億1千5百万円(同58.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は18億5千5百万円(同77.3%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(特機事業)
小型プリンターでは、全般に為替の円安の影響を受けたものの、主に米国市場の影響により売上は大幅に減少しました。地域別の売上につきましては、米国市場は期後半に入り、流通在庫が適正水準に戻り回復してきたものの、期前半の低迷が影響し売上は大幅に減少しました。また、欧州市場は市況が堅調に推移し、売上は前期並みとなりました。一方、国内市場は市況が堅調に推移するなか、主には2023年12月期第2四半期の株式会社スマート・ソリューション・テクノロジーの新規連結により、売上は増加しました。
以上の結果、当事業の売上高は135億7千4百万円(前期比15.7%減)と減少し、営業利益は8億8千5百万円(同54.7%減)と大幅な減益となりました。
(工作機械事業)
CNC自動旋盤では、為替の円安の影響を受けたものの、米国市場や欧州市場の低迷などにより売上は大幅に減少しました。地域別の売上につきましては、米国市場では大統領選挙の影響や金利の高止まりなどから設備投資への慎重な動きが継続し、また、欧州市場では依然として需要は全般に低迷したことから売上は大幅に減少しました。一方、アジア市場では主に中国において直近で販売代理店の在庫調整等の影響がみられるものの、売上は大幅に増加しました。また、国内市場では自動車関連を中心に全般に振るわず、売上は大幅に減少しました。
以上の結果、当事業の売上高は514億1千9百万円(前期比17.2%減)と減少し、営業利益は50億4千7百万円(同51.2%減)と大幅な減益となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の資産は、売上債権や有形固定資産が増加したものの、現金及び預金が減少したことなどにより、前期末に比べ6億1千3百万円減少の927億8千4百万円となりました。負債は、仕入債務や短期借入金が増加したことなどにより、前期末に比べ53億1百万円増加の183億5千3百万円となりました。純資産は、為替換算調整勘定が増加したものの、自己株式の取得などにより、前期末に比べ59億1千5百万円減少の744億3千1百万円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、営業活動では61億5千3百万円の収入の一方、投資活動では54億5千6百万円の支出、財務活動では102億7千5百万円の支出となり、これらに現金及び現金同等物に係る換算差額を加え、前期末に比べ78億1千4百万円減少の236億1千9百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動では、法人税等の支払いなどがあったものの、税金等調整前当期純利益や減価償却費などにより、61億5千3百万円の収入(前期は71億2千6百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動では、有形固定資産の取得による支出などにより、54億5千6百万円の支出(前期は20億3千8百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動では、短期借入金の純増減額による収入などがあったものの、自己株式の取得による支出や配当金の支払いなどにより、102億7千5百万円の支出(前期は50億5千4百万円の支出)となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)工作機械事業には、自社の固定資産となるものが153,461千円含まれております。
b.受注実績
当社グループは見込生産を主体としているため受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)主要な販売先については、総販売実績の100分の10を占める販売先がないため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針に基づき見積りおよび判断を行っており、実際の結果は、見積りによる不確実性のために異なる可能性があります。重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等
当連結会計年度における売上高は、132億1百万円減少の649億9千4百万円(前期比16.9%減)となりました。これは主に工作機械事業の需要が中国においては一時的な回復が見られたものの、米国、欧州および国内で低調に推移し、売上が減少したことによるものであります。また、営業利益は63億2千9百万円減少の40億2千1百万円(同61.2%減)となり、売上高営業利益率は前期に比べ7.0ポイント低下し6.2%となりました。
セグメント別の売上高及び営業利益については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
営業外損益は、1億1千5百万円減少の4億9千3百万円の利益となりました。これは主に雑収入が1億5千6百万円減少したことなどによるものであります。
特別損益は、2億7千4百万円減少の1億3千4百万円の損失となりました。これは主に前連結会計年度に退職給付制度改定益を2億3百万円計上したことなどによるものであります。
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は、63億2千万円減少の18億5千5百万円(同77.3%減)となりました。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料および部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金や設備投資資金につきましては、自己資金による充当を基本としておりますが、必要に応じて外部調達を実施し、十分な手元流動性を確保しております。
また、経営資源配分の考え方につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は30億9千万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は236億1千9百万円となっております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、各国の金融の引き締め政策の長期化などによるインフレの鈍化傾向がみられるなか、全般に景気は緩やかな回復基調で推移しました。米国や欧州では利下げに転じるなど変化は見られたものの、金利の高止まりなどによる景気後退の懸念が続いたことに加え、中国における不動産市況の低迷などによる景気全般の停滞や、わが国においては為替相場の円安傾向などにより、依然として先行きが不透明な経済情勢が続きました。
当社グループの主要関連市場におきましては、小型プリンターの需要については全般的に低調ながらも米国では回復傾向に転じました。また、主力の工作機械の需要は米国、欧州および国内で低調に推移した一方、中国においては補助金政策等により一時的に需要の回復がみられました。
このような状況のなか、当連結会計年度の売上高は、全体に為替の円安による影響を受けたものの、主に工作機械の売上が大幅に減少したことから649億9千4百万円(前期比16.9%減)となりました。利益につきましては、営業利益は40億2千1百万円(同61.2%減)、経常利益は45億1千5百万円(同58.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は18億5千5百万円(同77.3%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(特機事業)
小型プリンターでは、全般に為替の円安の影響を受けたものの、主に米国市場の影響により売上は大幅に減少しました。地域別の売上につきましては、米国市場は期後半に入り、流通在庫が適正水準に戻り回復してきたものの、期前半の低迷が影響し売上は大幅に減少しました。また、欧州市場は市況が堅調に推移し、売上は前期並みとなりました。一方、国内市場は市況が堅調に推移するなか、主には2023年12月期第2四半期の株式会社スマート・ソリューション・テクノロジーの新規連結により、売上は増加しました。
以上の結果、当事業の売上高は135億7千4百万円(前期比15.7%減)と減少し、営業利益は8億8千5百万円(同54.7%減)と大幅な減益となりました。
(工作機械事業)
CNC自動旋盤では、為替の円安の影響を受けたものの、米国市場や欧州市場の低迷などにより売上は大幅に減少しました。地域別の売上につきましては、米国市場では大統領選挙の影響や金利の高止まりなどから設備投資への慎重な動きが継続し、また、欧州市場では依然として需要は全般に低迷したことから売上は大幅に減少しました。一方、アジア市場では主に中国において直近で販売代理店の在庫調整等の影響がみられるものの、売上は大幅に増加しました。また、国内市場では自動車関連を中心に全般に振るわず、売上は大幅に減少しました。
以上の結果、当事業の売上高は514億1千9百万円(前期比17.2%減)と減少し、営業利益は50億4千7百万円(同51.2%減)と大幅な減益となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の資産は、売上債権や有形固定資産が増加したものの、現金及び預金が減少したことなどにより、前期末に比べ6億1千3百万円減少の927億8千4百万円となりました。負債は、仕入債務や短期借入金が増加したことなどにより、前期末に比べ53億1百万円増加の183億5千3百万円となりました。純資産は、為替換算調整勘定が増加したものの、自己株式の取得などにより、前期末に比べ59億1千5百万円減少の744億3千1百万円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、営業活動では61億5千3百万円の収入の一方、投資活動では54億5千6百万円の支出、財務活動では102億7千5百万円の支出となり、これらに現金及び現金同等物に係る換算差額を加え、前期末に比べ78億1千4百万円減少の236億1千9百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動では、法人税等の支払いなどがあったものの、税金等調整前当期純利益や減価償却費などにより、61億5千3百万円の収入(前期は71億2千6百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動では、有形固定資産の取得による支出などにより、54億5千6百万円の支出(前期は20億3千8百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動では、短期借入金の純増減額による収入などがあったものの、自己株式の取得による支出や配当金の支払いなどにより、102億7千5百万円の支出(前期は50億5千4百万円の支出)となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前期比(%) |
特機事業 | 14,235,217 | △8.2 |
工作機械事業 | 50,237,029 | △20.2 |
合計 | 64,472,246 | △17.8 |
(注)工作機械事業には、自社の固定資産となるものが153,461千円含まれております。
b.受注実績
当社グループは見込生産を主体としているため受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前期比(%) |
特機事業 | 13,574,876 | △15.7 |
工作機械事業 | 51,419,817 | △17.2 |
合計 | 64,994,694 | △16.9 |
(注)主要な販売先については、総販売実績の100分の10を占める販売先がないため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針に基づき見積りおよび判断を行っており、実際の結果は、見積りによる不確実性のために異なる可能性があります。重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等
当連結会計年度における売上高は、132億1百万円減少の649億9千4百万円(前期比16.9%減)となりました。これは主に工作機械事業の需要が中国においては一時的な回復が見られたものの、米国、欧州および国内で低調に推移し、売上が減少したことによるものであります。また、営業利益は63億2千9百万円減少の40億2千1百万円(同61.2%減)となり、売上高営業利益率は前期に比べ7.0ポイント低下し6.2%となりました。
セグメント別の売上高及び営業利益については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
営業外損益は、1億1千5百万円減少の4億9千3百万円の利益となりました。これは主に雑収入が1億5千6百万円減少したことなどによるものであります。
特別損益は、2億7千4百万円減少の1億3千4百万円の損失となりました。これは主に前連結会計年度に退職給付制度改定益を2億3百万円計上したことなどによるものであります。
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は、63億2千万円減少の18億5千5百万円(同77.3%減)となりました。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料および部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金や設備投資資金につきましては、自己資金による充当を基本としておりますが、必要に応じて外部調達を実施し、十分な手元流動性を確保しております。
また、経営資源配分の考え方につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は30億9千万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は236億1千9百万円となっております。