有価証券報告書-第29期(令和1年7月1日-令和2年6月30日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(自 2019年7月1日 至 2020年6月30日、以下「当期」という。)における我が国経済は、雇用環境や企業業績の緩やかな回復基調が続いておりましたが、長引く米中貿易摩擦や昨年10月に施行された消費税増税の影響に加え、2020年の年明け頃から顕著になった新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により国内においても経済活動が急速に停滞し、先行きについても不透明な状況となっております。
当社グループの事業を取り巻く環境では、近年の人手不足や政府の進める働き方改革、成長戦略を背景として労働生産性向上が課題となっており、また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策を契機としたテレワークやリモートでのコミュニケーション機会の拡大など当社グループの事業領域でも様々な分野でICTの活用が求められております。ICTの活用やIoTの普及に伴い、ネットワーク保守やデータ流通における安全性の確保、サイバーセキュリティの強化の重要性が増しております。健康・医療・介護サービス分野ではデータの利活用の推進がテーマとなっており、企業における社員の健康づくり、疾病・介護予防も含めてICTの活用ニーズが増しております。また、地震や大雨等による近年の自然災害の増加を受けて、防災関連のシステムが注目されてきております。
当社グループは、2025年6月期までに取り組むべき事業の方向性を示す「長期ビジョン2025」を2016年に制定いたしました。その最初の3年間の計画として進めてきた「中期経営計画Ⅰ(2016/07-2019/06)」の終了に伴い、新たに次の3年間の計画「中期経営計画Ⅱ(2019/07-2022/06)」を策定いたしました。中期経営計画Ⅱでは、テーマ「発展」を掲げ、専門分野を深耕し、新サービスでお客様を獲得する個性豊かなグッドカンパニーを目指してまいります。
当社グループの当期における新型コロナウイルス感染症による影響は、ITサービス事業において一部の受注案件の延期や中止の影響があったものの、ITソリューション事業では業績への影響は軽微でありました。当社では2020年3月に、お客様ニーズにきめ細かく対応し、また人材採用機会の拡大を目的として水戸駅(茨城県水戸市)前に新たに水戸オフィスを開設いたしました。また連結子会社のASロカス株式会社でも業容拡大のため2019年11月に本社を千葉県市原市から千葉市へ移転しております。
中期経営計画Ⅱの対象期間である当期より3か年において、当社及び子会社の業務執行取締役並びに当社従業員の対象者に対し、業績目標達成へのインセンティブとして譲渡制限付株式の交付を予定しております。交付の達成条件ついては下記の表のとおりです。
初年度である当期においては、当社及び子会社取締役並びに当社従業員について、ともに当社重要経営指標である連結営業利益率、時間当たり付加価値の達成条件を満たしたため、対象者につき、所要の手続を経て上記インセンティブを交付する予定です。
当期の売上高は前連結会計年度(自 2018年7月1日 至 2019年6月30日、以下「前期」という。)から183百万円増加し、4,881百万円(前期は4,698百万円、前期比3.9%増)となりました。営業利益は517百万円(前期は353百万円、前期比46.3%増)、経常利益527百万円(前期は354百万円、前期比49.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は335百万円(前期は250百万円、前期比33.6%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
1)SI・ソフトウェア開発分野では前期に引き続き好調な受注が継続しました。エンジニアの採用環境は厳しい状況が続きましたが、新卒採用活動強化の結果、2020年4月にITソリューション事業全体で23名の新入社員が入社いたしました。また、パートナー企業の確保と、社員の適切な配置により稼働率と付加価値の向上をはかりました。これらの取り組みにより、システムエンジニアリングサービス(以下、「SES」という。)、受託開発のいずれにおいても好調な結果となりました。一部案件で売上・原価を相殺処理した影響もありましたが、SESが高稼働率で推移したほか、入札案件の受注もあり、SI・ソフトウェア開発分野の売上高は3,186百万円となり前期比で1.7%増加しました。
SI・ソフトウェア開発分野のSESでは、メーカーから受託しているシステム更新プロジェクトの開発案件はシステムの本稼働を控えて縮小傾向にありますが、依然高水準の稼働で推移いたしました。SIerからの公共系を中心とした案件が引き続き継続しているほか、既存システムとの連携を伴う官公庁の情報基盤システム構築案件を予定通り完了・運用開始したのをはじめ、官公庁の管理業務に係るICT基盤構築案件、消防通信指令システムの定期改修業務案件や、防災行政無線戸別受信機管理システムSYMPROBUS-ReceiveManなどの官公庁の案件を行いました。地図情報関連事業でも2020年の国勢調査に関連する官公庁からの受注のほか、民間への営業を強化したことで受注も増加し、稼働率も上昇いたしました。
2)IT基盤・ネットワーク構築分野では、既存のお客様のネットワーク運用保守をはじめ、首都圏のネットワーク・セキュリティ関連案件の開拓と稼働率の向上、医療系システム関連での運用業務と販路拡大に努めました。稼働率を高め、付加価値の高い案件に注力した結果、売上高は1,306百万円と前期より20.8%増加いたしました。
当期では官公庁の仮想デスクトップ構築案件やグループウェアの構築案件、大手SIerから受注した公共交通機関のシステムに関係するネットワーク構築案件などを行いました。医療系システムでは、スポット案件が前期に対し減少しておりますが、病院のシステム運用・保守では前期と同水準の稼働数となりました。新型コロナウイルスへの感染リスクが高い病院常駐エンジニアに対しては支援金の支給を行っております。また、自社開発製品「標的型攻撃メール対応訓練ソリューション」(SYMPROBUS Targeted Mail Training、以下「TMT」という。)と「標的型攻撃メール対応継続訓練ソリューション」(SYMPROBUS CoTra Enterprise、以下「CoTra」という。)の標的型攻撃メール対応訓練ソリューション製品についてはパートナー企業である株式会社エム・クレストのe-learningシステム「KUROKO LMS」との連携オプションの提供を開始し、営業を進めております。当期末現在、TMT、CoTraについては追加契約、契約更新して頂いたお客様を含め、延べ69件、8万を超えるアカウントの累計数となっております。
以上の結果、当期のITソリューション事業全体の売上高は4,493百万円(前期は4,215百万円、前期比6.6%増)、営業利益は531百万円(前期は342百万円、前期比55.2%増)となりました。
ITサービス事業ではアンケート集計やキャンペーン事務局業務、健康関連サービス等のBPOサービスを手掛けております。2019年10月にクラウド型健康管理システム「LIFEDESK」のバージョンアップを行い、機能・サービスの強化を行いました。また、健診結果の紙媒体情報をOCRによりデータ化するサービスを商品化し、営業を進めました。営業部門と事業部門の連携を高めた新たな営業体制により新規見積案件の獲得などの成果がでております。しかしながら当期では、EAPサービス企業から受注しているストレスチェック案件については、価格競争の強まりやEAPサービス企業が委託先を分散する傾向にあるため前期比21.3%減少しております。新型コロナウイルス感染症の影響が2020年4月以降に顕著となってきており、新規問い合わせの減少や商談が延期となっているほか、集合イベントの中止や延期によりアンケートや試験事務局の業務に影響を受けました。また、一部案件で売上・原価を相殺処理した影響もあり、売上高は404百万円(前期は522百万円、前期比22.6%減)となり、営業利益は19百万円(前期は43百万円、前期比55.1%減)となりました。
(注)EAP:Employee Assistance Program(従業員支援プログラム)
財政状態の状況は次のとおりです。
Ⅰ.資産
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末から355百万円増加し3,470百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加265百万円、敷金及び保証金の増加26百万円があったことによるものです。
Ⅱ.負債
当連結会計年度末の負債は前連結会計年度末から58百万円増加し1,338百万円となりました。これは主に、預り金の減少30百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の返済55百万円があった一方、買掛金の増加24百万円、短期借入金の増加20百万円、未払金の増加60百万円、未払費用の増加41百万円があったことによるものです。
Ⅲ.純資産
当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末から297百万円増加し2,132百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益335百万円、配当金の支払い48百万円の計上によるものです。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末と比べ265百万円増加し、2,240百万円となりました。
各キャッシュフローの区分の状況とその要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは452百万円の収入(前連結会計年度は487百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額179百万円、たな卸資産の増加28百万円があった一方、仕入債務の増加19百万円、税金等調整前当期純利益515百万円、資金の移動を伴わない減価償却費45百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは102百万円の支出(前連結会計年度は57百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出36百万円、無形固定資産の取得による支出37百万円、敷金及び保証金の差入による支出27百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは85百万円の支出(前連結会計年度は99百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の借入による収入20百万円があった一方、配当金の支払額48百万円、長期借入金の返済による支出55百万円があったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製造原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであり
ます。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載のとおりであり、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。
また、これらの連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の数値及び偶発債務の開示並びに当該会計年度の収益・費用の数値に影響を与える見積りを必要とする場合があります。見積りによる算定を採用する場合において、当社グループの経営陣は、貸倒債権、たな卸資産、投資、アフターサービス、偶発事象、訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っています。経営陣によるこれらの判断・評価は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる要因に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なることがあります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
(売上高)
当期の売上高は、前期に比べて183百万円(3.9%)増加し4,881百万円となりました。売上高が増加した主な要因は、IT基盤・ネットワーク構築分野の売上が伸び、ITソリューション事業の売上高が4,493百万円(前期比6.6%増)となったことによるものです。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前期に比べて228百万円(15.4%)増加し、1,707百万円となりました。当連結会計年度の売上総利益率は35.0%(前期は31.5%)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前期に比べて64百万円(5.7%)増加し1,189百万円で、販売費及び一般管理費の当連結会計年度の売上高に対する割合は24.4%(前期は24.0%)となりました。
(営業利益)
売上高の増加に伴い営業利益は、前期に比べて163百万円(46.3%)増加し517百万円となりました。
(経常利益)
支払利息2百万円など2百万円を営業外費用として計上しており、これらの結果、経常利益は前期に比べて173百万円(49.0%)増加し527百万円となっております。
(税金等調整前当期純利益)
事務所移転費用10百万円など12百万円を特別損失として計上しており、これらの結果、税金等調整前当期純利益は前期に比べて148百万円(40.5%)増加し515百万円となっております。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、法人税等168百万円などを控除した後の当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べて84百万円(33.6%)増加し335百万円となっております。
b. 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
c. 財政状態の分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
d. 資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの事業運営上必要な運転資金及び設備資金については、自己資金又は借入金により調達することとしております。当連結会計年度末における有利子負債の残高は218百万円、現金及び現金同等物の残高は2,240百万円であります。なお、現時点において特記すべき重要な資本的支出の予定はありません。
(参考) キャッシュ・フローの関連指標の推移
(注) 自己資本比率:期末自己資本/期末資産の部合計×100
※自己資本=純資産合計-(新株予約権+非支配株主持分)
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出
※営業キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを使用
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象
※インタレスト・カバレッジ・レシオの計算における利払いは、連結損益計算書に計上されている支払利息を対象
※2016年6月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは営業キャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。
e. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、企業価値の向上と継続的な成長のため、財務基盤の強化と収益力の向上に重点を置いております。中期経営計画の目標にも掲げましたとおり、ROE(株主資本利益率)及び時間当たり付加価値を重要な経営目標としており、その進捗状況については以下のとおりであります。
当連結会計年度では目標としておりましたROE13%以上、時間当たり付加価値の目標3,600円を達成いたしました。「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、今後も中期経営計画に基づき、企業価値を高め、より一層株主価値の向上に努めてまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(自 2019年7月1日 至 2020年6月30日、以下「当期」という。)における我が国経済は、雇用環境や企業業績の緩やかな回復基調が続いておりましたが、長引く米中貿易摩擦や昨年10月に施行された消費税増税の影響に加え、2020年の年明け頃から顕著になった新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により国内においても経済活動が急速に停滞し、先行きについても不透明な状況となっております。
当社グループの事業を取り巻く環境では、近年の人手不足や政府の進める働き方改革、成長戦略を背景として労働生産性向上が課題となっており、また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策を契機としたテレワークやリモートでのコミュニケーション機会の拡大など当社グループの事業領域でも様々な分野でICTの活用が求められております。ICTの活用やIoTの普及に伴い、ネットワーク保守やデータ流通における安全性の確保、サイバーセキュリティの強化の重要性が増しております。健康・医療・介護サービス分野ではデータの利活用の推進がテーマとなっており、企業における社員の健康づくり、疾病・介護予防も含めてICTの活用ニーズが増しております。また、地震や大雨等による近年の自然災害の増加を受けて、防災関連のシステムが注目されてきております。
当社グループは、2025年6月期までに取り組むべき事業の方向性を示す「長期ビジョン2025」を2016年に制定いたしました。その最初の3年間の計画として進めてきた「中期経営計画Ⅰ(2016/07-2019/06)」の終了に伴い、新たに次の3年間の計画「中期経営計画Ⅱ(2019/07-2022/06)」を策定いたしました。中期経営計画Ⅱでは、テーマ「発展」を掲げ、専門分野を深耕し、新サービスでお客様を獲得する個性豊かなグッドカンパニーを目指してまいります。
当社グループの当期における新型コロナウイルス感染症による影響は、ITサービス事業において一部の受注案件の延期や中止の影響があったものの、ITソリューション事業では業績への影響は軽微でありました。当社では2020年3月に、お客様ニーズにきめ細かく対応し、また人材採用機会の拡大を目的として水戸駅(茨城県水戸市)前に新たに水戸オフィスを開設いたしました。また連結子会社のASロカス株式会社でも業容拡大のため2019年11月に本社を千葉県市原市から千葉市へ移転しております。
中期経営計画Ⅱの対象期間である当期より3か年において、当社及び子会社の業務執行取締役並びに当社従業員の対象者に対し、業績目標達成へのインセンティブとして譲渡制限付株式の交付を予定しております。交付の達成条件ついては下記の表のとおりです。
| 対象者 | 指標 | 初年度(第29期) | 2年度(第30期) | 3年度(第31期) |
| 当社及び子会社 取締役 | 連結営業利益率 | 8% | 9% | 10% |
| 当社従業員 | 時間当たり付加価値 | 3,600円 | 3,800円 | 4,000円 |
初年度である当期においては、当社及び子会社取締役並びに当社従業員について、ともに当社重要経営指標である連結営業利益率、時間当たり付加価値の達成条件を満たしたため、対象者につき、所要の手続を経て上記インセンティブを交付する予定です。
当期の売上高は前連結会計年度(自 2018年7月1日 至 2019年6月30日、以下「前期」という。)から183百万円増加し、4,881百万円(前期は4,698百万円、前期比3.9%増)となりました。営業利益は517百万円(前期は353百万円、前期比46.3%増)、経常利益527百万円(前期は354百万円、前期比49.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は335百万円(前期は250百万円、前期比33.6%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
SI・ソフトウェア開発分野のSESでは、メーカーから受託しているシステム更新プロジェクトの開発案件はシステムの本稼働を控えて縮小傾向にありますが、依然高水準の稼働で推移いたしました。SIerからの公共系を中心とした案件が引き続き継続しているほか、既存システムとの連携を伴う官公庁の情報基盤システム構築案件を予定通り完了・運用開始したのをはじめ、官公庁の管理業務に係るICT基盤構築案件、消防通信指令システムの定期改修業務案件や、防災行政無線戸別受信機管理システムSYMPROBUS-ReceiveManなどの官公庁の案件を行いました。地図情報関連事業でも2020年の国勢調査に関連する官公庁からの受注のほか、民間への営業を強化したことで受注も増加し、稼働率も上昇いたしました。
2)IT基盤・ネットワーク構築分野では、既存のお客様のネットワーク運用保守をはじめ、首都圏のネットワーク・セキュリティ関連案件の開拓と稼働率の向上、医療系システム関連での運用業務と販路拡大に努めました。稼働率を高め、付加価値の高い案件に注力した結果、売上高は1,306百万円と前期より20.8%増加いたしました。
当期では官公庁の仮想デスクトップ構築案件やグループウェアの構築案件、大手SIerから受注した公共交通機関のシステムに関係するネットワーク構築案件などを行いました。医療系システムでは、スポット案件が前期に対し減少しておりますが、病院のシステム運用・保守では前期と同水準の稼働数となりました。新型コロナウイルスへの感染リスクが高い病院常駐エンジニアに対しては支援金の支給を行っております。また、自社開発製品「標的型攻撃メール対応訓練ソリューション」(SYMPROBUS Targeted Mail Training、以下「TMT」という。)と「標的型攻撃メール対応継続訓練ソリューション」(SYMPROBUS CoTra Enterprise、以下「CoTra」という。)の標的型攻撃メール対応訓練ソリューション製品についてはパートナー企業である株式会社エム・クレストのe-learningシステム「KUROKO LMS」との連携オプションの提供を開始し、営業を進めております。当期末現在、TMT、CoTraについては追加契約、契約更新して頂いたお客様を含め、延べ69件、8万を超えるアカウントの累計数となっております。
以上の結果、当期のITソリューション事業全体の売上高は4,493百万円(前期は4,215百万円、前期比6.6%増)、営業利益は531百万円(前期は342百万円、前期比55.2%増)となりました。
(注)EAP:Employee Assistance Program(従業員支援プログラム)
財政状態の状況は次のとおりです。
Ⅰ.資産
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末から355百万円増加し3,470百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加265百万円、敷金及び保証金の増加26百万円があったことによるものです。
Ⅱ.負債
当連結会計年度末の負債は前連結会計年度末から58百万円増加し1,338百万円となりました。これは主に、預り金の減少30百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の返済55百万円があった一方、買掛金の増加24百万円、短期借入金の増加20百万円、未払金の増加60百万円、未払費用の増加41百万円があったことによるものです。
Ⅲ.純資産
当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末から297百万円増加し2,132百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益335百万円、配当金の支払い48百万円の計上によるものです。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末と比べ265百万円増加し、2,240百万円となりました。
各キャッシュフローの区分の状況とその要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは452百万円の収入(前連結会計年度は487百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額179百万円、たな卸資産の増加28百万円があった一方、仕入債務の増加19百万円、税金等調整前当期純利益515百万円、資金の移動を伴わない減価償却費45百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは102百万円の支出(前連結会計年度は57百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出36百万円、無形固定資産の取得による支出37百万円、敷金及び保証金の差入による支出27百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは85百万円の支出(前連結会計年度は99百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の借入による収入20百万円があった一方、配当金の支払額48百万円、長期借入金の返済による支出55百万円があったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| ITソリューション事業 | 2,927,830 | 3.1 |
| ITサービス事業 | 262,720 | △26.5 |
| 合計 | 3,190,550 | △0.2 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製造原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| ITソリューション事業 | 4,551,712 | 10.4 | 1,311,122 | 6.1 |
| ITサービス事業 | 355,902 | △38.3 | 84,097 | △36.7 |
| 合計 | 4,907,614 | 4.4 | 1,395,219 | 1.9 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| ITソリューション事業 | 4,476,910 | 7.2 |
| ITサービス事業 | 404,571 | △22.6 |
| 合計 | 4,881,481 | 3.9 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社日立製作所 | 767,606 | 16.3 | 294,452 | 6.0 |
| 日立建機株式会社 | 173,643 | 3.7 | 647,762 | 13.3 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであり
ます。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載のとおりであり、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。
また、これらの連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の数値及び偶発債務の開示並びに当該会計年度の収益・費用の数値に影響を与える見積りを必要とする場合があります。見積りによる算定を採用する場合において、当社グループの経営陣は、貸倒債権、たな卸資産、投資、アフターサービス、偶発事象、訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っています。経営陣によるこれらの判断・評価は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる要因に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なることがあります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
(売上高)
当期の売上高は、前期に比べて183百万円(3.9%)増加し4,881百万円となりました。売上高が増加した主な要因は、IT基盤・ネットワーク構築分野の売上が伸び、ITソリューション事業の売上高が4,493百万円(前期比6.6%増)となったことによるものです。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前期に比べて228百万円(15.4%)増加し、1,707百万円となりました。当連結会計年度の売上総利益率は35.0%(前期は31.5%)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前期に比べて64百万円(5.7%)増加し1,189百万円で、販売費及び一般管理費の当連結会計年度の売上高に対する割合は24.4%(前期は24.0%)となりました。
(営業利益)
売上高の増加に伴い営業利益は、前期に比べて163百万円(46.3%)増加し517百万円となりました。
(経常利益)
支払利息2百万円など2百万円を営業外費用として計上しており、これらの結果、経常利益は前期に比べて173百万円(49.0%)増加し527百万円となっております。
(税金等調整前当期純利益)
事務所移転費用10百万円など12百万円を特別損失として計上しており、これらの結果、税金等調整前当期純利益は前期に比べて148百万円(40.5%)増加し515百万円となっております。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、法人税等168百万円などを控除した後の当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べて84百万円(33.6%)増加し335百万円となっております。
b. 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
c. 財政状態の分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
d. 資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの事業運営上必要な運転資金及び設備資金については、自己資金又は借入金により調達することとしております。当連結会計年度末における有利子負債の残高は218百万円、現金及び現金同等物の残高は2,240百万円であります。なお、現時点において特記すべき重要な資本的支出の予定はありません。
(参考) キャッシュ・フローの関連指標の推移
| 2016年 6月期 | 2017年 6月期 | 2018年 6月期 | 2019年 6月期 | 2020年 6月期 | |
| 自己資本比率(%) | 55.8 | 55.5 | 57.4 | 57.4 | 59.7 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 125.9 | 139.5 | 153.0 | 112.0 | 170.2 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | ― | 223.6 | 111.4 | 52.0 | 48.2 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | ― | 40.3 | 89.7 | 180.9 | 224.2 |
(注) 自己資本比率:期末自己資本/期末資産の部合計×100
※自己資本=純資産合計-(新株予約権+非支配株主持分)
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出
※営業キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを使用
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象
※インタレスト・カバレッジ・レシオの計算における利払いは、連結損益計算書に計上されている支払利息を対象
※2016年6月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは営業キャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。
e. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、企業価値の向上と継続的な成長のため、財務基盤の強化と収益力の向上に重点を置いております。中期経営計画の目標にも掲げましたとおり、ROE(株主資本利益率)及び時間当たり付加価値を重要な経営目標としており、その進捗状況については以下のとおりであります。
| 第28期 2019年6月期 (実績) | 第29期 2020年6月期 (実績) | 第30期 2021年6月期 (予想) | |
| ROE(%) | 15.0 | 17.4 | 12.0 |
| 時間当たり付加価値(円) | 3,425 | 3,730 | 3,600 |
当連結会計年度では目標としておりましたROE13%以上、時間当たり付加価値の目標3,600円を達成いたしました。「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、今後も中期経営計画に基づき、企業価値を高め、より一層株主価値の向上に努めてまいります。