有価証券報告書-第28期(平成29年8月1日-平成30年7月31日)

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2018/10/26 13:56
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
経営成績の状況
移動体通信分野では、世界的に多種多様なモバイル端末の普及により、移動体通信の高速化・大容量化、サービス品質の向上に向けての研究開発及び設備投資が継続しております。国内においてはLTE-Advancedのサービスが普及し、既存のLTEのサービスに対して更なる高速化・大容量化が実現しております。また、LTE-Advancedへの研究開発投資も継続しつつ、LTE-Advanced Proや商用化に向けた第5世代(5G)通信方式の研究開発、IoT(Internet of Things)を活用した新たなサービスの実現に向けての研究も行われております。海外におきましても、LTE-Advancedサービスが開始されており、更なる移動体通信の高速化が全世界で進行しております。
また、固定通信分野におきましては、モバイル端末の普及、高速化により、ブロードバンドサービスが定着し、ビデオストリーミング等を中心としたデータトラフィックが急速に増加しております。通信事業者は、急増する多種多様な通信トラフィックに柔軟に対応するため、ネットワークの負荷低減に向けた投資や、ネットワーク処理のソフトウエア化を急速に進めながら、通信インフラの更なる高速化・大容量化を推進しております。
これらの技術や新サービスの導入に伴い、設備投資や研究開発投資の需要が見込まれる一方で、通信品質の問題や、事業者間による加入者獲得競争、サービスの低価格傾向は定着しており、通信事業者及び通信機器メーカーの投資意欲に関しましては、引き続き選別的な姿勢が継続されるものと予想されます。
このような状況の中、当社グループでは、以下の営業、マーケティング及び研究開発活動を行いました。
(ⅰ) LTE-Advanced及びLTE-Advanced Proに対応する製品の開発及び販売
(ⅱ) 欧州、中国、北米、韓国、中東等の海外市場におけるLTE-Advanced対応製品の販売及び市場開拓
(ⅲ) 5Gに対応する製品の開発及び販売
(ⅳ) LTEに対応する製品の保守及び販売
(ⅴ) 次世代ネットワーク及びネットワークセキュリティに対応した製品開発・商材開拓及び販売
(ⅵ) 通信分野における新事業に向けたマーケティング及び研究開発
その結果、当連結会計年度におけるセグメント別の売上高は以下のとおりとなりました。
(モバイルネットワークソリューション)2,023,421千円(前期比17.5%増)
当セグメントの売上高は、2,023,421千円となりました。国内において、LTE-Advanced Proに対応する新製品の販売を開始しましたが、LTE-Advancedの研究開発用途向けテストソリューションの販売につきましては減少いたしました。海外におきましては、既存のLTE-Advancedの研究開発用途向けテストソリューションの販売が前期に対し大幅に増加いたしました。
セグメント損益につきましては、5G向け研究開発費が前期比で大幅に増加したことにより、342,035千円の営業損失(前期は営業利益143,969千円)となりました。
(IPネットワークソリューション)312,396千円(前期比16.1%増)
当セグメントの売上高は、312,396千円となりました。ネットワーク監視におけるパケットキャプチャツール「etherExtractor」の販売が前期比で増加したことに加え、ネットワーク機器の販売も増加いたしました。
セグメント損益につきましては、売上高は前期比で増加したものの、研究開発費及び販売管理費も増加したことにより、330,661千円の営業損失(前期は営業損失299,820千円)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におきましては、売上高2,335,818千円(前期比17.3%増)と前期比で増加いたしましたが、第5世代(5G)通信方式に対応するための研究開発費が大幅に増加したことにより、営業損失672,696千円(前期は営業損失155,851千円)、経常損失674,144千円(前期は経常損失138,826千円)、固定資産の減損及び繰延税金資産の取崩しを行った結果、親会社株主に帰属する当期純損失は856,704千円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失180,527千円)となりました。
財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,572,452千円であり、前連結会計年度末に比べ684,681千円減少いたしました。商品及び製品が344,475千円、原材料及び貯蔵品が122,374千円増加した一方で、現金及び預金が1,080,363千円減少したことが主な要因であります。
当連結会計年度末における固定資産は1,263,216千円であり、前連結会計年度末に比べ200,879千円減少いたしました。投資有価証券が180,120千円、繰延税金資産が106,776千円減少したことが主な要因であります。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は456,324千円であり、前連結会計年度末に比べ32,295千円増加いたしました。支払手形及び買掛金が17,191千円、1年内返済予定の長期借入金が16,800千円増加したことが主な要因であります。
当連結会計年度末における固定負債は182,024千円であり、前連結会計年度末に比べ94,271千円増加いたしました。長期借入金が92,700千円増加したことが主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は3,197,319千円であり、前連結会計年度末に比べ1,012,128千円減少いたしました。利益剰余金が937,414千円、その他有価証券評価差額金が79,819千円減少したことが主な要因であります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は営業活動による支出921,780千円、投資活動による支出196,188千円、財務活動による収入28,715千円により、資金残高は1,091,752千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純損失725,469千円に対し、減価償却費244,236千円、減損損失51,324千円、売上債権の減少額88,612千円等があった一方で、たな卸資産の増加額548,061千円等があった結果、営業活動によって減少した資金は921,780千円(前連結会計年度は248,514千円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却による収入103,156千円があった一方で、有形固定資産の取得による支出246,129千円、無形固定資産の取得による支出49,752千円等があった結果、投資活動によって減少した資金は196,188千円(前連結会計年度は132,428千円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払額80,784千円等があった一方で、長期借入れによる収入120,000千円があった結果、財務活動によって増加した資金は28,715千円(前連結会計年度は3,192千円の支出)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年8月1日
至 平成30年7月31日)
前年同期比(%)
モバイルネットワークソリューション(千円)2,609,297216.3
IPネットワークソリューション(千円)573,406156.0
合計(千円)3,182,704202.2

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年8月1日
至 平成30年7月31日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
モバイルネットワークソリューション1,939,86496.5538,95397.9
IPネットワークソリューション241,16467.423,21124.6
合計2,181,02892.1562,16587.2

(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年8月1日
至 平成30年7月31日)
前年同期比(%)
モバイルネットワークソリューション(千円)2,023,421117.5
IPネットワークソリューション(千円)312,396116.1
合計(千円)2,335,818117.3

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 平成28年8月1日
至 平成29年7月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年8月1日
至 平成30年7月31日)
金額(千円)割合
(%)
金額(千円)割合
(%)
Nokia Solutions and Networks Oy214,38310.8940,23040.3
株式会社NTTドコモ471,72023.7300,41212.9
富士通株式会社309,16715.5299,47312.8

2.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して会社の財産及び損益の状況を正確に開示するように作成されております。その作成において見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果とは異なる場合があります。
a. たな卸資産及び有価証券の評価
たな卸資産は原価法(連結貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しており、陳腐化品及び販売可能性の低い長期滞留品については、必要な評価減を行っております。
時価のあるその他有価証券は、時価が取得価額に比べ著しく下落し、50%以上下落したほか、将来の市場悪化、又は投資先の業績の悪化により回復可能性が認められない場合には減損処理を行う可能性があります。
b. 繰延税金資産
繰延税金資産については、回収可能性があると判断できる金額に減額するため評価性引当額を計上しています。繰延税金資産の回収可能性を判断するにあたっては、将来の課税所得等を考慮しています。
繰延税金資産の全部または一部を、将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った会計年度に繰延税金資産の調整額を税金費用として計上することがあります。同様に、計上額の純額を上回る繰延税金資産が回収可能であると判断した場合は、当該判断を行った会計年度の税金費用を減少させることがあります。
c. 固定資産の減損
当社グループの保有する固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損処理の要否を検討しております。将来、事業損益見込みの悪化等があった場合には、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失を計上する可能性があります。
②経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、2,335,818千円となり、前連結会計年度に比べ、344,650千円増加いたしました。セグメント別の売上高の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、1,340,135千円となり、前連結会計年度に比べ、10,352千円減少いたしました。前連結会計年度に対し、売上高は増加したものの海外向け販売の大幅な増加により、出荷コスト及びサポート費用が増加し、売上総利益率が10.4%減少した結果によるものです。
(販売費及び一般管理費並びに営業損失)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、2,012,832千円となり、前連結会計年度に比べ506,493千円増加いたしました。既存製品の研究開発に加え、次世代移動体通信規格の5Gに対応する製品の開発が本格化したことで、研究開発費が前連結会計年度に対し478,286千円増加し、1,348,413千円となったことに加え、海外向け販売の増加による、営業販促費用も増加したことが主な要因であります。
以上の結果、当連結会計年度の営業損失は、672,696千円となりました。
(経常損失/親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度の営業外損益は、投資有価証券の売却益や有価証券利息を計上したものの、為替差損等の影響により、1,448千円の純損失となり、経常損失は、674,144千円となりました。特別損失に固定資産の減損51,324千円を計上し、繰延税金資産の取崩しを行った結果、親会社株主に帰属する当期純損失につきましては、856,704千円となりました。
③財政状態の分析
a. 資産及び負債・純資産の状況
当期における資産及び負債・純資産の状況については「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
b.キャッシュ・フロー
当期におけるキャッシュ・フローの状況については「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しておりますのでご参照ください。
⑤資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品開発及びサービス提供のための労務費、外注費、設備費、経費、販売用ハードウエア及び電子部品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用、市場調査及び販促用のマーケティング費用等であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。これらの資金需要につきましては、営業活動にによるキャッシュ・フロー及び自己資金で賄うことを基本方針としておりますが、大型の設備投資や、長期間で多額な研究開発が継続する場合には、一部の運転資金を金融機関からの借入で調達しております。
なお、当連結会計年度末におきましては、当社の主力事業におけるモバイルネットワークソリューションにおいて、第4世代移動体通信規格のLTE-Advanced Proの研究開発に加え、第5世代(5G)移動体通信規格の研究開発も本格化し、研究開発費が大幅に増加したことにより、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,091,752千円となっており、前連結会計年度末に対し、1,097,231千円減少いたしました。
なお、キャッシュ・フローの状況の詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑥経営者の問題認識と今後の方針について
次期(平成31年7月期)における各事業の見通しに関しましては、以下のように考えております。
(モバイルネットワークソリューション)
移動体通信市場におきましては、第5世代(5G)通信方式の仕様も規定され商用化に向けた実証試験が始まっていきますが、当社の顧客である通信事業者及び通信機器メーカーも、当社と同様に現行世代のLTE-Advanced Proと5Gの開発投資を同時に行う状況のため、非常に厳しい投資姿勢が継続するものと思われます。
モバイルネットワークソリューションにつきましては、5G向けの製品販売及びLTE-Advanced Proに対応する製品の販売を見込んでおりますが、海外向けは前年に比べ減少する見通しにより、当セグメントの売上高は、2,200百万円を見込んでおります。
(IPネットワークソリューション)
IPネットワークソリューションでは、ネットワーク監視用途のパケットキャプチャツール「etherExtractor」の販売を本格化させてまいります。また、セキュリテイ関連の新製品の開発・販売及び社外商材の開拓・販売を行うことにより、当セグメントの売上高は、400百万円を見込んでおります。
平成31年7月期の連結業績予想につきましては、売上高2,600百万円(前期比11.3%増)、一部の開発スケジュールの遅れや開発コストの上昇等もありながらも、5Gの研究開発投資を継続することにより、営業損失は150百万円(前連結会計年度は672百万円の損失)、経常損失148百万円(前連結会計年度は674百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は168百万円(前連結会計年度は856百万円の損失)を見込んでおります。

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