四半期報告書-第73期第3四半期(2023/10/01-2023/12/31)
(1)財政状態及び経営成績の状況
(2024年3月期第3四半期連結累計期間におけるハイライト)
(経営成績の概況)
<セグメント別業績の概況>(単位:百万円)
<日本>(単位:百万円)
子どもだけでなく大人に対しても魅力ある商品の企画開発と販売強化に取り組んでおり、「トミカ」では幅広いターゲット層に人気のあるコンテンツを取り入れた「ドリームトミカ」シリーズに加え、「トミカプレミアム」シリーズが好調に推移いたしました。「プラレール」においても、これまでの子ども向けの商品に加え、大人向けに「プラレール リアルクラス」の展開を6月にスタートさせるなど、年齢軸の拡大に努めました。現代版ベーゴマ「ベイブレード」の第4世代となる「BEYBLADE X」では、7月に玩具シリーズを発売し、子どもだけでなく大人からも注目を集めました。また、10月からはテレビアニメの放送を開始するとともに、世界的メタバースプラットフォーム「Roblox」に公式メタバースワールド『BEYBLADE PARK』をオープンするなど、デジタル連動を図りました。「トランスフォーマー」においては、新作映画公開に伴い関連玩具を新たに発売したものの、厳しい海外玩具市場の影響等から輸出が期待値には届きませんでした。
テレビ・WebでのIP展開としては、今期発売10周年を迎えた動物フィギュア「アニア」において、4月よりテレビアニメ『冒険大陸 アニアキングダム』の放送を開始しました。また、「トミカ」「プラレール」「アニア」から生まれたアニメ『ゴー!ゴー!びーくるずー』ではタカラトミー公式YouTubeチャンネルに加えて、4月からテレビ放送をスタートさせました。さらに、「トランスフォーマー」においては、2022年秋に全米で放送されたテレビアニメ『トランスフォーマー アーススパーク』の放送を10月より始めるなど、IPの積極展開に取り組みました。
イベント事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から開催を中止していた「トミカ博」「プラレール博」等、各種イベントをゴールデンウィークより再開し好評を博しました。また、小売事業キデイランドでは、訪日外国人観光客を含めた人流の大幅な回復の影響やキャラクター玩具の販売が伸長いたしました。タカラトミーアーツが展開するガチャ事業では、大型ガチャ売場の設置拡大とヒットコンテンツを使った大人向け商品の拡大等により売上が引き続き伸長いたしました。アミューズメントマシンでは「ポケモンメザスタ」の人気が継続しました。
デジタル事業においては、カードゲームアプリ「デュエル・マスターズ プレイス」が人気キャラクターとのコラボ等によりビジネスを拡大させるとともに、10月にはロングセラー盤ゲーム「人生ゲーム」のNintendo Switch™専用ソフトを発売し好評を博すなど、自社IPのデジタル展開を進めました。
以上の結果、売上高については131,691百万円(前年同期比11.0%増)、営業利益は19,477百万円(同26.3%増)となりました。
<アメリカズ>(単位:百万円)
ベビー用品の販売が好調に推移するとともに、農耕車両玩具が堅調に推移いたしました。また、日本においてタカラトミーアーツが展開するぬいぐるみシリーズ「もっちぃもっちぃ、海外商品名:Club Mocchi- Mocchi-」やロングセラー商品であるパーティーゲーム「黒ひげ危機一発、海外商品名: Pop-Up Pirate」の販売が伸長いたしました。一方で、玩具市場全体の低迷によりFat Brain Holdings, LLCの販売が苦戦するなどもあり、売上高は23,380百万円(前年同期比1.1%減)、営業損失は292百万円(前年同期営業損失457百万円)となりました。
<欧州>(単位:百万円)
パーティーゲーム「Pop-Up Pirate」をはじめとしたゲーム玩具等や農耕車両玩具の販売が堅調に推移したものの、ベビー用品等の販売が減少したこともあり、売上高は5,437百万円(前年同期比2.1%減)、営業損失は447百万円(前年同期営業損失574百万円)となりました。
<オセアニア>(単位:百万円)
農耕車両玩具の販売が堅調に推移し、ぬいぐるみ「Club Mocchi- Mocchi-」の販売が好調に推移したものの、ベビー用品等の販売が減少したこともあり、売上高は1,971百万円(前年同期比12.8%減)となりました。一方で、営業利益は輸送費の落ち着き等による原価率の改善から売上総利益が伸長したことにより183百万円(同51.8%増)となりました。
<アジア>(単位:百万円)
「トミカ」や「ポケモン」関連商品等が好調に推移したことに加え、タカラトミーアーツのアミューズメントマシン「ポケモンガオーレ」の好調が継続いたしました。また、中国においては、前期第1四半期に行われていたロックダウンの反動もあり販売が復調いたしました。さらに、香港・台湾では「BEYBLADE X」の販売を日本と同時期の7月にスタートさせるとともに、11月以降に韓国・中国等アジア地域において販売を拡大させました。
一方で、生産子会社であるTOMY (Hong Kong) Ltd.における欧米向け出荷が減少したこともあり、売上高は44,739百万円(前年同期比4.0%減)、営業利益は1,550百万円(同16.5%減)となりました。
財政状態(連結)の変動状況は次のとおりであります。
<資産>流動資産は、前連結会計年度末に比較して3,656百万円増加し、115,320百万円となりました。これは主として、現金及び預金の減少があった一方で、受取手形及び売掛金、商品及び製品が増加したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比較して1,168百万円減少し、46,686百万円となりました。これは主として、投資その他の資産の増加があった一方で、無形固定資産、有形固定資産が減少したことによるものです。
<負債>流動負債は、前連結会計年度末に比較して330百万円減少し、52,726百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金、未払費用の増加があった一方で、短期借入金が減少したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比較して5,439百万円減少し、13,855百万円となりました。これは主として、長期借入金、リース債務が減少したことによるものです。
<純資産>純資産は、前連結会計年度末に比較して8,257百万円増加し、95,425百万円となりました。これは主として、利益剰余金、為替換算調整勘定が増加したことによるものです。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、3,403百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(2024年3月期第3四半期連結累計期間におけるハイライト)
当社グループは、企業理念である「すべての「夢」の実現」に向けて、玩具事業の強化をさらに進め、強固な経営基盤を築くとともに、海外展開を推進し、真の国際優良企業(Outstanding Global Company)への変革に取り組んでおります。また、2024年3月期においては、2022年3月期よりスタートした中期経営計画の最終年度として、経済活動や消費者の行動変化へ柔軟に対応を行い、中期経営計画の各施策達成に向かって取り組んでおります。 なお、当社を取り巻く経営環境については、新型コロナウイルス感染症による行動制限等が緩和され、設備投資や個人消費に持ち直しの動きが見られるなど景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、世界的な金融引き締めや地政学的リスクの高まりによる、海外の景気後退懸念、為替の変動やインフレーション等、不透明感の高い状況が依然として続きました。 (連結業績について) ・売上高 子どもだけでなく大人に対しても魅力ある商品の企画開発と販売強化に取り組んでおり、「トミカ」では大人にも人気のある「トミカプレミアム」「ドリームトミカ」が好調に推移いたしました。また、7月には第4世代となる「BEYBLADE X(ベイブレードエックス)」を発売し、10月からはテレビアニメがスタートしたこともあり人気が拡大しました。 デジタル事業においては、カードゲームアプリ「デュエル・マスターズ プレイス」や10月に発売したロングセラー盤ゲーム「人生ゲーム」のNintendo Switch™専用ソフトが好評を博しました。 小売事業キデイランドでは、インバウンドの影響やキャラクター玩具の販売が伸長するとともに、タカラトミーアーツが展開するガチャ及びアミューズメントマシンの人気により売上が増加しました。また、中国においては、前期第1四半期に行われていたロックダウンの反動もあり販売が復調するとともに、北米ではTOMY International, Inc.のベビー用品の販売が好調に推移しました。 以上のとおり、主に日本、アジア地域での玩具および玩具周辺事業が引き続き堅調に進捗するとともに、グループ会社の売上伸長により、売上高については160,251百万円(前年同期比7.7%増)となりました。 ・利益面 売上高の増加及び輸送費の落ち着き等による原価率の改善から売上総利益が伸長するとともに、販売費及び一般管理費における物流費の減少等から、営業利益は17,267百万円(前年同期比32.3%増)、経常利益については16,579百万円(前年同期比36.3%増)となりました。 また、当社連結子会社であるFat Brain Holdings, LLCに係る減損損失等を特別損失として計上したこともあり、親会社株主に帰属する四半期純利益については9,036百万円(前年同期比11.1%増)となりました。 |
(経営成績の概況)
<セグメント別業績の概況>(単位:百万円)
2023年3月期 第3四半期 | 2024年3月期 第3四半期 | 増減 | 増減率(%) | ||
売上高 | 148,760 | 160,251 | 11,491 | 7.7 | |
日本 | 118,682 | 131,691 | 13,008 | 11.0 | |
アメリカズ | 23,631 | 23,380 | △251 | △1.1 | |
欧州 | 5,551 | 5,437 | △113 | △2.1 | |
オセアニア | 2,260 | 1,971 | △288 | △12.8 | |
アジア | 46,619 | 44,739 | △1,879 | △4.0 | |
消去又は全社 | △47,985 | △46,968 | 1,016 | - | |
営業利益又は営業損失(△) | 13,052 | 17,267 | 4,215 | 32.3 | |
日本 | 15,417 | 19,477 | 4,060 | 26.3 | |
アメリカズ | △457 | △292 | 164 | - | |
欧州 | △574 | △447 | 127 | - | |
オセアニア | 121 | 183 | 62 | 51.8 | |
アジア | 1,856 | 1,550 | △306 | △16.5 | |
消去又は全社 | △3,310 | △3,204 | 106 | - |
<日本>(単位:百万円)
2023年3月期 第3四半期 | 2024年3月期 第3四半期 | 増減 | |
売上高 | 118,682 | 131,691 | 13,008 |
営業利益 | 15,417 | 19,477 | 4,060 |
子どもだけでなく大人に対しても魅力ある商品の企画開発と販売強化に取り組んでおり、「トミカ」では幅広いターゲット層に人気のあるコンテンツを取り入れた「ドリームトミカ」シリーズに加え、「トミカプレミアム」シリーズが好調に推移いたしました。「プラレール」においても、これまでの子ども向けの商品に加え、大人向けに「プラレール リアルクラス」の展開を6月にスタートさせるなど、年齢軸の拡大に努めました。現代版ベーゴマ「ベイブレード」の第4世代となる「BEYBLADE X」では、7月に玩具シリーズを発売し、子どもだけでなく大人からも注目を集めました。また、10月からはテレビアニメの放送を開始するとともに、世界的メタバースプラットフォーム「Roblox」に公式メタバースワールド『BEYBLADE PARK』をオープンするなど、デジタル連動を図りました。「トランスフォーマー」においては、新作映画公開に伴い関連玩具を新たに発売したものの、厳しい海外玩具市場の影響等から輸出が期待値には届きませんでした。
テレビ・WebでのIP展開としては、今期発売10周年を迎えた動物フィギュア「アニア」において、4月よりテレビアニメ『冒険大陸 アニアキングダム』の放送を開始しました。また、「トミカ」「プラレール」「アニア」から生まれたアニメ『ゴー!ゴー!びーくるずー』ではタカラトミー公式YouTubeチャンネルに加えて、4月からテレビ放送をスタートさせました。さらに、「トランスフォーマー」においては、2022年秋に全米で放送されたテレビアニメ『トランスフォーマー アーススパーク』の放送を10月より始めるなど、IPの積極展開に取り組みました。
イベント事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から開催を中止していた「トミカ博」「プラレール博」等、各種イベントをゴールデンウィークより再開し好評を博しました。また、小売事業キデイランドでは、訪日外国人観光客を含めた人流の大幅な回復の影響やキャラクター玩具の販売が伸長いたしました。タカラトミーアーツが展開するガチャ事業では、大型ガチャ売場の設置拡大とヒットコンテンツを使った大人向け商品の拡大等により売上が引き続き伸長いたしました。アミューズメントマシンでは「ポケモンメザスタ」の人気が継続しました。
デジタル事業においては、カードゲームアプリ「デュエル・マスターズ プレイス」が人気キャラクターとのコラボ等によりビジネスを拡大させるとともに、10月にはロングセラー盤ゲーム「人生ゲーム」のNintendo Switch™専用ソフトを発売し好評を博すなど、自社IPのデジタル展開を進めました。
以上の結果、売上高については131,691百万円(前年同期比11.0%増)、営業利益は19,477百万円(同26.3%増)となりました。
<アメリカズ>(単位:百万円)
2023年3月期 第3四半期 | 2024年3月期 第3四半期 | 増減 | |
売上高 | 23,631 | 23,380 | △251 |
営業損失(△) | △457 | △292 | 164 |
ベビー用品の販売が好調に推移するとともに、農耕車両玩具が堅調に推移いたしました。また、日本においてタカラトミーアーツが展開するぬいぐるみシリーズ「もっちぃもっちぃ、海外商品名:Club Mocchi- Mocchi-」やロングセラー商品であるパーティーゲーム「黒ひげ危機一発、海外商品名: Pop-Up Pirate」の販売が伸長いたしました。一方で、玩具市場全体の低迷によりFat Brain Holdings, LLCの販売が苦戦するなどもあり、売上高は23,380百万円(前年同期比1.1%減)、営業損失は292百万円(前年同期営業損失457百万円)となりました。
<欧州>(単位:百万円)
2023年3月期 第3四半期 | 2024年3月期 第3四半期 | 増減 | |
売上高 | 5,551 | 5,437 | △113 |
営業損失(△) | △574 | △447 | 127 |
パーティーゲーム「Pop-Up Pirate」をはじめとしたゲーム玩具等や農耕車両玩具の販売が堅調に推移したものの、ベビー用品等の販売が減少したこともあり、売上高は5,437百万円(前年同期比2.1%減)、営業損失は447百万円(前年同期営業損失574百万円)となりました。
<オセアニア>(単位:百万円)
2023年3月期 第3四半期 | 2024年3月期 第3四半期 | 増減 | |
売上高 | 2,260 | 1,971 | △288 |
営業利益 | 121 | 183 | 62 |
農耕車両玩具の販売が堅調に推移し、ぬいぐるみ「Club Mocchi- Mocchi-」の販売が好調に推移したものの、ベビー用品等の販売が減少したこともあり、売上高は1,971百万円(前年同期比12.8%減)となりました。一方で、営業利益は輸送費の落ち着き等による原価率の改善から売上総利益が伸長したことにより183百万円(同51.8%増)となりました。
<アジア>(単位:百万円)
2023年3月期 第3四半期 | 2024年3月期 第3四半期 | 増減 | |
売上高 | 46,619 | 44,739 | △1,879 |
営業利益 | 1,856 | 1,550 | △306 |
「トミカ」や「ポケモン」関連商品等が好調に推移したことに加え、タカラトミーアーツのアミューズメントマシン「ポケモンガオーレ」の好調が継続いたしました。また、中国においては、前期第1四半期に行われていたロックダウンの反動もあり販売が復調いたしました。さらに、香港・台湾では「BEYBLADE X」の販売を日本と同時期の7月にスタートさせるとともに、11月以降に韓国・中国等アジア地域において販売を拡大させました。
一方で、生産子会社であるTOMY (Hong Kong) Ltd.における欧米向け出荷が減少したこともあり、売上高は44,739百万円(前年同期比4.0%減)、営業利益は1,550百万円(同16.5%減)となりました。
財政状態(連結)の変動状況は次のとおりであります。
<資産>流動資産は、前連結会計年度末に比較して3,656百万円増加し、115,320百万円となりました。これは主として、現金及び預金の減少があった一方で、受取手形及び売掛金、商品及び製品が増加したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比較して1,168百万円減少し、46,686百万円となりました。これは主として、投資その他の資産の増加があった一方で、無形固定資産、有形固定資産が減少したことによるものです。
<負債>流動負債は、前連結会計年度末に比較して330百万円減少し、52,726百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金、未払費用の増加があった一方で、短期借入金が減少したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比較して5,439百万円減少し、13,855百万円となりました。これは主として、長期借入金、リース債務が減少したことによるものです。
<純資産>純資産は、前連結会計年度末に比較して8,257百万円増加し、95,425百万円となりました。これは主として、利益剰余金、為替換算調整勘定が増加したことによるものです。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、3,403百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。