有価証券報告書-第30期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 9:15
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(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における世界経済は、第1四半期累計期間に、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、大幅に悪化いたしました。当社においても、関係先の一時的な稼働停止や生産調整による出荷減少と外出規制による新規開拓営業の大幅な制限で生産及び営業面で大きな影響を受けました。
その後、中国やアメリカなどの海外経済は、第1四半期累計期間を底に回復基調となりました。特に新型コロナウイルスを早期に抑え込み、企業部門やインフラ投資が回復した中国での需要は高まりました。
わが国の製造業においても、国内外の自動車生産の持ち直しやスマートフォンなどデジタル機器の需要増加により、それらに搭載される電子部品等の需要の回復が顕著になってまいりました。
2021年3月発表の日銀短観では、大企業製造業の業況判断指数(ⅮⅠ)は3四半期連続で改善し、新型コロナウイルスの感染拡大前の水準まで回復いたしました。
当社においても、ナノ/マイクロ・テクノロジー事業関連分野の産業機器やOA機器を中心に需要が回復してまいりました。
当社は、事業方針「高精度・高機能に特化した樹脂製品の提供」及び「対処すべき課題」の具体的な施策である、①「新規開拓に向けた営業力の強化」、②「顧客提案力の向上と開発効率の向上」、③ 「生産力の強化と人材育成」のうち、③の生産力の強化を強力に推進いたしました。
ナノ/マイクロ・テクノロジー事業関連分野につきましては、映像分野は、デジタルカメラ市場において、レンズ交換式の出荷台数は、5月頃を底に回復傾向にあり、当社においても売上が回復いたしました。しかしながら、一部高級機種では健闘したものの、前事業年度に比較的まとまった売上高があった金型が、ユーザーの金型への投資圧縮の影響で当事業年度はあまり見込めなかったこともあり、売上高は、前年同期に比べ大幅な減少となりました。
産業機器分野やOA機器分野は、中国での生産活動が回復し、新規の量産案件の寄与もあり堅調に推移しました。レジャー分野は、在庫調整や好調であった前事業年度の反動で大幅に減少しました。
一方、①「新規開拓に向けた営業力の強化」については、Web会議での打合せを活用しながら、訪問可能な顧客も増え始めているものの、大都市圏での新型コロナウイルスによる感染が再び増加しており、新規顧客開拓や新規商品開拓活動は厳しい状況であります。
パルスインジェクター®(以下、PIJという)は、大学や顧客企業の研究開発活動が本格的に始動し、大学研究室及び各企業の研究・開発部門へWeb会議が中心となりますが、積極的にアプローチを行っております。引き続き、研究開発を支えるツールとして他分野への展開を推進しております。
マクロ・テクノロジー関連事業につきましては、樹脂成形材料、樹脂成形品ともに景気動向の影響は受けにくいものの、前事業年度に高圧受配電盤などの電気設備のメンテナンス需要増の反動等もあり、売上高は減少いたしました。
高耐熱性・高熱伝導性・低温硬化などの固形封止材「エポクラスター®クーリエ」につきましては、引き続き半導体デバイスメーカーや産業機器メーカーなどへサンプル供給しながら事業を展開・推進しております。また、レジャー関連分野の製品においては、量産へ移行しており、売上に貢献しております。
なお、収益面では、「生産力の強化と人材育成」において、原価低減に積極的に取組み、その成果も見えてまいりました。また、今年3月に、関東工場での場内外注先企業の廃業が決まり、当該従業員11名(正社員4名、パートタイマー7名)を当社が雇い入れました。当該従業員の増加に伴う労務費の増加はあるものの、外注加工費の減少が見込まれることから、当事業年度及び次事業年度の業績に与える影響は軽微です。
以上の結果、当事業年度の全社の業績は売上高736百万円(前年同期比11.8%減)、売上総利益289百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益34百万円(前年同期比31.1%増)、経常利益37百万円(前年同期比28.3%増)、当期純利益31百万円(前年同期比55.9%増)となりました。
なお、当事業年度の売上高は前年同期比11.8%減となりましたが、営業利益は2期連続、経常利益は3期連続の増益となりました。
当事業年度のセグメントの業績は次のとおりであります。
ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業
ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業につきましては、機能性樹脂複合材料及び機能性精密成形品並びにPIJ関連製品の当事業年度の売上高は547百万円(前年同期比12.9%減)、セグメント利益は248百万円(前年同期比5.4%減)となりました。
マクロ・テクノロジー関連事業
マクロ・テクノロジー関連事業につきましては、機能性樹脂複合材料、樹脂成形碍子及び金型・部品の当事業年度の売上高は184百万円(前年同期比9.3%減)、セグメント利益は38百万円(前年同期比9.5%増)となりました。
その他事業
その他の事業につきましては、医療薬品容器の異物検査事業などにより、当事業年度の売上高は4百万円(前年同期比44.1%増)、セグメント利益は2百万円(前年同期比73.4%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ90百万円増加し、当事業年度末には241百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動によるキャッシュ・フローは、106百万円の増加となりました。
これは、主に売上債権の減少、たな卸資産の減少、仕入債務の増加の収入によるものです。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動によるキャッシュ・フローは、14百万円の減少となりました。 これは、リース債務の支出によるものです。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動によるキャッシュ・フローは1百万円の減少となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業(千円)291,94379.1
マクロ・テクノロジー関連事業(千円)143,21782.6
報告セグメント計(千円)435,16080.2
その他事業(千円)1,956△164.3
合計(千円)437,11780.7

(注)1.上記の金額は製造原価によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業612,918102.1107,333254.4
マクロ・テクノロジー関連事業174,44586.324,63771.1
報告セグメント計787,36398.1131,971171.7
その他事業2,44748.8683.2
合計789,81197.8132,039167.2

(注)1.上記の金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業において、受注残高が増加した要因は、成形品及び金型の
受注金額が前年の2倍強になったことであります。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業(千円)547,78287.1
マクロ・テクノロジー関連事業(千円)184,44890.7
報告セグメント計(千円)732,23188.0
その他事業(千円)4,503144.1
合計(千円)736,73488.2

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度当事業年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
長瀬産業株式会社385,32546.1296,93540.3
黒田電気株式会社34,1324.1113,90415.4
ナガセエレックス株式会社114,03513.658,6898.0

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。
経営成績の分析
(売上高)
当事業年度における売上高は736百万円(前年同期は835百万円)となりました。ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業において、映像機器分野では、一部高級機種では健闘したものの、ユーザーの金型への投資圧縮の影響もあり、前年同期に比べ大幅な減少となりました。産業機器分野やOA機器分野は、新規の量産案件の寄与もあり堅調に推移しました。レジャー分野は、在庫調整や好調であった前事業年度の反動で大幅に減少し、全体でも大幅な減少となりました。
(売上総利益)
当事業年度における売上総利益は289百万円(前年同期は299百万円)となりました。これは主に、生産力の強化の推進による原価低減の効果による製造原価の見直しによるものです。
(営業利益)
当事業年度における営業利益は34百万円(前年同期は26百万円)となりました。これは主に、給与及び手当と旅費及び交通費、運賃等の減少によるものです。
(経常利益)
当事業年度における経常利益は37百万円(前年同期は29百万円)となりました。営業外収益は4百万円(前年同期は3百万円)、営業外費用は1百万円(前年同期は1百万円)となりました。
(当期純利益)
当事業年度における当期純利益は31百万円(前年同期は20百万円)となりました。これは法人税、住民税及び事業税が減少したためです。
財政状態の分析
(資産)
当事業年度末の資産は、前事業年度より60百万円増加し、1,471百万円となりました。
これは、主に現金及び預金の増加90百万円によるものです。
(負債)
負債合計は、前事業年度より28百万円増加し、152百万円となりました。
これは、主に賞与引当金の増加11百万円、リース債務の増加16百万円によるものです。
(純資産)
純資産は、前事業年度より31百万円増加し、1,319百万円となりました。 これは、当期純利益31百万円の計上によるものです。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析
当社の当事業年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社の運転資金需要のうち、主なものは製品の製造にかかる原材料の購入、金型及びその労務費、販売並びに一般管理、研究開発の労務費や経費などの販売費及び一般管理費です。
また、成形機をはじめとする生産設備の更新、増強による設備投資、情報システムの更新のための資金需要が生じております。
(財務政策)
当社の運転資金につきましては、現在、借り入れを行うことなく、内部資金(現金及び預金)にて調達しております。なお、2021年3月期の資産における流動比率は813.1%となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。健全な財務報告を行うためには、財務諸表の作成にあたって収益・費用又は資産・負債の状況に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りは、過去の実績やその時点において入手可能な情報及び合理的であると判断した一定の前提に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため実際の結果とは異なることがあります。
当社の財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりですが、見積りによって重要な影響を受ける可能性がある会計方針は、貸倒引当金、賞与引当金、繰延税金資産、固定資産の減損評価であり、その金額は過去の実績や将来予測に基づく一定のルールや内規に基づいて合理的に決定しております。繰延税金資産については毎期慎重に回収可能性を判断し、将来の事業年度において回収が見込まれない税金の額は、繰延税金資産から控除しております。なお、貸倒引当金は貸倒実績及び貸倒懸念債権等の回収不能見込額がないため計上しておりません。
また、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もあります。したがって、期末時点で入手可能な情報を基に会計上の見積りを実施しております。

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