有価証券報告書-第123期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当企業グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
①経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における世界経済は、世界的なインフレの継続や中国で長引く景気不振により先行き不透明な状況で推移いたしました。加えて、年度末には中東における紛争が勃発したことにより、原油価格は急騰し、さらには供給不安にまで発展するような事態となり、日本はもとより世界景気の下振れリスクが、ますます高まっております。
国内においても、食料品を中心とした物価高や円安の継続に加え、人手不足の常態化などにより経済活動は盛り上がりを欠き、先行き不透明な状況が継続しております。
このような状況下にあって、売上高は、豊富な受注残高を概ね納期通りに売上計上することができたことから、前年同期に比べ大きく増加いたしました。また、利益面でも、増収により売上利益が増益したため、各段階利益も増益となりました。当期は第12次中期経営計画の最終年度であり、目標としていた経常利益水準も上回り、初めて70億円を超えることができました。
以上により、当期の業績において、売上高及び各段階利益は5期連続で増収増益を果たしたことになり、いずれも過去最高となりました。
(単位:百万円)
受注高は、前連結会計年度に比べ0.9%増加し、1,300億93百万円となりました。
売上高は、前連結会計年度に比べ5.4%増収の1,310億32百万円となりました。営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は、それぞれ65億13百万円(前期比108.2%)、70億94百万円(前期比108.9%)、50億23百万円(前期比107.1%)となり、前連結会計年度に比べ増収増益となりました。
②経営指標による連結経営成績の状況
経営指標による連結経営成績の状況は、上記の状況の結果、受注高の前期比成長率が0.9%、売上高の前期比成長率が5.4%、営業利益の前期比成長率が8.2%、経常利益の前期比成長率が8.9%、親会社株主に帰属する当期純利益の前期比成長率が7.1%となり、前連結会計年度に比べ増加いたしました。売上高経常利益率は5.4%、総資産経常利益率が7.1%となりました。また、かねてより10%維持を目標としておりましたROEは10.7%となっております。今後は12%以上を目標として収益性の向上に努めてまいります。
受注高・売上高の拡大並びに収益力を堅持し、客先をはじめとするステークホルダーへの貢献や、喫緊の課題である環境問題への対処などの社会的責任について事業を通じて果たしていきたいと考えております。
③報告セグメントの業績の状況
報告セグメントの業績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(東日本本部)
北海道・東北・甲信越・関東地区が担当エリアであり、全体の売上高の約34%を占めております。
当連結会計年度の売上高は、445億48百万円(前期比99.8%)となりました。当年度は、前年度の受注残高を順調に売上計上しております。このうち動伝部品の売上高につきましては、一般産業向けの部品は堅調でありましたが、自動車関連部品及び半導体製造装置関連部品が需要の減少や変化のあおりを受け、前年同期に比べ減少いたしました。設備装置関連につきましては、一般産業機械等を堅調に売上計上しており、前年同期を上回る実績となりました。この結果、営業利益は、28億83百万円(対前期3億44百万円減)となりました。受注高につきましては418億48百万円(前期比90.7%)となりました。
(西日本本部)
北陸・関西・中国・四国・九州地区が担当エリアであり、全体の売上高の約38%を占めております。
当連結会計年度の売上高は、490億0百万円(前期比110.0%)となりました。当年度は、本部全体の受注高が引き続き増加しております。また、売上高につきましても、動伝部品については、総じてエリア内の各産業への需要が幅広く強かったことから、前年同期を堅調に上回りました。設備装置関連では、中国向けの大口設備をはじめ、その他の設備工事についても、工事進捗割合に応じた売上計上を順調にしており、前年同期を大きく上回りました。この結果、営業利益は、34億63百万円(対前期5億10百万円増)となりました。受注高につきましては483億56百万円(前期比104.7%)となりました。
(中日本本部)
東海地区が担当エリアであり、全体の売上高の約14%を占めております。
当連結会計年度の売上高は、187億80百万円(前期比104.9%)となりました。当年度は、本部全体の受注高が引き続き増加しております。また、売上高につきましても、動伝部品については、重工業向けや一般産業向けを中心に前年同期を上回りました。設備装置関連につきましては、重工業向けや自動車関連産業向け、食品業界向け等の受注残高を確実に売上計上することで、前年同期を上回りました。この結果、営業利益は、13億34百万円(対前期2億11百万円増)となりました。受注高につきましては213億48百万円(前期比113.8%)となりました。
(開発戦略本部)
当企業グループ全体の海外ビジネスやマテリアルビジネスを担当し、それらビジネスの拡大や、制御・センシングビジネスに向けた新商品の開発にも取り組んでいる部門で、その売上高は全体の約14%を占めております。
当連結会計年度の売上高は、187億3百万円(前期比108.5%)となりました。当年度は、中国やASEAN各国の景気は横ばいながらも、タイや中国子会社は特定の大口案件の設備装置関連の売上があったため、前年同期を上回りました。その他の親会社による海外直接取引にかかるものでは、前年同期に比べ、設備装置関連が増加いたしました。マテリアルビジネスにつきましては、一般消費財の需要回復や新型の紅茶包装機のリリースなどにより受注高・売上高ともに前年同期に比べ増加しております。また、新規事業であるセンシング・画像処理ビジネスの売上高につきましては、当年度は若干減額となりました。この結果、営業利益は7億9百万円(対前期1億61百万円増)となりました。受注高につきましては185億40百万円(前期比103.8%)となりました。
(2)受注、販売及び仕入の状況
当連結会計年度における報告セグメントの業績を一覧表として示すと以下のとおりであります。
①受注実績
(単位:百万円)
②受注残高実績
(単位:百万円)
③販売実績
(単位:百万円)
④仕入実績
(単位:百万円)
(3) 財政状態の分析
(単位:百万円)
当連結会計年度末の資産合計は1,000億64百万円であり、前連結会計年度末の1,006億72百万円に比べ、6億8百万円減少いたしました。このうち流動資産は、前連結会計年度末に比べ、39億65百万円減少いたしました。主な要因は、現金及び預金が48億53百万円減少した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が12億20百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ、33億57百万円増加いたしました。主な要因は、投資有価証券の時価が上昇したことにより前連結会計年度末に比べ34億92百万円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は498億63百万円であり、前連結会計年度末の566億55百万円に比べ、67億92百万円減少いたしました。このうち流動負債は、前連結会計年度末に比べ、78億18百万円減少いたしました。主な要因は、電子記録債務が86億39百万円、前受金が15億47百万円減少した一方で、支払手形及び買掛金が25億29百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ、10億26百万円増加いたしました。主な要因は、繰延税金負債が12億27百万円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は502億1百万円であり、前連結会計年度末の440億17百万円に比べ、61億84百万円増加いたしました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を50億23百万円計上したこと、投資有価証券の時価が前連結会計年度末に比べ上昇したことにより、その他有価証券評価差額金が25億85百万円増加した一方で、配当金の支払い15億82百万円を実施したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は49.9%となり、財務安全性指標として維持する目標の30%を大きく超え、前連結会計年度に引き続き財務安全性を確保することができました。
(4)キャッシュ・フローの分析
(単位:百万円)
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、資金)は、241億0百万円となり、前連結会計年度末より48億53百万円減少いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ71億46百万円多い35億53百万円となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益74億48百万円等による資金の増加があった一方、仕入債務の減少額61億48百万円、法人税等の支払額24億69百万円、売上債権の増加額11億4百万円、前受金の減少額15億84百万円等の資金の減少があったことによるものであります。
手形取引の廃止及び現金決済への移行により、支払時期が前倒しとなったことから営業運転資金が増加し、当連結会計年度においては資金が減少しております。なお、当該影響は決済方法の変更に伴う一過性のものであり、今後は平準化される見込であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ2億11百万円少ない2億50百万円となりました。
これは主に、投資有価証券の売却による収入9億40百万円等の資金の増加があった一方、投資有価証券の取得による支出3億93百万円、固定資産の取得による支出3億52百万円等の資金の減少があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によって使用した資金は、前連結会計年度に比べ4億22百万円少ない16億29百万円となりました。
これは主に、配当金の支払額15億82百万円等の資金の減少によるものであります。
(5)資本の財源及び資金の流動性
①財務戦略の基本的な考え方
当企業グループは、強固な財務体質と資本効率を両立しつつ、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。当連結会計年度末の自己資本比率は49.9%でありました。また、短期・長期借入金は必要最小限となるよう資金繰りを徹底し、増加運転資金には手元資金を効率的に運用することで対応しており、加えて、万一に備えての資金調達が行えるよう金融機関と貸出コミットメント契約を締結しております。一方、適切な情報開示・IR活動を通じて株主資本コストを低減できる様に努めております。
②経営資源の配分に関する考え方
当企業グループでは、適正な手元現預金の水準について目安を持っており、時期によっては、大口取引案件にかかる残高の上下があるものの、概ね年間売上高の1~2か月分が安定的な経営に必要な手元資金水準と考えております。この水準を大きく超えることが継続すると予想されるものについては、企業価値向上に資する経営資源として適正に配分できるように努めております。
③資金需要及び資金調達
資金需要につきましては、売上原価又は棚卸資産に該当する仕入高、並びに販売費及び一般管理費の営業費用が、当企業グループの運転資金として要する主なものであります。販売費及び一般管理費の主なものは、人件費、出張旅費を主体とする旅費交通費、及び事務所家賃を主体とする地代家賃であります。
また今後、当企業グループの新たな収益の源泉となり、企業価値向上に貢献していくとの判断から、新規事業や海外事業について子会社の新設やM&Aも含めた投資の検討を行ってまいります。
資金調達につきましては、手元資金を効率的に運用することで対応しており、加えて、万一に備えての資金調達が行えるよう金融機関と貸出コミットメント契約を締結しております。
(6)重要な会計方針及び見積り
当企業グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」の項目に記載の通りであります。重要な見積りについては、財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り・予測・判断が必要となり、当企業グループでは過去の実績値や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報に基づき、継続的に見積り・予測・判断を行っております。しかしながら、見積り特有の不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
当企業グループにおける重要な見積りとして、以下の事項が考えられます。
(進捗度に基づく売上高の計上)
進捗度に基づく売上高の計上は、工事ごとの管理体制を整備した上で、受注時に工事内容が特定され、その見積原価が反映していること、また受注後に工事内容に変化があった場合には、速やかに見積原価の変更を行うなど進捗管理を厳正に管理することで進捗率を合理的に見積り、それに見合った売上高を算定しております。
これらの見積りに対し、将来発生する様々な要因に伴い追加原価及び工期遅延が発生する可能性があるため、実際に生じた金額が見積りと異なる可能性があります。
なお、詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」として記載しております。
(7)その他
①重要な取引先との関係
当企業グループにおいて、重要な取引先として株式会社椿本チエイン及びそのグループ会社があります。その取引内容につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 関連当事者情報」の事項に記載の通りでありますが、株式会社椿本チエイングループの製品は当企業グループの事業戦略展開上の重要なコアの一つであり、従来から販売面のみならず、商品開発面及び相互間の業務処理の効率化といった面から継続的な協力・協働を進めてきております。同グループ製品群に係る市場でのコスト面、品質面での競争は激化しており、製・販一体となった更なる販売力・商品力の強化が求められております。
このような状況を踏まえ、当企業グループは、株式会社椿本チエイングループと共に統一した営業戦略の下での協力・協働関係を更に強化することとし、ターゲットとした事業領域・商品領域については、両者によるワーキングチームの編成等、一歩進めた共同営業の展開により同グループ製品の販売拡大を図って行くと共に、IT化により、相互間の事業処理面でも効率化を更に進めていくこととしております。
②資本収益性や市場評価への対応
当連結会計年度につきましてはROEは10.7%となり、CAPMによる推定の株主資本コストを上回る資本収益性は達成できていると認識しております。しかしながら、以下のとおり、PBR(株価純資産倍率)は1倍であり、十分な市場評価を得られておりません。このため、株主資本コストや資本収益性を十分に意識し、ROE12%以上を達成することを中期経営計画にて表明しております。更には、ROE向上のための資本政策や利益計画を策定し、投資家をはじめとするステークホルダーの期待に応えながら、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図ってまいります。
(注)1 上記の連結会計年度末株価終値は、東京証券取引所におけるものであります。
2 PBRは、各年度末の株価終値を1株当たり純資産額で割って算出しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
①経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における世界経済は、世界的なインフレの継続や中国で長引く景気不振により先行き不透明な状況で推移いたしました。加えて、年度末には中東における紛争が勃発したことにより、原油価格は急騰し、さらには供給不安にまで発展するような事態となり、日本はもとより世界景気の下振れリスクが、ますます高まっております。
国内においても、食料品を中心とした物価高や円安の継続に加え、人手不足の常態化などにより経済活動は盛り上がりを欠き、先行き不透明な状況が継続しております。
このような状況下にあって、売上高は、豊富な受注残高を概ね納期通りに売上計上することができたことから、前年同期に比べ大きく増加いたしました。また、利益面でも、増収により売上利益が増益したため、各段階利益も増益となりました。当期は第12次中期経営計画の最終年度であり、目標としていた経常利益水準も上回り、初めて70億円を超えることができました。
以上により、当期の業績において、売上高及び各段階利益は5期連続で増収増益を果たしたことになり、いずれも過去最高となりました。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前期比(%) | |
| 受注高 | 128,935 | 130,093 | 100.9 |
| 売上高 | 124,323 | 131,032 | 105.4 |
| 営業利益 | 6,021 | 6,513 | 108.2 |
| 経常利益 | 6,513 | 7,094 | 108.9 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,691 | 5,023 | 107.1 |
| 自己資本利益率(ROE)(%) | 11.2 | 10.7 | |
| 売上高経常利益率(%) | 5.2 | 5.4 | |
| 総資産経常利益率(%) | 6.7 | 7.1 |
受注高は、前連結会計年度に比べ0.9%増加し、1,300億93百万円となりました。
売上高は、前連結会計年度に比べ5.4%増収の1,310億32百万円となりました。営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は、それぞれ65億13百万円(前期比108.2%)、70億94百万円(前期比108.9%)、50億23百万円(前期比107.1%)となり、前連結会計年度に比べ増収増益となりました。
②経営指標による連結経営成績の状況
経営指標による連結経営成績の状況は、上記の状況の結果、受注高の前期比成長率が0.9%、売上高の前期比成長率が5.4%、営業利益の前期比成長率が8.2%、経常利益の前期比成長率が8.9%、親会社株主に帰属する当期純利益の前期比成長率が7.1%となり、前連結会計年度に比べ増加いたしました。売上高経常利益率は5.4%、総資産経常利益率が7.1%となりました。また、かねてより10%維持を目標としておりましたROEは10.7%となっております。今後は12%以上を目標として収益性の向上に努めてまいります。
受注高・売上高の拡大並びに収益力を堅持し、客先をはじめとするステークホルダーへの貢献や、喫緊の課題である環境問題への対処などの社会的責任について事業を通じて果たしていきたいと考えております。
③報告セグメントの業績の状況
報告セグメントの業績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 受注高 (外部顧客からの受注高) | 売上高 (外部顧客への売上高) | |||||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前期比(%) | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前期比(%) | |
| 東日本本部 | 46,142 | 41,848 | 90.7 | 44,627 | 44,548 | 99.8 |
| 西日本本部 | 46,168 | 48,356 | 104.7 | 44,562 | 49,000 | 110.0 |
| 中日本本部 | 18,756 | 21,348 | 113.8 | 17,900 | 18,780 | 104.9 |
| 開発戦略本部 | 17,868 | 18,540 | 103.8 | 17,233 | 18,703 | 108.5 |
| 合計 | 128,935 | 130,093 | 100.9 | 124,323 | 131,032 | 105.4 |
(東日本本部)
北海道・東北・甲信越・関東地区が担当エリアであり、全体の売上高の約34%を占めております。
当連結会計年度の売上高は、445億48百万円(前期比99.8%)となりました。当年度は、前年度の受注残高を順調に売上計上しております。このうち動伝部品の売上高につきましては、一般産業向けの部品は堅調でありましたが、自動車関連部品及び半導体製造装置関連部品が需要の減少や変化のあおりを受け、前年同期に比べ減少いたしました。設備装置関連につきましては、一般産業機械等を堅調に売上計上しており、前年同期を上回る実績となりました。この結果、営業利益は、28億83百万円(対前期3億44百万円減)となりました。受注高につきましては418億48百万円(前期比90.7%)となりました。
(西日本本部)
北陸・関西・中国・四国・九州地区が担当エリアであり、全体の売上高の約38%を占めております。
当連結会計年度の売上高は、490億0百万円(前期比110.0%)となりました。当年度は、本部全体の受注高が引き続き増加しております。また、売上高につきましても、動伝部品については、総じてエリア内の各産業への需要が幅広く強かったことから、前年同期を堅調に上回りました。設備装置関連では、中国向けの大口設備をはじめ、その他の設備工事についても、工事進捗割合に応じた売上計上を順調にしており、前年同期を大きく上回りました。この結果、営業利益は、34億63百万円(対前期5億10百万円増)となりました。受注高につきましては483億56百万円(前期比104.7%)となりました。
(中日本本部)
東海地区が担当エリアであり、全体の売上高の約14%を占めております。
当連結会計年度の売上高は、187億80百万円(前期比104.9%)となりました。当年度は、本部全体の受注高が引き続き増加しております。また、売上高につきましても、動伝部品については、重工業向けや一般産業向けを中心に前年同期を上回りました。設備装置関連につきましては、重工業向けや自動車関連産業向け、食品業界向け等の受注残高を確実に売上計上することで、前年同期を上回りました。この結果、営業利益は、13億34百万円(対前期2億11百万円増)となりました。受注高につきましては213億48百万円(前期比113.8%)となりました。
(開発戦略本部)
当企業グループ全体の海外ビジネスやマテリアルビジネスを担当し、それらビジネスの拡大や、制御・センシングビジネスに向けた新商品の開発にも取り組んでいる部門で、その売上高は全体の約14%を占めております。
当連結会計年度の売上高は、187億3百万円(前期比108.5%)となりました。当年度は、中国やASEAN各国の景気は横ばいながらも、タイや中国子会社は特定の大口案件の設備装置関連の売上があったため、前年同期を上回りました。その他の親会社による海外直接取引にかかるものでは、前年同期に比べ、設備装置関連が増加いたしました。マテリアルビジネスにつきましては、一般消費財の需要回復や新型の紅茶包装機のリリースなどにより受注高・売上高ともに前年同期に比べ増加しております。また、新規事業であるセンシング・画像処理ビジネスの売上高につきましては、当年度は若干減額となりました。この結果、営業利益は7億9百万円(対前期1億61百万円増)となりました。受注高につきましては185億40百万円(前期比103.8%)となりました。
(2)受注、販売及び仕入の状況
当連結会計年度における報告セグメントの業績を一覧表として示すと以下のとおりであります。
①受注実績
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前期比(%) |
| 東日本本部 | 46,359 | 42,094 | 90.8 |
| 西日本本部 | 47,727 | 50,217 | 105.2 |
| 中日本本部 | 19,269 | 22,018 | 114.3 |
| 開発戦略本部 | 18,916 | 20,002 | 105.7 |
| 調整額 | △3,338 | △4,238 | ― |
| 合計 | 128,935 | 130,093 | 100.9 |
②受注残高実績
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 前連結会計年度末 | 当連結会計年度末 | 前期比(%) |
| 東日本本部 | 26,927 | 24,232 | 90.0 |
| 西日本本部 | 40,364 | 39,574 | 98.0 |
| 中日本本部 | 8,919 | 11,359 | 127.4 |
| 開発戦略本部 | 7,168 | 7,213 | 100.6 |
| 調整額 | △2,623 | △2,562 | ― |
| 合計 | 80,757 | 79,818 | 98.8 |
③販売実績
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前期比(%) |
| 東日本本部 | 44,876 | 44,789 | 99.8 |
| 西日本本部 | 46,097 | 51,007 | 110.7 |
| 中日本本部 | 18,294 | 19,578 | 107.0 |
| 開発戦略本部 | 18,438 | 19,957 | 108.2 |
| 調整額 | △3,382 | △4,300 | ― |
| 合計 | 124,323 | 131,032 | 105.4 |
④仕入実績
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前期比(%) |
| 東日本本部 | 37,683 | 37,826 | 100.4 |
| 西日本本部 | 39,945 | 43,594 | 109.1 |
| 中日本本部 | 15,053 | 16,579 | 110.1 |
| 開発戦略本部 | 15,784 | 16,923 | 107.2 |
| 調整額 | △3,382 | △4,300 | ― |
| 合計 | 105,083 | 110,624 | 105.3 |
(3) 財政状態の分析
(単位:百万円)
| 前連結会計年度末 | 当連結会計年度末 | 増減額 | |
| 流動資産 | 81,082 | 77,117 | △3,965 |
| 固定資産 | 19,590 | 22,947 | 3,357 |
| 資産合計 | 100,672 | 100,064 | △608 |
| 流動負債 | 52,016 | 44,197 | △7,818 |
| 固定負債 | 4,639 | 5,665 | 1,026 |
| 負債合計 | 56,655 | 49,863 | △6,792 |
| 純資産合計 | 44,017 | 50,201 | 6,184 |
| 自己資本比率(%) | 43.4 | 49.9 |
当連結会計年度末の資産合計は1,000億64百万円であり、前連結会計年度末の1,006億72百万円に比べ、6億8百万円減少いたしました。このうち流動資産は、前連結会計年度末に比べ、39億65百万円減少いたしました。主な要因は、現金及び預金が48億53百万円減少した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が12億20百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ、33億57百万円増加いたしました。主な要因は、投資有価証券の時価が上昇したことにより前連結会計年度末に比べ34億92百万円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は498億63百万円であり、前連結会計年度末の566億55百万円に比べ、67億92百万円減少いたしました。このうち流動負債は、前連結会計年度末に比べ、78億18百万円減少いたしました。主な要因は、電子記録債務が86億39百万円、前受金が15億47百万円減少した一方で、支払手形及び買掛金が25億29百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ、10億26百万円増加いたしました。主な要因は、繰延税金負債が12億27百万円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は502億1百万円であり、前連結会計年度末の440億17百万円に比べ、61億84百万円増加いたしました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を50億23百万円計上したこと、投資有価証券の時価が前連結会計年度末に比べ上昇したことにより、その他有価証券評価差額金が25億85百万円増加した一方で、配当金の支払い15億82百万円を実施したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は49.9%となり、財務安全性指標として維持する目標の30%を大きく超え、前連結会計年度に引き続き財務安全性を確保することができました。
(4)キャッシュ・フローの分析
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 3,592 | △3,553 | △7,146 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | 461 | 250 | △211 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △2,051 | △1,629 | 422 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 28,953 | 24,100 | △4,853 |
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、資金)は、241億0百万円となり、前連結会計年度末より48億53百万円減少いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ71億46百万円多い35億53百万円となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益74億48百万円等による資金の増加があった一方、仕入債務の減少額61億48百万円、法人税等の支払額24億69百万円、売上債権の増加額11億4百万円、前受金の減少額15億84百万円等の資金の減少があったことによるものであります。
手形取引の廃止及び現金決済への移行により、支払時期が前倒しとなったことから営業運転資金が増加し、当連結会計年度においては資金が減少しております。なお、当該影響は決済方法の変更に伴う一過性のものであり、今後は平準化される見込であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ2億11百万円少ない2億50百万円となりました。
これは主に、投資有価証券の売却による収入9億40百万円等の資金の増加があった一方、投資有価証券の取得による支出3億93百万円、固定資産の取得による支出3億52百万円等の資金の減少があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によって使用した資金は、前連結会計年度に比べ4億22百万円少ない16億29百万円となりました。
これは主に、配当金の支払額15億82百万円等の資金の減少によるものであります。
(5)資本の財源及び資金の流動性
①財務戦略の基本的な考え方
当企業グループは、強固な財務体質と資本効率を両立しつつ、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。当連結会計年度末の自己資本比率は49.9%でありました。また、短期・長期借入金は必要最小限となるよう資金繰りを徹底し、増加運転資金には手元資金を効率的に運用することで対応しており、加えて、万一に備えての資金調達が行えるよう金融機関と貸出コミットメント契約を締結しております。一方、適切な情報開示・IR活動を通じて株主資本コストを低減できる様に努めております。
②経営資源の配分に関する考え方
当企業グループでは、適正な手元現預金の水準について目安を持っており、時期によっては、大口取引案件にかかる残高の上下があるものの、概ね年間売上高の1~2か月分が安定的な経営に必要な手元資金水準と考えております。この水準を大きく超えることが継続すると予想されるものについては、企業価値向上に資する経営資源として適正に配分できるように努めております。
③資金需要及び資金調達
資金需要につきましては、売上原価又は棚卸資産に該当する仕入高、並びに販売費及び一般管理費の営業費用が、当企業グループの運転資金として要する主なものであります。販売費及び一般管理費の主なものは、人件費、出張旅費を主体とする旅費交通費、及び事務所家賃を主体とする地代家賃であります。
また今後、当企業グループの新たな収益の源泉となり、企業価値向上に貢献していくとの判断から、新規事業や海外事業について子会社の新設やM&Aも含めた投資の検討を行ってまいります。
資金調達につきましては、手元資金を効率的に運用することで対応しており、加えて、万一に備えての資金調達が行えるよう金融機関と貸出コミットメント契約を締結しております。
(6)重要な会計方針及び見積り
当企業グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」の項目に記載の通りであります。重要な見積りについては、財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り・予測・判断が必要となり、当企業グループでは過去の実績値や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報に基づき、継続的に見積り・予測・判断を行っております。しかしながら、見積り特有の不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
当企業グループにおける重要な見積りとして、以下の事項が考えられます。
(進捗度に基づく売上高の計上)
進捗度に基づく売上高の計上は、工事ごとの管理体制を整備した上で、受注時に工事内容が特定され、その見積原価が反映していること、また受注後に工事内容に変化があった場合には、速やかに見積原価の変更を行うなど進捗管理を厳正に管理することで進捗率を合理的に見積り、それに見合った売上高を算定しております。
これらの見積りに対し、将来発生する様々な要因に伴い追加原価及び工期遅延が発生する可能性があるため、実際に生じた金額が見積りと異なる可能性があります。
なお、詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」として記載しております。
(7)その他
①重要な取引先との関係
当企業グループにおいて、重要な取引先として株式会社椿本チエイン及びそのグループ会社があります。その取引内容につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 関連当事者情報」の事項に記載の通りでありますが、株式会社椿本チエイングループの製品は当企業グループの事業戦略展開上の重要なコアの一つであり、従来から販売面のみならず、商品開発面及び相互間の業務処理の効率化といった面から継続的な協力・協働を進めてきております。同グループ製品群に係る市場でのコスト面、品質面での競争は激化しており、製・販一体となった更なる販売力・商品力の強化が求められております。
このような状況を踏まえ、当企業グループは、株式会社椿本チエイングループと共に統一した営業戦略の下での協力・協働関係を更に強化することとし、ターゲットとした事業領域・商品領域については、両者によるワーキングチームの編成等、一歩進めた共同営業の展開により同グループ製品の販売拡大を図って行くと共に、IT化により、相互間の事業処理面でも効率化を更に進めていくこととしております。
②資本収益性や市場評価への対応
当連結会計年度につきましてはROEは10.7%となり、CAPMによる推定の株主資本コストを上回る資本収益性は達成できていると認識しております。しかしながら、以下のとおり、PBR(株価純資産倍率)は1倍であり、十分な市場評価を得られておりません。このため、株主資本コストや資本収益性を十分に意識し、ROE12%以上を達成することを中期経営計画にて表明しております。更には、ROE向上のための資本政策や利益計画を策定し、投資家をはじめとするステークホルダーの期待に応えながら、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図ってまいります。
| 前連結会計年度末 | 当連結会計年度末 | |
| ROE(自己資本利益率)(%) | 11.2 | 10.7 |
| 連結会計年度末株価終値(円) | 2,072 | 2,707 |
| 1株当たり純資産額(円) | 2,382.17 | 2,717.46 |
| PBR(株価純資産倍率)(倍) | 0.87 | 1.00 |
(注)1 上記の連結会計年度末株価終値は、東京証券取引所におけるものであります。
2 PBRは、各年度末の株価終値を1株当たり純資産額で割って算出しております。