有価証券報告書-第52期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)
1.経営成績等の状況の概要
(1) 業績
当期におけるわが国の経済を振り返りますと、貿易摩擦問題の影響等により、製造業等を中心に景況感は引き続き悪化したものの、IT投資をはじめとする企業の設備投資は増加基調となりました。また、個人消費におきましては、消費税増税影響は軽減税率の実施等により限定的だったものの、先行きは依然不透明な状態となっており、消費者マインドには継続して弱い動きが見られました。
このような経済環境のもと、当社グループは、ITソリューションが大企業及び中堅・中小企業向けで増加したものの、デジタル一眼レフカメラや産業機器等が減少し、売上高は6,211億34百万円(前期比0.1%減)となりました。
利益につきましては、ITソリューションの売上増加に伴う売上総利益の増加や、経費の削減等により、営業利益は324億39百万円(前期比12.1%増)、経常利益は339億37百万円(前期比11.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は222億50百万円(前期比6.8%増)となりました。
各報告セグメントの業績は以下のとおりです。以下の文章における増減に関する記載は、前期との比較に基づいております。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、当期の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
コンスーマ
ミラーレスカメラは、フルサイズモデル「EOS RP」等を中心に拡販に注力したものの、「EOS KissM」等が前期に台数を大きく伸ばしていた反動もあり、売上が減少しました。デジタル一眼レフカメラは、市場縮小に伴い減少し、レンズ交換式デジタルカメラ全体の売上も減少しました。また、コンパクトデジタルカメラも市場縮小の影響により、売上が減少しました。なお、デジタル一眼レフカメラ、ミラーレスカメラ、コンパクトデジタルカメラ、それぞれの分野において、引き続きトップシェアを維持しております。
インクジェットプリンターは、家庭用インクジェットプリンターが市場の低迷に伴い減少したものの、特大容量タンク「GIGA TANK」を搭載した製品が好調に推移したこと等により、売上が増加しました。インクカートリッジは、プリントボリュームの減少に伴い、売上が減少しました。なお、インクジェットプリンターは6年連続トップシェアとなりました。
ITプロダクトは、ゲーミングPC等が順調に推移したものの、SDカードやペリフェラル等が減少し、売上が減少しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は1,327億90百万円(前期比11.6%減)となりました。セグメント利益につきましては、68億65百万円(前期比6.5%減)となりました。
エンタープライズ
金融業向けでは、証券向けSI案件や信金向けの投資商品販売支援システム案件が堅調に推移したこと等に加え、生保向けでレーザープリンターの大型案件を獲得したこと等により、売上が増加しました。
製造業向けでは、飲料メーカー向け需要予測システム案件や食品メーカー向けの業務用データ収集端末の大型案件等が順調に推移し、売上が増加しました。
流通業向けでは、小売業向けでPOP制作システム案件や、情報通信業向けオフィスMFPの大型案件、警備会社や商社向けネットワークカメラの大型案件が順調に推移したこと等により、売上が増加しました。
なお、キヤノンITソリューションズ(株)におきましては、SIサービスは前期に金融業向けで大型案件があった反動減があったものの、製造業向けを中心に複数の案件の獲得を進めたことで、売上は微増となりました。また、データセンターサービスが順調に推移したことに加え、複数の大型基盤システム案件を獲得するとともに、組み込みシステム案件等の獲得も進め、売上が増加しました。
また、当セグメントにおけるオフィスMFPの状況につきましては、前期に大型案件があった反動や、低収益案件の受注を抑制し、売上が減少しました。レーザープリンターにつきましては、生保向けの大型案件を受注したこと等により、売上が増加しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は1,958億28百万円(前期比4.1%増)となりました。セグメント利益につきましては、売上の増加に伴い売上総利益が増加したことや、キヤノンITソリューションズ(株)において収益性の高いビジネスが好調に推移したこと等により、100億70百万円(前期比15.4%増)となりました。
エリア
ビジネス機器につきましては、オフィスMFPは中堅顧客層を中心に拡販を進めたものの、中小企業向けの出荷台数が低調に推移し、売上が減少しました。また、レーザープリンターは、オフィスMFPへの集約化が引き続き進んでいるものの、特定業種向けに拡販を進めたことや、ビジネスPCの入れ替えに合わせた導入提案を積極的に行ったことで、売上が増加しました。
エリアセグメントにおけるITソリューションは、キヤノンシステムアンドサポート(株)を中心に展開しております。当期は、Windows 7の延長サポート終了に伴い、中堅・中小企業におけるビジネスPCの入れ替えが進んだことにより、出荷台数が大幅に増加しました。また、ビジネスPCの入れ替えの際に、Office365に対応したIT支援クラウドサービス「HOME」や、ウイルス対策ソフト「ESET」、業務効率化に対応するための各種ソフトウエアを合わせて提案することで、売上が増加しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は2,683億9百万円(前期比4.2%増)となりました。セグメント利益につきましては、収益性の高いITソリューションの売上増加に伴い売上総利益が増加したことにより、143億98百万円(前期比19.2%増)となりました。
プロフェッショナル
(プロダクションプリンティング)
連帳プリンターやワイドフォーマットプリンター関連のビジネスが低調に推移したため、売上が減少しました。
(産業機器)
工場の稼働率向上に伴い保守サービスが好調に推移したものの、非半導体分野において、大口の取引があった海外メーカーとの販売代理店契約が終了したこと等により、売上が減少しました。
(ヘルスケア)
病院情報システムやデジタルラジオグラフィが順調に推移し、売上が増加しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は436億75百万円(前期比5.9%減)となりました。一方、セグメント利益につきましては、経費削減等により16億17百万円(前期比89.9%増)となりました。
(注)1 文中の数値には、消費税等は含まれておりません。
(注)2 各セグメント別の売上高は、外部顧客への売上高にセグメント間の内部売上高又は振替高を加算したものであります。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの資金の増加は、220億52百万円(前連結会計年度は169億90百万円の増加)、投資活動によるキャッシュ・フローの資金の減少は、945億84百万円(前連結会計年度は105億26百万円の減少)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローの資金の減少は、85億57百万円(前連結会計年度は78億38百万円の減少)となりました。以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ810億77百万円減少して、544億93百万円となりました。
2.生産、受注及び販売の状況
当社グループの事業形態は主に国内外から仕入を行い、国内での販売を主要業務としているため、生産実績及び受注実績に代えて仕入実績を記載しております。
(1) 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
(注) 1.消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
(注) 1.消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.総販売実績に対して10%以上に該当する販売先はありません。
3.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たり、経営者の判断に基づく会計方針の選択と適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となりますが、その判断及び見積りに関しては連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しております。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性が伴うことから、これら見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
(流動資産)
当社グループにおける実質的資金である現金及び預金、有価証券、短期貸付金の合計額の減少10億79百万円、年末商戦におけるコンスーマ製品の売上減少等に伴う受取手形及び売掛金の減少43億75百万円、大型案件等の販売計画に連動した在庫確保に伴う商品及び製品の増加20億99百万円等により、前連結会計年度末より59億45百万円減少し、3,774億3百万円となりました。
なお、売掛債権の保有日数は、前連結会計年度末と比べて2日短くなり、65日となっております。
また、在庫回転日数は、前連結会計年度末と比べて1日長くなり、20日となっております。
(固定資産)
西東京データセンターⅡ期棟建設に伴う建設仮勘定の増加137億61百万円等により、前連結会計年度末より108億53百万円増加し、1,262億95百万円となりました。
なお、有形固定資産は、新規取得による増加211億56百万円、減価償却による減少102億3百万円等により、前連結会計年度末より108億26百万円増加し、828億13百万円となりました。
また、無形固定資産は、新規取得による増加15億29百万円、減価償却による減少20億53百万円等により、前連結会計年度末より7億95百万円減少し、44億69百万円となりました。
(流動負債)
主要取引先との支払条件変更及び年末商戦期の売上減少による仕入額減少に伴う支払手形及び買掛金の減少242億88百万円等により、前連結会計年度末より98億79百万円減少し、1,200億23百万円となりました。
(固定負債)
退職給付債務の減少に伴う退職給付に係る負債の減少59億30百万円等により、前連結会計年度末より67億34百万円減少し、585億82百万円となりました。
(純資産)
親会社株主に帰属する当期純利益による増加222億50百万円、配当金の支払84億28百万円、退職給付に係る調整累計額の増加72億28百万円等により、前連結会計年度末より215億22百万円増加し、3,250億92百万円となりました。
これらの結果、総資産は前連結会計年度末より49億8百万円増加し、5,036億98百万円となりました。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
売上高は、ITソリューションが大企業及び中堅・中小企業向けで増加したものの、デジタル一眼レフカメラや産業機器等が減少したことにより、前連結会計年度と比べて0.1%減少し、6,211億34百万円となりました。
詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。
(売上原価)
売上原価は、開発部門及びサービス部門の人件費が含まれます。前連結会計年度と比べて4.1%増加し、4,201億7百万円となりました。
なお、当連結会計年度より、従来販売費として計上していたサービス部門の人件費等の一部を売上原価として計上しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更等)」に記載のとおりです。
(売上総利益)
売上総利益は、前連結会計年度と比べて7.9%減少し、2,010億26百万円となりました。
また、売上総利益率は、前連結会計年度と比べて2.7ポイント低下し、32.4%となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、グループとして経費削減に努めたこと等により、前連結会計年度と比べて10.9%減少し、1,685億86百万円となりました。
なお、当連結会計年度より、従来販売費として計上していたサービス部門の人件費等の一部を売上原価として計上しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更等)」に記載のとおりです。
(営業利益)
営業利益は、ITソリューションの売上増加に伴う売上総利益の増加や、経費の削減等により、前連結会計年度と比べて12.1%増加し、324億39百万円となりました。
また、営業利益率は、前連結会計年度と比べて0.6ポイント上昇し、5.2%となりました。
詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。
(営業外損益)
営業外損益は、前連結会計年度の15億78百万円の利益から、14億97百万円の利益となりました。
(経常利益)
経常利益は、前連結会計年度と比べて11.2%増加し、339億37百万円となりました。
(特別損益)
特別損益は、前連結会計年度の1億88百万円の利益から、6億34百万円の損失になりました。主に、投資有価証券評価損を3億29百万円計上したことによるものであります。
(税金等調整前当期純利益)
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度と比べて8.4%増加し、333億2百万円となりました。また、売上高に対する比率は、前連結会計年度と比べて0.4ポイント上昇し、5.4%となりました。
(法人税等)
法人税等は、前連結会計年度の98億15百万円から、当連結会計年度は109億63百万円となりました。なお、実効税率は、32.9%でした。実効税率が、法定実効税率を上回っているのは、主に住民税均等割によるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べて6.8%増加し、222億50百万円となりました。
また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度より10円99銭増加し、171円60銭となりました。株主資本利益率(ROE)は、前連結会計年度と比べて0.2ポイント上昇し、7.1%となりました。
(4) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ810億77百万円減少して、544億93百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの資金の増加は220億52百万円(前連結会計年度は169億90百万円の増加)となりました。税金等調整前当期純利益333億2百万円、減価償却費122億57百万円、売上債権の減少48億57百万円等による資金の増加と、仕入債務の減少243億1百万円、法人税等の支払109億65百万円等による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローの資金の減少は945億84百万円(前連結会計年度は105億26百万円の減少)となりました。短期貸付金の増加799億97百万円、有形固定資産の取得による支出116億51百万円、無形固定資産の取得による支出14億50百万円等による資金の減少によるものであります。
これらの結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計した、当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フローの資金の減少は、725億32百万円(前連結会計年度は64億63百万円の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローの資金の減少は85億57百万円(前連結会計年度は78億38百万円の減少)となりました。配当金の支払84億26百万円等によるものであります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金の源泉は主として、営業活動によるキャッシュ・フローによっております。また、当社と連結子会社間におけるグループファイナンスの実施により、グループ内資金の有効活用を図っております。
運転資金、設備資金等、通常の資金需要につきましては、原則として営業活動によるキャッシュ・フローによる自己資金で充当することとしております。
(6) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、「中期経営計画(2019年~2021年)」を策定し、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として下記の項目を掲げています。
(1) 業績
当期におけるわが国の経済を振り返りますと、貿易摩擦問題の影響等により、製造業等を中心に景況感は引き続き悪化したものの、IT投資をはじめとする企業の設備投資は増加基調となりました。また、個人消費におきましては、消費税増税影響は軽減税率の実施等により限定的だったものの、先行きは依然不透明な状態となっており、消費者マインドには継続して弱い動きが見られました。
このような経済環境のもと、当社グループは、ITソリューションが大企業及び中堅・中小企業向けで増加したものの、デジタル一眼レフカメラや産業機器等が減少し、売上高は6,211億34百万円(前期比0.1%減)となりました。
利益につきましては、ITソリューションの売上増加に伴う売上総利益の増加や、経費の削減等により、営業利益は324億39百万円(前期比12.1%増)、経常利益は339億37百万円(前期比11.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は222億50百万円(前期比6.8%増)となりました。
各報告セグメントの業績は以下のとおりです。以下の文章における増減に関する記載は、前期との比較に基づいております。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、当期の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
コンスーマ
ミラーレスカメラは、フルサイズモデル「EOS RP」等を中心に拡販に注力したものの、「EOS KissM」等が前期に台数を大きく伸ばしていた反動もあり、売上が減少しました。デジタル一眼レフカメラは、市場縮小に伴い減少し、レンズ交換式デジタルカメラ全体の売上も減少しました。また、コンパクトデジタルカメラも市場縮小の影響により、売上が減少しました。なお、デジタル一眼レフカメラ、ミラーレスカメラ、コンパクトデジタルカメラ、それぞれの分野において、引き続きトップシェアを維持しております。
インクジェットプリンターは、家庭用インクジェットプリンターが市場の低迷に伴い減少したものの、特大容量タンク「GIGA TANK」を搭載した製品が好調に推移したこと等により、売上が増加しました。インクカートリッジは、プリントボリュームの減少に伴い、売上が減少しました。なお、インクジェットプリンターは6年連続トップシェアとなりました。
ITプロダクトは、ゲーミングPC等が順調に推移したものの、SDカードやペリフェラル等が減少し、売上が減少しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は1,327億90百万円(前期比11.6%減)となりました。セグメント利益につきましては、68億65百万円(前期比6.5%減)となりました。
エンタープライズ
金融業向けでは、証券向けSI案件や信金向けの投資商品販売支援システム案件が堅調に推移したこと等に加え、生保向けでレーザープリンターの大型案件を獲得したこと等により、売上が増加しました。
製造業向けでは、飲料メーカー向け需要予測システム案件や食品メーカー向けの業務用データ収集端末の大型案件等が順調に推移し、売上が増加しました。
流通業向けでは、小売業向けでPOP制作システム案件や、情報通信業向けオフィスMFPの大型案件、警備会社や商社向けネットワークカメラの大型案件が順調に推移したこと等により、売上が増加しました。
なお、キヤノンITソリューションズ(株)におきましては、SIサービスは前期に金融業向けで大型案件があった反動減があったものの、製造業向けを中心に複数の案件の獲得を進めたことで、売上は微増となりました。また、データセンターサービスが順調に推移したことに加え、複数の大型基盤システム案件を獲得するとともに、組み込みシステム案件等の獲得も進め、売上が増加しました。
また、当セグメントにおけるオフィスMFPの状況につきましては、前期に大型案件があった反動や、低収益案件の受注を抑制し、売上が減少しました。レーザープリンターにつきましては、生保向けの大型案件を受注したこと等により、売上が増加しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は1,958億28百万円(前期比4.1%増)となりました。セグメント利益につきましては、売上の増加に伴い売上総利益が増加したことや、キヤノンITソリューションズ(株)において収益性の高いビジネスが好調に推移したこと等により、100億70百万円(前期比15.4%増)となりました。
エリア
ビジネス機器につきましては、オフィスMFPは中堅顧客層を中心に拡販を進めたものの、中小企業向けの出荷台数が低調に推移し、売上が減少しました。また、レーザープリンターは、オフィスMFPへの集約化が引き続き進んでいるものの、特定業種向けに拡販を進めたことや、ビジネスPCの入れ替えに合わせた導入提案を積極的に行ったことで、売上が増加しました。
エリアセグメントにおけるITソリューションは、キヤノンシステムアンドサポート(株)を中心に展開しております。当期は、Windows 7の延長サポート終了に伴い、中堅・中小企業におけるビジネスPCの入れ替えが進んだことにより、出荷台数が大幅に増加しました。また、ビジネスPCの入れ替えの際に、Office365に対応したIT支援クラウドサービス「HOME」や、ウイルス対策ソフト「ESET」、業務効率化に対応するための各種ソフトウエアを合わせて提案することで、売上が増加しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は2,683億9百万円(前期比4.2%増)となりました。セグメント利益につきましては、収益性の高いITソリューションの売上増加に伴い売上総利益が増加したことにより、143億98百万円(前期比19.2%増)となりました。
プロフェッショナル
(プロダクションプリンティング)
連帳プリンターやワイドフォーマットプリンター関連のビジネスが低調に推移したため、売上が減少しました。
(産業機器)
工場の稼働率向上に伴い保守サービスが好調に推移したものの、非半導体分野において、大口の取引があった海外メーカーとの販売代理店契約が終了したこと等により、売上が減少しました。
(ヘルスケア)
病院情報システムやデジタルラジオグラフィが順調に推移し、売上が増加しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は436億75百万円(前期比5.9%減)となりました。一方、セグメント利益につきましては、経費削減等により16億17百万円(前期比89.9%増)となりました。
(注)1 文中の数値には、消費税等は含まれておりません。
(注)2 各セグメント別の売上高は、外部顧客への売上高にセグメント間の内部売上高又は振替高を加算したものであります。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの資金の増加は、220億52百万円(前連結会計年度は169億90百万円の増加)、投資活動によるキャッシュ・フローの資金の減少は、945億84百万円(前連結会計年度は105億26百万円の減少)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローの資金の減少は、85億57百万円(前連結会計年度は78億38百万円の減少)となりました。以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ810億77百万円減少して、544億93百万円となりました。
2.生産、受注及び販売の状況
当社グループの事業形態は主に国内外から仕入を行い、国内での販売を主要業務としているため、生産実績及び受注実績に代えて仕入実績を記載しております。
(1) 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 前年同期比(%) |
| コンスーマ(百万円) | 95,534 | 87.1 |
| エンタープライズ(百万円) | 87,840 | 97.6 |
| エリア(百万円) | 145,414 | 107.6 |
| プロフェッショナル(百万円) | 24,504 | 95.8 |
| 報告セグメント計(百万円) | 353,293 | 98.0 |
| その他(百万円) | ― | ― |
| 合計(百万円) | 353,293 | 98.0 |
(注) 1.消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 前年同期比(%) |
| コンスーマ(百万円) | 132,737 | 88.4 |
| エンタープライズ(百万円) | 186,652 | 103.9 |
| エリア(百万円) | 256,139 | 105.1 |
| プロフェッショナル(百万円) | 41,887 | 93.8 |
| 報告セグメント計(百万円) | 617,416 | 99.9 |
| その他(百万円) | 3,717 | 108.0 |
| 合計(百万円) | 621,134 | 99.9 |
(注) 1.消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.総販売実績に対して10%以上に該当する販売先はありません。
3.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たり、経営者の判断に基づく会計方針の選択と適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となりますが、その判断及び見積りに関しては連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しております。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性が伴うことから、これら見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
(流動資産)
当社グループにおける実質的資金である現金及び預金、有価証券、短期貸付金の合計額の減少10億79百万円、年末商戦におけるコンスーマ製品の売上減少等に伴う受取手形及び売掛金の減少43億75百万円、大型案件等の販売計画に連動した在庫確保に伴う商品及び製品の増加20億99百万円等により、前連結会計年度末より59億45百万円減少し、3,774億3百万円となりました。
なお、売掛債権の保有日数は、前連結会計年度末と比べて2日短くなり、65日となっております。
また、在庫回転日数は、前連結会計年度末と比べて1日長くなり、20日となっております。
(固定資産)
西東京データセンターⅡ期棟建設に伴う建設仮勘定の増加137億61百万円等により、前連結会計年度末より108億53百万円増加し、1,262億95百万円となりました。
なお、有形固定資産は、新規取得による増加211億56百万円、減価償却による減少102億3百万円等により、前連結会計年度末より108億26百万円増加し、828億13百万円となりました。
また、無形固定資産は、新規取得による増加15億29百万円、減価償却による減少20億53百万円等により、前連結会計年度末より7億95百万円減少し、44億69百万円となりました。
(流動負債)
主要取引先との支払条件変更及び年末商戦期の売上減少による仕入額減少に伴う支払手形及び買掛金の減少242億88百万円等により、前連結会計年度末より98億79百万円減少し、1,200億23百万円となりました。
(固定負債)
退職給付債務の減少に伴う退職給付に係る負債の減少59億30百万円等により、前連結会計年度末より67億34百万円減少し、585億82百万円となりました。
(純資産)
親会社株主に帰属する当期純利益による増加222億50百万円、配当金の支払84億28百万円、退職給付に係る調整累計額の増加72億28百万円等により、前連結会計年度末より215億22百万円増加し、3,250億92百万円となりました。
これらの結果、総資産は前連結会計年度末より49億8百万円増加し、5,036億98百万円となりました。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
売上高は、ITソリューションが大企業及び中堅・中小企業向けで増加したものの、デジタル一眼レフカメラや産業機器等が減少したことにより、前連結会計年度と比べて0.1%減少し、6,211億34百万円となりました。
詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。
(売上原価)
売上原価は、開発部門及びサービス部門の人件費が含まれます。前連結会計年度と比べて4.1%増加し、4,201億7百万円となりました。
なお、当連結会計年度より、従来販売費として計上していたサービス部門の人件費等の一部を売上原価として計上しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更等)」に記載のとおりです。
(売上総利益)
売上総利益は、前連結会計年度と比べて7.9%減少し、2,010億26百万円となりました。
また、売上総利益率は、前連結会計年度と比べて2.7ポイント低下し、32.4%となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、グループとして経費削減に努めたこと等により、前連結会計年度と比べて10.9%減少し、1,685億86百万円となりました。
なお、当連結会計年度より、従来販売費として計上していたサービス部門の人件費等の一部を売上原価として計上しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更等)」に記載のとおりです。
(営業利益)
営業利益は、ITソリューションの売上増加に伴う売上総利益の増加や、経費の削減等により、前連結会計年度と比べて12.1%増加し、324億39百万円となりました。
また、営業利益率は、前連結会計年度と比べて0.6ポイント上昇し、5.2%となりました。
詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。
(営業外損益)
営業外損益は、前連結会計年度の15億78百万円の利益から、14億97百万円の利益となりました。
(経常利益)
経常利益は、前連結会計年度と比べて11.2%増加し、339億37百万円となりました。
(特別損益)
特別損益は、前連結会計年度の1億88百万円の利益から、6億34百万円の損失になりました。主に、投資有価証券評価損を3億29百万円計上したことによるものであります。
(税金等調整前当期純利益)
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度と比べて8.4%増加し、333億2百万円となりました。また、売上高に対する比率は、前連結会計年度と比べて0.4ポイント上昇し、5.4%となりました。
(法人税等)
法人税等は、前連結会計年度の98億15百万円から、当連結会計年度は109億63百万円となりました。なお、実効税率は、32.9%でした。実効税率が、法定実効税率を上回っているのは、主に住民税均等割によるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べて6.8%増加し、222億50百万円となりました。
また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度より10円99銭増加し、171円60銭となりました。株主資本利益率(ROE)は、前連結会計年度と比べて0.2ポイント上昇し、7.1%となりました。
(4) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ810億77百万円減少して、544億93百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの資金の増加は220億52百万円(前連結会計年度は169億90百万円の増加)となりました。税金等調整前当期純利益333億2百万円、減価償却費122億57百万円、売上債権の減少48億57百万円等による資金の増加と、仕入債務の減少243億1百万円、法人税等の支払109億65百万円等による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローの資金の減少は945億84百万円(前連結会計年度は105億26百万円の減少)となりました。短期貸付金の増加799億97百万円、有形固定資産の取得による支出116億51百万円、無形固定資産の取得による支出14億50百万円等による資金の減少によるものであります。
これらの結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計した、当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フローの資金の減少は、725億32百万円(前連結会計年度は64億63百万円の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローの資金の減少は85億57百万円(前連結会計年度は78億38百万円の減少)となりました。配当金の支払84億26百万円等によるものであります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金の源泉は主として、営業活動によるキャッシュ・フローによっております。また、当社と連結子会社間におけるグループファイナンスの実施により、グループ内資金の有効活用を図っております。
運転資金、設備資金等、通常の資金需要につきましては、原則として営業活動によるキャッシュ・フローによる自己資金で充当することとしております。
(6) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、「中期経営計画(2019年~2021年)」を策定し、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として下記の項目を掲げています。
| 指標 | 2018年度 (実績) | 2019年度 (計画) | 2019年度 (実績) | 前年比 | 計画達成率 | |
| 売上高 | (百万円) | 621,591 | 622,000 | 621,134 | 99.9% | 99.9% |
| 営業利益 | (百万円) | 28,941 | 29,500 | 32,439 | 112.1% | 110.0% |
| 営業利益率 | (%) | 4.7 | 4.7 | 5.2 | ― | ― |
| 親会社に帰属する当期純利益 | (百万円) | 20,826 | 20,900 | 22,250 | 106.8% | 106.5% |