四半期報告書-第76期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)

【提出】
2022/02/14 10:03
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【項目】
39項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社及び連結子会社が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における資産、負債及び純資産の状況は次のとおりであります。
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,729億0百万円増加し1兆2,873億22百万円となりました。主な要因は以下のとおりであります。
流動資産は前連結会計年度末に比べ1,657億68百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が593億48百万円、受取手形及び売掛金が644億89百万円および商品及び製品が253億3百万円増加したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ71億31百万円増加いたしました。これは主に、有形固定資産が47億23百万円、無形固定資産が17億2百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,710億99百万円増加し8,676億8百万円となりました。これは主に、賞与引当金が33億55百万円減少したものの、支払手形及び買掛金が1,552億25百万円、流動負債のその他が196億83百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ18億0百万円増加し4,197億13百万円となりました。これは主に、剰余金の配当の支払が63億77百万円、自己株式の取得等による減少が43億5百万円およびその他有価証券評価差額金の減少が10億34百万円あったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益を132億44百万円計上したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、依然として我が国経済は不透明な状況が続いております。ワクチンの接種進展等に伴い、感染収束が期待されているものの、新たな脅威と成り得る変異株が確認されるなど、国内景気や企業収益に与える影響については依然として見通しがたい状況です。
当社グループにおける新型コロナウイルス感染症対応については、お得意さまや当社グループ社員の健康に配慮したうえで、感染予防対策に万全を期してまいりました。また、新型コロナウイルスワクチン流通に関しては、47都道府県すべてで地域担当卸の選定を受け、各自治体単位で流通を担っております。今後も引き続き医薬品等の安定供給に取り組み、企業の社会的責任を果たしてまいります。
そのようななか、当社グループは、2023年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期成長戦略「May I “health” you? 5.0 ~第3の創業期~」を策定し、健康創造領域で社会に貢献する企業として、より一層、既存事業を進化させていくと同時に、日本が目指す新たなデジタル社会である「Society 5.0」において、社会の課題を解決できる新たな事業展開を目指し、更なる企業価値向上に取り組んでおります。
当第3四半期連結累計期間においては、希少疾病薬や再生医療等製品を含むスペシャリティ医薬品の流通モデル構築、およびMS(※1)の活動による新たな収益モデル構築に向け、多様な企業との協業を進め、「取引」から「取組」によるフィー獲得モデルへの転換を進めております。
具体的には、医療流通プラットフォームの構築に向けて、スペシャリティ医薬品トレーサビリティシステムである「キュービックス」を全国の地域中核病院などへ導入し、医薬品の流通品質向上に取り組んでまいりました。加えて、当社グループの持つ機能や医療流通プラットフォームを評価いただき、日本に新規参入するインサイト・バイオサイエンシズ・ジャパン合同会社の胆道癌治療薬「ペマジール錠」(※2)の日本国内における流通を受託するなど、スペシャリティ医薬品流通において、国内への新規参入や新製品の上市を目指す製薬企業のご要望にお応えするとともに、新薬を待ち望む患者さまに確実に医薬品をお届けできる流通基盤の強化に努めております。
さらに、EPSホールディングス㈱の連結子会社でメディカルコンタクトセンター(※3)事業などを営む㈱EPファーマラインの普通株式49%を取得することを決定し、株式譲渡契約を締結いたしました。
また、2021年4月1日付で2020年2月に資本業務提携を行いましたエンブレース㈱を子会社化いたしました。エンブレース㈱は、医療介護専用SNSである「メディカルケアステーション(MedicalCare Station)」(※4)の運営と、メディカルケアステーションを活用したプラットフォーム事業などを展開し、これまで全国200以上の医師会をはじめ、約14万人の医療従事者にご利用いただいております。
既に提携している企業とともに、新たな流通チャネル構築や、協業によるデジタルヘルス事業の構築を加速させ、革新的なサービスや情報ビジネスを推進し、製薬企業や医療機関、保険薬局、患者さまへの新たな価値の提供を目指してまいります。
コーポレート・ガバナンスに関しては、2021年6月25日開催の第75期定時株主総会の承認を経て、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行いたしました。監査等委員会設置会社への移行により、取締役の職務執行の監査等を担う監査等委員が取締役会における議決権を持つことで取締役会の監督・牽制機能の強化を図り、一層のコーポレート・ガバナンスの充実および当社グループの持続的な企業価値向上を目指すものです。あわせて、取締役会構成についても、社外取締役が半数を占める新たな体制としております。
株主還元方針に関しては、2021年5月11日に開示いたしましたとおり、安定的な配当の継続を基本に配当を実施するとともに、自己株式の取得を実施することで、中期成長戦略の最終年度である2023年3月期までの2年間の平均総還元性向を100%以上といたします。株主還元の充実を図るとともに、既存事業の強化や成長への事業投資を行うことで企業価値と資本効率の向上を目指してまいります。

当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う医療機関の受診抑制の影響は依然として残るものの、抗悪性腫瘍剤の市場拡大やスペシャリティ医薬品等の新薬が寄与したことにより増収となりました。営業利益は、医薬品卸売事業においてお得意さまとの価格交渉が厳しさを増したものの、増収効果ならびに販管費の抑制に継続して取り組んだことなどにより、増益となりました。
加えて、政策保有株式の縮減に継続して取り組み、投資有価証券売却益73億5百万円を特別利益として計上し、また、医薬品卸売事業の抜本的な構造改革の一環として、当社およびグループ卸3社において、2021年12月31日を退職日とする希望退職者の募集等を行い、当第3四半期連結会計期間に特別退職金46億59百万円を特別損失に計上いたしました。
その結果、売上高は1兆6,841億19百万円(前年同期比4.8%増)、営業利益は80億4百万円(前年同期比28.3%増)、経常利益は153億85百万円(前年同期比21.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は132億44百万円(前年同期比116.9%増)となりました。
当社は、独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)の入札に関する独占禁止法違反について、2021年6月30日に東京地方裁判所において、同法違反により罰金2億50百万円の支払いを命じる判決を受けました。
また、当社連結子会社の㈱翔薬は2021年11月9日に、独立行政法人国立病院機構(NHO)の入札に関し、独占禁止法違反の疑いがあるとして、公正取引委員会の立ち入り検査を受けました。立ち入り検査を受けたことを厳粛に受け止め、公正取引委員会の検査に全面的に協力しております。
※1 MS(Marketing Specialist)
:医薬品卸売業の営業担当者のこと。
医療機関・保険薬局等を訪問し、医薬品の紹介、商談、情報の提供や収集を行います。
※2 ペマジール錠
:ペマジール錠はキナーゼ阻害剤であり、FGFRアイソフォーム1、2、3に対する強力かつ選択的な経口阻害
剤であり、非臨床試験では、FGFR変異を有するがん細胞に対する選択的な薬理活性を示しています。国内
においては、がん化学療法後に増悪したFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道癌の治療薬として承
認されております。
※3 メディカルコンタクトセンター
:㈱EPファーマラインが保有する医薬・医療・医療機器・ヘルスケアに特化した24時間365日対応している
コールセンターです。薬剤師・MR・看護師などの医薬業界特化型の有資格者で構成される㈱EPファーマラ
インのBPOサービスは、承認前からPMS(市販後調査)までの業務プロセスをワンストップでサポートして
います。
※4 医療介護専用SNS「メディカルケアステーション(MCS)」
:MCSは完全非公開型 医療介護専用SNSです。病院、クリニック、薬局、介護施設などで働く医療介護者の
多職種連携や患者・家族とのコミュニケーションツールとして、全国の医師会をはじめ、全国各地の医
療介護の現場でご利用いただいています。
・MCSのご紹介 : https://www.medical-care.net
・活用事例のご紹介: https://post.medicalcare-station.com
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(医薬品卸売事業)
医療用医薬品市場は、薬価改定および後発医薬品使用促進の影響などがあったものの、抗悪性腫瘍剤の市場拡大やスペシャリティ医薬品等の新薬が寄与したことにより、わずかながら成長したものと推測しております。
そのようななか、売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う医療機関の受診抑制の影響は依然として残るものの、前年同期と比較して回復基調にあること、スペシャリティ医薬品をはじめとする新薬の販売増加があったことなどにより増収となりました。
営業利益は、お得意さまとの価格交渉が厳しさを増し、売上総利益率は低下したものの、増収効果ならびに販売費及び一般管理費の抑制に継続して取り組んだことなどにより増益となりました。
また、当社は医薬品卸売事業の抜本的な構造改革に着手しており、その一環として人員および年齢構成の適正化を行うことを目的に、当社および当社連結対象子会社の一部において希望退職者の募集を行いました。
これらの結果、売上高は1兆6,184億48百万円(前年同期比5.0%増)、営業利益は21億80百万円(前年同期比0.6%増)となりました。
なお、販売価格の未決定先については、お得意さまがご要望されている価格などを踏まえ見積計上しております。今後、価格決定に向けての厳しい価格交渉が予想されますが、当社提示価格で妥結できるよう粘り強く価格交渉するとともに、引き続き適正利益の確保に向けた活動を徹底してまいります。
(医薬品製造事業)
売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う医療機関の受診抑制の影響があったものの、2型糖尿病治療剤「メトアナ配合錠」の早期売上最大化に向け取り組むとともに、DPP-4阻害剤「スイニー錠」や高尿酸血症・痛風治療剤「ウリアデック錠」などを中心にWebを活用した販売促進に努めた結果、増収となりました。
営業利益は、薬価改定の影響などにより売上総利益率は低下したものの、販売費及び一般管理費の抑制に努めたことにより増益となりました。
これらの結果、売上高は339億87百万円(前年同期比1.8%増)、営業利益は23億76百万円(前年同期比35.9%増)となりました。
(保険薬局事業)
売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う医療機関の受診抑制の影響は依然として残るものの、前年同期と比較して処方箋受付枚数は増加しておりますが、薬価改定の影響などにより減収となりました。
営業利益は、販売費及び一般管理費の抑制に努めたことに加えて、調剤感染症対策実施加算等、技術料の獲得に努めた結果、増益となりました。
これらの結果、売上高は668億43百万円(前年同期比1.1%減)、営業利益は16億50百万円(前年同期比162.6%増)となりました。
(医療関連サービス等事業)
売上高は、主に、メーカー支援サービス事業(医薬品メーカー物流受託・希少疾病薬流通受託)の受託が増加したことなどにより増収となりました。
営業利益は、メーカー支援サービス事業における増収効果などにより増益となりました。
これらの結果、売上高は1,364億41百万円(前年同期比28.7%増)、営業利益は18億47百万円(前年同期比6.9%増)となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、2,186百万円であります。
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更内容は、次のとおりであります。
当社の連結子会社である㈱三和化学研究所は、昨年度製造販売承認申請しておりました二次性副甲状腺機能亢進症治療薬SK-1403(ウパシタ静注透析用25㎍シリンジ、同50㎍、100㎍、150㎍、200㎍、250㎍、300㎍)について、2021年6月に承認を取得し、8月に発売を開始いたしました。
また、昨年度、国内再開発を中止しました夜間頻尿治療薬SK-1404について、海外企業への導出活動を継続的に実施しておりましたが、2021年11月の特許更新時までに契約交渉に至る海外企業を獲得できなかったため、導出活動を停止し、本剤のすべての業務を中止しました。
(5) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中でありました主要な設備の新設について、稼働したものは次のとおりであります。
医薬品卸売事業における㈱スズケン和歌山事業所(和歌山県和歌山市)は2021年11月に稼働しております。

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